青春物語
2008/11/27 09:02 登録: えっちな名無しさん
投下します。
私子: 22歳 美大生
エイジ: 26歳 社会人、優しい、ちょっとヘラヘラしてる、ウエンツ瑛士似
ケンジ: 24歳 大学生、同じ大学の私子の友達、エイジの後輩、はっきりした性格、坂口憲二似
ミムラ: 20歳 私子・ケンジと同じ大学の音楽学部、お嬢様、ミムラ似
フジコ: 25歳 社会人、エイジと同級生、プライド高い、峰不二子似
〜似、はイメージしやすいようにつけてるだけです。
美大・音大の話なので、ハチクロとかのだめがもっっと庶民的になった感じを想像してください。あんなにキラキラはしてないです。
エイジ・フジコらが住んでいる家に2年前の11月に私子が入り、同居を始める。
この時点では二人はまだ私子と同じ大学に通う学生。家には他に2人同居している。
エイジ・フジコはこの時点で付き合って居たが、私子は初めて会った時からエイジに惚れる。
けれどフジコのことも人として好きだったし、壊す気もなく、特にアクションを起こさずにいた。
エイジと私子はオタク趣味などが合い、仲良くなっていった。
クリスマスもバレンタインもフジコは帰ってこず、エイジと私子は2人で出かける。
バレンタインに私子「付き合って下さいって言うつもりはないし、フジコと幸せになって」と言いつつ告白。
エイジも「ありがとう」と笑顔。それからも変わらず仲良くしてくれた。
その頃フジコは、自分の進路で悩んだり、大学院に落ちたりもして焦って就活などをしているときだった。
エイジも進路に悩んでいたが、恋人であると同時にフジコとはライバルでもあり、
また、将来に迷う自分=頼りない格好悪い男、と思いフジコには全く相談出来ずにいた。
そんな時に傍にいた年下の私子(同大だが専攻は違う)に相談したりし始める。
この辺りで、家の他のメンバーが
「エイジと私子は浮気をしてるんじゃないか」と疑い始め、フジコに忠告。
事実浮気はなかったのだが、エイジ・フジコの間は気まずくなっていく。
二人は話し合ったらしいし、フジコが誤解した訳ではなかった。
3月、卒業を機にフジコが家を出る。
代わりに入ってきたのが、エイジ・フジコの後輩ケンジ。
ケンジは同居を始めてすぐ、私子・エイジの関係に
「エイジはフジコと付き合ってるのにフジコに隠れて私子に手を出してる」
と誤解。
ケンジは予備校時代にフジコに振られてることもあって、エイジにキレる。
ある日、私子が帰ると、二階から
「てめえざけんじゃねーよっっ!!!」
というケンジの怒鳴り声とドッタンバッタンと衝撃音?が響いたので
慌てて二階へ。見たらエイジが頬を赤くして倒れてて、床に少しだけど血が。
殴られてる人、を初めて見たので私は気が動転してしまって
よく覚えてないが何か叫びながらエイジに駆け寄った。
声に驚いた他の住人も来て、ケンジを押さえ、その間に私はエイジの手当てをした。
幸いにもそんな大した傷じゃなかったけど、
そんなことがあった二人を同居させておく訳にもいかないので、
就職して社会人になっていたエイジが家を出ることに。
私は何もしてないのに殴られたエイジが可哀想で、
私が一方的に好きになっただけでエイジは悪くないことなどを話すが、ケンジとは険悪な仲に。
周りがそんな私たちに呆れて、住人5人でとことん話し合うことになった。
その時、
「フジコと別れないのに気を持たせ続けてるエイジも悪い」
「私子はそろそろエイジと距離を置くべき」
などと言われ私も悩み始める。
私子とケンジは仲直りし、その後は大学などでもよく一緒に行動するようになった。
私子とケンジはどんどん仲が良くなっていき、周りからもからかわれたりするようになった。
私は相変わらずエイジが好きで、エイジが家を出てからもよく二人で会っていたけれど
エイジとフジコは別れなかったし、このままケンジを好きになった方がいいのかな・・・などと揺れたりもしていた。
そんな時、音楽学部のお嬢様で美少女のミムラが登場。
ミムラはたまたま集中講義で見かけたケンジに一目惚れ。
講義の最終日にアドレスを聞き、ケンジに猛アタック開始。
CanCamから飛び出してきたような巻き髪にお嬢様服にピンヒールの場違いな美少女が
ケンジのアトリエに遊びに来たりしたから皆が面白がった。
(美大生は女の子もみんな作業着が基本だからそういうのは目立つ)
当然私の耳にも入る訳で、友達からは「いいの?!ケンジ取られちゃうよ?」とけしかけられたりもしていた。
淋しくはあったけど、自分がケンジと付き合うっていうのは想像出来なくて
私はケンジのことどう思ってるんだろう・・・と悩み始めていた。
夏休みでケンジを含め友達と海に旅行に行った時は
大体はケンジと一緒に遊んでいて、夜に二人で海岸で語り合ったりとかもした。
ケンジのことを好きなのかどうかよく分からなかった。
花火大会に行った時は、ケンジが誘ったミムラも一緒に来て
白地にピンクの花柄の浴衣が可愛くて、「私もこんな風に可愛い女の子になれたらなぁ」って思った。
ミムラは本当に女の子って感じの子で、私は自分に無い魅力の塊みたいなミムラに対してちょっとコンプレックスも感じていた。
ケンジもミムラのこと気に入ってるのかなって思って、
ミムラの前ではケンジと余り話さないようにした。
私たちは元から友達のグループみたいな感じで、ミムラだけ部外者だったし
美大ノリな中浮きがちなミムラを私は私なりにフォローしたりもした。
エイジとは殆んど会わなくなってた。社会人と学生だと生活も違うし
前みたいに同じ家に住んでる訳でもないし。
エイジは週末も会社に行くような激務だったから、自然と距離が出来た。
ある日、ミムラからメールが来た。
「件名:(><)
本文:聞いてもいいかな?
もしかして、私子ちゃんってケンジ君のこと好きなのカナ??
私子ちゃんがライバルだったら、ミムラは諦めるしかないのかな・・・(´・ω・`)」
って来た。
私は「違うよ〜。実は私はずっと好きな人が居るんだけど、その人は彼女がいて、報われない恋なんだよね。
でも諦められないんだ。お互い素敵な恋をしようね!」みたいなメールを返した。
それから数週間後、大学で学祭があった。
私は朝から模擬店をやってて、ケンジも途中から手伝いに来た。
朝からみんな1日中飲んでるし、学祭自体が飲めや騒げの大宴会。
私やケンジや友達はみんな最後の方は店員も客もなく仲良い仲間で大騒ぎしてた。
そこに、演奏を終えたミムラが来た。
でも、私たちも結構出来上がってたし、ミムラのこと知らない人も居たりして
ミムラは誰にも相手にされず、輪にも入れない感じになってた。
私もミムラに構ってあげる余裕なくて、「来てくれてありがとう!何飲む?」みたいに注文は取ったけど
後は特に話し掛けたりもせずに放置しちゃった。
そしたらミムラが強引に輪の中に入って、ケンジに絡み始めた。
「ミムラ今日ステージでミスしちゃって、恥ずかしかったの(><)
それでね、でね、あがっちゃって、ふふっほんと恥ずかしいんだけど(笑いながら)
ふふっ、なんと、ステージに楽譜置いてきちゃってーー!!」みたいな、
言っちゃ悪いけどすごくどうでもいい話をハイテンションで始めて
何か周りがあからさまに「何?コイツ」って雰囲気に。
お酒も入ってミムラはますますヒートアップし
ケンジにしなだれかかってニャンニャンし始めた。
ケンジは始めはそれをかわしてたんだけど、最終的にキレて
「ちょっといい加減にしてくんね?俺友達と飲んでんだけど。」
と言った。そこで周りの友達が「ケンジ言うねー!www」と盛り上がる。
ミムラ涙目で顔真っ赤。
友達たちが更に調子に乗って、
「ケンジ〜、お前告白しちゃえよ!好きなんだろ?!」と囃子立てた。
ケンジはすっと立って私の前に来て
「俺、私子が好きだ。付き合ってくれ。」と言った。
私は頭が真っ白になって口をパクパクさせてたら
「いやああああ!!!!」
と泣き叫ぶ声が。
次の瞬間、目の前にミムラのアップ。
私は座ってたビールケースごとひっくり返って、ミムラに引っ掛かれてた。
痛いとか咄嗟によく分からなくて混乱しちゃって、何も出来ずに居たら
「何してんだよっ」って周りの友達が取り押さえてくれた。
ケンジに起こされて、「大丈夫?」って傷を撫でられて
抱き締められてキスされた。
その時、男としてのケンジに急に拒絶反応が起き、エイジの顔が浮かんだ。
私が好きなのはエイジなんだ、と分かった。
私はケンジから離れると
「ごめん!ケンジとは無理!」
と叫び、走りだした。
・・・ら、店の入り口に居た人に腕を捕まれ、無理やり止められた。
顔をあげると、1ヶ月以上振りに会うエイジが居た。
私「ひっ・・ひさしぶり・・・えっ・・なんで・・来れたんだ・・・仕事よかったんだ?」
エイジ「まー日曜だしね。っても会社行ってきた後だけど。久々の●大、なつかしー」
私「ちょっとやつれたね・・・忙しいんだね、相変わらず・・・」
みたいな会話をしていたら
友達も気が付いて、「あーっエイジくん!」と盛り上がり始めた。
そこでケンジが立ち上がって私の前に来て
「私子、はっきり言ってほしい。俺のこと好きか?」
と詰め寄ってきた。
私は「ごめん、友達以上には見れない」と言ったら
「そっか・・・ごめん」と言いながらケンジは建物の方に行った。
「なんで?ケンジイケメンだし、良い奴なのにー。まあ俺昔殴られたけどw」
とエイジに言われて、私は何故か怒りながら
「エーちゃんにそういうこと言われたくない!」と叫んだ。
何か色々あって感情が高ぶってたんだと思う。
そして何故かミムラを引っ張って医務室に行った。
医務室でミムラの手当てをしてあげて、自分の手当てをしながら号泣した。
お互い無言で、ミムラも泣いた。
医務室を出たらエイジがベンチに座ってた。
ミムラは先に行って、エイジと向き合う。
エイジ「えーと・・・何かよくわかんないけど・・・ごめん」
私「よく分かんないなら謝らないでよ」
エイジ「いやだってなんか私子怒ってるし・・・俺のせいなの?」
私「もうやだ・・・何で私こんな人好きなんだろう」
エイジ「えっ?」
私「今更驚くことじゃないでしょ?」
エイジ「まだ・・・俺のこと、好きでいてくれてるの?」
私「うん」
エイジ「そっか・・・」
ここでエイジが複雑な顔してうつむいたので、気まずくなるのを恐れた私が
「いや、でも、気にしないで!!その内諦めるから!ごめんねっ、これからも友達として仲良くしてねっ」
と言うと
「諦めないで」
エイジが髪を撫でてくれた。
「俺も私子のこと好きだよ」。
信じられなくて、しばらくポカンとしてた。
聞けば、フジコとは4月に別れてたらしい。
本当に信じられなくて、1人であわあわしていた。
でも、今では順調に付き合ってます。
最近は同棲するために不動産回り中。
ケンジとは相変わらず同じ家に住んでるけど、仲の良い友達です。
最近仲間内の可愛い女の子と付き合い始めました。
ミムラは私たちの友達の中に入ってくることはなくなったけど、
時々二人で遊びに行きます。
最近アプローチされてる人にまんざらでもない様子。
フジコはバリバリに働いていて、先日雑誌に名前が出てました。
元カノってことで気にしちゃう存在ではあるけど
素直に女として憧れる素敵な女性です。
これで終わります。
読んでくださってありがとうございました。
出典:◇修羅場◇part67
リンク:http://love6.2ch.net/test/read.cgi/ex/1227064414/l50

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