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早く結婚してくれ
登録者:えっちな名無しさん◆1pv.wWok
作者:名無しの作者
(・∀・)9557(・A・)2418

1 名前:1 ◆SemWiFNIUE [] 投稿日:2005/11/11(金) 05:41:30
従姉に恋をした。
信じられないほど心が痛い。
彼女に会ってから今日まで、一年一年、一日一日、その痛みは蓄積されて
いき、今は極限だと思う。それはもう彼女との未来など有り得ないのだと
実感してしまったからだ。
二ヶ月前のあの日に。
5年前、母が再婚した。嫁いで間もない冬のはじめ、嫁ぎ先のお姑さん
が亡くなった。その葬式の最中、彼女と初めて出会った。
彼女は母の再婚相手の姪っ子。歳は俺よりも2つ上。しかし小さな風貌の
せいか幼く見え、またバタバタした葬式の最中でもあったため、俺は紹介を
受けていたにも関わらず彼女の年齢など頭になく、高校生だと思い込んで
いた。だから別段、彼女に意識を払っていたわけでもなく、ましてや当時の
俺には結婚を約束していた彼女もいたため、そのファースト・コンタクトは
なんてことなく終わった。
2 名前:1 ◆SemWiFNIUE [] 投稿日:2005/11/11(金) 05:44:49
俺は母の連れ子ではない。今現在も離婚した父(今も健在)の戸籍に
属している。だから厳密に言えば彼女とは血のつながりどころか戸籍上も
従姉弟関係にあるわけではない。
「君さえよければ私や私の子供たち、そして私の親戚たちのことを家族
だと思ってほしい。でも重く考えないでね。気を遣わなければならない
人間などいないし、みんな君のことをすでに家族だと思っているから」
母が嫁ぐ時、再婚相手の男性が俺に言ってくれた言葉だ。
俺は彼の一言がすごく嬉しかった。俺が育った家庭環境は親戚付き合い
など希薄だった。父も母も親類縁者と付き合うことを避けて生きている
人間だったから。
だから彼の子供たち(一男一女)や親戚の人たち(彼は6人兄妹だった
から一族の数はものすごく多い)がいっぺんに自分の家族になったこと
が嬉しくてしようがなかった。
そして事実、彼の言ったとおりみんなあったかい人たちだった。
3 名前:1 ◆SemWiFNIUE [] 投稿日:2005/11/11(金) 05:46:16
俺はなんの衒も抵抗もなく、彼のことを「お父さん」と呼んだ。
お父さんの育った家庭環境も複雑だった。
お父さんの姓は「太田」だったが、親戚の人たちは「田中」姓だった。
それは田中の6人兄妹のうち、お父さんだけが太田家に養子に出されて
いたからだった。
しかし両家の交際が深かったため
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