ペニスの不思議?

2008/01/24 20:49 登録: えっちな名無しさん

Q:日本人のペニスが成人男性で平均13cmって本当ですか?

A:結論から言えば、科学的根拠は薄いと思います。
その手の数字は、泌尿器科受診者の測定データが基になってるんでしょうが、
そもそも病院で正確なサイズを測る症例は多くありません。
しかも測るとしても「平常時」ですからね。

勃起時の長さは、平常サイズに一定係数を掛けて推定することもあるようですが、
膨張率には年齢差も個人差もあります。
勃起時を何とか測定したとして、それが最大値かどうかも検証できません。
基データの正確さに疑問符がつく上、サンプル数も限られているわけで、
平均値と言われてもどこまで信頼できるのやら、甚だ疑問ですね。

13cmという数値も、頭から否定する気はありませんが、
せいぜい猥談のネタにするくらいが無難でしょう。
むしろ、数字を信じた「小ぶり」な男性が自信喪失する悪影響を懸念します。


Q:アメリカ人の平均は16〜18cmと聞きました。

A:よく国別の「サイズ比較表」のようなものが出回ってますね。
多くは「研究者の実測値に基づく」とうたっているようです。
まあ、信憑性は上に書いたとおり。正確な数字なんて出しようがありませんし、
仮に出せたとして、平均値の差より個人差の方がずっと大きいのが現実です。

加えて国別比較には、政治的思惑が透けて見えますから、さらに眉唾ものです。
社会科学の研究対象としては面白いかもしれませんが。

こんなアメリカンジョークがあります。
冷戦時代、当時のソ連指導者がアメリカ人をぎゃふんと言わせてやろうと、
アメリカ最大の避妊具メーカーに長さ15インチ(約38cm)のコンドーム
1万ダースを注文した。
2週間後、クレムリンに注文の品が届いたが、
大量のダンボールには大きく「Sサイズ」と書かれていた。

ジョークとはいえ、男性のサイズを国威発揚と結び付けたがる傾向が見て取れます。
ライバル同士の隣国…例えばイギリスとフランスが国別比較表を作ったら、
それぞれ自国を大きめ、相手国を小さめに書くかもしれませんね。

まあ、仮に正確なデータが収集できたとして、
英仏両国でペニスのサイズに大した差があるとは思えませんが。


Q:国や民族で差がなくても、人種差はあるでしょう?例えば黒人は大きいとか…。

A:ないと言えば嘘になります。
ただ、黒人に長身の種族もあれば背が低い種族もあるように、
肌の色や目鼻だちとペニスのサイズを直結させるのは短絡に過ぎますね。

その種の「信仰」(と言ってもいいでしょう)の多くは、
第二次大戦前の研究データに基づいているとも言われます。
アメリカの医学・生理学界には戦前の一時期、体格、体型、身体能力などの
人種差を研究するグループが幾つかあって、人種別の性的能力比較なんてものも、
まことしやかに流布されていたようです。
その手の研究は1960年代以降、人種偏見を助長すると姿を消しましたが。

結果から言えば、例えば精液1cc当たりの精子数や精子の運動率には、
黒人と白人で有意な差がなかったようです。
ペニスサイズについても、前述のとおり勃起時の長さに関する正確なデータを
多数集めるのは至難の業ですから、なかなか信頼できる研究にはなりませんね。

もっとも、俗説どおり黒人や白人の多くが、
アジア系より大きいという傾向はあるかもしれません。
ですが、これとて厳密なデータの裏付けがあるわけじゃありませんよ。

ちなみにアメリカでは、夫婦間の子供の数を比べた調査はあって、
白人より黒人の方がずっと多かったのは事実です。
ただし、これは性的能力より、社会的・経済的な環境の差が
影響していると考えた方が自然ですよね。

こうした「子だくさん」イメージに、台頭してくる黒人勢力への恐れも手伝って、
「黒人=絶倫」さらに「巨根」というステレオタイプが生まれたんでしょう。
実際には「小ぶり」の黒人はいくらでもいますよ。


Q:日本人やアジア系は小さくても硬いって言われますね?

A:「白人=大きくて柔らかい、黒人=大きくて硬い、アジア系=小さくて硬い」
という神話ですね。気持ちは分かりますが、残念ながら俗説に過ぎません。
もちろん間違いだと決め付ける気はありませんが。

つまり、サイズ以上に「硬さ」は信頼できるデータがないんです。
もちろん、例えば勃起不全(ED)治療薬の臨床データ収集では、
ペニスの血流量で硬さを測定したりします。単純に角度を測る手もあります。
ですが、例えば意味がある平均値を出せるサンプル数を集められるか、
人種別の集計があるかといえば、まあ現実的な話ではありませんね。

さらに、これまたサイズ以上に「硬さ」は個人差や年齢差が大きいんです。
個人差どころか、同じ人でもコンディションで全然違う結果が出ますから。

俗説ですが「白人=長くて柔らかい…」伝説は、
多人種混住地域で客を取る娼婦が言い始めたとも言われます。
「経験」からくるそれなりの根拠があるのかもしれませんが、
科学的な裏付けがあるわけじゃありません。これも猥談のネタの域は出ませんね。


Q:でも、長さと硬さは反比例するんでしょう?

A:「大男、総身に知恵が回りかね」というやつですね。
ペニスサイズが大きいほど勃起に必要な血流量は多くなるわけで、
下腹部に集まる血液の総量が同じなら、小さい方が血流密度が高い
…つまり硬さが増すという考えでしょう。

残念ながら、これも「一概には言えない」というのが正直なところです。
そもそも、全身の血液量も血圧も個人差があります。
そのごく一部が集まる部分の大小…それも10cmか20cmかの程度の違いより、
それ以外の要因の方が、硬さには大きな影響を及ぼしますね。

現実には大きくて硬い人もいれば、小さくて柔らかい人もいます。
同じ人でも年を取れば、体格や血圧が変わらなくても硬さは低下しますから。
サイズと硬さの関係も、個人差を考えれば、とても一般化できませんね。

もっとも、これも「実体験」に基づいて流布してる人たちがいるようですから、
頭から否定はしません。ただ、それとて俗説というより
「奴に大きさは負けるが、硬さなら俺が…」と自信を回復したり、
逆に「あんたは小さいけど硬いんだから…」と慰めたりする方便で使われてる
傾向は見受けられますね。それはそれで意味がないとは言いませんが。


Q:アジア系の男は硬いからモテると思ってたんですが。

A:性交で女性が得られる性的満足…これこそ個人差の極みでしょうね。
セックスのパートナーとして、どんな女性が好みか。
男が10人いれば10通りあるのと同じです。

一時期ほどじゃありませんが、「サイズと性的満足」に関する男性の信仰には、
根強いものがあるようです。
それでも、俗にマイクロペニスと呼ばれる病的な症例ならともかく、
そうでないなら「大きけりゃいいとは限らない」というのは理解できますよね。

硬さについても、似たようなことが言えます。
挿入困難なレベルなら問題があるでしょうが、
そうでないなら「硬けりゃいいとは限らない」のも事実です。

もちろん、硬いのが好きな女性も多いでしょう。
ですが、これは相性の問題として、どの女性にも「程よい硬さ」があります。
硬さが増せば、それだけ性的満足も高まるというのは、俗信というより幻想ですね。

この辺への誤解は根深いらしく、
「もっと硬くなれば、もっと女が歓ぶはず」とばかりに、
EDでもないのにバイアグラを服用した人がいましたね。
誤解の最たるケースと言えるでしょう。

「長くて柔らかいのと硬くて短いの、どっちが好き?」と言われても、
答えは人それぞれ。
「コーヒーと日本茶、どっちが好き?」と聞かれるようなものです。
極端なケースは別ですが、サイズや硬さ以外に
性的満足度を決める要因はいくらでもあります。

お尋ねの「アジア系の男は…」ですが、まず「アジア系=硬い」という短絡、
次に「硬い=モテる」という短絡。危ういフィルターを2枚も経ているわけで、
「風が吹けば桶屋が…」並みの信憑度でしょう。

もちろん強風で儲ける桶屋がいるように、ペニスが硬くモテるアジア男性もいます。
ですが、一般化なんてとてもとても。ペニス以外の要素に目を向けた方が、
よっぽどモテる男の背景を正しく分析できるんじゃないでしょうか。

出典:もはや元ネタ不明
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