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兵士義昭
登録者:えっちな名無しさん
作者:名無しの作者
(・∀・)10(・A・)2
レイワ39年、日本は経済格差や、食料不足が原因で東西に別れ内戦状態に突入した。
義昭は東側のK県出身で、志願して兵士になった。軍にいれば、食料には事欠かないと思ったからだ。
東側は米国からの援助で長距離ミサイルを手に入れ、西側の拠点を攻略し、優勢だった。
義昭は歩兵として前線に配置され、その後は占領したN県に留まった。
歴史のある町N県。しかし、内戦の為に町の至るところは瓦礫の山だった。多くの住人は西に避難したが、一部の市民はここにとどまっていた。
義昭は4人で町を巡回するのが任務だった。ゲリラを探すのが目的だか、そんなものは見つけたくなかった。
巡回中にある一軒家の窓越しにたたずむ女性を見つけた。セミロングヘアの美人でタブレットの端末情報によると、この地域の名士の娘だった。
何度か通る度にその家の方を見てると、同じく巡回してる仲間に、
「おい義昭、そんなにこの家の娘が気になるのか」
と言われ、図星なので少し義昭は焦った。
「ば、バカ、そんなじゃねえぞ」
「意外だな。お前が女に気をとられるなんて」
「コイツもやはり男だな」
仲間たちは笑った。
「よし、そういうことなら少し調査するか。実はいうと、俺もあの娘は気になってだんだ」
小隊長の中川が言うと、その娘の家に向かった。
「こんにちは、東側日本の調査隊の者ですが。誰かいませんか」
中川はドンドンとドアを叩きながら言った。
しばらくするとドアの向こうから女性の声が聞こえた。
「はい、何でしょうか?」
「すみません、ドアを開けてもらえませんか。簡単な調査です。実はいうとたれ込みで、この家にゲリラがいるという情報がありまして」
「だ、誰がそんなことを……。そんなのはいません」
「少し調べたいので、開けてもらえませんか」
ドアが開き、玄関にはブラウスとジーンズ姿の女性がいた。
「えっと、あなたのお名前と年齢は」
「あ、阿倍野あずさです。21才です」
軍服に小銃を持った兵士に怯えてるようだった。
「今、家にはあなた一人ですか」
「はい」
中川は少し笑ったような顔をした。
「それでは中を調べさせてもらいます。義昭は彼女と一緒にいろ」
義昭は彼女とリビングにいることにした。玄関から感じていたが、かなり裕福な家に感じていた。
あずさという女性は色白で、近くで見ると女性アナウンサーのように
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