傷心の姉貴

2008/05/05 23:33 登録: えっちな名無しさん

3年くらい前、姉貴(当時23、俺は19)が温泉旅行に行こうと言ってきた。
冗談じゃない、と言ったんだがしつこく誘ってくる。
理由を聞くと言わなかったのだが。ひどく悲しそうな顔をするので気になり、
しょうがないから行ってやってもイイが理由を話すのが条件、というと。
その夜、姉貴は俺の部屋へやってきて話し始めた。
姉「ほんまはk君といくはずやってん」
俺「え?kって…」
kというのは姉貴の彼氏だったが一ヶ月前に別れたと聞いていた。
姉「うん・・・半年前から計画して一緒に行くはずやってんけどね・・・」
俺「・・・」
姉「なんかなあー・・・すごく楽しみにしてたし、キャンセルするのももったいないし・・・」
俺「・・・・・」
姉「あかん・・・・かな?」
俺「・・・・解った・・・ええよ」
いつもは気の強い姉貴がすごくか弱く見えて、おkした。
普段から姉弟仲はいい方だが、さすがに二人で旅行となると両親も不思議がるだろう。
そこで相談して姉貴が旅行雑誌の懸賞にハガキを出したら当たった、ということにしようと決め、
二人で口裏を合わせた。親もそれで納得したようだった。

当日、朝早く家を出て、二人であちこち観光して楽しんだ。
旅館はかなり豪勢だった。そこは部屋のバルコニーに、露天風呂があった。
プライベートの露天風呂ってやつだな。景色もいいので入らない手はないと、俺は先に一人で入った。
景色を見ながら湯に浸かって、ゆったりした気分でいると、なんの前触れもなしに姉貴が入ってきた。
もちろんバスタオルを巻いていたが。
俺「ちょ・・・・姉ちゃん!なにしてんの!」
姉「ええやん、もともとこのためのプライベート風呂やし」
俺「あのなー!」
姉「何恥ずかしがってるん、前はあたしと一緒やないと風呂入れへん、とかゆってたクセに」
俺「それは子供の頃の話やろ!!」
姉貴は頓着せず、俺と肩を並べて湯に入ってきた。二人はいるともう湯船はいっぱいで、自然と
肩が触れ合って、寄り添うような姿勢になった。
姉「綺麗やねえー」
夕陽がきらめく太平洋は確かに綺麗だった。俺はその時、付き合っていた同い年の彼女がいてすでに
童貞じゃなかったが髪をアップにして、夕陽に照らされた湯に紅潮した姉貴のうなじや肩の肌に、
彼女にない大人の色気を感じてひそかに勃ってしまっていたw
姉貴は今日の楽しかった事を話した。だけど本当は彼氏と来たかったんだよなあ。
景色なんかより、姉ちゃんのほうが綺麗やで、といおうとしたがクサすぎて氏ぬかも知れないのでやめにした。
いつの間にか興奮も治まり、二人で少しの間話をした。
そのうち姉貴が体を洗いたいと言い、湯船からあがってバスタオルを外して体を洗いだしそうになったので
俺は慌ててタオルを腰に巻いて、
俺「ほな先に出てるわ」
姉「なんで?ご飯までまだ時間あるし、ゆっくり入ろうよ」
俺「いや、もうのぼせそうやから・・・待て、俺が出るまでタオル外すなよ!」
姉「なに照れてんのーw 背中流したろか?そこ座りーや」
俺「アホ言うな!」大慌てて風呂を出た。

夕食は部屋食で、すごく豪華だった。酒を飲んで陽気になった姉貴に飲め飲めとすすめられて抑えるのに苦労した。
姉「ほら。もっと飲み!」
俺「いや、俺未成年やし・・」
姉「なにゆーてんの。外で友達と飲んでるやろ、しょっちゅう酒の匂いさせてるもんな」
俺「あれはたまたま・・・・」
姉「煙草も隠れて吸ってるやろ。自分は気づかんやろうけど、吸わへん者はにおいでわかるんやで」
俺「嘘・・・マジ?(姉貴は煙草は吸わない)」
姉「今日も途中でトイレいくとかゆって何回か煙草吸ってたやろ?ガム噛んでごまかしてたけど服とか髪の毛に、におい残ってるわw」
俺「まじで・・・」
姉「まあ今日は付き合ってくれたし、お父さんとお母さんには黙っといたるわ。その代わり飲め!」
俺「・・・そやけどこれ以上飲んだら朝起きられへん・・」
姉「しゃーないな。あと一杯だけ飲んだら勘弁したるわw」
それでもかなり飲まされたが、もともと酒は強い方で酔いつぶれることはなかった。
夕食後は部屋風呂じゃなく、大浴場へいってもう一度ゆっくり温泉を楽しんで、
恋人同士みたいに腕を組んで土産物を見て回ったり、ゲームをしたりして遊んだ。
その夜、二人で何年ぶりかで枕を並べて寝た。もちろん別々の布団だったが。
ふたりでたわいもない話をしていたが、そのうち別れた彼氏の話となり、
姉「なんであんなに好きやったのに別れてしまうんかなあ・・・」
俺「・・・・・」
姉「永遠の愛なんてないってことやね」
俺「わからんわ、そんなん」
姉「まあ、子供には難しすぎるかw」
俺「子供ってなんやねん、そやけど・・・・」
姉「そやけど、なんやの?」
俺「姉ちゃんを振りよったkはドアホや、もし今度会うたらシバいたる」
姉「・・・・・・ありがと」
姉貴は泣いていたようだった。それ以上かける言葉がなくて俺は眠った振りをした。
そんな姉貴も来年結婚する。相手はどことなくkと似ているが、すごく真面目ないい奴だ。
姉貴には幸せになって欲しいと思う。

出典:姉との日常会話
リンク:datオチしました

(・∀・): 116 | (・A・): 33

TOP