英語の発音

15年ほど前、中学生1年のとき、憧れのK子ちゃんと隣の席になった。
K子は頭も良くて、優しくてすごく可愛い明るい委員長タイプのメガネ子だった。
清潔感のあるいい匂いがして、俺は毎日わざと教科書を忘れたりして幸せなときを過
ごしていた。

ある日の英語の授業中、アルファベットの発声練習中にとなりのK子はうつらうつら・
・・。
先生「はい！唇を横に伸ばして　イーっ！」一同『いーっ！』
先生「はいもういちど！イーー！」一同『いーっ！』
やばい、先生がこっちに歩いてくる。起さなくちゃ。
先生「はい次、えーのあとに下唇を軽くかんでフ、で　エーーふっ」一同『え〜フ』

先生「Ｋ〜子居眠りしなーい！　すたんだっぷ！えーのあとに下唇を軽くかんでフ」
ガタタと立ち上がるK子。
先生「はいK子だけ〜！えーふ！」
K子「えーふ」
「ふ」のタイミングで上唇を噛みゴリラ顔をするK子

今までいいリズムで発音練習していた先生が固まる。
一瞬の後、クラスは爆笑の渦。ゴリラ顔のままクラスを見回し、事態を察知し耳まで
真っ赤になるK子。


15年前、そんなゴリラ顔も可愛かったK子は、
今俺の隣で大口開いてイビキをかいてます。


出典：オリジナルです。
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