2日間だけの妹
2004/12/13 11:28 登録: えっちな名無しさん
そう、それはボランティア。
私は、どこかから要請があるとそこへ逝って小学生の相手をする(一緒に遊んだり)といったボランティア(っぽくないけど)をやっているのです。
んで、毎年夏恒例の行事で小学生をキャンプへ連れて行くという依頼があるわけです。
んで、高三の夏はキャンプというか宿泊施設へ逝ったんですよ、一泊二日で。
小学生はいくつかの班に別れて行動するんですけど、私の仕事はその班の一つの面倒を見るってやつだったんです(一緒に移動、自由時間のお守り、就寝確認など)。
私は、男3人、女4人(全員小学生4〜6年)という班を任されたんですが、その班の一人の女の子(小五、小柄で幼く可愛い)が妙に懐いてきたんですよ。
で、流れから「お兄ちゃん」と呼ばれるようになって、抱きつかれ、しがみつかれ、疲れつつも最強に萌え〜なシチュで感動してました。
頭撫でまくってました。
そして、嗚呼・・・あれこそが夢にまで見た発育途以下略。
さて、宿泊先に着いて一番最初にあった行事は「ウォークラリー」
子供引き連れて、山の中を班毎に歩き回ったわけです。
で、その少女(以下Y)とその他小学生たちと共に山へ向かって歩き出したのですが、
前日に雨が降ったために階段部分などは危ないんですよね、すべったりして。
で、Yが「私よく転ぶから」と小五とは思えない幼い口調で訴えるので、私は横を歩いてあげたのです。
それでまぁ、やっぱり彼女はすべりました。階段の大きな段差のところで。
その時にとっさに抱え込んだのですが(つまりは抱きしめた)どうもそれで刷り込んじゃったらしいです。
そこからは「手ぇ、つないでいい?」と上目遣いに言われて、
正直ロリコン(非ペド)の私は心の中で小躍りしながら彼女と手を繋いでずっと山の中を歩いていたのでした。
これが懐かれたきっかけ(?)。ほとんど不可解な行動ですけど、ともかく懐かれたんですよね。
その後も彼女は何回かすべるものの、手を繋いでいたためすぐに抱える事が出来たので危険はありませんでした。
平地ではなぜか腕を組んだりもしましたが、さすがにそれはチェックポイントのおばさんの視線が痛かった。
これが最初のモエバナ。「お兄ちゃん」と呼ばれるのはもうちょっと後の話。
さて、ウォークラリーが終わったあとはお昼を食べて自由時間。
小学生の子たちと一緒に仲良く昼食を食べて、あとはマターリ休憩しつつ小学生などと戯れるつもりでした。
私たちスタッフはスタッフ用の弁当が用意されていて、それを食べていたんですけど、
先にお弁当を食べ終わったらしいYは、私のところに寄って来て後ろから抱きつき攻撃。
「ねぇねぇ、お弁当美味しい?」という質問とともに無防備にのしかかる体重。
地べたに座って食べていたので正直辛かった。座位体前屈しながら食事をしている気分。
体型は普通の娘だけど、やっぱり人間一人分だし、くっついてくれるのは嬉しいけど、正直苦しかった。
さすがに食事を続けるのは無理と判断し、Yを横に座らせて、
「背中は苦しいから止めてくれ〜」と哀願したところ、「じゃあ、その唐揚げちょうだい」というので、
「しょうがないな〜」といいつつ箸を渡したら、「食べさせて(はぁと」と言われてしまい、
渋々とした態度を装って、アーンしてあげたのでした(はぁと。
「食べさせて(はぁと」こんなセリフ、生小学生からじゃなきゃなかなか聞けないだろう・・・。
さて、そんなこんなで食事を終わり、マターリと休憩していたところ、
遠くで他の参加者の娘たちと遊んでいたYが私の食事終了に気付いたらしく、
ててて〜っと走ってきて、今度は正面から抱きつき攻撃。
食事後できつかったのですが、ひとまず可愛かったので抱きつかれるまま抱きつかせていました。
ところが、こっちが他のスタッフ(別の班の担当の人で女の子、年上)と話していたのに嫉妬したのか、
「おんぶして〜」と可愛らしく且つ、拗ねた口調でしきりに引っ付いてくるので、
結局、その話はさっさと切り上げておんぶしてあげました。そして、走り回りました。
走り回って他の参加者たちとも仲良くなり、休憩しながら何人かで話している間も
Yは私のそばから離れず、腕を組んだまま放そうともしない。
どうもその姿を見ると兄弟に見えるらしく、
「兄弟みたいだね〜」と周りに言われまくり、最初は言われて不機嫌に見えたYも、
いつのまにやら「らぶらぶ兄妹なの〜(はぁと」などと言うようになってました。
そして、Yとは別の少女がYに提案した事、それが・・・
「お兄ちゃん、って呼んでみたら?」
きました!! きましたぜ、旦那!!
それからはYは私のことを「お兄ちゃん(はぁと」と呼び、
わたしはY(呼び捨て)と呼ぶ事になりました。
なんと言ってもポイントは、「(はぁと」が確実についてくることです。幸せだったなぁ〜。
と、これが「お兄ちゃん(はぁと」と呼ばれるようになった経緯ですね。
Yはこの時点でずいぶん積極的ですが、このあともさらに積極的に・・・。
その後は、施設に入ってロビーに並びました。
並んでから入所に関するオリエンテーション(諸注意)が始まるまでに時間があったのが幸か不幸か、
前の方に並んでいたYが一番前にいる私のまでやって来て、
絨毯に直接座っている私の横にちょこんと座り「お兄ちゃ〜ん(はぁと」って抱きついてきました。萌え〜。
・・・でも、周りの視線がちょっと痛かった。
男の子は嫉妬や羨望、女の子や大人の方々、スタッフは複雑な表情・・・。
無事にオリエンテーションが終わり、各部屋でシーツを取りに行き、入室、後はしばらく自由。
今思い返すと、いつになく自由時間が多い、ダメプログラムだったなぁ〜と実感。でも、こっちは嬉しかった。
Yや他の班員の娘に「部屋に荷物置いたら、遊びに来てね〜♪」とお誘いが・・・。(・∀・)イイ!!
で、二班合同の八人で一部屋使ってたんですよ、参加者は。
私はさっそく彼女たちの部屋に行きました。
☆ ★ ☆ ★ ☆
ところで、入室の次のプログラムに「アスレチック」っていうのがあって、
それは参加者とアスレチック施設で遊ぶというなんのひねりも無いものなのですが、
私は班付(班を担当するスタッフ)以外に半強制的にキャンプファイヤーの担当も任されていまして、
アスレチックの時間には準備に赴かなきゃいけなかったんですよ。
それで、参加者たちが外へ出る前に、体育館へ行かなければいけなかったんです。
なぜか体育館でキャンプファイヤーをやることになってたんですよね。
そういう装備が体育館にもありましたから。
☆ ★ ☆ ★ ☆
で、彼女たちの部屋へいってYに抱きつかれながら小学生の少女たちと話していたわけです。
Yはちょっと不満そうでしたけど。
他の娘がYの真似をして私に抱きついたりくっついたりしようとすると、
「お兄ちゃん、Yを捨てるの・・・?(哀」と少し演技目に、しかし非常に悲しそうな目で見上げてくるんです。
(どうすりゃええんじゃ・・・。)と焦りました。
班付という立場上、くっついてくる班の他の娘も邪険に扱えないし、だけどYは特別だし。
だけど、そんな風にヤキモチ妬くところも可愛かったりして・・・。
そんなこんなで、時計を見るともう体育館へ行く時間ではないですか。
参加者たちにはまだまだ十分時間はあるけど、私はもう残り三分という時だったので、
ヤバイ!!とかいいながら、少女たちに状況を説明。
少女たちは快く見送って・・・くれなくて、二人がベッドから飛び降りドアを封鎖、
一人がベランダを封鎖、Yが背中、二人が各両足にしがみつき、残り二人が私を通すまいと通せんぼ。
いいかげん慣れたつもりだったけど、小学生の不条理に苦笑させられました。
必死に少女たちを引きずってドアの前まで辿り着くもそこには計四人の敵・・・。
私が無理矢理ドアを引き剥がすように開けようとすると、
素早くそのうちの二人が私の体を押し倒すという(しかも、すでに三人の少女が体に引っ付いている)
計六人の小学生少女に部屋の絨毯に押し倒されるという奇妙な体験をしてしまいました。
なんとか一瞬の隙を突いて脱出したはよいものの、時計を見れば大遅刻、
「お兄ちゃ〜〜〜ん(涙」というYの哀しい声を聴きながら、私はダッシュで体育館に向かいました。
ごめんよ、Y。
と、哀しい別れをしてしまったのでした。
体育館で遅刻を叱られたあと、キャンプファイヤーの準備に取り掛かる。
こちらは体育館でぼへ〜っと木運んだりしてたっちゅうのに、外からは小学生のたのしそうな声がする・・・。
Yも外にいるのかと思うと、仕事を放り出して外に走り出しそうだった。が、それは出来なかった(涙。
準備が大体進んだ頃、外では雨が降り始めてアスレチックは中止、中での自由時間となったらしい。
こちらはといえば、人手が多少余りはじめており、
私は仕事がないと判断して脱走、すぐにYの元へ走ったのでした。
ロビーまで行くと、班の娘たちが集まって談笑していた。Yが気付いて手を振ってくれる。
嗚呼、あの小さな体を一生懸命動かしてるよ・・・、しかも俺のために・・・(感動。
近づくと、Yが走り寄って来て抱きついてくる。
嬉しそうにこっちを見上げて「お兄ちゃん(はぁと」・・・萌え。つい抱きしめてしまった。
そのまま手を繋いでみんなの輪の中へ。
班の娘の一人で小六の娘が早速冷やかし?を入れてくる。
どうやら、この娘は班の娘たちの姉貴分になったらしい。
「Yちゃん、お兄ちゃんと遊びたいってずっと言ってたんだよ〜」
へぇ〜、と感動。
「そうなの?」とYに訊ねてみる。
「うん」と、こっちを見上げて笑う。嗚呼、その無邪気な笑顔が罪・・・。
ファイヤーの準備で疲れていたのでそのまま椅子に座らせてもらうと、Yが膝の上に座ってくる。
さっきの時間一緒に遊べなかったので、その埋め合わせらしい。
「えへへ、だっこ♪」とちょっと照れたように。・・・萌え〜。
つい頭を撫でてしまいました。気持ちよさそうに肩に頭をかけてくるのがすてき。
そのあとは、後ろから腰に手を回していわゆる「座位バ(以下略」の姿勢で。
話してる間、頭撫でつつずっと抱きしめてました。
はぁ、男の足の間に無防備で入ってくるなんて、小学生ゆえの無邪気さか・・・。
と半ば関心していた気がする。
そのあとは晩御飯。
班毎に食事を摂るんですけど、Yが隣に座ってきたのがなんとなく嬉しかったり。
さくさく晩御飯食べつつ、ふとお茶を飲みたくなりやかんに手を伸ばすと、
「Yが入れてあげる〜♪」といいつつYがやかんを先にゲット。
重いやかんにふらつきながらもちゃんと湯飲みに入れてくれた時には、
ついつい頭を撫でながらお礼を言ってしまいました。
頭を撫でられながら照れて顔を赤くしているYを見ると
つい抱きしめたくなったけど・・・食事中にはやめておきました。
そして、Yの湯飲みに今度は私がお茶を入れてあげました。
他の少女からもせがまれて入れさせられたけど、
私の湯飲みはYが占領していました。なんとなく嬉しいなぁ〜。
で、晩御飯を食べた後はYを膝に乗せながら、マターリと頭を撫でてました。
その後はキャンプファイヤーがありましたが、特に面白いことは無し。
夜にはお風呂入ってから夜食と反省会。
お風呂上りのYが走りよってきた時はまた感動。パジャマに新鮮さを感じてました。
いつでもどこでも抱きつかれるってのは、嬉しいながらもやっぱり困るなぁ〜と思ったり。
そのあと直に夜食食べつつ反省会、Yにゼリーを押し付けて喜ばせておきました。
「お兄ちゃん、ありがとう(はぁと」と言われて、なんだか喜びを感じてしまった。
反省会の後で少女たちの部屋に誘われたけど、
スタッフのみの反省会があるので泣く泣く断念してその日はお別れ。
これでやっと一日目が終了。
小学生の無邪気さを微笑ましく見ていましたが、
二日目からYの行動というか態度に少しの変化が・・・。
どうやら、ただのお兄ちゃんではすまなかったようです。
スタッフ反省会が異様に長引いていました。
そのあと友達と携帯メールでI\\\\\\\\\\\\\\\'ve曲についてやりとり。
SPOTLIGHTと注射器2を買ったと聞いて喜んでおく。
SAVE YOUR HEART マンセー。
そして就寝。
朝は六時起床。昨夜は三時に寝たので、睡眠は三時間。
これからのハードな労働を考え、鬱に浸るというのが通例です。
その時点で起床している小学生もおり(参加者は本来は七時起床)、
顔を洗っているスタッフに早起き自慢を披露していました。
女の子とは別の棟だったのでYと偶然遭うなんて事は無し。寂し。
七時になり、スタッフが参加者に指示を出しに逝く。
男の子にさっさと指示を出し、女の子の方へ。
部屋へ行くと、Yたちが迎えてくれました。
「お兄ちゃ〜ん(はぁと」という高い声と共に抱きつかれ、
寝不足が吹っ飛んだような、そんな気持ちにご満悦。
うちの班の姉貴分(小六)に聞いたところ、
Yは昨晩も私と遊びたい〜などと言っていたらしいです。
それを聞いて、思わず抱きしめつつ頭なでなで。
幸せそうなYの顔がなんとも言えず可愛い・・・。
ベッドに座って少し話をして(当然Yは膝の上)、
部屋の片付け方、掃除を指示したあと、
私も自分の部屋の片付けに戻る旨を伝える。
Yが最後に思い切り抱きついてきたのが、いじらしい。
でも、なんとなく昨日とは雰囲気が違うというか・・・。
その後はしばらく掃除。
自分のところを掃除し、男の子の部屋を見て、女の子の部屋をちょっと覗いてみる。
Yが真面目に掃除をしていたようなので、お兄ちゃんは誇らしかったです。
掃除終了。
朝食まで30分ほどあまったので、自由時間になります。
班の男の子たちに自由時間の事を伝え、女の子たちの元へ。
Yが出迎えてくれる。はぁ、しあわせ・・・。
班の娘たちと仲良くロビーへ。
Yとは手を繋いだままでした。
ロビーにはすでに他の班の子たちがいて、かなり込み合っていました。
ソファー横一列が空いていたので、少女たちをひとまず座らせると、
姉貴分が「まぁまぁ、お座りなさい」と席を一つ分明けてくれる。
そこに座らせてもらうと、自然とYが膝の上に。
姉貴分を見ると、なんだかニヤニヤ笑い。
「く、罠か・・・」と冗談で言ってみると、
「お兄ちゃん、嫌なの?」とYが泣きそうな声で見上げてきて・・・。
「冗談だって」と笑い飛ばしましたが、心の中ではかなり焦りまくり。
しかも、Yはまだ悲しそうな顔のまま・・・。
隣に座っている姉貴分の顔を見ると、
(あ〜あ、ひどい奴だなぁ〜。泣かしてるよ・・・)って感じの顔で見てくるし・・・。
しょうがなく、Yを思い切り抱きしめてあげると、今度は嬉しそうな顔をして
もぞもぞと恥ずかしそうに動きながらも、腕を背中に回してきました。
姉貴分の顔を見ると、先ほどのニヤニヤ笑いが・・・。
「く、罠か・・・」と言ってみても、Yは満足そうに笑っているだけでした。
結局その姿が可愛くて、ずっと頭を撫でてあげてましたが。
しかしながら、それまでのYとは抱きつき方が違っていて、
それが目立っていたのか、やけに注目されていたのが非常に恥ずかしかった・・・。
そんな時間もマターリと過ぎて、やっと朝食の時間に。
班の子たちを集めて食堂に移動します。
隣にはYが座ってなんともしあわせ。
バイキング形式だったので、Yと一緒におかわりを取りにいきました。
Yを膝に乗せつつ、なぜかメロンを食して食事終了。
特に面白いことは無し。
さて、大分と佳境に入ってきましたが、この後しばらくはあまり面白くありません。
Yの行動がずいぶんと分かりやすくなってきたところですが、
しばらくYとは離れる羽目に・・・。
朝食が終了しました。
本来は自由時間が入る予定だったのですが、プログラムが遅延していたので昼食準備へ。
必要な準備だけを持って、班毎に炊事場へ移動します。
お昼御飯はキャンプ恒例の「カレー」です。
班内で係りが決まっているのですが、私は「火」を見る係、
Yは「野菜を切ったりする?」係でした。
本来は班付の私が班全体を見るべきなんですが、さすがにそれは不可能なので、
「火」以外は大人の方が見てくださることになりました。
まずは大人の方が、料理の作り方などを子供達に説明します。
班員の子供達には椅子が与えられるのですが、
スタッフには数の関係で与えられません。
Yがそれに気付いて椅子に座らせてくれました。
もちろん、Yが膝の上に乗ったことは言うまでもありませんが。
外は暑かったので、Yを抱えるのは正直大変でした。
でも、説明の間もぷにぷに〜っと触っていたので、幸せでした。
説明終了後、各自作業に入ります。
火の係は他のモノが上がってくるまでは暇なのですが、
Yを構おうにも真面目に仕事をしている様子なので邪魔は出来ませんでした。
小さな手でにんじんを切っている姿は、危なっかしくて新しい刺激でした(w
仕方がないので、班の子たちに井桁の組み方から火のつけ方、
火の保ち方、安全対策などを教えてました(仕方がないというか、それが本業なのですが)。
飯盒と鍋が上がってきました。
火をつけて、ともかく完成までの間、火を保ちつづけます。
Yの手は空いたかな〜?と思って見てみると、今度はフルーツポンチを作っていました。
といっても、缶詰のフルーツを切ってボウルに入れているだけなのですが、
一生懸命にやっているので放っておきました。
こっちはこっちで火の方が大変だったので、手が離せませんでしたから。
ひとまず料理が完成。
大人の方々に状況を報告している間に子供たちに食事の用意をしてもらいました。
日陰でさえ暑いのに、班の子たちは日向にシートを敷いていました。
はっきり言って、地獄の暑さでした。
このときばかりはさすがにYもくっついてこようとはしませんでした。
ちょっと寂しかったけど、あそこでくっつかれてたらどうなった事か・・・。
Yは大量にカレーをおかわりしました。合計三杯・・・。
あれだけ食べて、全然太っていないのは体質と年齢のおかげなのでしょう。
食べた後はおなかだけが膨らんでいました。
あと、体重もちゃんと増えていました。
私の分のフルーツポンチはYにあげて、ポイントアップも忘れません。
そんなこんなで、昼食が終了しました。
昼食を食べた後は、慌しく片付けです。
食器と備品(飯盒、鍋などの貸出品)を洗います。
墨がついているのでそれを落とさなくてはならないのですが、ほぼ不可能です。
ただでさえ取りづらいのですが、小学生の力だと落とせるものも落とせないので、
大人とスタッフが洗い物を行います。
その間に、小学生と数人のスタッフが付近の掃除をすることになりました。
私とYも、当然、掃除組です。
Yを始めとする参加者の子たちを見ながら、
もうすぐやってくる別れの時を思いしんみりしていました。
そんな私をよそに、小学生の子たちは楽しそうに掃除をしています。
Yも一生懸命ゴミを拾っていて、声をかけに行ったら、
「お兄ちゃんも手伝って!!」と言われ、背中に飛び乗られました。
どうやら、おんぶしたままゴミを拾え、ということらしいです。
「暑い・・・」とかいいながらも、がんばってゴミを拾いました。
でもまぁ、Yが楽しそうだったのでまったく問題はありませんでした。
片付け終了後、休憩も無しに写真撮影が始まりました。
経験のない大人たちが、片付けの時間を短くしすぎたせいです。
先に集合写真をとるために、参加者とスタッフが全員で集まり、
階段部分に順番に腰掛けました。
Yと一緒に班の中心辺りに座っていたのですが、
スタッフが班の端に隔離される事になったので、Yの隣にはいられませんでした。
そんなこんなで記念撮影が終了し、またもや室内での自由時間が与えられました。
これは、住所や?番号などを仲良くなった友達と交換する時間で、
こういった行事では結構重要な時間です。
お互いのしおりに色々と書き合っている子供たちを眺めながらボーっとしていると、
何人かの女の子が集団でやってきて、私の住所などをせがんできました。
適当にあしらっていると、Yが隣にやってきました。
Yも住所などを書いてもらいたそうにしていましたが、私たちの団体の規則で、
参加者には自分の個人情報を洩らしてはいけないことになっているんです。
昔、何か事件があったらしいのですが、詳しい事は聞いていないので分かりません。
ともかく、そのことをYに言うと、Yは残念そうな顔をしましたが、
すぐに納得したらしく、私の腕に絡まってきました。
曰く、「だったら、抱っこして(はぁと」らしいです。
Yを膝の上に乗せながらぷにぷにしたりしていると、
数人の娘たちが集まってきて、「王様ゲームをやろう!!」と言ってきました。
Yが乗り気だったので参加しました。でも、面白い事はありませんでした。
そんなこんなで、サイン交換の時間も終了しました。
Yは、別れの時間というのを実感していないらしく、終始楽しそうにしていました。
小学生くらいの頃って、本当にすぐ先のことも見えないものなんですよね。
ほとんどの子は、もうすぐ家に帰る、という実感が無いみたいでした。
自分の荷物を持って、班ごとに外へ出ます。
この後は、退所式を行い、バスが到着し次第帰宅です。
班ごとに外に並びます。
参加者の子供達も、退所式になってやっとキャンプの終わりを実感したようで、
寂しそうにしている子や、友達との別れを惜しんでいる子など、様々な子がいました。
退所式は滞りなく終わり、バスが来るまでは自由時間になりました。
自由時間になっても、スタッフの方は疲れすぎていてほとんど動いていません。
逆に参加者の子たちは、最後の思い出になるようにと、目一杯にはしゃいでいるようでした。
私も柱にもたれかかって、ボーっとしていました。
もちろん、そんな私を見てYがすぐに寄って来ます。
正直動くのも辛かったのですが、
Yがつまらなさそうにしているので、一緒に遊ぶ事にしました。
Yといられるのもこれが最後だと思えば、大して辛い事ではありませんでした。
Yをおんぶして歩き回り、膝の上に乗せて抱きしめました。
その間の時間はやけにゆっくりと進んで、いつまでも終わらない気がしました。
だけど、終わる時が来てしまいました。
バスが到着したので、班ごとに乗り場まで移動して、バスに乗ります。
私達の班が移動する番になりました。
お互いに何も言わずに、手を繋ぎあいます。
二日間の間に、移動する間は手を繋ぐのが普通になってしまいました。
Yが寂しそうな顔をして歩いていましたが、
私には、ただその手を強く握ってあげる事しか出来ませんでした。
バスに乗り込みます。
小学生全員を班ごとに入れた後、スタッフが順番に乗り込みました。
補助席しか空いていないので、私はYの隣の補助席を選びました。
Yが嬉しそうに顔を上げてくれます。
もう少し一緒にいられる、
それが分かって安心したのか、Yは少し眠くなったようでした。
眠そうにあくびをしているので、私は眠ったらどうかと言いました。
Yは素直に従いました。
ただ、眠る前に私の手を握って、放そうとしませんでした。
Yはすぐに眠りに落ちていったようでした。
最初はおとなしく寝ていたのに、
しまいには私の腕にしがみついて、肩に頭を乗せる形になりました。
バスが動いている間ずっと、Yは眠りつづけ、私はその寝顔を見つづけました。
市内についた頃にYを起こしました。
その顔は、いつの間にか涙に濡れていて、別れを惜しむ表情が浮かんでいました。
バスを降りて、閉会式の為に班ごとに並びます。
主催者が簡単な挨拶をして、閉会式は終了しました。
終わったあと、Yが私に飛びついてきました。
Yを抱きしめながら、しばらくじっとしていました。
お互いに、離れるタイミングをつかみ損ねたのです。
しかし、Yが突然、口を開きました。
「きっと、また来るね」
私を見上げながら、涙に濡れたその顔でYはそう言いました。
そうしてYは、車を止めて待っている親のところへ走っていきました。
こうして、二日間の波乱に満ちたキャンプは幕を下ろしたのです。

(・∀・): 262 | (・A・): 96
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