唯一のトラウマ

2008/05/19 23:53 登録: えっちな名無しさん

もう、20年前になるかなぁ。
新卒で入社した年の7月、夜11時頃に歩いて帰宅してたんだが、線路の手前で黄色い
レインコート着て傘を持っている女の子(中学生くらい)が立っていた。
その日は雨は降っておらず、ただでさえ暑いのに何してるんだ?と思ったが、連日残業で
ヘトヘトの俺は、あまり気にせず、その子の横を通り過ぎた。
線路を横断して10分近く歩いたところで、背中を棒のようなもので突かれた。
俺は同僚かとも思ったが、そいつは声もかけてこないし、近づく足音さえもしなかった。
無茶苦茶怖くなって振り返ることなく、無視して歩き続けると、棒のようなもので突く力
が次第に強くなってきた。本当に突き刺さるんじゃないかと思うくらいに痛かった。
辺りは、畑で民家もない。
街灯がポツリ、ポツリとある程度で車もたまにしか通っていない。
完全にパニックで走り出そうとしたと時、
「おい、○○!なに無視してんだよ」と、聞きなれた仲の良い同僚の声が聞こえた。
普段なら怒ってるところだが、その時はホッとした。
みっともない話だが、安堵感から涙を流しながら振り返った。
女の子が立っていた。黄色いレインコートを着て、ぞーっとするほど真っ白い顔の少女。
線路の手前ですれちがった女の子に間違いなかった。
右手の持った傘は、槍投げをするように大きく振りかぶりって、再び俺の体へ。
激痛が走り気を失った。
都内で橙色の電車が走る路線です。

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