55歳美人秘書がマザー2クリアしたよ!!
2008/09/29 13:43 登録: 名無しさん
1 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 20:15:19.80 ID:dNiF2ko90
すごく嬉しい。
物凄く嬉しい。
人ごとであるが我がことのように嬉しい。
6 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 20:17:49.59 ID:dNiF2ko90
さあサマーズにやってきましたたくや一行。おしり、ペンペーン!
たくや
ごろこ
しんご
何故か55歳美人秘書はツーソンで山のようなぬいぐるみを購入、エスカルゴ急便に備蓄していたため常に四人パーティ。
10 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 20:20:32.65 ID:dNiF2ko90
秘書からのメールも平行して載せるぜ。
まあのんびり書くよ悪いけど、だってマザー2はこどもも、おとなも、おねーさんも。
55『どうするかわからない』
「そうですね、まずは店を見たりしたらどうですか」
『物価ひどい』
そうですね、ダイヤの腕輪とか9998ドルでしたっけ?ざけんなよ。
15 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 20:23:25.85 ID:dNiF2ko90
秘書、町を走るスポーツカーに指紋つけるなと怒られて、
「てめぇで見せびらかしといて、冗談じゃねえや」
と憤慨。
『ストイックラブ』
そうですそうです、ストイッククラブでマジックケーキのおばさんをね、
こう説得しなければならないんですよ。
そうしないとスカラビへ船が出ませんから。
『べんぱつ!べんぱつ!チョモランマ!』
…どうやら秘書は無事、べんぱつになれたようである。
17 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 20:25:38.65 ID:dNiF2ko90
さてマザー2をプレイした皆様覚えていらっしゃるだろう数々のトラウマ。
『ハロー、そして、グッドバイ!』
『ムーン、ンサイ、ンサイ、こそよう、こそよう』
などにつぐあれ、あのあれ、
「 こころを とるぞ !」
『修行に失敗すた。べんぱつが』
なぜだかちょっとなまってる。
失敗したのは秘書、ウッカリキー入力した貴方ですよとは言わないでおいた。
19 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 20:28:18.38 ID:dNiF2ko90
その次の日、秘書は会社に出社するなり、
「べんぱつが死んじまうんだよ、でも死にはしないんだけどよう、真っ暗になったからやりなおししてたんだ」
毎度毎度リセットしてたんですか。
仕方ないので、
「修行の目的はべんぱつの成長であって、虐殺ではありません。老子イースーチーも心得ていらっしゃいますよ」
そう言った。
ちょっとナットクがいかないようだったが、ともあれ修行成功。
その日近所のミャンマー料理店で、
やぎバターがゆをテイクアウト。二人ちょっと笑った。
21 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 20:31:31.98 ID:dNiF2ko90
それから少し経って、データを覗くと恐ろしい勢いで
「つよいぬいぐるみ」
が備蓄されている。五人パーティだ。そりゃあもう自転車なんて当然乗れない。
「ぬいぐるみ、お好きなんですか」
秘書「健気、安心」
まあいいや、と思いながらヒエログリフをそろそろ見に行くように進言。
べんぱつのちいさなルビーを袖の下に使うのでしたね。
「ちっと鼻薬かがしてやったらよ、やすやすと」
うつしを手に入れ、さあ、スカラビへ!
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/04/11(金) 20:29:02.11 ID:8zRKtSXP0
クリアするまでどんだけ時間かかったんだよwww
22 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 20:33:01.08 ID:dNiF2ko90
>>20
途中色々あってだな…
主に、まきょう。
そしてここでプレイヤー名前入力。
秘書の苗字はそりゃあもうご立派、名前まで含めるとどこの令嬢かと思うような名前である。
「あたしゃ、みちこだッ!」
秘書が小さくゲームボーイを叱るのを見た。いいんです。いいんですよリセットしなくって。
23 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 20:34:14.84 ID:dNiF2ko90
深夜である。
着信時刻は深夜二時過ぎ。
当然寝ていた。しかし、枕元においていた携帯が震動したので眠い目をこすりながら見る。
「どえたー」
出たんですね、わかります。
25 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 20:37:43.05 ID:dNiF2ko90
秘書、せっかく仲間になったべんぱつでどうしても、
『へんしん』
をさせたい様子。むだだと誰も言わなかった。
そのため数多くのつよいぬいぐるみを犠牲にし、ねばねばマシンフル活用し、
もってて良かったフランクリンバッジ、
満身創痍でスカラビへ。スリッパ投げてくれてサンキュー船長。
このとき、ごろこの持ち物の多くが強いぬいぐるみだったのが
ほぼ全滅。戦いの激しさをものがたる。
一時間以上にわたる激戦だったと秘書は語った。電車の中でか、聞かないでおいた。
26 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 20:41:03.27 ID:dNiF2ko90
スカラビのバザールを満喫する秘書。
へびぶくろを買うか、どくへびを買うか、結構真剣に迷う。
モロヘイヤスープにコンガリくしやき、なんでかうまそうである。
ついついその日のランチはまたもややぎバターがゆ。
ふりかけ代わりに青海苔をふって。
なお、ピンククラウドとマグネットヒルについては
『 凄 惨 』
の二言に尽きる激戦だったらしい。あらし・いなずまは弱いが、マグネットヒルの下水道でそらもう死に掛けていたらしい。
ビーナスのサイン入りバナナ!チュッ!
28 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 20:43:14.08 ID:dNiF2ko90
『スフィンクス 踊れ 前』
言われたとおりに踊るたくやご一行。途中でたかいみずを買うことも忘れない。
「たかいよー」
それをごろこに飲ませるこの贅沢。回復しねぇしねぇ。
ここで大量にペンシルロケット5を購入。やりくり上手な五十五歳だ。
壁画が出てきた瞬間、五十五歳は驚きのあまりにゲームボーイを投げた。
「ハオファッ」
みたいな声を出してたのでちょっと笑った。
29 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 20:44:09.24 ID:dNiF2ko90
深夜。
「たかのつめ入手 たかのつめ入手 たかのつめ入手」
どれだけこの人ピラミッドで迷ったんだろう…
三度繰り返された誤報にちょっと、深夜ため息が出た。
32 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 20:54:22.96 ID:dNiF2ko90
そしてピラミッド脱出。途中で入手したドラゴンパウダーを早く試したくてたまらないらしい五十五歳。
ドラゴンの、パの、ウダーかな?
以外にもハンドバッグのベルトや、のろいのはこが強かったりするのだ。
ピラミッドを脱出したらしい五十五歳からメールが入る。
『モロボシ老人』
そしてべんぱつ、パーティ離脱。
33 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 20:57:06.18 ID:dNiF2ko90
三人になってしまったたくやご一行の前に、
こうきゅうユーホーやらスケルピオン・デッドが立ちはだかる。ドザカランも現れた。
特にヤッカイなのがこうきゅうユーホー、非常に防御力が高い。
五十五歳は常に、
「チッ、チッ」
と舌打ちしながら戦っていた。
と、横目の画面を赤い小さなものが横切った――
「追ってください!!!」
「!!?」
レアだ!レア!走って!!追って!!レア追って!!
34 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 21:01:10.21 ID:dNiF2ko90
突然キチガイのごとく叫び始めた部下に気おされながらも、五十五歳必死に走る。
走らせる。途中たくやが熱射病になったが放置、走る走る走る。
途中スキップサンドーピング。
とにかく追う、
そして、捕まえた――
「おっ!こりゃあアレか、おたずねものの赤い奴か!」
「そうです」
「カモだ」
「カモです」
「よし」
この後、横目に見た画面はひたすらに赤い点を追いかけるものとなった。
その間ゆうに三日。
君たちはひたすら、話の続きを追い求めずにレアおたずねものむしを追い続けられるだろうか。
自分には出来そうも無い。秘書の粘り強さに惚れ直す。
37 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 21:04:21.95 ID:dNiF2ko90
砂漠にそびえるは蜃気楼による虚像ならぬ、巨像である。
その巨像の腹をこじ開けて、少年達は中へと入り込んだ。
『私の統計によれば約70パーセントの人はまず右を選ぶ』
迷わず左へ曲がる五十五歳。天邪鬼め、と嬉しくなった。
そして行き着いたベンチに、
「だまされちまった」
といった表情の五十五歳。うんうん、でも結構な人数が左へと曲がるんだ。
39 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 21:07:28.73 ID:dNiF2ko90
『楽なところにあるアイテムは 期待はずれな場合が多い』
「まったくだ」
つかまされた5ドルになんともいえない顔をしている。
そして再び拾ったつよいぬいぐるみに大喜び。何が五十五歳を惹きつけてやまないのか想像もつかない。
そして
「こいつずうっと、トイレに入れられっちまってるんだけど、気にするなっていうし…」
気にしなくてもよろしいのです。隣のロープのが怪しく見えるのです。
41 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 21:12:22.89 ID:dNiF2ko90
ここで五十五歳を待ち受ける敵、あのにっくき、
「熱いコーヒー!熱いコーヒー!」
キラーカップのコーヒーに再び阿鼻叫喚となるパーティ、画面はいくども赤くなる。
「ドレナンカドーセ」
名前すら覚えてもらえないオレナンカドーセ。
「あっ…」
うしなわれしきおくが現れた。五十五歳の顔が翳る、思い出しているのはあの歪んだ世界だろうと想像がつくのだ。
「トンヌラさん死んじまったんだったっけか」
トンヌラはドラクエ5です。
トンズラはバンドで、
トンチキさんは、また、いずれ。
五十五歳はずんずんと巨像、ダンジョンおとこの体内をゆく。
体内をゆくということについては同じだろうに、最終章とはくらぶべくもなく、明るい道行である。
45 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 21:17:34.61 ID:dNiF2ko90
更に体内を進む、進む。
自分が小学生の時にプレイした時、ここをクリアするのが惜しかったのをよくよく覚えている。
みんな何度もベンチで休憩し、ジェフに新しい武器を作らせたがった。
無駄に、ATMで使いもしないお金を下ろしたがった。ダンジョンにあるというのが目新しくって、みんなはいずるようにしてダンジョンおとこの体内を駆け回る。
そうして、ついにおかえりあなのある階までたどり着いた。
秘書は黙ってブリックロード、ダンジョンに成り果てた男の話を聞いている。
なんていうかな、と思いながら横顔を見ていた。
「見事」
の簡潔な一言だった。まさに見事。おかえりあなからヒューストン!
そして巨像は動き出す。
46 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 21:18:54.00 ID:dNiF2ko90
五十五歳美人秘書
外見
マダムジーナが更に年を取った感じ。おしゃれ。小柄。
中身
ドーラママ。もしくは湯婆婆。
49 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 21:22:56.69 ID:dNiF2ko90
巨像、はさまる。
秘書、のけぞる。
「おいっ、おい、おいっ、」
声をかけてやる。心配そうにゲームボーイを揺さぶった。
「今生の別れって訳でもないのにさ」
取り乱した自分と、こちらの視線に気づいてか少し気恥ずかしそうにしている。
ふたたびたくやご一行、男の体内へ。
「気になってたんだ」
嬉しそうにさらば穴へと飛び込みヒューストン!
サブマリン♪サブマリン♪
サブマリンと言ったら、イエローサブマリン♪
52 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 21:28:00.57 ID:dNiF2ko90
シャーン…デッドッデッドゥー…
デッデッデデー、ツェッツェッツェツェー
テーレーレレー ツェッツェッツェツェー
(まきょうのテーマ 口ずさみ編)
真っ暗な沼、見通しのきかぬジャングル。体力を奪う猛毒。
まきょう、魔境である。秘書は気合を入れて踏み出した。
エージェントを通して治療してもらう。
サルにテレポートを教えてやる。きもちを貰う。
覚えているだろうマザー2をプレイした諸兄、このきもちがどれだけかプレイヤーを助けたか。
その日はそれで別れた。
次の日秘書は怒っている。
「全然見えなくってサ、そんでもって毒で体力なくなるしサ、どうやって進めっていうのサ」
何のためにピラミッドでたかのめ取ったんですか。
53 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 21:29:29.89 ID:dNiF2ko90
ここから
美人秘書、旅の目的忘れてマジックトリフ探しに没頭―――
月日は流れた―――こちらが驚くほどに―――
(やけにゲームの進行状況報告するメールこないなと思ってたんだ)
55 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 21:33:22.37 ID:dNiF2ko90
いやもう、
本気で驚いた。
一週間とかそんなもんじゃないぜ?
何やってたんだろこの人。何がそんなに楽しかったんだ?
そして
「マジックトリフですが…世界に(ピー)個しかありません」
と言ったら、
「ケチ!」
と言われた。いや、ケチとかと違うよ、無いんだよ、たいしたことないものとアレしないかぎり…
56 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 21:36:49.77 ID:dNiF2ko90
深夜である。
秘書からメールが来るのはいつも深夜である。
ゲームをする前から夜型だとは聞いていたが、マザー2が拍車をかけた。
以前は小説を読んでいたそうだが、秘書いわく、
『自分で挟んだしおりも、忘れっちまった』
くらいにゲームにのめりこんでいたそうである。
『はえみつ忘れました。マッカなあいつが帰ってきました?』
来ました?って言われても…とにかく彼は帰ってきた。
ライバルばりにカッコウのよいセリフを吐きながら。
58 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 21:39:29.53 ID:dNiF2ko90
美人秘書は容赦なく、帰ってきたばかりのマッカなあいつに向けて、シンゴに新型兵器を発射するように命じた。
『ボボボボボボッボボボボッボボボボボヒュウウウウウウーッ(20)』
と、同時に彼も帰ってきた。まぼろしと共に去った異国の王子、星と共に戻ってきた。
既に瀕死のマッカなあいつにトドメをさし、
そしてぼくらはつながった。
59 名前:1グミ[] 投稿日:2008/04/11(金) 21:40:06.04 ID:dNiF2ko90
むくち おれたち …
60 名前:1グミ[] 投稿日:2008/04/11(金) 21:42:34.64 ID:dNiF2ko90
わしら ぜんたい むくち
むくちなおすほん ある うわさ
どこ? しらない ある うわさ…
とりあえずゴミ箱のさいあくビームは拾うのだ。
61 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 21:45:23.97 ID:dNiF2ko90
無口をなおす本を探しに洞窟を出るたくや一行。
そこへなつかしいアップルキッドから入電。
どせいさん達と出会ったらしい、かわいらしいことである。ほのぼのとした空気が流れる。
と、
「 ! ! ! ! ! ! 」
な出来事が。急展開。美人秘書、立つ、起つ!
オニギリ片手にプレイ続行。
63 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 21:50:20.86 ID:dNiF2ko90
まあみんなやったかもしれないけど、
スターマンDXって某アレで一撃なんだよね。うん、知ってるよね、ゲーム中屈指の弱さを誇るよね。
全滅を繰り返す秘書。
彼女はここで中級プレイ、某20封印を自分へと課した。
「まっこう勝負!」
全滅を繰り返す秘書
早くもシンゴの指示のところで迷っているのが見えてすこし笑った。
64 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 21:51:17.26 ID:dNiF2ko90
緊急
青汁こぼした
ごめん よかったら保守してくれ
青汁まみれ
69 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 21:56:48.94 ID:dNiF2ko90
食物繊維やビタミンを手軽にとろうとして、混ぜるの面倒だから
粉末のまま口に入れて水で流し込もうとした。
緑の毒霧噴射。
反省して口の周り緑にしながら青汁シェーカーに入れて牛乳とシェイク!
フタがポーン!
現在。さあ再開だ!
71 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 21:59:39.20 ID:dNiF2ko90
さて死闘の果てにスターマンDXを撃破したところで物語りは横道へとそれる。
飲み会である。
面倒なことになった、生来引きこもり気質である、飲み会などという華やいだ場に行ける自信はない。
秘書は正直に、
「社長達と飯を食うと、飯が美味くない」
と言っていた。しかし本社からわざわざ来たのだからもてなさねばならぬ。
秘書はしばらくまよった上、セーブをしてゲームボーイの電源を落とした。
72 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 22:04:30.60 ID:dNiF2ko90
「いくつだっけ?」
「はあ、二十三です」
「若いねええ〜毎日楽しいでしょww」
人事部長(中年)と会長(老人)に囲まれる。
てきとうにあしらっていたら、八宝菜が運ばれてきた。
会長がうまそうに食べている。人事部長の若さとはなんぞやトークを聞き流しながら横目に見ていた。
会長七十七歳、老人である。おじいちゃんである。
その会長が、レンゲから鶉のたまごを食べようと、
ポン!と勢いよく吸った。勢いのつきすぎた掃除機が吸い込むようにしてうずらの卵が会長の老いた喉へと鉄砲玉のような勢い出飛び込んだのを見た。
会長の顔が歪んだ、と思った。
思った時には手が動いている。頭の中には窒息!窒息!窒息!と窒息コール。
会長の禿げ上がった後頭部を、思い切り平手がズバーン!!と叩いていた。
うずらの卵が正面に居た支社長の皿へと飛び込んだ。
場が静まり返った。
75 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 22:11:04.88 ID:dNiF2ko90
会長「にゃっ!」
人事部長「うおっ!」
すばやく席を移動。総務部部長に、
「キミ!!もう!おとなしくしてて!」
と叱られる。
その直後再び人事部長に絡まれる。
「オレの若い頃は、会長のためならウジャラウジャラ、今の若いものはウジャラウジャラ」
面倒になってきた。
うんざりとしてきた。
肩をどつかれる。
「ところで秘書さん、もう勤続三十五年でしたっけ」
人事部長のからみの矛先が変わった。秘書は微笑んだ。
「一生独身、さびしかないですか」
「てめえの世話で、手一杯ですよ」
「>>1くん、キミはこうはなりたくないだろう、ハハハ」
「ははは。こやつめ!」
秘書は微笑んで受け流している。人の子風情が。何ぞ人事部長かこれあらん。
なんだか腹が立ってきたので、つくねについてきた鶉の卵を手早く溶くと、
人事部長のグラスに混入。マドラーでかき混ぜながら、
「のーんでのんでのんで、のーんでのんでのんで」
「ウブブブ、グブフゥ」
総務財務部部長に怒られた。しかし魔王は人に憎まれてこそ、魔王…
理解してもらおうなどとは、おもわぬよ…
78 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 22:16:10.94 ID:dNiF2ko90
物語は進む進む。
そして美人秘書最大の敵が訪れた――
最大の敵それは――
「たくやどこに居るんだか、見えやしねえや」
地底大陸マップであった。
美人秘書五十五歳、立派な老眼である。美人秘書は鼻に老眼鏡をスプーンおばさんのようにひっかけながら画面を睨む。
リクイドファンデーションがおかしなヨレかたをするほどに眉間に皺が寄った。
美人秘書、地底大陸を少なくとも三日はさまよっている。
後日秘書は語った。
「姉に手伝ってもらえなかったら、諦めっちまってたかもわからないぜ」
美人秘書に姉がいるとな!しかも同じ独身だとな!
少しばかりときめいた自分は悪くない。
80 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 22:21:45.72 ID:dNiF2ko90
本来しゃべることはないだろう、無機物が語り出す。
長く長く語り出す。
グミ族の村で飲んだコーヒーのようにゆっくりと物語があきらかになっていく。
岩が語り終えたと同時に、最後の、たくやの場所へと向かう。
灼熱のダンジョンを秘書は堂堂と進む。途中何が起こったのか信じられないほどレベルの上がったたくや一行、
燃える犬の前に、たくや一行は立った。
目が合ったので、
「ペンシルロケットは、使わないほうがいいと思います」
そう言っておいた。何年も昔自分が通った道である。
82 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 22:25:36.28 ID:dNiF2ko90
光り輝く犬が倒れたと同時に目を閉じる。
思い出している。
流れ出す、今まで冒険と共に集めていた音楽たち。
完璧な演奏は一度きりしか訪れないのが悲しくって、集中して聞いた。
懐かしいな、と思ったのだが、なかなか音楽は流れない。
薄目を開けた。
普通にダンジョン脱出している。あれ?
リリパットステップ忘れてました。
84 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 22:30:00.27 ID:dNiF2ko90
えらいひとや おかねもちに ならなくていいけど
おもいやりのある つよいこに そだってほしいわ
これをきっと秘書は見ただろうと一人思った。
切なくなった。
85 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 22:33:37.54 ID:dNiF2ko90
◆ここはマジカントのくに。きみのこころがうみだしたくに。ゆっくりとじぶんのこころをたんけんしてみなよ、たくや。
たくやは裸で歩き出した。秘書が操っているだろうたくやの想像と、昔自分が操ったネスが重なりつつある。
しかし完全には重ならない。
心が色をくるくるめまぐるしく変える。想像するだけで切ない。
◆たくや!おまえは…いやがるかもしれないけど
おまえって わかいときのオレににてたんだ
オレはもう なにもすることができないけどさ
たくや、がんばってくれ!
お久しぶりですトンチキさん。この言葉を聞くと、心は真っ白になる。そこまで覚えている。
86 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 22:36:26.62 ID:dNiF2ko90
ソファに座るかつての隣人はうろ覚えながらこう言っただろう。秘書はこれを聞くだろう。
◆たくや!おまえはいいよな、なんかうらやましいぜ。
オレなんて だめさ だけど ま、いつまでもなかよくやっていこうぜ な
あの隣人の最後を既に自分は知ってしまっている。子供の頃の自分は何のためらいも無く攻撃するが、
今プレイすれば何かが違って見えるかもしれない。
そうして心をすすむうち、たくやは自分の勇気に出会った。
88 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 22:42:23.40 ID:dNiF2ko90
全てのフライングマンを、一度目のプレイでは失った。
二度目のプレイでフライングマンをつれていくのをやめた。
彼らは率先してたくや、もしくはネスをかばう。
それがどうにも悲しい。
彼らが致命傷を受けるときの、
「ドーッン!!!」
が酷く大きく聞こえる。
エデンのうみのおく、うみをまもるクラーケンを掻き分けながら、進む。
そうしてたくやはそれと向き合う。倒す。その先にあるのは爆発的な成長。
当時を思い出してグッときていたのだが、
後日秘書がフライングマンの存在をまるで知らずに総スルーしていたことを知ってちょっと涙乾いた。
89 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 22:43:34.41 ID:dNiF2ko90
そして今日。
秘書は眼の下にクマをこしらえながら言った。
「どうしても ギーグが 倒せない」
ああついにここまで来たのかとぞくぞくきた。
ぞくぞくきた。
90 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 22:45:23.57 ID:dNiF2ko90
ネスサン…
92 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 22:46:31.36 ID:dNiF2ko90
イタイ
ネスサン
ギーグからの こうげきの しょうたいが つかめない!
93 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 22:48:17.60 ID:dNiF2ko90
アー アー アー
イタイ イタイ イタイ
アー アー アー
ネスサン…
95 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 22:50:23.97 ID:dNiF2ko90
ネスサン ネスサン ネスサン ネスサン ネスサン
96 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 22:51:02.49 ID:dNiF2ko90
……… … … は、いのりつづけた!
ギーグに563400300の ダメージ!
98 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 22:53:55.23 ID:dNiF2ko90
メールがきた
「仲間をあつめた こちらの勝ちよ」
月輪の、
キサマの、負けよ。思い出した。
ちょっと泣いた。ちょっと泣いた。
100 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 22:55:07.25 ID:dNiF2ko90
そうして今美人秘書はごろこをツーソンへと送っている。
終わらせたくないのだそうだ。
それはソレで良いんじゃないかと思う。
エンディングで彼らが歌ってくれるのだし。
いつのまにか、秘書はオネットのはずれの別荘を買っていた。
『オニのこ、なんです』
102 名前:1[] 投稿日:2008/04/11(金) 22:56:25.11 ID:dNiF2ko90
最後駆け足になりましたが、ちょうどレスも100
これにて美人秘書のマザー2、終幕でございます。
長長お付き合いいただきまして恐悦至極。
出典:55歳美人秘書がマザー2クリアしたよ!!
リンク:2ちゃん

(・∀・): 73 | (・A・): 22
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