幼馴染み「何よ、こんなとこ呼び出して」
2008/06/19 12:50 登録: えっちな名無しさん
1 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中 :2008/06/17(火) 22:39:37.69 ID:J1WQCjKb0
男「悪いね女、忙しいところ」
女「あんたが昼飯おごるって言わなきゃ来なかったわよ」
男「それが実は大切な用事があってだな・・・」
女「・・・?何よ改まって」
男「頼む!俺と・・・」
女「・・・・!/////」
男「・・・お前の姉ちゃんの仲を取り持ってくれ!」
女「・・・・・・はあ?」
6 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中 :2008/06/17(火) 22:45:20.40 ID:J1WQCjKb0
男「いやさ、昔から俺が姉さんにあこがれてたの知ってるだろ、お前」
女「そりゃまあ知ってるわよ。あと全然相手にされてないのもね」
男「・・・・そこでだ」
女「何よ」
男「お前の方からもこう、アシストとかしてくれたりすると嬉しいんだけど」
女「・・・アホらし、帰る」
8 名前: 愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中 投稿日: 2008/06/17(火) 22:48:22.87 ID:J1WQCjKb0
男「お、おい!ちょっと待ってくれよ。タダとは言わないからさ」
女「知らん。自分で何とかすれば?あたし関係ないもん」
男「そんな・・・俺とお前の仲じゃねーか!」
女「(だから・・・嫌なのよ・・・)」
男「ん?何か言った?」
女「・・・とにかくめんどくさいことは嫌って言ってるの」
9 名前: 愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中 投稿日: 2008/06/17(火) 22:55:44.04 ID:J1WQCjKb0
男「頼む!!」
女「ちょ、ちょっと、あんたこんな所で大声出さないでよ!」
男「ほんの少しでいいんだ・・・」
女「(これよ・・・あたしが嫌いな・・・)」
男「・・・・・頼む。俺、本当に姉さんのこと好きなんだ」
女「(このまっすぐな眼、すごく腹立つのよ・・・・・)」
男「・・・・・・・・・・」
女「・・・・・でも、断れないのよね。何でか」
男「・・・・女!ありがとう!ほんとうに助かるぜ!」
11 名前: 愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中 投稿日: 2008/06/17(火) 23:06:30.35 ID:J1WQCjKb0
女「そのかわり!うまくいったらあたしの言うことなんでも聞きなさいよ!」
男「・・・・怖いな」
女「何よ、それくらい当たり前でしょ?」
男「お前には今まで罰ゲームと称して何度も煮え湯を飲まされ続けてきたからな」
女「嫌ならいいのよ、嫌なら」
男「うう・・・・、せ、せめてうまくいった時、何させる気なのかだけ教えてくれよ」
女「そうね・・・・」
女「・・・・・じゃあ、キスして」
13 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中 :2008/06/17(火) 23:13:24.26 ID:J1WQCjKb0
男「な、なにバカなこと言って・・・・!!」
女「・・・・・冗談よ」
男「なんだよ!びっくりしたじゃねーか」
女「お姉ちゃんとのこと、手伝ってあげる。今のアホ面に免じて、今回はもうタダでいいわよ」
男「おう?なんだ珍しいな。まあいいや、じゃあまた明日な!」
女「・・・何よ、明日って」
男「毎日作戦会議するに決まってんだろ?毎回場所も時間もこのファミレスな。じゃ!」
女「あ・・・・行っちゃった・・・・・」
16 名前: 愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中 投稿日: 2008/06/17(火) 23:18:58.58 ID:J1WQCjKb0
〜〜各々帰宅後〜〜
男「よっしゃー!これで姉さんに一歩近づいたぜ!」
男「イェーーーー!うぉーーーー!うははははは!」
親「ちょっと!あんたまたそんな狭い部屋で暴れると怪我するよ!」
ゴガン!!!!
男「ぬわーーーーー!!!!!」
女「はーあ。何か疲れたな今日は」
女「しかもこれから毎日って・・・人の都合とか考えないのかね、あいつは」
女「モヤモヤして寝れないよ・・・・・」
17 名前: 愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中 投稿日: 2008/06/17(火) 23:22:30.64 ID:J1WQCjKb0
姉「ただいまー♪」
女「!」
姉「妹ー、おきてるー?お土産買ってきたんだけどー」
女「・・・・・・・・・・・」
姉「なんだ、もう寝てるの。ま、いいや、お母さんとあたしでたべちゃおっと♪」
女「(人の気も知らないで・・・・・・)」
19 名前: 愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中 投稿日: 2008/06/17(火) 23:28:42.75 ID:J1WQCjKb0
男「・・・・で、どうだった?」
女「はあ?」
男「昨日なんかした?デートの約束取り付けるとか、そういうの」
女「・・・・あんたバカじゃないの?」
男「へ?」
女「いきなりそんなことになるわけないじゃないの!この妄想脳!」
男「何だと!」
女「どうせ昨日も帰ってから一人で勝手に盛り上がってたんでしょ」
男「う・・・!」
女「お姉ちゃんの好み教えたりとか、そういうところからね、まずは」
男「・・・お願いします」
女「とりあえず服買って来い」
男「やはりそうきたか・・・」
20 名前: 愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中 投稿日: 2008/06/17(火) 23:32:23.72 ID:J1WQCjKb0
男「でも俺あんまりそういうの詳しくないんだよなー」
女「ファッション雑誌読み漁ってりゃ何とかなるわよ」
男「そっか。帰りにコンビニ寄って買ってく」
女「あと、趣味ね。お姉ちゃんってわりと音楽好きだから、同じバンドが好き、みたいなのだと結構ポイント上がるわよ」
男「なるほどなー」
22 名前: 愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中 投稿日: 2008/06/17(火) 23:38:10.48 ID:J1WQCjKb0
男「趣味と、ファッション・・・っと。要チェックや!」
女「ま、あんたじゃうちのお姉ちゃんとは頑張ったって釣り合わないだろうけど」
男「そういうなよ・・・」
女「あ、あたし用事あるからもう帰るね」
男「え?まだ10分くらいしかたってないんだけど」
女「聞こえなかった?用事あるの、あ、あとこれ一緒に払っといて」
男「あー・・・・・行っちまった。しっかりパフェだけ完食しやがって・・・いくらするんだコレ」
店員「ホットコーヒーとプレミアムチョコバナナサンデーでお会計2500円になりますwwwwwサーセンwwww」
男「ぬわーーーーーーー!」
26 名前: 愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中 投稿日: 2008/06/17(火) 23:43:26.20 ID:J1WQCjKb0
女「はあ・・・・・やっぱ長いことあいつの顔見てられないや」
女「今からどうしよっかな・・・部活もサボっちゃったし・・・」
女「・・・・・・・・・はあ」
男「ファッション雑誌ねえ・・・・・お、コレなんかよさそうだな」
男「そういうのに疎い俺でも聞いたことあるくらい有名な雑誌名だしな」
男「ふむふむ・・・・なるほど・・・・」
28 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中 :2008/06/17(火) 23:51:05.08 ID:J1WQCjKb0
〜その夜〜
trrrrrrrrrrrrrrr♪
女「はい、もしもし」
男「お、女か?」
女「あ、男・・・どうかした?」
男「携帯つながらないから家に電話したんだけど、いるんじゃねえか」
女「あーごめん、ちょっとね」
男「明日、ちょっと付き合ってくれよ、服買いに行くからさ」
女「え・・・やだよ。自分で行きなさいよそれくらい」
男「頼むよ、お前が来てくれると助かるんだ」
女「・・・・・・仕方ないわね、じゃあ一時に駅前ね」
男「サンキュー!」
30 名前: 愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中 投稿日: 2008/06/17(火) 23:58:14.91 ID:J1WQCjKb0
姉「あれ、妹、あんたそれどうしたの?」
女「・・・え?」
姉「目の周りまっ赤っ赤」
女「あ・・・さっきまで寝たから、さ」
姉「・・・ふーん?」
女「・・・・・・・」
姉「あ、ところでさー、男くん最近見ないけど元気にしてる?」
女「え・・・?う、うん」
姉「・・・ふーん?」
31 名前: 愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中 投稿日: 2008/06/18(水) 00:02:35.44 ID:J1WQCjKb0
男「悪い悪い、待った?」
女「・・・別に」
男「なんだよ、元気ねえな。さ、行こうぜ」
女「・・・・・・・」
〜電車内〜
男「・・・・ガイア・・・・・黒に染まる・・・・・」
女「あんたさっきから何ブツブツ言ってんのよ、気持悪い」
34 名前: 1 投稿日: 2008/06/18(水) 00:12:08.24 ID:Mb+iBRFJ0
女「このへんなら服屋いっぱいあるし、いいんじゃない?」
男「おっ、この店なんかよさそうだな」
女「・・・う!!(こ、これは・・・・・・・・)」
男「男はやっぱFUGAだよな」
店員「そーですよねー!これとか新入荷ッスよお兄さんwwww」
女「あんたちょっと・・・・・来なさい!」
男「うおっ!なんだよ!」
女「・・・・・何読んだ」
男「メンナク」
女「やはりか・・・・・・・・」
男「ガイアが俺に輝けって言ってんだよ!」
女「うるさい!違う店行くぞ!」
38 :1 :2008/06/18(水) 00:21:04.25 ID:Mb+iBRFJ0
男「なんだ、あの雑誌はネタなのか」
女「気付きなさいよ・・・・あれはファッション雑誌のところにおいてあるっていうとこから既に壮大なギャグなの」
男「まあじゃあ気長に探すか」
店員「Hey!!What'up,brother?」
男「うわ!え?なに?俺に生き別れの兄さんが?」
店員「Com'in, Come'in!!」
男「いや、あの、俺・・・え、ここで服を買えばいいの?」
女「バカやってないでさっさと行くわよ!!」
女「あんなとこ入ったら、安っぽーいTシャツ一枚二万円で買わされるわよ!」
男「あー怖かった。そうなんかー。いや、でもよかった」
女「何がよかったのよ!」
男「いやー、だってやっと元気出てきたじゃんお前」
女「・・・・・・!」
男「お前やっぱそっちの方がいいよ」
女「・・・・・バカ」
41 :1 :2008/06/18(水) 00:30:10.56 ID:Mb+iBRFJ0
女「こことかどう?なんかよさそうな雰囲気」
男「お、じゃあここ入ってみようか」
店員「いらっしゃいませー」
〜物色中〜
男「うーん」
店員「よかったら試着してみてくださいね!」
男「なるほど。じゃあ何着か選んでっと」
男「よっ・・・ふむふむ」
店員「お客様いかがですかー?」
43 :1 :2008/06/18(水) 00:34:10.84 ID:Mb+iBRFJ0
男「なんかよくわからん・・・」
店員「あー、結構お似合いですよー」
男「・・・・おーい、女ー?」
女「なによー、決まったの?」
男「どうよこれ」
女「どうよコレ、ってあたしに聞くより店員さんに聞きなさいよ」
男「だってその方が好みとかわかるだろ」
店員「いいですねー仲よさそうで!彼女さんですか?」
女「え・・・いや・・・・あたしは」
45 名前: 愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中 投稿日: 2008/06/18(水) 00:40:52.13 ID:Mb+iBRFJ0
男「あーそんなとこです」
女「!?」
店員「僕も彼女欲しいなー。こないだ別れちゃったんですよー」
男「ははは、あ、これのワンサイズ下持ってきてもらえます?」
店員「かしこまりましたー」
男「お、やっぱりこっちのがいいな。どうよ」
女「い、いいんじゃない・・・・///」
男「じゃ、コレにするか」
店員「ありがとうございましたー」
49 :1 :2008/06/18(水) 00:44:26.04 ID:Mb+iBRFJ0
女「どどどどど、どういうつもりよ!あんなこと言って!!」
男「なんだよ、あんなことって」
女「そ、その・・・・か、彼女だとか・・・・」
男「ああ、だっていちいち否定したら、またおちょくられるの目に見えてるだろ。そういうことにしとけばもう突っ込まれないだろうし」
女「う・・・・それは・・・そうだけど」
男「なんだ、そんなに嬉しかったのか」
女「氏ね」
男「ぬわーーーー!!」
55 :1 :2008/06/18(水) 00:50:54.95 ID:Mb+iBRFJ0
男「ふう、大体買い物も終わったな」
女「ま、こんなとこでしょ」
男「大分歩いたな。少しコーヒーでも飲んで休んでくか」
女「ていうかお腹すいたんだけど」
男「飯?それもいいな」
女「あんたのオゴリね。ナビ代」
男「・・・・・・・もう高いもの頼まないでね・・ウッ」
58 :1 :2008/06/18(水) 00:58:32.56 ID:Mb+iBRFJ0
女「じゃ、ラーメン食べよラーメン!こないだおいしい店教えてもらったの」
男「ラーメン!助かった!それならそんなに高くならんだろ」
〜〜〜〜〜〜〜〜
女「ごちそうさま♪」
店員「ラーメンと、コラーゲン入りとんこつ全部のせと餃子一人前で合計3000円になりますwwwwサーセンwwww」
男「ラーメン屋で二人で三千円・・・・・・・・」
女「なんかこないだ来た時よりおいしくないわ」
男「き、キサマ・・・・・・!!!」
女「あははwww」
61 名前: 1 投稿日: 2008/06/18(水) 01:06:20.67 ID:Mb+iBRFJ0
〜帰路〜
女「あ、あたしこっちだから」
男「おう。今日はありがとな」
女「感謝しなさいよ、ほんとに」
男「わかってるって!いや、ほんとに感謝してるよ。それに、今日楽しかったし」
女「・・・・・うん」
女「・・・・・ねえ」
男「ん、どうした?」
女「お姉ちゃんってさ・・・結構男とっかえひっかえしてるの、知ってた?」
男「・・・まーモテるだろうからなー、あの人」
女「それにさ、普段は隠してるけど結構わがままだし、あと・・・・」
男「・・・・なんだよ?」
女「・・・だから、その、やめた方が、いいよ。お姉ちゃんは」
男「お前さ」
女「・・・・・・え?」
63 名前: 愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中 投稿日: 2008/06/18(水) 01:13:26.34 ID:Mb+iBRFJ0
男「なんで姉さんの悪口ばっか言うんだよ」
女「いや、その・・・・」
男「いつもそんなんじゃねえだろ、お前」
女「・・・・・・」
男「お前はさ、ちょっと乱暴なとこあるけど、いつもぜったいそういうのしないじゃん」
男「俺、お前のそういうとこ好きだったんだけど、ちょっと幻滅した」
女「・・・・・あ・・・あたしは・・・・・」
男「あー、嘘。正直すげえ腹たった。俺の好きな人バカにされるのって気分悪りい」
女「・・・ごめん・・・その、そんなつもりじゃなくて・・・・・もう、帰るね・・・・」
男「(・・・・・・くそっ)」
67 名前: 愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中 投稿日: 2008/06/18(水) 01:22:07.97 ID:Mb+iBRFJ0
男「くそーなんかイライラする・・・・・・・・」
男「俺もちょっと言い過ぎたんだよな・・・・、でもあいつ普段絶対あんなこと言わないし、あんなあいつ見るの嫌だったんだよな・・・」
男「姉さんとなんかあったんだろうか。ケンカでもしてんかな・・・・」
男「それで最初協力渋ってたんかも・・・・・だとしたら悪いことしたな」
男「とりあえず明日謝ろう・・・・・」
女「・・・・・」
姉「うわ!あんた帰ってきたならなんか言いなさいよ!泥棒かと思った」
女「・・・・・」
姉「・・・・・?」
女「・・・・・お休み」
姉「・・・・・お、お休み」
74 :1 :2008/06/18(水) 01:30:03.64 ID:Mb+iBRFJ0
女「いってきます・・・・」
母「いってらっしゃい・・・・・・何あの子。最近変じゃない?」
姉「ねー。そーいう年頃なのかしら」
女「(男とバスの中で顔あわせるの嫌だな・・・・一本遅らそう・・・・)」
男「ぬわーーーー!色々うだうだ考えてたら寝坊した!!!」
男「いってきます!」
男「やばいな、遅刻しそうだ・・・まだ急げば一本遅れで間に合うかな・・・・・」
男「あ、そのバスちょっと待ったーーーー!」
79 :1 :2008/06/18(水) 01:35:11.20 ID:Mb+iBRFJ0
キキー、プシュー!
男「ふう・・・ギリギリ滑り込みアウト後の抗議とビデオ判定みたいなラインで助かったぜ」
女「あ・・・お、男・・・・」
男「やっぱり監督がホームベースを砂で埋めたのがよかった・・・・って女じゃねえか!」
女「お・・・・・おはよ・・・・」
男「あー・・・・お前も寝坊?珍しいな」
女「う、うん・・・・そんなとこ・・・・」
男「ははは・・・・・・・」
女「・・・・・・・・・・・・」
82 :1 :2008/06/18(水) 01:40:54.57 ID:Mb+iBRFJ0
『次は〜○○二丁目〜○○二丁目〜』
男「うわ、すげえ人乗ってくんなあ」
女「・・・・・・・・・・・・」
男「あー・・・・・こいつらも遅刻ギリギリで焦って走ってきたって顔してるな・・・・ははは」
女「・・・・・・・・・・・」
男「あのさ、女?」
女「・・・・な、何?」
男「その・・・・・・・・」
女「き、昨日のことならごめんなさい、あたし、なんか、その・・・・・」
男「いや、そうじゃなくてさ、俺がゴメン」
女「え?」
男「言い過ぎたいくらなんでもひどかったよな。本当最低だったわ俺」
女「あ・・・・・・・・」
84 :1 :2008/06/18(水) 01:46:20.58 ID:Mb+iBRFJ0
男「だからさ、こっち向いてくれよ・・・・」
女「・・・・・・・・うん」
男「・・・・!」
女「(ひどい顔してるんだろな・・・あたし。結局昨日寝れなかったし・・・・・)」
男「ごめんな・・・・・俺、ごめん」
女「男は悪くないよ・・・・あたしが昨日はひどいこといっぱい言っちゃったし、どうかしてたかな、ハハ」
男「(帰ってから・・・泣いてたなこりゃ・・・・こいつ泣かしたのなんか、俺初めてかもしれん)」
87 :1 :2008/06/18(水) 01:51:06.11 ID:Mb+iBRFJ0
『次は〜○○四丁目〜○○四丁目〜』
ガヤガヤ
男「うお!すげー人だな!」
ぎゅうぎゅう
男「(せ、狭・・・・・・・)」
ふにゅん
女「・・・・・・・・・!」
男「うわっ!ごめ・・・・いや、そのわざとじゃなくて・・・・・・」
女「う、うん・・・・・わかってる」
ぎゅうぎゅうぎゅう
男「ぐ・・・・きつい・・・・・・・」
男・女「(こ、これは・・・・・・・・・・)」
94 :1 :2008/06/18(水) 01:58:25.24 ID:Mb+iBRFJ0
男「(落ち着け・・・・・落ち着け俺・・・形式上今俺は女を抱きしめてるように見えるが、これは不可抗力だ!)」
女「(な、なんか恥ずかしいな・・・・・)」
男「(素数を・・・・・素数を数えるんだ・・・・・・4、6、8、9、・・・ぐわあ!!!全滅だ!!!!)」
女「(でも温かくて・・・・なんか懐かしい匂いがする・・・・)」
男「(つーかこいついつの間にこんな女らしい体つきに・・・・・すげえ柔らかいな・・・・・・は!イカン!イカンぞ!)」
女「(昔はこうやって二人で一緒にお昼寝したりとか・・・楽しかったなあ・・・・)」
男「(う!!コレは・・・・・この感覚はもしや・・・・・・・・)」
96 :1 :2008/06/18(水) 02:06:16.10 ID:Mb+iBRFJ0
女「(・・・・・・・・・ん、なんだこのかt・・・・・ッ〜〜〜〜〜!!!!)」
男「(嗚呼、バレている・・・・確実にバレている・・・・・・・もう死にたい・・・・)」
『次は〜○○学園前〜○○学園前〜』
ガヤガヤガヤガヤ
男「ふぅ・・・・着いたか」
女「ふぅ・・・・・じゃないわよこの変態!!!」
男「・・・うう・・・そ、その・・・・・」
女「息絶えてしまえ!!」
男「仕方ないだろ!!そんなの!」
女「うるさァい!!コレでも食らえ!天誅!!!」
男「ぬわーーーーー!」
106 名前: 1 投稿日: 2008/06/18(水) 02:17:07.69 ID:Mb+iBRFJ0
〜昼休み〜
男「しかし朝はエライ目にあった・・・・・・」
男友「なんだなんだ痴漢にでも間違われたか」
男「うるせーな消したい過去ができたんだよ!」
男「(・・・まあ、ああやって暴れててくれた方があいつらしいけどな)」
女「でさー、もー最悪なの!」
女友「まーた言ってるー。でも女って男くんと仲いいよねー」
女「まあ、付き合い長いしね」
女友「で、どこまで行ったの?」
女「な!そんなんじゃないわよ!」
女友「またまたー!」
女「そんなんじゃ・・・・ないんだ・・・・・」
女友「?」
109 名前: 1 投稿日: 2008/06/18(水) 02:23:22.90 ID:Mb+iBRFJ0
女「・・・だ、だって、あたし、そのほかに好きな人いるもん!」
女友「えーちょっとちょっとそれ初耳なんだけどー」
女「あー、あはは」
女友「白状しなさいよ、誰、誰?」
女「・・・・えーと」
女「・・・・・△△先輩」
女友「えー!そーなんだー!でもかっこいいもんねーあの人!!」
男「なんだ、やけに女子が騒がしいな」
男友「いつものことだろ」
115 名前: 1 投稿日: 2008/06/18(水) 02:29:51.74 ID:Mb+iBRFJ0
〜放課後〜
男「授業オワタ!!!」
男友「おい、帰りにゲーセン寄ってこーぜ!」
男「俺いいや」
男友「なんだよ、付き合い悪いな」
男「用事があんだよ」
男「(えーと、女はどこかなーっと)」
女友「ねえ、女」
女「どしたの?」
女友「お昼の話の続きだけど」
女「もう、何にも話すことないってばwあんたら本当にハイエナみたいに話のネタ探すんだから」
女友「おーっと私にそんな口訊いていいのかな?」
女「・・・・?」
121 名前: 1 投稿日: 2008/06/18(水) 02:37:07.41 ID:Mb+iBRFJ0
女「だーかーらー!!なんで急にそうなるのよ!!」
女友1「善は急げって言うじゃない♪」
女友2「よかったねーあんたはいい友達を持って」
女友3「焼却炉んとこで待ってるって!B棟の裏の!」
女「やーだってばー!ちょっと!ねえ!」
男「女しらね?」
生徒「あー、たしかあっちの方に・・・・」
138 :1 :2008/06/18(水) 02:52:15.29 ID:Mb+iBRFJ0
女「ちょっと離しなさいってば!」
女友1「あんたは晩生なんだからあたしらがこれぐらいしないとなんいも行動起こさないでしょ?」
女友2「女の幸せのために一肌脱いで挙げてるんじゃないの!」
女「余計なお世話だーーーーって・・・・あ」
先輩「あー、きみが女ちゃん?」
女「ちょっと友どうすんのって・・・・もういないし」
先輩「見たことあるかな。あ、ていうか一年のとき、うちの部でマネやってなかった?」
女「あー半年だけ・・・・・今はバレー部ですけど」
先輩「そっかー、どうりでー」
女「あのー、あたし・・・・・」
146 :1 :2008/06/18(水) 02:57:54.79 ID:Mb+iBRFJ0
男「(昨日のこと、もっかいちゃんと謝っとかなきゃな・・・あいつには世話になってるし)」
男「(しかし、あいつなんだってこんなところに・・・・)」
女友「・・・・!・・・やば、まずいの来たよ・・・・・」
男「(あ、あれうちのクラスのやつらじゃねーか。ってことは・・・・・)」
男「おーい、女しらね?ってうぉあ!がぼぼぼb」
女友「(いいからあんたは黙って見てなさい!今いいところなんだから!)」
男「な、なんだよ・・・・・・急に・・・・・ん?」
男「女と・・・・・誰だ?あれ」
157 :1 :2008/06/18(水) 03:06:45.37 ID:Mb+iBRFJ0
先輩「ーーーーーーー」
女「ーーーーーーー」
男「確か・・・えーとサッカー部の人だな・・・・・・・」
男「にしてもこっからじゃよく聞こえねーな・・・・」
女友「(あ!こら!むやみに近づくんじゃない!)」
先輩「ま、とりあえず部室行って話そっか。今練習中で人いないからさ」
女「はい?」
先輩「俺のこと好きなんでしょ?」
女「あのー・・・・・」
先輩「ま、こんなところでってのもなんだろうし。いろいろ話したいこともあるだろ?」
165 :1 :2008/06/18(水) 03:13:16.83 ID:Mb+iBRFJ0
女「・・・・・・・」
先輩「ん、どしたの?」
女「(ま、ここで延々と言い訳してても友が割って入ってきそうだしな・・・・・)」
女「(あっちで落ち着いてちゃんと理由を話せばわかってくれるでしょ。いい人そうだし)」
女「あ、すいません、行きます行きます」
男「(おーっと!そういうことか!)」
女友「(そーいうことなのよ!こうなったらあんたも来なさい!後をつけるわよ)」
男「(なんか・・・いい気しねえな・・・・でも)」
170 :1 :2008/06/18(水) 03:19:58.49 ID:Mb+iBRFJ0
女「久しぶりに来ました、ここ」
先輩「そうだろうねー、ごめんねー相変わらず汚くて、ハハハ」
女「(さて、どこから話そうか・・・・?)」
先輩「さ、めんどくさいの嫌いだし、早いとこ本題に入ろうか」
〜〜〜〜〜〜
男「バカ、押すなって!」
女友「あんたは後ろでいいのよ!途中からくっついてきたんだから!」
女友「それより中どんな感じなのよ?」
男「騒ぐなって・・・・・部室棟はこの角の隙間からだな・・・・・中が・・・・・・・」
173 :1 :2008/06/18(水) 03:24:09.98 ID:Mb+iBRFJ0
男「・・・おい、お前ら元からこんなつもりだったのか・・・・・?」
女友1「?」
男「くっそ!何考えてんだよマジで・・・・・・!!」
女友2「何よあいつ急に血相変えて飛んでっちゃって・・・・・・」
女友3「ねぇ、これってちょってやばいかも・・・・・・・・・」
女友12「・・・え?」
男「くそっ・・・・・・くそっ・・・・・・くそっ・・・・・!!」
179 名前: 1 投稿日: 2008/06/18(水) 03:28:52.28 ID:Mb+iBRFJ0
男「ぐ・・・・ドア・・・・開かねえ」
ドンドンドンドンドン!!!
男「女!女ぁ!!!!!」
男「返事しろッ!!大丈夫か!?」
男「(どうする・・・・・?先生呼びに行ってる暇もねえし、窓は鉄格子ついてるし・・・・・・)」
男「返事・・・・・してくれよ・・・・・(なんにもできねえ・・・・・)」
187 名前: 1 投稿日: 2008/06/18(水) 03:33:05.83 ID:Mb+iBRFJ0
男「・・・・・・・・・・・・・・」
女「・・・・・・・・お・・とこ・・?」
男「女か!?大丈夫か!!」
女「なんで・・・・こんなとこ・・・いるの?」
男「そんなことどうでもいいだろ!開けてくれよ!頼む!!」
女「今は・・・ちょっと無理かな・・・・」
196 :1 :2008/06/18(水) 03:37:58.70 ID:Mb+iBRFJ0
男「おい!?・・・お前・・・・まさか」
女「・・・・・・あと5秒くらいかかる」
男「・・・・・・・ハァ?」
女「・・・・んしょっと!ほら開いた!」
男「・・・・・・・・・・・・・何それ」
女「何って・・・・・見たらわかるでしょ」
男「俺には先輩が間接をひねられて引きずられているようにしか見えんのだが」
女「よくわかったわね、すごいわ。意外と重たくてドアの前まで引っ張ってくるの大変だったんだから。こら!暴れるんじゃあない!」
先輩「ヒギィ!!」
男「・・・・・・・・詳しく説明してくれ」
女「いいけど・・・・めんどくさいからいつものファミレスついてからでいい?」
男「なんか眩暈するわ」
215 :1 :2008/06/18(水) 03:46:12.32 ID:Mb+iBRFJ0
女「とまあ、こんな感じかな」
男「・・・・・・・おk。把握した。」
女「ほんと、ついてないわよ今日は。朝は痴漢にとんでもないもの押し付けられるし」
男「グゥの音もでないぜ!」
女「反省してないね。あ、すいません、プレミアムチョコバナナサンデーと、タピオカミルクティーひとつ!」
男「おい・・・お前まさか」
女「もちろん慰謝料でしょ。格安だと思いなさいよ」
男「・・・・・でもその、残念だったな。先輩がそんな人で」
女「(・・・・なんかこいつまだ勘違いしてるな)」
男「でもまあ、もっといい男いっぱいいるぜ、世の中。あんま気にすんなよ?」
223 :1 :2008/06/18(水) 03:54:27.26 ID:Mb+iBRFJ0
女「・・・・フフ」
男「?」
女「それって例えば、泣きそうになりながら、必死でドアの向こうから助けようとしてくれた人とか?返事しろ!大丈夫か!?って」
男「ちょwwww恥ずかしいからやめれwwwあーあーあーあーあー!」
女「アハハ、でもね」
男「あーあーアッーあーあー!・・・・・・・・・・?」
女「・・・・ちょっと、かっこよかったかな」
男「・・・・・・・・・・」
女「あたしだってちょっとは怖かったんだよ?いきなりこう手首つかまれてさ」
女「マットの上に押し倒されそうになって、そんですごい力なんだもん、手首に跡ついちゃうくらいにさ」
男「・・・・・・・・・」
女「それで、ほんとどうしようってなって一瞬頭の中真っ白に・・・なって・・・・・あれ、変だね」
男「・・・・・女・・・・・・」
女「今になって涙出てきちゃった・・・・・へんなの・・・・・ひっく・・・うっ・・・・・」
249 :1 :2008/06/18(水) 04:12:06.59 ID:Mb+iBRFJ0
女「・・・・・あ・・・・・・・男・・・・・」
男「もう大丈夫だから、な。ゆっくり一回息吸って、そんでゆっくり吐け。このままでいてやるから」
女「・・・・・・・うん」
男「そら怖いさ、女の子だもんな」
女「・・・・・・・うん」
男「でも、よかった」
女「・・・・・・・・・・」
男「お前が無事で・・・・ほんとによかった・・・・・」
女「・・・・・・・あたしもよかった」
男「?」
女「来てくれたのが、男でよかった」
男「・・・・・・・・・・・」
女「外であんたの声がしたとき、ああ、もう大丈夫なんだ、って思った」
男「・・・・そっか」
女「だから・・・・・・ありがと」
257 :1 :2008/06/18(水) 04:17:45.97 ID:Mb+iBRFJ0
女「(・・・なんか結局雰囲気でずっと男とくっついたまま帰ってきちゃったな・・・//////)」
女「あ・・・・あたし、ここでいいよ」
男「バカ、こんな日くらい家まで送らせろよ」
女「ううん、もういい」
男「・・・・・お前、まだ昨日とか、今朝のこと怒ってる?」
女「違うよ。・・・・・そんなわけないじゃん」
男「・・・・・・・・」
女「でも、今日家まで送ってもらっちゃったら、もうダメな気がする」
男「ダメって何だよ」
女「あたし、たぶんもうあんたのお手伝いできなくなっちゃうから」
男「お、女?」
女「だから、今日はここで・・・・・ばいばい」
男「なんだよ・・・・・それ・・・・・・」
273 :1 :2008/06/18(水) 04:27:56.84 ID:Mb+iBRFJ0
『あたし、たぶんもうあんたのお手伝いできなくなっちゃうから』
男「あれって、つまり、その・・・・・・・」
男「いやでも、しかし・・・・・・・・・・・」
男「うーん、わからん・・・・・・・うおーーーーーーー!!!!!」
母「ちょっと男!今トイレ入っても紙切れてるってさっき言ったでしょ!あたしゃもう寝るから一階の電気消してから部屋上がってね!」
男「待てよ・・・うーんでもなあ・・・・・はうっ!・・・・・・・」
男「とりあえず出るか・・・・・・」
カラカラカラーン
男「ぬわーーーーーーー!!」
279 :1 :2008/06/18(水) 04:32:40.00 ID:Mb+iBRFJ0
女「おっす!男!」
男「お、おっ・・・す」
女「なんだよ、元気ないね今日」
男「何でお前は元気たっぷりなんだよ」
女「今日は朝痴漢に会わなかったからかな」
男「・・・・・ぐっ・・・・!!」
女友「女・・・昨日は本当にゴメン・・・・・」
女「いーのいーの!なんにもなかったんだし、気にしない!あ、ていうか二時間目の宿題見せてくんない?忘れてたんだぁー」
男「(・・・・・・な、なんなんだあいつは・・・・・・)」
299 :1 :2008/06/18(水) 04:50:44.04 ID:Mb+iBRFJ0
女「さて、作戦会議ね」
男「・・・・・・・・・・ああ」
女「何よ、なんか文句あるの?」
男「なんでそんな乗り気なんだよ」
女「さあ?気分の問題じゃないの?」
男「(本当にわからんやつだな)」
女「さて、あんた最近格好もマシになってきたし・・・・あ、そういえばこないだ渡した音源聴いた?」
男「お前・・・・外付けでいきなり30Gも持ってこられたって・・・・全部は無理だよ」
女「大体話ができればいいのよそんなもん」
男「そんなもんかね」
女「さて、下準備がそこそこ整ってきたところで、これですよ」
男「映画の前売り・・・・・か?」
女「そ。ベタだけど、あたしとお姉とあんたの三人で久しぶりに遊ぼって企画のフリしてあたしが理由つけて休むの」
303 :1 :2008/06/18(水) 04:58:10.11 ID:Mb+iBRFJ0
男「でもそうなったら普通また今度ってなるだろ」
女「それがミソなのよ」
男「?」
女「この映画しってるでしょ?」
男「ああ、たしかちょっと前から公開されだして・・・・あ!」
女「今週末で上映は終了なのよ。行かなかったらチケットもったいないでしょ?」
男「お前どこでそんな都合のいいもん手に入れたんだよ」
女「友に貰ったのよ。たまたま余ってたやつ。昨日のお詫びにってね」
男「なんとまあ・・・・」
312 :1 :2008/06/18(水) 05:17:30.96 ID:Mb+iBRFJ0
男「うーむ・・・なんか緊張するな。別に知らない人に会うってんじゃないのに」
男「鼻毛出てないよな?息くさくないよな?顔テカってないよな?」
男「よっしゃ!俺120%!!」
男「・・・・・・・・・・はは」
男「(姉さんと二人っきりか・・・・うは)」
男「マジで幸せ!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
男「・・・・・・・・・・・・・で、だ」
男「・・・・・・・何から説明してもらおうか」
女「・・・・・・・・・その・・・・これは・・・・・・」
318 :1 :2008/06/18(水) 05:27:49.96 ID:Mb+iBRFJ0
女「いや、お姉ちゃんが昨日、急にバイト入っていけなくなっちゃった!ごめんねえ!って・・・」
男「なんで黙ってたんだよ、昨日電話したじゃん!」
女「だって、あんたすごい楽しそうで・・・・非常に言いづらかったというか・・・・・」
男「むう・・・・・・・・・」
女「ごめん!ほんとごめん!この埋め合わせは必ずさせるから!」
男「ま・・・別にお前が悪いんじゃないもんなあ。むしろ手伝ってくれてるわけだし・・・・」
女「・・・・・・・・・そ!そこを汲んでいただきたい!」
男「まあいいや。とりあえず早く中入ろうぜ」
女「・・・・・・中?」
男「何してんだよ、始まっちまうぞ」
女「え・・・・え、え!?映画見るの?」
男「当たり前だろ!もったいねえじゃねえか」
女「二人で?」
男「なんだチケット持って来てないのか?」
女「いや、あるけど・・・・さ」
323 :1 :2008/06/18(水) 05:34:50.72 ID:Mb+iBRFJ0
男「コーラとポップコーン二つずつ」
女「あ、あたし払うよ・・・・・」
男「いいよ別に、いつものことじゃねえか」
女「でも・・・・・・・・・」
男「ほれ、お前の分」
女「あ・・・・・ども・・・・・・・」
男「どの辺がいいかねえ」
女「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
男「おし、この辺が見やすそうだな、座ろうぜ」
女「・・・・・・・・・・・うん」
男「・・・・・・・・なんで一つ席を開ける」
女「べ、別に意味はないんだけど・・・・・・」
男「ほら、迷惑になるだろ、こっちこい!」
女「あ・・・はい・・・・・・」
男「・・・・・・・・・お前なんか変なもん食った?」
332 :1 :2008/06/18(水) 05:48:20.20 ID:Mb+iBRFJ0
女「(なんでこんなことになっちゃったかな・・・・・・・)」
男「・・・・・・・・・・・・・・」
女「(でも、まだ映画でよかった・・・・・・顔見なくて済むもん・・・・)」
男「・・・・・・・・・・・・・・」
男「(なんか最近こいつちょっと変だよな・・・・)」
女「・・・・・・・・・・・・・・」
男「(日によって元気よかったり、おとなしかったり・・・・)」
女「・・・・・・・・・・・・・・」
男「(今も何考えてんだか・・・・・・)」
339 :1 :2008/06/18(水) 05:56:23.29 ID:Mb+iBRFJ0
女「(あ・・・・ちょっと目が慣れてきたな・・・・)」
女「(人の顔くらいならわかr・・・・・・って)」
女「!!?」
男「!!?」
女「(なんでこっちみてんのよ・・・・目ぇ合っちゃった・・・・)」
男「(うおーびっくりした!ちょっと変なやつと思われたか?)」
女「(映画に集中!集中!)」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
男「(あ、ポップコーンなくなっちった)」
男「・・・・・・・・・・なあ、女?」
女「・・・・・・・・ひゃうっ!?」
男「・・・・そ、そんなにビビるなよ!あ、すいません」
女「あ、あんたがいきなり耳元で声出すから!」
男「悪い悪い。ポップコーンちょっとくれ!」
女「はぁ・・・・・・もう全部あげるわよ」
346 :1 :2008/06/18(水) 06:10:02.38 ID:Mb+iBRFJ0
女「(耳元で名前囁かれたら・・・・・ぞくってなっちゃうよ・・・・・・・)」
男「(しかし今の声、色っぽかったな・・・・・・不覚にもドキっとしてしまった)」
女「(ポップコーンあげたはいいけどあたしも口寂しいな・・・・・)」
女「(ちょっと手伸ばして勝手に貰おっかな。また騒いだら周りの人から睨まれるし)」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
男「(あら、これもなくなっちった。足元にゴミおいとこ)」
女「(この映画意外と面白いな・・・・・ポップコーンも一つ貰お・・・・あれ、どこだろ?)」
ぎゅっ
男「!!?」
女「・・・・・・!!」
男「(な、なな・・・!お、女が手を握って・・・・・?)」
354 :1 :2008/06/18(水) 06:19:13.62 ID:Mb+iBRFJ0
女「(な・・・・なな、なんでこんなことに・・・・・!!)」
女「(映画の最中に言い訳なんかできないし・・・・・)」
ぎゅっ
女「!?」
男「(なんだ・・・?なんで握り返してんだ俺・・・・・・?)」
女「(え・・・・?え・・・・?何これ・・・・もうわかんないよ・・・・・)」
女「あう・・・・・あ・・・・」
男「(すげえドキドキする・・・なんだよ・・・・・これえちょっとやばくねえか・・・・・・?)」
女「(・・・・・・やだ、なんかくるしい・・・よ・・・・・)」
365 :1 :2008/06/18(水) 06:27:12.29 ID:Mb+iBRFJ0
『・・・・ちょっと、かっこよかったかな』
『来てくれたのが、男でよかった』
『外であんたの声がしたとき、ああ、もう大丈夫なんだ、って思った』
『でも、今日家まで送ってもらっちゃったら、もうダメな気がする』
『あたし、たぶんもうあんたのお手伝いできなくなっちゃうから』
男「・・・・・・・・・・・・」
すっ
女「・・・・っ!」
女「んんっ・・・・・・!・・・・・・んむ・・・・・・ちゅ・・・・・ふぁ・・・・」
女「(・・・あたし・・・・今・・・・なに・・・・して・・・・・やば・・・あたま・・・ぼーっとして・・・・・きもちいい・・・・)」
男「(俺は・・・・・・・・・・・・・・)」
389 :1 :2008/06/18(水) 06:40:04.73 ID:Mb+iBRFJ0
男「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
女「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
男「(ぐ・・・こんなに気まずい帰り道も久々だな・・・・・)」
女「(なんか頭が働かないや・・・・・)」
男「・・・・・・・・な、なあ」
女「・・・・・・・・・・うん?」
男「その・・・・・・」
女「・・・・・・・あたし、キスされちゃった」
男「・・・・・・あー・・・・・・うん」
女「初めて・・・だったよ」
男「・・・・・俺も」
女「結構長かったよね」
男「・・・・・・・あー・・・・・はい」
404 :1 :2008/06/18(水) 06:52:05.39 ID:Mb+iBRFJ0
女「あたしね、あんたのことさ・・・・・・・」
男「・・・・・・俺のこと?」
女「・・・・やめた」
男「・・・・・・え?」
女「あたし、今頭真っ白だから、とんでもないこと言っちゃうかもしれない」
男「(確かに俺も真っ白だな・・・・)」
女「だから、今日はもうやめ。それに、ここで全部話してしまうのも、ちょっと怖い」
男「こ、怖いって?」
女「だって、あたしは知ってる。あんたがお姉ちゃんのことすごく好きなの、誰よりも知ってるもの」
男「女・・・・・・」
女「ちょっと状況に流された、なんてよくある話だものね。それはあたしの側だってそうだし」
男「(・・・・・100%違うって・・・言い返せない・・・・よな・・・・)」
女「だから今日は今日。そういうことにしよ?」
男「・・・・・・そうか」
女「でも最後に、一回だけ、さっきのが嘘じゃなかったって証明に」
419 :1 :2008/06/18(水) 07:01:48.86 ID:Mb+iBRFJ0
男「証明?」
女「今度はあたしの番」
男「・・・・!(目・・・つぶらなきゃ・・・・・・)」
男「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
女「・・・・・あんたもいつの間にか身長高くなったんだね」
男「・・・・・・・・・・・・・へ?」
女「背伸びしてギリギリだもんなあ、昔はあたしよりちっちゃかったのに・・・・・」
男「・・・・・・・・・・・・・・しないのかよ」
女「・・・・・・してほしいんだ?」
男「いや、別にそういういm・・・・んんっ・・・・・・・!!」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
女「・・・・・また、明日ね」
596 :1 :2008/06/18(水) 15:50:51.15 ID:Mb+iBRFJ0
男「・・・・・・・・・・・」
母「あんたなにぽけーっとしてんだい?」
男「・・・別に何でもねえよ。それより晩飯まだなんか?」
母「・・・・・あんた今食べてるじゃないの」
男「・・・・あ」
母「・・・・・」
男「・・・う・・・何でもねえよ!」
母「・・・・・」
598 :1 :2008/06/18(水) 15:51:20.65 ID:Mb+iBRFJ0
女「・・・・今日は今日、か」
女「あんなこと言わなきゃよかったかな」
女「でも、きっと・・・・あいつは・・・」
女「(まだなんかふわふわするな・・・)」
女「今日は今日だもん、まだ、いいよね・・・・・・・あとちょっとだけ」
女「(・・・唇の感触・・・・頭から離れないよ・・・・・)」
姉「ただいまー」
母「おかえり。ねえ姉ちゃん、妹ちゃんたらまた帰ってくるなり布団にもぐりこんじゃって、ほんとどうしたのかねえ」
姉「難しいお年頃なのよ・・・若いなあ」
600 :1 :2008/06/18(水) 15:52:21.52 ID:Mb+iBRFJ0
男「おっす!(何事もなかったかのように・・・!)」
男「違うな・・・もっとこう・・・・ういーっす!」
男「うーん、わからん・・・俺いつもどうやって挨拶してたっけ」
父「おい息子よ、父さんヒゲ剃りたいんだけど」
男「うっせー!自分で抜いてろ!」
父「父さんしょんぼり・・・・」
男「あ、やっべ遅刻だ!!」
607 名前: 1 投稿日: 2008/06/18(水) 16:00:20.29 ID:Mb+iBRFJ0
男「おーす!」
男友「おー、早いな今日は」
男「・・・・あれ、女は?」
男友「まだ来てねえけど」
男「そっか」
男「(・・・ま、あんまり意識してもしゃーねえか。トイレでも行ってこよう)」
608 名前: 1 投稿日: 2008/06/18(水) 16:00:41.16 ID:Mb+iBRFJ0
ガララ
男「(う!!)」
女「・・・!」
男「お・・・・ぉふ」
女「おはよ!」
男「あ・・・・ああ・・・」
女友「あ、女ー!おっはよー!」
男「(・・・・全然平常心じゃねえじゃねえか俺)」
男「なんだよ・・・ぉふって・・・思い出すと身悶えするほど恥ずかしいな・・・」
610 名前: 1 投稿日: 2008/06/18(水) 16:08:20.43 ID:Mb+iBRFJ0
〜休み時間〜
女「ねえ、ちょっと男」
男「ん?・・・どうした?」
女「今日の放課後なんだけどさ・・・・」
男「あ、あー、いいよ別に・・・・」
女「本当に?ゴメンね、最近部活サボりすぎちゃってて、さすがにそろそろ顔出さないとまずいのよー」
男「そうだよなあ。・・・・・もうこれからは暇な時でいいよ、お前が」
女「おっけー」
男「(どうせ今二人っきりなんて絶対無理だもんな、俺・・・・)」
女「(やっぱ気まずいのかな・・・目もあわせてくれないし・・・・当たり前、か)」
女「・・・・・・・・・・」
女「(・・・・・・・やっぱり映画なんかやめとけばよかった)」
615 :1 :2008/06/18(水) 16:16:05.46 ID:Mb+iBRFJ0
男「・・・といってもう二週間ほど会議してないわけで」
男「こりゃ、もう前みたいな相談とかお願いって空気じゃないわな」
男「あの日、以来か・・・・・」
男「(でも不思議と後悔はしてないんだよな・・・)」
男「暇だし・・・・ゲームでもしてよっと」
部員「ちゃんと最近練習来るようになったわね、女!」
女「ちょっと厄介な用事がひと段落ついたからね」
部員「女がいないとやっぱうちのバレー部だめなのよー。もー締りがないっていうか」
女「しっかりしなさいよ、あんた来年部長でしょ?」
部員「はは・・・あ、そろそろ男子と合同練習の時間だ」
女「そんなのあったっけ?」
部員「最近男子バレー部と試合形式で毎日練習してるのよ、新人戦近いし」
女「なるほどね・・・ちょっとおもしろそうじゃん」
部員「女がいればもしかしたらちょっとはいい勝負になるかも!」
619 :1 :2008/06/18(水) 16:25:17.05 ID:Mb+iBRFJ0
顧問「はい、そこまでー!今日の練習終わり!一年はネットとボール片付けとけよー」
部員たち「はい!」
〜帰路〜
女「ふー、結局ボロ負け、か。仕方ないわよね、ハンデ大きすぎだし。」
カチャカチャン
女「ポカリにしよっと」
ガコン
部員「いや、でもここまで善戦したの初めてよ!やっぱ女すごいわー」
女「・・・・・おだてたって何にもでないわよ」
ガコン
部員「・・・あれ、あんた二つもジュース飲むの?」
女「・・・・・や、やっぱお茶の方がいいから、こっちあげる」
部員「女っていいやつよね!」
627 :1 :2008/06/18(水) 16:36:54.41 ID:Mb+iBRFJ0
〜次の日〜
顧問「はいそこまでー!」
女「また負けた・・・・・無理か」
後輩「・・・あの、女先輩ですよね?」
部員「誰?この男の子」
女「お・・・・君は確か後輩くんじゃない。小学校の時集団登校一緒だったね。バレー部だったっけ?」
後輩「最近入ったんです、ちょっと入学早々骨折って入院してたもので」
女「そういやうちのお母さんそんなこと言ってたな」
後輩「女先輩ってバレーうまいんですね!」
女「そうかな?」
部員「この子なにやらせてもできるのよ、勉強以外」
女「おい」
639 :1 :2008/06/18(水) 16:47:24.24 ID:Mb+iBRFJ0
後輩「でも中学の時、女先輩って部活とかやってなかったじゃないですか?すごい意外でした!」
女「ま、あのころは部活よりも、ただ遊んでたほうが楽しかった年頃だったしねえ」
部員「あ、あたし学校にノート置いてきちゃった・・・あーあ、でも宿題あるしなー・・・もう先帰ってていーよ」
女「あんたいっつもそんなんばっかりね・・・じゃ、おつかれ」
部員「また明日ね!」
後輩「なんかこうやって話しながら帰るの久しぶりですね!」
女「まあ5年ぶりだからねえ」
後輩「そういえば・・・・男さんって、今なにしてるんですか?」
647 :1 :2008/06/18(水) 16:54:26.58 ID:Mb+iBRFJ0
女「あいつ?・・・・・・うーん家でゲームでもしてるんじゃないの?」
後輩「に、ニートですか・・・?」
女「あ、いや・・・・そういうことじゃなくて。高校は一緒だよ、あたしたちと」
女「部活とか入ってないんだ。昔からそういうの嫌いでしょ、あいつ」
後輩「そういえばいつも気だるそうにしてますよね!あの人!」
女「あはは、そうかも」
後輩「あ、じゃあ僕こっちなんで」
女「あ、ばいばーい」
後輩「あの、これから今日みたいに一緒に帰ってもいいですか?何か久しぶりで楽しくて」
女「ああ、うん。別にいいよ。ていうかそんないちいち断らなくても」
後輩「そうですか、ありがとうございます!じゃあまた明日!」
女「相変わらず変な子だなあ・・・」
651 :1 :2008/06/18(水) 16:59:16.53 ID:Mb+iBRFJ0
部員「・・・・・どうよ、これ」
女友「・・・・なるほどねえ」
部員「ちょっとおもしろそうじゃない?」
女友「・・・・いや、でもあたしもうあの子のこういうのに関わるのちょっと気がひけるっていうか」
部員「別に、何もしないわよ、あたしたちは」
女友「?」
部員「ただ後ろから見てるだけだもん♪」
女友「・・・・暇ね。そんなことしてる時間あったら自分の彼氏見つければいいのに」
部員「それ、自分に言ってんの?」
女友・部員「・・・・・・・はあ」
656 :1 :2008/06/18(水) 17:07:47.39 ID:Mb+iBRFJ0
後輩「ーーーーーーーなんですよね」
女「(なんかここんとこ後輩くんとばっかり帰ってるな・・・ま、部活一緒だし、自然っちゃ自然だけど)」
女「(でも変に嫌な視線を感じたり感じなかったり・・・)」
女「(そういえば最近男ともロクにしゃべってないな・・・でもお姉のこともあるしほっとくのも・・・・)」
後輩「ーーで、今年は行こうと思うんですよ!」
女「あ・・・・えーと、なんだっけ」
後輩「だから、夏フェスの話ですよ!夏フェス!すごいんですよ、規模が。もう楽しくて楽しくて」
女「夏フェス・・・ねぇ」
後輩「あ、あの・・・・・よかったらどうです、一緒に?」
女「(・・・・・・・・そうだ!)」
女「行く!」
後輩「え!ほんとですか!」
670 :1 :2008/06/18(水) 17:18:53.35 ID:Mb+iBRFJ0
ブブブブブブ・・・・・
男「うるせえな・・・友だろ多分・・・・今考え事してんのによ・・・・」
ブブブブブブ・・・・・
男「ここは身代わりで切り抜けるか・・・?いや、この先どんなピンチがあるか・・・でもドラゴン草使うのも・・・・ゴリ押しでいくか」
ブブブブブブ・・・・・
男「あ、攻撃ミスったwwwぬわーーーーー!」
男「スーファミなんか嫌いだーーーー!!!」
ブブブブ・・・・・
男「・・・・・ぐっ!!」
ピッ
男「誰だよさっきからうるせーなっ!集中できねえだろ!!」
女「・・・・・・・ごめん。かけなおそうか」
男「!?・・・・あ、いや、これは」
女「ブツッ」
男「・・・・・・・やっちゃった」
702 :1 :2008/06/18(水) 17:32:00.92 ID:Mb+iBRFJ0
男「・・・こないだはすまんかった」
女「別に怒ってないよ」
男「・・・・・・・・・・・そうか?」
女「それより、いい話持ってきたわよ」
男「なんだよ?(なんかここ来るの久し振りだ)」
女「毎年日本各地で夏フェスってやってるでしょ?」
男「ああ、この辺だと○○港の近くの埋立地とかでやってるよな」
女「それのチケットが手に入ったのよ!」
男「・・・・つまり?」
女「こないだの計画よ!今度はお姉ちゃんこういうの好きだし、バイト休んででもくるでしょ」
男「・・・確かに。で、結局お前は前みたいに来ない予定なんか?」
女「え・・・?いや、今回は行くわよ。チケット四枚あるから」
男「・・・・はぁ?」
710 :1 :2008/06/18(水) 17:38:35.55 ID:Mb+iBRFJ0
男「四枚って、あと一人誰だよ」
女「あー、後輩くんって覚えてる?」
男「あー、覚えてる覚えてる」
女「あの子がくるのよ。ていうかあの子にチケット調達してもらうんだし」
男「ふーん。お前最近あいつと仲いーの?」
女「え?なんで?」
男「いや、久しぶりに聞く名前だなと思ってさ」
女「うーん、まあ部活同じだからよく一緒に帰ったりはするけど」
男「あー、そう」
女「そんなこたどうだっていいのよ。あたしら二人は会場ついたらはぐれたフリしてどっか行くから、うまいことやるのよ」
男「お前、はぐれたって携帯で姉さんに呼ばれるだろ」
女「あの辺、当日は人が多すぎて電波が混雑するから携帯使えないのよ。好都合でしょ?」
男「なるほどねえ」
女「何よ、なんかテンション低いわね」
男「別にそんなことねえよ」
717 :1 :2008/06/18(水) 17:49:15.32 ID:Mb+iBRFJ0
〜その夜〜
男「あー、夏フェス行く前に出るバンドのこととか調べて、前に女に貰ったのからその音源だけでも聴いとくか」
男「やっぱいっぱいあるなあ・・・・・」
男「しかし、これだけ曲があっても、バンドのことってあんまよくわかんねえな・・・」
男「これじゃ話し合わそうにも・・・・・お、何だこれ」
【readme.txt】
男「お・・・これバンドとかジャンルごとの解説か・・・・?結構詳しいな」
男「ふむふむ、なるほどな・・・・・これはかなり役に立ちそうだ」
男「待てよ・・・・?もしかしてこれ作ったの女か・・・?いや、そうだよな」
男「あいつ、わざわざこんなことまで・・・・・・・」
『これだけおさえとけば多分何とかなるでしょ!努力して少しでもおねえちゃんに好かれるといいね。ま、多分ないけど♪』
『がんばれ男! 女より』
男「あいつ・・・・・・」
723 :1 :2008/06/18(水) 17:53:54.90 ID:Mb+iBRFJ0
ブブブブブブブ・・・
女「はい、もしもし・・・・あ、男?ごめーんちょっと手離せないんだ今。何か急ぎの用?」
女「あ、そう?じゃ、またね」
ブツッ
女「(やっぱり時間が解決、って訳には行かないか・・・まだ苦しいや)」
女「はーあ」
女「(今日も久しぶりに喋ったけど・・・あたし多分顔引きつってたな・・・・)」
732 :1 :2008/06/18(水) 18:05:44.26 ID:Mb+iBRFJ0
男「わりとさっぱりしてるんだよなあ、あの日以来」
男「・・・下手にあいつのこと、考えすぎないほうがいいか・・・あっちも迷惑だろうしな」
男「・・・でもなんかスッキリしねえな・・・・もう寝よ」
女「ねえお姉ちゃん、ちょっと話があるんだけど」
姉「なに、恋の相談?先輩に何でも訊きなさい♪」
女「ちがうわよ。あのね、フェスのチケット入ったんだけど!」
姉「あ、ほ、本当?行く行く!」
女「男も行くんだけど」
姉「いいじゃない!男くんにはこないだのお詫びもしなきゃだしね!」
女「・・・・あと、あたしさ、彼氏連れてくから、男と二人でこう、うまい具合に計らって欲しいんだけど・・・・」
姉「なあんだー!やっぱり恋の相談じゃないの!いいわよ、お姉ちゃんに任せなさい。当日は男くんと二人で楽しんでるから」
女「あ、ありがと」
姉「妹ちゃんもなんだかんだ言ってやることやってるんだ、安心した♪」
女「あはは・・・(コレでよしっと!)」
740 :1 :2008/06/18(水) 18:14:59.11 ID:Mb+iBRFJ0
男「お、女!おはよっす!」
女「あ、ああ・・・おはよ(こいつから声かけてくるの久しぶりだな・・・・・)」
男「昨日はありがとな!」
女「え、うん・・・・・」
男「これでついに姉さんとデート・・・・・長かった・・・・・・・」
女「あはは、喜びすぎよ、バカ」
男「だって10年越しなんだぜ、そりゃ感動もするだろうよ」
女「そっか・・・・・・そうだよね。あ、あたし朝練あるからこれで・・・・」
男「おう!またな!」
女「(すごいうれしそうだったな・・・男。やっぱり、お姉ちゃん一筋・・・・か・・そりゃそうよね・・・・はは)」
男「(なんかこれはこれで無理あるか・・・?ていうか音源のお礼いうの忘れちまった・・・・・)」
741 :1 :2008/06/18(水) 18:20:14.98 ID:Mb+iBRFJ0
〜放課後〜
後輩「じゃあ、皆さんの分のチケットは僕が当日持って行きますね」
女「ごめんね、なんか色々」
後輩「いえ!別に大したことじゃないです!」
女「・・・・・・・・」
後輩「・・・どうかしましたか?」
女「・・・・・・色々のついでにもう一個だけ、頼みたいことがあるんだけど」
後輩「・・・・・?」
女「ごにょごにょ」
後輩「・・・え!僕とですか!いや、全然というかむしろ、構いませんけど・・・・いやその」
女「あはは、後輩くん、なんか面白い顔してるよ」
後輩「・・・。と、とにかくうまくいくといいですね!」
女「・・・・そだね」
後輩「・・・・・?」
750 :1 :2008/06/18(水) 18:32:05.72 ID:Mb+iBRFJ0
〜夏フェス当日〜
男「うっわ・・・・・・すげー人」
後輩「コレだけの人が集まるイベントなんかそうないですからね・・・」
姉「さーて今日はどんな順番でステージ回ろうかなー♪あ、男くん!一緒に物販いこ♪」
男「うわわ、ちょっと待ってくださいよ!これ入場みんな並んでんですから無茶したらダメですって!」
姉「もうー、もっとはっちゃけなきゃ!お祭りなんだから!」
男「引っ張らないでくださいよ!手がちぎれますってば!」
姉「・・・うふふ。じゃあこれならいーい?」
男「(うわ・・・・俺今姉さんと腕組んでる・・・・このやわらかいのはまさか・・・おppくぁwせdrftgyふじこlp;@:)」
女「・・・・・後輩くん、あたしらもいこっか!」
後輩「あ、はい!」
756 :1 :2008/06/18(水) 18:39:29.06 ID:Mb+iBRFJ0
姉「ふう・・・・・この辺まで来ればいいかしら」
男「・・・・・?」
姉「あれ、男くん訊いてなかったの?」
男「何がですか?」
姉「あのね、今日は妹ちゃんとそのカレシのためのセッティングって訳。あたし達はおまけなんだってさ」
男「あ、なるほど(・・・そうやって説得したんか)」
姉「ま、でもあたしはこれ行きたかったし、いーけどね♪」
男「今年は□□とか××とか出演してて豪華ですよね!」
姉「あ、男くんもあーいうの好き?なんかこっちの方があっちより盛り上がっちゃったりして・・・・・ふふ」
姉「たのしもーね?」
ぎゅっ
男「(や、やばい・・・・もはや姉さんの色気で卒倒しそうだ・・・・・)」
764 :1 :2008/06/18(水) 18:45:03.37 ID:Mb+iBRFJ0
後輩「あっという間に男さんたち見えなくなっちゃいましたね・・・・」
女「こりゃ作戦組まなくてもどっちにしろはぐれたかも・・・・」
後輩「・・・うまくいくといいですね、男さん」
女「・・・そーだねえ」
後輩「さ、僕らも楽しみましょ!フェスですから!」
女「そーよね!」
後輩「まずはあっちのステージですごくかっこいいバンドがあるんですよ!」
後輩「行きましょ!」
ぎゅっ
女「あ、うん・・・・・」
787 :1 :2008/06/18(水) 18:59:33.81 ID:Mb+iBRFJ0
姉「もー!男くんたら!」
男「あはは!」
男「(何か結構うまくいってるな・・・・女のおかげだな・・・)」
男「(そーいや女たちどうしたかな・・・・・)」
姉「あ、今あっちの二人のこと考えてたでしょ」
男「え、ええ・・・・・うまくやってるかなって」
姉「大丈夫でしょ・・・なんかあの二人お似合いっぽいし」
男「え、そうなんですか・・・・?」
姉「だって最近家でよく電話してる声聞こえるし・・・ほら、あの子ちょっとこういうの奥手でしょ?だからあーいう純粋で引っ張ってくれる人が合うのよ」
男「そういう、もんですかねえ」
姉「そーよー!でね、あたしはね・・・・」
男「・・・な、なんですか」
姉「うふふ・・・・・男ちゃんみたいな子がいいな・・・」
男「・・・!!」
795 :1 :2008/06/18(水) 19:04:01.93 ID:Mb+iBRFJ0
姉「うふふ〜〜〜」
男「・・・・・・・・もしかして、姉さんもう酔ってますか?」
姉「酔ってないわよ!まだビール五杯目だもん!」
男「(一体何杯飲むつもりなんだ・・・・・)」
姉「でもさ・・・・・」
男「?」
姉「男くん・・・見ないうちにちょっとかっこよくなったよね・・・・・・」
男「(ぐ・・・・・・顔が近い・・・・・・)」
姉「・・・・・昔はこーんなにちっちゃくてさ、あたしの後ろをいっつもくっついて回ってたの。かわいかったよ」
男「(・・・・・やっぱ・・・・・綺麗だな・・・・・姉さん・・・・・吸い込まれそうだ)」
807 :1 :2008/06/18(水) 19:14:49.29 ID:Mb+iBRFJ0
姉「でも・・今はもっと、こうなんていうか・・・頼りになるっていうか」
男「あ、あの・・・・・・・」
姉「時々ドキッとしちゃうんだよねー・・・もうかわいい弟くんってポジションじゃないかも」
男「お、俺・・・・・・・・・」
姉「・・・・・・・あたしのこと、好き?」
男「──────────────」
女「はーあ。確かにライブって楽しいけど、熱いしどーしても疲れるね・・・・」
後輩「そうですね、あ、これさっきタオル配ってましたよ」
女「あーありがとー!」
女「(男たち、どうなったかな・・・・・まあ、あたしには関係ないか・・・・)」
女「あ、何このおっきい扇風機、霧吹きついてるの?」
後輩「そうですね!それで少しでも涼しくなろうっていう・・・・」
女「きもちいーなー」
810 :1 :2008/06/18(水) 19:21:14.22 ID:Mb+iBRFJ0
後輩「(やっぱ先輩かわいいな・・・・・・)」
女「後輩くんもこっちきなよ!これ涼しいよ!」
後輩「あ、は、はい!って・・・・・・!!」
後輩「(先輩のTシャツ・・・透けて・・・・・下着くっきり・・・・)」
女「・・・・・・・・・・・!」
後輩「(周りのやつじろじろ見てるな・・・・くそ)」
女「なんか・・・・・やだね」
後輩「先輩、ちょっとあっち行きましょう」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
後輩「タオル貰ってきましたよ!これであらかた拭いとけば、すぐ乾くと思います」
女「ごめんねー、なんか色々」
後輩「これくらい、当たり前です!」
女「・・・・・・・・・・・」
後輩「・・・・・・・・・」
833 :1 :2008/06/18(水) 19:29:11.56 ID:Mb+iBRFJ0
後輩「(先輩、髪の毛濡れてて風呂上りみたいでなんか色っぽいな・・・・)」
女「後輩くんって、やさしーんだね」
後輩「そんなことないです」
女「そんなことあるよ」
後輩「・・・・・・あはは」
女「ごめんね、せっかくの夏フェスを横からジャマしちゃって」
後輩「そんなことないです!」
女「優しいから、あたし後輩くんのことドンドンアテにしちゃうし、ほんともう・・・・・」
後輩「女さん!!」
女「は、はい・・・・・・」
後輩「僕は全然迷惑じゃなくて、すごく嬉しいです!」
女「・・・・?」
後輩「先輩が僕のこと頼ってくれて、笑ってくれて・・・・・」
女「後輩・・・・くん?」
後輩「僕は・・・・先輩が好きです!」
871 :1 :2008/06/18(水) 19:42:10.54 ID:Mb+iBRFJ0
女「!!!」
後輩「その、昔からずっと、あこがれてて・・・・その・・・・・嫌ですか」
女「全然・・・い、いやじゃないよ・・・・(後輩くんが・・・あたしのこと?)」
女「(好きとか・・・・初めて言われたかも・・・すごく・・・気分いいな)」
後輩「先輩・・・・・・・・」
女「(後輩くんは、すごく優しいし、男らしいし、かわいいし、おもしろいし、こんな人が好きになってくれるなら・・・・)」
女「(それって幸せなのかな・・・・・)」
『・・・・・・・・・・・・・・しないのかよ』
『・・・・・・してほしいんだ?』
女「(・・・なんでこんなときにあいつのこと思い出すのよ・・・・あいつなんか・・・・・あいつなんか・・・・)」
後輩「先輩・・・・・・?」
女「あれ、あたし・・・・泣いて・・・・・」
後輩「・・・・・・・・・・」
女「なんでもないよ・・・・・・・なんでもない・・・・」
881 :1 :2008/06/18(水) 19:49:55.17 ID:Mb+iBRFJ0
後輩「先輩・・・・・僕じゃ、だめですか?」
ぎゅっ
女「(・・・・・・!)」
ゾクッ
女「(・・・・・・なんだろ、手首握られてるのすごく嫌な感じ・・・・・)」
ゾクッ
女「(・・・・・・・やだ・・・・あたま・・・いたい・・・・・・・・)」
ゾクッ
女「(あの時・・・・部室で・・・・・いや・・・・・)」
ゾクッ
女「こわ・・・・い・・・・・」
後輩「・・・・え?」
女「いや・・・・・怖い・・・・・・・・・・」
後輩「ど、どうしたんですか!?」
901 :1 :2008/06/18(水) 19:57:58.67 ID:Mb+iBRFJ0
男「お、俺・・・・・・・・・」
姉「・・・・・・・あたしのこと、好き?」
男「──────俺は」
男「・・・・・・・・・・・・・!?」
男「(今走ってったの・・・・女じゃなかったか?一人で、しかもあいつ、泣いて・・・?)」
姉「・・・・どうしたの?」
男「すいません、すぐ戻ります!!」
姉「・・・・あらら・・・・・何よそれ・・・」
男「女・・・・・女・・・・!」
男「(くそ・・・何やってんだ俺は・・・・)」
男「・・・・・・・・・・・・・いた!」
912 :1 :2008/06/18(水) 20:08:50.51 ID:Mb+iBRFJ0
男「待てよ!女っ・・・!どうしたんだよ・・・・後輩は?何で泣いてんだよっ!」
女「!」
女「・・・・・・お・・・・と・・・こ?」
男「(なんて顔してやがる・・・・・・・・・・)」
女「あたし・・・・・・・・あたし・・・・・・・・・・・」
男「もういいから・・・・なんも考えるな・・・・・・ちょっと落ち着け・・・・・」
ぎゅっ
女「(・・・・・・・あったかくて・・・あたしのすきなにおい・・・・・・前とおんなじ・・・・・)」
男「・・・・・・・・なんだよ・・・・こないだから・・・・」
女「・・・・?」
男「俺、お前のことばっか考えてるじゃんか・・・・・・」
女「・・・・・・・・!」
男「なんでそんな辛い顔してんだよ・・・・お前のそんな顔見たくねえんだよ・・・・・・」
男「ずっと笑っててくれよ・・・・・・俺のそばで・・・・・いつもみたいに・・・・・」
男「そばにいなきゃ・・・・・・・・だめなんだよ・・・・・・・・・・」
945 :1 :2008/06/18(水) 20:33:13.23 ID:Mb+iBRFJ0
女「・・・・・・・・・」
男「・・・・・女?」
ぎゅっ
男「!?」
女「やっぱり・・・ずるいや・・・あんたはいつもそうやって、あたしの頭かき混ぜるの・・・・・」
女「もう・・・あたしも言いたいこと言っちゃうよ・・・・」
男「・・・・・」
女「あたしも、ずっとあんたのそばがいい・・・・ここが、いちばん、いいの」
女「男のこと、誰にも取られたくない・・・・・・・あたしの・・・・・男がいい」
女「好きだよ・・・・好きだよう・・・・・・・」
男「・・・・・女」
女「・・・・・んっ・・・む・・・・・ちゅ・・・ふぁ・・・・・ん・・・・・」
姉「(あーらら・・・・・こりゃまた派手に見せ付けちゃってくれるわね・・・・・・・・)」
975 :1 :2008/06/18(水) 20:56:05.63 ID:Mb+iBRFJ0
〜〜〜〜〜後日〜〜〜〜〜〜〜〜
後輩「あれ、先輩今日部活来てないんですか?」
部員「んー、なんか用事あるらしいよ」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
女「何よ、こんなとこ呼び出して」
男「いや、ほら、俺らの思い出の場所じゃん、このファミレス」
女「そうかもね・・・・」
男「これからもよろしくって、もっかいちゃんと言いたくてさ」
女「・・・あ、あっそ」
男「よろしくな」
女「・・・・よろしく」
女「・・・・・・・・・」
男「あれ、お前どこ行くんだ・・・・って・・・・おいこっち座るのかよ」
女「うるさい!今日は隣がいいの!あ、プレミアムチョコバナナサンデーひとつ!」
男「ぬわーーーーーー!」
おしまい
出典:幼馴染み「何よ、こんなとこ呼び出して」
リンク:http://yutori.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1213709977/

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