母とアイス

去年の6月、ｶｰﾁｬﾝが肝癌からくる機能障害で死んだ
食事も満足に取れなくてどんどんやせ細っていくのをみるのは耐えられなかった

水１杯飲むだけでコップ３杯分くらいの吐血があったり激痛で夜中に叫びだしたりを
繰り返しながら少しずつ意識が混濁していって、起きてるときのほうが少なくなっていく
最後の１週間は内臓ぼろぼろになってて一切の飲食を制限され
点滴を繋がれながら「お腹すいたよ・・・喉渇いたよ・・・」ってずーっと呟いてた

そこで、俺ｶｰﾁｬﾝが調子いいときにアイスクリームこっそり買ってきて食べさせてやったんだ
「みんなに内緒だよ」って言いながら二人でひとつのミニカップを分け合って食べた
ｶｰﾁｬﾝは「ありがとう。でもちょっと甘すぎたねえ。次はもう少し
さっぱりしたやつ食べたいな」って笑ってくれた
でも久しぶりの食事が取れたのがよっぽど嬉しかったのか、
その日いきなりめちゃくちゃ元気にｗ
見舞い客と長々話し込んだり看護師さんに冗談飛ばしたり、果ては起き上がって
散歩に行きたがったり、もうこのまま退院するんじゃないかって思えるくらいの快復ぶり
お前危篤状態なんだから寝てなさいよとｗ



でもやっぱり無理だった
その日の晩、「ありがとうね。お世話になりました。みんなさようなら。さようなら」
ってうわ言で話してたのを聞いてまさかと思ったけど次の朝には冷たくなってた

ｶｰﾁｬﾝごめんな心配ばっかりかけて
ｶｰﾁｬﾝのいない正月は寂しいけど俺これからも親父と二人で頑張るよ
だからこの先俺が天寿を全うして、生まれ変わったとしたら、
その時はまた俺のｶｰﾁｬﾝになってください

次はもっと美味いアイスを二人で腹いっぱい食おうな
大好きだったぜｶｰﾁｬﾝ


出典：http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/campus/1199183075/
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