妹のマン・・・
2008/10/20 17:39 登録: えっちな名無しさん
妹のマンションでは、ペットを飼うことが禁止されていた。
「だからって、僕のところに連れてこなくてもいいだろうに」
「だって、他に行くところ、ないんだもん」
ね、と膝に抱いた子猫に語りかけながら、彼女は唇を尖らせる。
両親の離婚によって離ればなれになってしまった僕らは、二人で過ごす時間を、以前よりも大切にしていた。
妹が遊びにくるたびに、僕の家にはペットが増えていく。
あっちのずぼらな猫は「お父さん」で、こっちの気取った猫は「お母さん」だ。
我が妹の命名ながら、言い得て妙だ、と感心する。
「そいつの名前は?」
三匹目。彼女の抱いた子猫を、あごで指しながら問いかける。
見れば、その甘えん坊は、妹の小さな胸を我が物顔で占有して、あまつさえ彼女の唇を、ぺろり、と舐める。
「この子の名前はね――」
くすぐったそうに笑いながらも、口付けを返して。
「お兄ちゃん」
出典:双
リンク:葉
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