少年実話16

2008/03/17 15:38 登録: えっちな名無しさん

相手を好きになり、気持ちを認めてもらえると、”エゴ”が出てくる。
エゴから、”独占欲”に発展して、最後は”嫉妬”になります。

不思議な魅力を持った彼女に、久し振りに本気になり、
必死で会いに行きました。2日に1回のペースで・・・。
ハッキリと自分の気持ちを彼女に伝えられずにいました。
やっとの思いで、彼女とデートの約束を取り付けました。
「明日は、お休みだから、明日ならイイよ。」と言ってくれました。
当日は、只、食事しただけで彼女を近くの駅まで送って行きました。
何せ、真剣に想っていたので、”1人プラトニック”でした。
彼女には「無理すると後が続かないよ。」とあしらわれていました。(恥)
彼女は不思議な子で、”本名”も”住んでる場所”も”出身地”も
こちらから聞くと「君は知りたがりだね。」といつもカワされました。
4回目のデートの時、初めて「今日は帰らなくてもイイよ。」と言ってくれ
俺のウチに来ました。その後は会う度に、「君と居るとホットする。」と
彼女が言ってくれるので、その言葉を励みに無茶苦茶、頑張りました。
3ヵ月も経つと俺はすっかり恋人気分でした。
ところが・・・、彼女はイキナリ意味不明の質問を俺にしました。
「私とチャンと付き合いたい?」ん???俺はもう付き合ってるやん。と
思いましたが、「え、あっ。はい。」と言うと彼女は一言
「今日から、私のウチに来て耐えられなくなったら、直ぐに言う事。」
何だ、そりゃぁ〜?と思い「大丈夫だよ。」と答えました。
当時の俺は、自分でもそれなりに場数を踏んできたという自信があり、
まだまだ、未熟であることを知りませんでした。

彼女のウチは、初デートの時に送った場所とは程遠い所にありました。
一戸建の家の表札には男の名前が書いてあり、「上がってもイイよ」と
彼女の言葉も耳に入らないくらい驚きを隠せませんでした。
初めて見る彼女のプライベートは知れば知るほど謎だらけでした。
「質問は余りしないで。」と彼女のウチに出発する前に釘をさされて
いたので、ぐっと堪えて頭の中だけで色々考えました。
この日から俺は”葛藤”と戦う事になるとは、その時、思いもしませんでした。
彼女の秘密は暫くすると自然に分りました。彼女は普段、トップレスパブで
働くダンサーでした・・・が、それは彼女の本業ではなく、趣味でした。
第一関門は直ぐに来ました。翌日、変なオヤジが登場しました。
「君か?ル●の新しい彼氏は。」と俺の知らない彼女の名前を言って
勝手にズカズカと入ってきて、ビールを飲み出しました。
オヤジは「あの子は大変やぞ。頑張れよ!」と大きなお世話を言ってくれるので
「オッサン、誰やぁ!!」と言うと、「アオいなぁ〜君は。」と馬鹿にされ、
ムカついて襟首を掴みました。すると彼女が「●●●!ダメ!」と
オヤジを庇うので、更にムカついて「なんやぁ!なめとんのか!」と
彼女に言うと「じゃ、8000万出して、私を買い戻してよ。」と言いました。
呆気にとられ、「何の話しや?」と言うと彼女は目をそらしました。
オヤジは勝ち誇った顔で、「君、気持ちだけでは、彼女を理解でけんよ。」と
彼女に部屋を出ろと言いました。彼女は「私が言うから言わないで!」と
オヤジに頼みましたが追い出されました。
オヤジは「何も聞いてないのか?」と言うので、「ああ、聞いてへんよ。」と
答えると、オヤジは彼女の本名と今までの経緯を事細かに教えてくれました。

彼女の父親は、2億近い借金をして、返済に困り、2年前に彼女の人生を
自分が死ぬまでの間、買い取った。彼女はオヤジの”愛人”兼”奴隷”であると、
だから、自分の取引先にも接待で抱かせる・・・。彼女をこの家に住まわせる時、
「他に何が欲しい?」と聞いたら、「逃げないから、普段は自由にさせて欲しい。」と
彼女が言ったらしい。だから、何処へ働きに行こうが、彼氏を作ろうが関与しないと。
オヤジの話しを聞き終わって、何も言えなくなりました。
次に、彼女が俺を呼び、「●●●を好きだけど、私はココを動きたくない。」
聞き間違えたのか?と「動けないんやろ?」と言うと、もう1度、彼女は
「動きたくないの。もう、惨めな生活はイヤなの。」と言いました。
「●●●、出て行くなら、イイよ。」と彼女は俺に聞きました。現実を飲み込めず、
躊躇しましたが、変な負けん気で「お前、誰が好きやねん?」と聞きました。
彼女は俺を指差し、笑いました。クッソ、負けられるか!!と思い、
オヤジを見ながら「俺はこの子とココに住みます。」と言いました。
オヤジは笑いながら、「どうぞ、ご自由に。」と言い、追い討ちをかける様に、
「ル●、風呂入るぞ。」と彼女を連れて行きました。彼女は
「2階に上がってこないでね!!」と言いながら、彼女は笑顔で部屋を
出て行きました。ムカツキと絶望と葛藤で、もう、気が狂いそうでした。
やっぱり、ココを出よう。と思い、玄関に行き、靴を履いた時、
2階で彼女がオヤジに抱かれながら俺の名前を叫んでいるのが
聞こえました。玄関を開けると、そこには黒塗りのハイヤーと
居眠りをしている運転手が見えました。
(このまま帰るのも、何かムカツク。)そう思い、ドアを閉めました。

1時間後、オヤジは鼻歌を歌いながら1階に降りて来て、俺を見てビックリし、
「何や、君、出ていかへんかったんか・・・。」と言い、2階の彼女を
呼びつけ、「ワシの負けや。見込みあるでぇ〜。」と財布から彼女に
10万を渡しました。「お、こんな時間や、もう、帰るでぇ。」とオヤジは
慌てて着替えだし、彼女に見送られ、車で去って行きました。
部屋に戻ってきた彼女は「ありがとう。本当にありがとう。」と何度も
言いながら涙ぐんでいました。「アホか、こんなに馬鹿にされて黙ってられるか!」
俺は怒鳴りました。「私の想いは変わらない。」と彼女に抱きつかれて、
どうしてイイのか分らず、ずーっと天井を見ていました。
それから、半年、彼女と過ごす間に少しづつ、彼女が判ってきました。
彼女は裕福に育ったけど、地獄を見て、這い上がる代償に自分の体を
オヤジに捧げた。でも、心情だけは誰にも見せないと硬い意思で
生きてきたことを。勿論、その半年間にオヤジは週1回のペースで
彼女の元を訪れたし、オヤジの指示で違う男の元へも彼女は行きました。
でも、必ず俺は家の中に留まり、事が終わるまで、食事を作りながら
待ちました。そして、彼女と2人になってから、一緒に食べました。
けど、結局、体が耐えられずに胃潰瘍になり、そのまま別れました。
俺はこうして、”嫉妬”しない人間に改造されました。



出典:?
リンク:?

(・∀・): 46 | (・A・): 24

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