従兄妹

2008/11/28 15:48 登録: えっちな名無しさん

331 :名無しくん、、、好きです。。。 :2006/08/04(金) 09:43:52 ID:iWNmh7zi
まだ何も知らなかった厨房の夏。
母親の田舎に赴いて、従兄妹(一つ下)と一緒に近所の花火を見に行った俺。
可愛らしくて頭が回って、俺の自慢の従兄妹だった。
浴衣を着た従兄妹と連れ立って、花火のよく見える土手縁まで歩いていく。襟元からほんのり漂うシャンプーの匂いにどきどきしっぱなしな俺。
従兄妹はいつも通り積極的に俺に話しかけてくる。ほとんどケンカ友達っていうか、じゃれあってる悪友みたいな感覚でね。
思えばその時にはすでに、従兄妹の計画は始まってたのかもしれない。なんとなく、いつもよりもそわそわしているなとは感じていたし。

花火は、すごかった。やっぱり真下から見ると、迫力が違う。体に振動がモロに叩きつけられるっていううか、自分が太鼓になったみたいな気がする。
ただひたすら圧倒されて、ぼけっと花火に見入っていた俺。「すごいやろー?」と嬉しそうな従兄妹。
だいたい一時間半くらいかな?最後のでっかいヤツが一発空を明るくしてから、花火はふいに終わった。
「じゃ、帰ろっか」と従兄妹。なんだか物足りないようなもやもやした気持ちのまま、「うん・・・」と返す俺。
帰りは、来たときよりもゆっくりと歩いた。俺が微妙に上の空なせいか、元気な従兄妹もなんとなく黙っている。
不思議な沈黙の中で、ようやく家の明かりが見えてきた。すると、
「ねえ」
「うん?」
くい、と服の裾を引いて、俺の足を止めさせる従兄妹。
「あのさ・・・」
「なに?どうしたの」
「えと・・・」
しかし止めたはいいものの、何故かうつむいたまま、その先を言おうとしない従兄妹。
よく見れば耳が真っ赤になっていたのだけど、察しの悪い房にはわけもわからないワケで。
「なんだよ。用がないなら早く入ろうぜ」
「・・・・・・」
「おいったら。どうしたんだよ?」
「・・・・・・!」(ぐいっ)
「わっ!おいちょ、何す・・・(ちゅ)・・・え・・・」
「さ、先に中入ってるから!」
ぽかん、とほっぺを押さえる俺を残して、ぱたぱたと家へ駆け込んでいく従兄妹。

後日、俺は従兄妹同士なら結婚が可能であることを、生まれて初めて知ったのだった。

出典:リアルに妹を持つ兄の悲痛な叫び その3
リンク:?

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