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、あっ」
 モルは半狂乱になった。快感が頂点に向かって急速度で駆け上って行く。
 ゴアが得意げに笑いながら見下ろしている。
「どうだ、気持ちいいだろう?素直になれよ。気持ちいいって言えたら、許してやるぞ」
「…そんな…気持ちよくなんか…ああっ、ああ、ああっ、変、変なの、あ、あああああっ、いやああっ、だめええっ」
 モルの身体は魚が跳ねるように反り返って硬直した。頭の中が真っ白になっ
た。足の付け根がかあっと熱くなり、何かがぎゅっと収縮するのを感じた。
 モルが初めて絶頂を体験した瞬間だった。
 モルの目覚め -2-  
 ページ内で使われている画像は全てイメージ画像です。  
 
 短い間、意識を失っていたらしい。
 心臓が激しく波打ち、はあはあと息苦しくあえいでいる自分に気付いた時、モルはそこがゴアの基地の中であることも、自分が手足を拘束されていることさえ忘れていた。
 モルはただ、今しがた自分の身体に起こった変調に翻弄され、ぐったりと力を失っていた。このまま眠ってしまいたかった。意識を奪われるなんて、ゴアにされたことは危険なことに違いない。何とか隙をみつけて逃げ出さなければ。
 モルの理性はそう告げていたが、一方では、そんな考えをとてもつまらないことのように感じる自分がいた。全身に残る甘い感覚の余韻に比べれば…。
 (…どうしたの、今のは何だったの…私はおかしくなってしまった…ただ胸をまさぐられただけなのに…)
「いってしまったようだな。地球の守護神も形なしだ。さあ、もっともっと気持ちよくしてやるぞ。頭がおかしくなるぐらいにな。そうして、俺様から離れられないようにしてやる。マグマの奴、いい気味だぜ。正義の見方気取りでうろうろしてるうちに、女房を俺様に寝とられてるとはな」
 マグマ…。マグマの名を聞くと、モルの心は痛んだ。あの優しくて力強い、頼もしい夫。今ごろはきっと私がいなくなったことを知り、心配しているはずだ。
 (ごめんなさい、あなた。早く助けに来て。私をゴアから救い出して。早く来てくれないと、わたしは、わたしは、どうなってしまうかわからないの…お願い…わたしを連れ戻して!)
 気がつくと、ゴアは足の間に立って、モルを見下ろしていた。
「うおっほっほっほっ、これはいい眺めだ。お前、ふだんからいやらしい格好をしてたんだな」
(何?何を喜んでいるの?)
 いやな感じがモ
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