サンタクロース
2004/12/19 01:18 登録: えっちな名無しさん
僕の家は凄く貧乏で、誕生日プレゼントは勿論、クリスマスプレゼントもありませんでした。
誕生日プレゼントは駄目でも、良い子にしていればサンタクロースがプレゼントをくれると
信じていた僕は、一生懸命良い子になろうと努力しました。
これ以上はない程に努力したその年は、必ずサンタクロースが来てくれると期待していましたが、やはりその年もサンタクロースは来てくれませんでした。
何故来てくれないのか、まだ良い子ではないのかと必死に考えました。
答えが見つからないまま翌年になり、いつもの様に何か良い事が出来ないかとキョロキョロ見回していると、車に轢かれそうな子犬を見つけました。
僕は何も考えずに子犬を抱き上げ、道路から離れようと思いましたが案の定間に合わずに車に轢かれてしまいました。
幸いな事に子犬は無事でしたが僕は痛みで意識を失い、そのまま救急車で運ばれました。
意識が戻り、目を開けてみると、そこには今にも泣きそうな顔の両親が居ました。
僕は両親に「子犬を助けたんだよ。これで少しは良い子に近付けたかな?サンタさん、今年は来てくれるかな?」と言うと両親は涙目のままの笑顔で私にこう言ってくれました。
「お前はとっくに三十路を過ぎて、もう子供じゃないだろう。
いつまでも親のスネかじってないで、さっさと仕事見つけなさい!!」
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