事 故
2008/05/09 13:29 登録: えっちな名無しさん
漏れが22歳の時の話。
遠距離恋愛中の彼女と久々に夜のドライブに出かけた。
ちょうど、夜の12時を回った位だった。
結構な登り坂(片側1車線)の頂上付近で、対向車線にヘッドライトが見えた。
やがてそのライトが近付いてきたのだが、ちょうど対向車が頂上に差し掛かる時だったので、まともにヘッドライトに眩惑された。
50km/h位で走っていたと思うが、目が回復するまでアクセルを踏むのをやめた。
対向車が近づき、すれ違う瞬間・・・・・・・。
その対向車の真後ろに30cmも車間距離をとらず、スキール音を上げながらまさにこちらにヘッドライトを向けている後続車がいることに気がついた。
そのときは、状況がよく飲み込めず、ブレーキを踏んではいけない。加速して逃げようととっさに判断した。
ちょうど、先ほどの激しい眩惑のために減速しており、3速で走っていた。
ハンドルを左に切りながら、アクセル全開・・・・・・・・・。
運転席側のリアバンパーに触れるか触れないか位の感覚で、対向側の後続車はこちらの車線に飛び出してきて、横走りしていた。
ルームミラーで、その様子を確認しながら『ドリフトの達人??』等と考えていた。
しかし、次の瞬間ただの『たこ踊り』だったと確信した。
急激にグリップを取り戻しただろうその車は、そのまま3〜4回転横転した。
そして、道路脇にあった電柱にその回転を阻まれ、助手席側を下にして止まった。
当時、ダート系草レースをしていたので、車の横転は見慣れていた。
『ちょっと戻る!』と伝えて助手席の彼女に伝えてUターン。
嫌な予感がした漏れは、『絶対降りるなよ!』と言って、事故車に近寄る。
想像通り、ロールバー(車両の横転や、車体の捻れを防止する車内に張り巡らせる鉄のパイプ)等ついていない一般車両はぐしゃぐしゃだった。
『大丈夫か?』そう声を掛けると、運転席の窓から女性が身を乗り出し降りてきた。『私は大丈夫です』
『1人じゃないのか?中にいるのか?』と漏れ。
『中にはいません』と女性。
その瞬間・・・・・・・・・・・
『嘘でしょ!!』と女性。
助手席側を下にして、運転席の窓から這い出てこようとする女性。
車両の下はこちらに向け、細いマフラーと小さいオイルパンは、その車が軽自動車であることを物語っていた。
そのまま、下になっている助手席側のフロントタイヤに視点を落としたとき、半狂乱の彼女の2度目の『嘘でしょ!!』という叫び声が
聞こえた。
『マジ?』漏れも、びびった。
タイヤから、こちらに向けて足が2本生えていた。
最初は、よく状況が読み込めなかった。
明らかに男性のそれとわかる足をたどっていくと、ちょうど腹にタイヤが乗っかり、上半身は向こう側なので確認できない。
『男性が、車の下敷きになっている・・・・・・。』
『い”や”ぁ〜〜〜〜〜〜』
農道が続き、街路灯も殆どない夜中に女性の叫び声が響き渡る。
8年前、漏れが持つ携帯電話もこんな所まで、電波が通じる訳がない。
いつの間にか、戻ってきた対向車《漏れを眩惑した1台目の対向車》の運転手に『レスキューを呼ぶから』と言い残し、携帯の通じる場所まで走った。
戻ってくると、放心状態の女性。介護する眩惑運転手。
『持ち上げて、車を持ち上げて助けて!』叫び、哀願する女性。
週末の夜に、彼とドライブ。
周囲に飛び散るマックの食べ残し。
さぞかし楽しかったのだろう。
10分前までは、横で楽しい会話をしていた彼が、今は車の下敷き。
レスキューが来るまでは、自分は何もできない・・・・・・・。
『私のせい。私のせい。追い越しちゃえと煽ったから。』と女性。
『大丈夫。〜くんは大丈夫!』と眩惑運転手。
ん?知り合いか??
そのとき、レスキューが来て手早く現場を撤収。
調書を取りたいので、署まで!と言われ、同行。
詳細:
ドライバーは、33歳。無免許。他名義車両。酒酔い(酒気帯びでない)。無職。脳死状態だと。
前走者(眩惑運転手:友達らしい)を、ふざけて追い抜こうと対向車線にでたが、漏れの対向ヘッドライトを確認。
あわてて、自分の車線に戻るが、お釣りをもらってたこ踊り。
ハンドルを左右に切りながら、方向修正しようとしているところで、漏れとすれ違う。
ちょうどすれ違ったところで、操作不能になって、横転。
シートベルトをしていなかった、運転手は車外に飛び出して、その上に車が乗っかったらしい。
皮肉なものです。全く。
失礼だが、巻き込まれなくてよかった。
p.s その先には、ラブホ街。
漏れの目的地と、対向車の出発地は想像して下さいまし。
長文スマソ。
出典:?
リンク:?

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