力男と優男の男の器量の差

933 名前：恋人は名無しさん[sage] 投稿日：2008/10/23(木) 13:06:44 ID:gIcuTxuI0
弱子　２２歳　OL
力男　２浪の予備校生・弱子の彼
私子　弱子と力男の共通の友人・弱子の同僚
優男　弱子同僚　２８歳くらい

浪人生活に行き詰まっていた力男は、弱子と合コンで知り合った。
付き合うようになってすぐひとりぐらしの弱子の家に転がり込んで、弱子を束縛するようになった。

弱子が残業で仕事が遅くなると、力男は弱子を怒鳴り散らした。
「女のくせに夜遅くまで仕事をするなんて非常識」
「どうせたいした給料でもないくせに」
弱子は優しい女の子だったから、怒鳴られる度に「ごめんね」と、
悲しそうに微笑みながら力男に謝った。
力男は弱子の消え入りそうな微笑みを見るたびにぞくぞくとSっ気をそそられて、
そういう日はふたりともいつになく燃える夜を過ごしたとのことだった。


934 名前：933[sage] 投稿日：2008/10/23(木) 13:07:34 ID:gIcuTxuI0
力男は「受験に集中するため」と理由をつけてアルバイトを止め、
そのくせ予備校はさぼりがちになり、弱子の稼ぎを食い潰してパチンコに行くようになった。
私子が力男の生活態度をみかねて注意しても、「力男も苦しいんだから」と、弱子がむしろ力男をかばっていた。

わたしが力男に注意をした夜、力男は弱子をいじめぬいたらしい。
「男に恥をかかせた罰だ」と、泣くまで責め立てて、その後首を何度も絞められ気絶させられながら夜の相手をさせられたのだそうだ。
私子は、翌日更衣室で弱子の背中や腕に尋常ではない痣ができていたのを見てぞっとした。

弱子は生活が苦しくなるからと残業をすれば力男に怒鳴られ叱られる。
力男は弱子を吸い尽くすばかりで、家事のひとつもするわけではない。
もともと体が弱いのに、仕事でくたくたに疲れて帰って、次の日が仕事でも、
時間と精力をもてあましている力男は弱子の都合を考えずのしかかってくる。
そんな生活に疲れてきているようだった。
でも、体の相性だけは奇妙なほどいいらしく、弱子は横暴な力男と別れらないと力なく笑っていた。


935 名前：933[sage] 投稿日：2008/10/23(木) 13:08:34 ID:gIcuTxuI0
弱子に残業が続いたある晩のこと。自宅近くの駅に着いたとき、急に雨が降ってきた。
弱子は家まで走って帰った。
玄関を入ると、ずぶ濡れになった弱子の前に、力男が立ちはだかった。
「こんなに濡れやがって、馬鹿野郎！風邪でもひいたらどうするんだ！
　お前一人の体じゃないんだぞ。無茶しやがって！」
力男は力一杯弱子の顔を殴った。小さな弱子の体は玄関外まで吹っ飛ばされ、
廊下が響き渡るほど頭をうちつけた。
「そのとき自分の中で何かが切れる音がした」と、後に弱子は言った。
弱子はやっと力男から逃げる決意をした。

アパートには自分を殴った力男がいるから帰れない。
途方に暮れた弱子は行き場所を失って、そのまま会社に戻った。
トイレと洗面所があるし、ソファーもあるので、
一晩くらいはそこで過ごせると思ったのだそうだ。

会社には偶然忘れ物をとりに戻った同僚の優男がいた。
ずぶ濡れで目の回りに明らかに殴られた後がある弱子に優男は驚き、
弱子のためにコンビニで着替えとあたたかいおでんや肉まんなどを用意し、
私子に弱子を家にしばらく匿ってほしいと電話してきてくれた。


937 名前：933[sage] 投稿日：2008/10/23(木) 13:10:09 ID:gIcuTxuI0
弱子は力男が居座る自分名義のアパートを解約し、荷物を引き払うことになった。
脱出の準備をするのに、優男は力を貸してくれた。
大学時代ラグビー部に所属していた優男を前にすると、居丈高だった力男は何も言えずもじもじしていた。

力男にしてみれば、弱子を殴ったのは、「弱子の体が心配だったあまり、つい手が出た」だけであり、
思いやりの心が勢いあまっただけの行為で、愛情のあらわれであり、
こんなことで別れるなんて不当だと、酔っては弱子の携帯に泣きながら電話をしてきて、
弱子をいっそううんざりさせた。

力男は翌春また大学に落ち、「おまえのせいだ」「責任をとれ」と
職場まできて待ち伏せするようになった。
恐怖に怯える弱子を優男が、会社のみならず、行き帰りもガードするようになった。

弱子は行動力があり、心優しい優男に惹かれれいった。
優男も、弱子のことはもともと嫌いではなくむしろ好意を持っていたこともあり、
いつのまにか恋人関係になっていった。


938 名前：933[sage] 投稿日：2008/10/23(木) 13:11:06 ID:gIcuTxuI0
「優男は、絶対に私を殴ったりしないし、大声もあげない。馬鹿にもしない。
世の中にこんな男の人がいるなんて思わなかった。幸せってこういうことを言うんだね」
と話している。優男の親族も弱子を彼女としてみんなで大切にしてくれるそうだ。

よくよく聞いてみれば弱子は実親に過度の折檻をされて育っているらしくて、
「愛は暴力で示すもの」だといつの間にか思いこんでいたらしい。
セックスも最初がレイプで、その後暴力をふるう相手とばかり付き合っていたから、
「感じるふりをしないと殴られたり蹴られたりするからいやでも演技する」
ようにしていただけだったという。弱子をお姫様のように大事にして、
優しく抱きしめてくれたのは優男がはじめてで、
体といっしょに心まで気持ちよくしてくれたのは優男だけと泣いて告白した。


940 名前：恋人は名無しさん[sage] 投稿日：2008/10/23(木) 13:13:41 ID:JMvxLXa9P
DV男とメンヘラ女に見えるのはきのせい？


941 名前：恋人は名無しさん[sage] 投稿日：2008/10/23(木) 13:17:36 ID:pCnGfqFG0
>>938
修羅場は修羅場だけど
自然と落ち着くとこに着地したって感じだね

>>940
その組み合わせでここまでスムーズに関係解消できるのはマレ

共依存になって泥沼にハマって刃傷沙汰まで行きつくのも珍しくないから


942 名前：933[sage] 投稿日：2008/10/23(木) 13:17:48 ID:gIcuTxuI0
優男のすすめで弱子はカウンセリングに通うようになった。
気持ちが落ち着いた弱子はやっと優男のプロポーズを受けた。
部長が仲人でやたら張り切っていて、会社は祝福ムードになっている。

弱子の親は「こんな不器量で愚かな女をもらってくれる奇特な男がいるんだな」と
優男のことを馬鹿にして笑ったそうだ。
弱子親にしてみれば、弱子からの仕送りが途絶えることがダメージだったのかもしれない。

さて力男といえば、どこの大学にもうからずに、結局地元に戻っていった。
農家の長男なので跡継ぎをせかされているらしいが、彼女の噂は全く聞かない。
ときどき私子のところにも「合コン希望」「彼女紹介希望」のメールが来る。
そのわりには、「弱子の体が最高だった、他の女はいらない。
いまは体だけ他の男に貸してやる心の広い俺。
でも俺は弱子の心の半分だからいつでも広い心で迎えてやる」
などといった寝ぼけたポエムもどきの戯れ言も入ってくる。
爆笑しながらスルーしている。


945 名前：恋人は名無しさん[sage] 投稿日：2008/10/23(木) 13:21:37 ID:eKU2ssAD0
弱子って本当に不器量？
そうは見えないんだけど


946 名前：933[sage] 投稿日：2008/10/23(木) 13:30:29 ID:gIcuTxuI0
弱子ははっきりいって美人です。
自信がなさそうで、か細くて寂しそうな影が
いっそうDV男をそそるといったタイプかも。

弱子は自分が置かれている状況が異常だと判断したあとの行動が迅速でした。
積極的に本を読んだり、自助グループに顔を出したり、
山のように本を読みあさったり、カウンセリングに行くなどの行動を見ると、
愚かなのは弱子の親で、弱子自身は非常に賢い女性かと思いました。

弱子は優男のサポートがあれば、幸せな家庭を築けると信じています。


947 名前：恋人は名無しさん[sage] 投稿日：2008/10/23(木) 13:35:00 ID:JMvxLXa9P
弱親といかにして断絶するかがキモだな


951 名前：恋人は名無しさん[sage] 投稿日：2008/10/23(木) 13:52:42 ID:D3xHUGU80
ＤＶやＤＱ親に囲まれていても
美人は救ってくれる人がいていいな・・・と浅ましくも思ってしまった

続編：力男と優男の男の器量の差　2
http://moemoe.mydns.jp/view.php/14530

出典：◇修羅場◇part65
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