ブーン達が生き残りゲームに挑むようです
2009/07/12 19:37 登録: 萌(。・_・。)絵
深夜2時、ブーンは夢の中…青白い光に包まれ不思議な感覚に陥った。
せせらぎの音が近くで聞こえ、共鳴するかの様に少女の声が自然と頭に響く。
─────ねぇブーン?
(´ω`)『…誰…だお…?』
アンタは馬鹿なんだから…アタシが…
…守ってあげる…。
(;^ω^)『───君は…君は誰だお!?』
少女の声がハッキリと聞こえた瞬間、せせらぎの音が大きくなりブーンの身を大量の水が包み込む。
前にも、体験した様な感覚…………
(;^ω^)「───おぉ─ッ!!!!」
溺れる夢目を開ければ先程の風景は跡形も無く、見慣れたいつもの部屋。
(;^ω^)「なんか…嫌な夢だったお…」
気だるい体を起こしゆっくりと着替えを始めるとある事に気付く。
( ^ω^)「今日はやけに静かだお、何だか外も薄暗いし…カーチャンも僕を起こすの忘れて寝てんのかお?」
時計を確認するもきちんと朝の8時、着替えを終えたブーンは静寂に包まれた家の階段を降りて一階へ行く。
あまりの静けさに階段の軋む音がいつもより大きく聞こえる。
( ^ω^)「カーチャンおは…お?…あれ?誰もいないお…」
(;^ω^)「な…何だか変だお…胸騒ぎがするお」
明らかに異様な雰囲気に気付きブーンは柄体の知れない恐怖感に辺りを見回す、何だか外が騒がしい気もする。
(;^ω^)「カーチャンも買い物か何かに行ったんだお…大丈夫…大丈夫…テレビでも見るお!」
不安をかき消す様にリモコンでテレビを付ける…ブラウン官に写るのはいつもの早朝から放送している元気なニュース番組などでは無く砂嵐で、慌ててチャンネルを変えるブーン。
(;^ω^)「なっ…なんでだお!?…あ…」
やっと映像が映った所、暗い面持ちのアナウンサーと暗いスタジオ。
アナウンサーは落ち着いた声音でニュースを続ける。
(;´Д`)「こちら2ちゃんねる臨時放送です…確認した所、残り三日でこの星に隕石は衝突してしまいます…まだ非難していない方は至急荷物をまとめ最寄りのシェルターへ非難して下さい…繰り返します…」
(;^ω^)「……う…嘘だお…こんなの嘘だお!カーチャン!カーチャンは僕を置いて先に逃げたのかお!?」
突然の事に訳も分からずに辺りを見回しカーチャンを探すも見付からず、ブーンは状況が飲み込みきれず八つ当たりにテレビを叩く…何も出来ずただ延々と同じ事を繰り返す番組に途方に暮れていたときだった。
──ドンッ─ドンッ…ガシャーンッ!
突然、二階から硝子が割れる音が聞こえ同時に何者かが部屋に侵入してきたらしい荒荒しい足音が聞こえる。
(;^ω^)「──ッ!…誰かが家に…っ!?」
( ;ω;)「おっ…降りてくるお!」
とっさにトイレへ駆け込み隠れるブーン。
固唾を飲み、息を殺すと聞き覚えのある声が響いた。
('A`)「ブーン!どこだ!!」
(^ω^;)「え?…ドクオかお?」
ブーンは恐る恐るトイレから顔を出せば見慣れた友の顔がそこにはあった。
(;'A`)「お前こんなときに便所かよ…まぁいいや、早くここを離れるぞ…事情は…分かってるよな?」
ずっと同じ事を繰り返し伝えるテレビを横目に舌打ちをするドクオ。
('A`)「もう…家には帰れ無いと思え…」
(;^ω^)「でも…………分かったお…」
('A`)「外の車でショボンが待ってる…40秒で支度しな!!!」
( ^ω^)「ちょっwwwジブリwwww」
ブーン達が準備を追え慌ただしく家を後にしたと同時にテレビのアナウンサーは報道を切り、立ち上がりながら不適に笑う。
(#´∀`)「皆さん…よい三日間を…」
そしてカメラに奇声を発しながら駆け寄るアナウンサーを写し、テレビは砂嵐へと切り替わる。
終焉を語る様に電源がプツンと途切れた。
車に乗り込んだブーンとドクオ、待ちくたびれた様に振り向くショボン。
(´・ω・`)「やぁ、ブーン。こんな事になってお互い大変だろうけど頑張ろう」
(;^ω^)「ショボン…お前冷静過ぎるお…」
('A`)「無理も無いさ…俺達はもう昨日の夜にはシェルターに逃げてたんだよ。でもお前の姿が無いからおかしいなって」
(´・ω・`)「そしたらまだ非難して無かった君のお母さんが、軍に無理矢理つれてこられてね」
('A`)「で…俺らが助けに来てやったって訳」
( ;ω;)「ありがとうだお、そっか…カーチャン無事みたいで良かったお…」
ショボンが車を走らせる。
ブーンが窓から外を眺めると、見慣れたはずの町並みにがおかしい事に気付く。
(;^ω^)「人が…死んでるお…アッチは火事に…」
('A`)「みんな…こんなときだからな…基地害になって人殺したり…強盗したり…馬鹿だぜ本当」
(´・ω・`)「僕らが来なければ…ブーン…君も殺されて(ry」
(#^ω^)「…感謝してるお」
最寄りのシェルターとはいえ町外れにあり、ブーンの家から車で1時間もかかる場所だった。
途中、ショボンが車を加速したりとDQN共を避けながら道のりの半分まで来たときだ。
('A`)「…ここにするか」
不意にドクオが窓の外に目をやり傍らに置いてあった長い棒状の袋を手に取りショボンに目配せする。
ショボンも頷くと隠れる様に車を近くの茂みに停車させ、助手席に置いてあったトランクを引き寄せる。
(´・ω・`)「そうだね、ブーン…今から僕たちの言う通りに動くんだよ?」
( ^ω^)「?…ぉk」
ブーンが頷くとショボンとドクオは目を合わせ、声を潜めて説明を始める。
('A`)「今から生きるために必要な食糧を調達する、DQN達とは違う…あくまでも生きるために、だ」
(´・ω・`)「僕たちだけじゃなく、他に親しい仲の人達の分も必要だから、出来るだけ持ってこなきゃいけないよ」
(;^ω^)「これって…でも…」
('A`)「俺らは私利私欲の為じゃない、分かってくれ…」
戸惑いを隠せ無いブーンにドクオは悲しそうな顔をしながら告げると長い袋から棒を取り出す。
(;^ω^)「ドクオ…!それって…」
棒の正体は鞘に治まった刀、ドクオは困った様に笑みを浮かべると人指し指を立て口許へ持ってゆく。
(´・ω・`)「いいかい?僕らはそこら辺にウロウロしてるDQN共に気付かれ無い様に食べ物を、あそこのスーパーから集めるんだ」
ショボンが指差した先には大きめのスーパーがあり、店内は暗く駐車場には車が数台放置されてあった。
(;^ω^)「……でも…」
('A`)「……ツンも、シェルターで待ってる」
(;^ω^)「ツン!?ツンも無事だったんだお!?」
('A`)「あぁ…」
( ^ω^)「良かった…生きる為…把握したお!」
ブーンとドクオ、ショボン、そしてツンは高校に入学し同じクラスメートだった。
イジメられていたブーンでも気兼する事無く対等に友達として居てくれた三人はブーンにとってかけがえの無い存在だった。
同時に、ブーンはツンへの恋心も抱いていた。
('A`)「いいか、ブーン。ここからが重要だ」
(´・ω・`)「DQNがウロウロしてるって言ったよね、アイツら…もしかしなくても、僕らを襲ってくるかもしれないよ」
(;^ω^)「えっ…」
('A`)「そこで、これだ」
ドクオが鞘から刀を少し抜いて刃を見せる。
(;^ω^)「まさか…」
('A`)「アッチが襲ってきたらの話だ…俺だっていくら池沼でも殺しは戸惑うモンがある」
(;^ω^)「ですよぬー」
(´・ω・`)「正当防衛って事さ、コッチからは危害を加えない様にしなきゃね」
そう言って先ほど引き寄せたトランクからショボンは銃を2丁取り出し1つをブーンに渡す。
(;^ω^)「こんな物騒な物どこで…」
(´・ω・`)「まぁ…とある人達に協力して貰ってね」
二人の様子を眺め刀を鞘に収め傍らにドクオがドアに手をかけゆっくりと開く。
('A`)「とやかく言ってる暇は無いぞ、誰かに車が見付かったらアウトだ…321の合図で行くぞ!」
(;^ω^)「…おっ…ぉk!」
(´・ω・`)「把握した」
('A`)「3…2…1…店に向かって走れっ!」
⊂ニニ(;^ω^)ニニ⊃「走るのは得意だお!」
ブーンはポケットに忍ばせた拳銃の重さに後戻りが出来ない事を再認識しながら必死に走ったのだった。
同時刻…VIP街 緊急シェルター前
ξ#゚?゚)「ちょっと…ふざけんじゃないわよ!あと3人アタシの仲間が来るって言ってンじゃない!」
一人の少女と軍人が口論になり、シェルターの封鎖について揉めていた。
少女は可愛らしい面持ちで、ブーン達を待ちブーンが恋心を抱いているツンだった。
ツンの役目はドクオとショボンがブーンを迎えに行き戻って来るまでにシェルターを閉鎖されぬ様に制止する事。
今、正にその口論となっていたのだ。
( `Д´)「しかしもう暴徒と化した住人が増えたせいで待てないんだ!早く君も入りなさい!」
ξ#゚?゚)「嫌よ!あと1時間!1時間ぐらい待ちなさいよ!」
( `Д´)「もう待てない!いつくるか分からない3人と何人もの人々の命ドッチが重いのか分かってるのかい!?」
ξ;゚?゚)「それは…でもアタシにとってアイツらは…」
ツンは考える。
一般的には3人と多人数なら多人数だろう、ただツンにとって3人は多人数と同じほど大切な命なのだ。
( `Д´)「分かったら君も早く入りなさい!」
ξ#゚?゚)「……もう結構よ!閉めちゃえば!?アタシはここでアイツらを待つわ!たかが3人でも人の命を犠牲にできる様なヤツらに命なんか預けらんないわよ!」
ヾ( `Д´)ノ「勝手にしろ!もう閉めるぞ!」
J;'ー`)「ツンちゃん…っ!」
事の騒ぎに気付き慌てて出てきたブーンの母親はツンに手を伸ばす、ツンはその手を掴むか戸惑うが首を左右に振る。
ξ;?;)「ブーンのお母さん…アタシは…大丈夫です…」
ブーンの母親を押さえる軍人達、ツンは堪えきれずに涙を溢す。
J;゚Д゚)「ツンちゃん…ちょっと貴方たち!!あのコを置いて……ツンちゃ───!!」
────ギイィッ…
大きな音を立てシェルターは固く閉ざされた。
ξ;?;)「ブーンのお母さん…アタシが…ブーンはアタシが守るから…」
ツンは涙を拭い、背負っていたリュックから銃とナイフを取り出す。
スカートの下に隠れたガーターベルトへナイフを隠し、何かを決意する様に銃を握り締め顔を上げる。
顔を上げた先には、暴徒と化したであろう人物がツンを狙う様に見つめていた…。
一方、ブーン達。
(;'A`)「…はぁ…これぐらいでいいか…ショボンはともかく…ブーンは大丈夫なのか?」
ドクオはなんとか食糧を集め車まで戻る。
詰め込みが終わり、一息ついたところでショボンも戻り後はブーンだけになった。
('A`)「ブーン…無事だといいが…」
(´・ω・`)「さぁ…ここで死なれたら僕が困るよ…」
('A`)「…?何でお前が…」
(´・ω・`)「別に…」
('A`)「お前………」
(´・ω・`)「…まだブーン君のカマ掘ってないし」
(;'A`)「………そうかよ…」
ショボンは窓の外を眺めた侭呟く。
ドクオはその様子を呆れた様に横目で眺めながら一抹の不安をかき消す様に首を左右に振った。
(;'A`)。・゚(ショボンのヤツ…何か最近おかしいぞ…嫌な予感がする…)
ドクオの不安をよそにブーンが広げた両手に袋を下げ全速力で戻ってくるのが目に入り、不安等は薄れていった。
(´・ω・`)「遅かったねブーン、死んだかと思ったよ」
( ^ω^)「まだ僕は死ね無いお!」
(´・ω・`)「そうだね、君にはまだ行きて貰わなきゃ……………やらな(ry」
(;'A`)「……。なにはともあれ時間が無い、早くツンのところに行くぞ!」
幸いまだ暴徒達は居場所に気付いていない。
その場を離れる様にブーン達は車を走らせた。
先にある物を知っていたとしても…今は進むしか無かったのだ…。
VIP街 緊張シェルター前。
猛スピードで街を車で走り抜け、やっとシェルター前についたブーン達。
シェルターはもう閉ざされたており、一人の少女が壁に寄りかかりその足元には人が倒れていた。
(;'A`)「どうゆう事だ…何でシェルターが閉まってんだよ!」
(´・ω・`)「………」
(;^ω^)「僕達死んじゃうのかお?……あ!あそこにいるの…おーいっ!ツン!ツンー!」
ξ゚?゚)「……ブーン!!!」
ブーンはツンに駆け寄ると異変に気付く。
(;^ω^)「ツン…これは…」
ツンの足元には口許から血を流し直れている男。
ツンは首を左右に振りすがる様にブーンを見る。
ξ;゚?゚)「しょうがないじゃない!襲ってきたんだから…」
('A`)「ブーン…言ったろ?生きるためには、今はこうやって戦わなきゃいけ無いんだよ…お前も今の現状分かってるだろ?」
(;^ω^)「でも…うん…ツンが生きててくれて良かったお」
(´・ω・`)「お喋りはそれぐらいにして…ツン、シェルターを開けとくのが君の役目だったはず。これはどうしてだい?」
ξ;゚?゚)「それは…(省略されました続きを読むにはワッフルワッフルとry」
( ^ω^)('A`)(´・ω・`)「ワッ…把握した」
(;'A`)「どうする?」
(´・ω・`)「う〜ん…でもどうせ隕石だ。シェルターに逃げても生きれるかなんて分かんないんだよ?」
ξ;゚?゚)「だったら…」
(´・ω・`)「外にいれば食べ物も困らないし…今、やれるだけ自分達で衣食住確保して3日間過ごすしか無いと思う」
(;'A`)「軍人に頼めば中に…」
ξ;゚?゚)「無駄よ…皆中でアタシたちの声なんか届かない…」
三人が深刻な話をしている傍ら、ブーンは倒れている男を眺める。
足の先で軽くつつくが動かない。
恐る恐るその腕に触れるが体温が無くなりかけ冷たいものだった。
ブーンは改めて今の現状を確認し直す様に銃をポケットの上から撫で、男の死体に黙祷を捧げた。
('A`)「ブーン…いくぞ!」
( ^ω^)「ぉk」
(´・ω・`)「…」
ツンと合流したブーン一行は車に乗り込み、普段通っていた高校へと車を走らせたのだった…。
VIP高等学校──…
四人は到着すると購買の搬入用シャッターの中へ車を隠し、集めた食糧を抱え保険室へと向かう。
(´・ω・`)「保険室なら寝る場所があるからね」
('A`)「そうだな…」
ξ゚?゚)「お腹空いたわね…」
( ^ω^)「空いたお…」
何とか食糧を分けまとめ、念のために窓を全てロックしカーテンを閉める。
一段落着いたところで先程から空腹を訴える様に腹の虫が鳴いている事に気付く。
全員が昨晩以来、何も食べていなかったのだ。
(;'A`)「そうだな…とりあえず腹が減っちゃ…」
( ^ω^)「戦は出来ないおww」
(´・ω・`)「食べようか」
ξ゚?゚)「えぇ…」
全員が声を揃え食事を始める。
缶詰とパンの簡易食事だが背に腹は変えられなかった…
( ^ω^)「ハフッ!ハムハム…ハフッ!」ξ゚?゚)「きめぇwwwww」
……というより、空腹のせいかおいしく感じられた様だ。
そして、食事を終えると一日の疲れが押し寄せ皆は確実眠りに着く。
ツンとショボンは二つあるベッド、ドクオはソファーへ…ブーンはジャンケンに負け床で寝る事に。
('A`)「グォォオ────ッスピュー…」
( ^ω^)「おっ、おっ、おっ…スヤスヤ」
ξ゚?゚)「…もう…寝てるときまで煩いのね…」
深夜、ツンはブーンとドクオのイビキの煩さに目を覚ます。
起き上がり隣のベッドに視線をやればショボンがいない。
ξ゚?゚)「トイレかしら…喉が乾いたわ…」
喉の乾きを感じ、ツンがベッドから降りようと身を乗り出せば不意にブーンとブーンの傍らにショボンが立っている。
(´・ω・`)「…………」
ξ゚?゚)「ショ…………ッ!?」
ブーンの傍らに立っているショボンの手には、銃が握られていた。
無表情のままブーンを見下ろすショボンにツンは声を失う、何故なのか分からず呆然としているとショボンはツンの方に振り向き眉1つ動かさずに話す。
(´・ω・`)「……寝惚けてしまったよ、参ったね…この事、ブーンとドクオには話しさないでくれるかい?からかわれたくないんだ…」
ξ;゚?゚)「……え…えぇ…分かったわ」
(´・ω・`)「じゃあおやすみ」
ショボンは何事も無かった様にベッドへ戻る。
ξ;゚?゚)。・゚(ショボン君…何だか様子がおかしいわ…)
ツンは喉を潤す事も忘れ横になる。
眠りにつこうと目を瞑るも、隣のベッドにいるショボンから殺気を感じ一睡も出来ずに朝を迎えたのだった。
ツンの心配をよそに爆睡をしていたブーンは夢を見ていた。
(;^ω^)「大変だお!ツンに借りてた宿題のノート忘れたお!早く取りに帰らねばだお!」
雨の中ブーンは急いで走っていた。
宿題が分からずにツンからノートを借りたはいいが忘れてきてしまい引き換えしていた所だった。
⊂ニ二(;^ω^)二ニ⊃「雨の日は走りづらいお!」
雨が服に染み込み足が重い。
ブーンが交差点に出た瞬間だった…
キキ──────ッ─…
ブーンは空を飛ぶ、そして落ちて行く…暗い闇へ…雨が、降っている水音だけが響いていた。
2日目、朝。
皆が起き始める。
結局ツンは眠る事が出来ず、ブーンは悪夢にうなされ疲れた表情で挨拶を交す。
('A`)「おはよう、よく眠れたか?」
(;^ω^)「何か、嫌な夢見たお…」
(´・ω・`)「朝までぐっすりだったよ、ツンは寝れたかい?」
ξ;゚?゚)「えっ?…えぇ…とっても」
('A`)「……?とりあえず今日は校内を探索しないか?夜中、外が騒がしかったんだ…DQN共に見付かるのも時間の問題かと思われ」
ドクオが刀を手に持ち立ち上がり、淡々と説明する。
ドクオの提案通りに二手に分かれ校内を探索する事に決めた。
('A`)「じゃあ、クジの結果…俺とツン、ブーンとショボンで…」
ξ;゚?゚)「あっ…アタシ、ショボンと一緒がいいわ!ドクオと一緒なんて便り無いもの!」
(#'A`)「なっ!…勝手にしろ!お前の望む通り俺はブーンと組むぜ!」
(´・ω・`)「……そう来たか…」
( ^ω^)「何か言ったかお?」
(´・ω・`)「いや…ブーン、良かったね」
(;^ω^)「???(ドクオよりツンの方が全然良いお)」
(#'A`)「昼の12時にまたここで」
( ^ω^)。・゚(もしもの為にパンでも持って行くお)
ブーンは菓子パンを二つと水の入ったボトルを入れたリュックを背負いポケットを叩く。
二人一組を分けると各自、武器を手に校内探索を始めたのだった。
ツン・ショボンペアは体育館まで一言も話さずにやってきた。
幸い暴徒もおらず無駄な体力を消費せずに済みツンは息を吐き出す。暫く沈黙が続き、それを破る様にショボンが口を開いた。
(´・ω・`)「ヤボな質問かもしれないが…君はどうして邪魔をするんだい?」
ξ゚?゚)「本当にヤボな質問ね…答えてあげてもいいけど。その前にアタシの質問に答えて貰うわ!」
(´・ω・`)「交換条件か…いいだろう」
真っ直ぐツンを見つめるショボン、負けじと睨み返す様に見据えるツンが深呼吸をして口を開いた。
ξ;゚?゚)「アナタ…ショボンじゃ無いわね?」
(´・ω・`)「何を言ってるんだい?僕はどう見たってショボンじゃないか…」
ξ;゚?゚)「じゃあどうしてブーンを…あの夜…寝惚けてたなんて言わせ無いわよ?」
固唾を飲み込みツンは銃を握り一歩下がる。
ショボンは以前無表情の侭だったがツンが銃口を向けた瞬間、一瞬で移動したのかと錯覚してしまう程の早さでツンに走り寄り銃を握る手を力強く押さえる。
ξ;゚?゚)「──ッく!」
(´・ω・`)「いいだろう…俺はコイツの体をしているがな…紛れも無い別者だ…」
ツンの細腕を握る力が強くなり、ショボンの目が赤く光り先程まで眉1つ動かさずにいた表情が変わりニヤリと口笑う。
(´・ω・`)「俺はアイツを殺す為にココへ来た…死神、とでも言っておこうか…」
ξ;゚?゚)「そんな馬鹿みたいな話…ッ!!」(´・ω・`)「信じられ無いならこれでどうだ?」
ξ;゚?゚)「───…っ!!」
ショボンが空いている左手を伸ばしツンの方を一度見て鼻で笑うと何も無かった左手にゲームなどに出てくる様な剣が現に握られていた。
ツンの顎に冷や汗が伝う。
剣を握った手が振り上げられた瞬間だった
(´・ω・`)「今ここでお前を殺してお………ッ──!!?」
ξ;゚?゚)「……!?」
急にショボンが苦しみ始める。
その反動で腕が解放され、ツンはショボンの方を向いて目を見開いた。
(´・ω・`)『ツン…お願いだ…もし…僕の腕がブーンを殺す様だったら………僕を…』
『 殺 し て く れ 』
ξ;゚?゚)「ショボン…ショボンなのね!!あ…」
ツンが慌てて手を伸ばすが振り払われショボンが蹲り肩を揺らし大声で笑い始める。
(´・ω・`)「くくくっ…はははは!やってくれるじゃないか…まだ意識があったとはな…お前!この事は口外にするな…口にしたらコイツの命は無いと思え!」
すっかり元に戻ってしまったショボンは剣先をツンに向け自分を指差す。
ξ;゚?゚)「くっ…分かったわよ…」
体育館にはショボンの笑い声が響きわたった…
その頃、ブーン・ドクオペアは二階廊下を歩いていた。緊張しながら歩く二人が情報処理室を通り過ぎる瞬間、中からガタン、と何か物音が聞こえる。
(;^ω^)「おぉっ!!!な…何か聞こえたお!」
(;'A`)「ちょっwwwしがみつくなwwww邪魔だヴァカ!!」
(;^ω^)「ごっ…ごめんだお!」
ドクオとブーンは恐る恐る情報処理室の扉の中を覗く、中は暗く一番端の一角に置いてあったノートパソコンの灯りが不気味に光っていた。
(;^ω^)「だ…誰かいるのかお…?」
(;'A`)「静かにしろ…あ!!」
ゆっくり室内を見回すとドクオが何かを見付け声を上げる、視線の先には男が二人倒れていた。
(ヽ´_ゝ`)「誰か…いるのか…」
(´<_`/)「助けてくれ…」
(;'A`)「…ど…どうしたんだ?」
ドクオが駆け寄るとやつれた二人は力無く顔を上げかすれた声で事情を説明する。
(ヽ´_ゝ`)「私達は流石兄弟だ…私は兄者」(´<_`/)「俺は弟者だ…空腹で…もう…」
(;^ω^)「お…お腹が空いたのかお!?」
(;'A`)「でも今は食い物なんて…」
二人の事情を聞き、ブーンはリュックへ入れていた菓子パンと水を思いだしとっさに取りだし二人へと渡す。
( ^ω^)「持ってるお!!!これでよければ…」
(ヽ´_ゝ`)「パン!パンじゃあないか!」
(´<_`/)「兄者!水もだ!ああ…ありがとう君達…!!」
ブーンから貰った物をあっというまに胃の中へ収めた流石兄弟は立ち上がり交互にブーンへ握手をする。
(´_ゝ`)「ありがとう…生き返ったよ…3日程何も食べていなかったからな…」
(´<_`)「この恩は忘れない…俺達に出来る事は無いか?」
兄者が椅子に腰掛けPCを閉じ少し嘲笑してドクオとブーンを見やり、弟者はブーンとドクオの肩を叩き何度も頷いて見せた。
(;^ω^)「別に大した事じゃ無いお!」
('A`)「そうそう、コイツが食意地はってたまたま持ち合わせてただけだし」
(´_ゝ`)「いや、こんなときはお互い様だろう?」
(´<_`)「困った事があったらいつでも頼ってくれ」
( ^ω^)「ありがとうだお」
('A`)「ブーン、そろそろ12時だぜ」
話も一段落付いた所でドクオが教室に設置されている時計を眺めブーンの足を軽く蹴り合図する。
( ^ω^)「また来るお!」
('A`)「お互い様死なない様に頑張ろうぜ」
(´_ゝ`)「あぁ」
(´<_`)「気を付けて」
手を振り教室を後にするドクオとブーンを流石兄弟はグッと力強く親指を立てて見送った。
全然合流し、保険室へ戻る。
ショボンは銃の手入れをしているソファーの横にドクオは疲れた顔で座り、ツンベッドに座りながらはブーンを見つめる。
ξ゚?゚)。・゜(ショボンの命は大切…でも、アタシは同じ…もっとブーンの命が大切だわ…こんなの…選べないわよ…)
( ^ω^)「ツン?どうしたお?」
ξ゚?゚)「…あっ…な…何でもないわよ!アンタの事見てた訳じゃないんだから勘違いしてんじゃ無いわよ!!」
(;^ω^)「…把握した」
困った様に笑うブーンを眺めれば自然に笑みが溢れるツン。
明日、隕石が予想通り落ちれば死ぬだろう。
分かっているけれど、ツンは隕石よりもショボンからブーンを守る事に必死だった。
ξ゚?`)「ねぇブーン?…アンタは馬鹿なんだから…」
ξ゚?゚)「アタシが守ってあげる…わよ…」
( ^ω^)「…(何か聞いた事あるお)…ありがとうだお!」
(´・ω・`)「チッ…明日で決着だ…」
(;'A`)「………」
ドクオは様子のおかしいショボンに疑問符を浮かべながら立ち上がった。
('A`)「いよいよ明日だな…もしかしたらこう会話すんのも最期かもしれない」
('A`)「俺はシェルターなんかで死ぬ事に怯えて終わるより…お前らと…一緒にいれて良かったよ」
( ^ω^)「クサいおwwww」
(//'A`)「うるせぇ」
ξ//?//)「あ…アタシは…アタシだってそう思うわよ!」
( ^ω^)「僕も思うお!!皆と一緒にいれて良かったお!」
(´・ω・`)「………」
ショボンは楽しそうに笑う三人を眺めながら銃を強く握り締める、そのまま目を瞑り深呼吸をして皆を見回し口を開ける。
(´・ω・`)「隕石は、明日の15時頃に衝突予定らしいね…今日の残りと明日は皆で好きな様に過そう。そう…悔いの無い様にね…」
ショボンの言葉にツンは肩をこわばらせるが何事も無い様に笑ってブーンの肩を思いきり叩いた。
ξ゚?゚)「アンタは死んでも死ななそうだから案外大丈夫だったりね!」
(;^ω^)「おっ!痛いおツン…疲れたからもう寝るお…」
ξ゚?゚)「早いのね、おやすみ……ブーン」
('A`)「おやすみ」
(´・ω・`)「…また明日。僕ももう寝るよ。」
( ´ω`)。・゚(皆の優しいお、ブーンは暖かい気持ちで胸がいっぱいだお…このまま死んでも悔いは無いお…)
ブーンは目を閉じて眠りに落ちていった。
連日続いていた雨が上がり、夏を知らせる様な心地良い風が白い病室へ流れ白いカーテンを揺らす。
白衣の大人達が眠る少年を見下ろしている。
少年の眠るベッドを挟んだ向こう側には少年の母親らしき中年の女性とお人形の様に少年が二人に少女が一人。
眠る少年を見つめていた。
病室には、少年の命を知らせる心電図の音だけがなり響いていた。
(´_ゝ`)「最前を尽しましたが…ブーン君の意思で目覚め無い限り…このまま…」
(´<_`)「なるべく、皆さんでブーン君に話かけてあげて下さい…ブーン君が気付いてくれるのを願って…」
医者二人がポツリポツリと現状を伝える。
J'д`)「ブーン…」
母親は寝ていないのだろう、泣きはらした目で少年を見つめ頭を撫でてやる。
ξ゚?゚)「…ブーン…アタシのノートなんか取りに帰らなければ…」
(´・ω・`)「僕が…急がなきゃ怒られるなんて煽らなければ…」
('A`)「ショボンとツンのせいじゃねぇよ…トラックの野郎が悪いんだ…」
三人は眠る少年の寝顔をずっと眺めていた…
そして最終日。
ツンとドクオは偶然にも同時にブーンより早くに目が覚めた、ツンが隣のベッドを見てショボンがいない事に気付くのと同時にドクオの怒鳴り声が静かな部屋に響く。
(;'A`)「ショボン!お前!!!!」
(´・ω・`)「………」
ξ;゚?゚)「ドクオ!ブーン!!!」
ツンは見た光景に何れくるであろうと分かっていながらも驚愕とした。
ショボンは無言で銃口を眠るブーンに向けながらドクオとツンを交互に見やり、ニヤリと口笑うと引金に手を掛ける。
ξ;?;)「ブーン!!!!!!」
────パァンッ!
タッチの差でドクオがショボンを背後から押さえ弾は天井にめり込んだ。
今の大きな音にブーンが慌てて起き上がる。
(;゚ω゚)「なっ…何がおきたんだお!?」
(#´・ω・`)「離せ!離さねぇとテメェも殺すぞ!!!!!」
(;'A`)「ツン!ブーン!逃げろ!コイツは俺が何とかする!!!走れ!!!!」
(;゚ω゚)「何が何だか…何でショボンを…」
ξ;?;)「ドクオ…!!…ブーン!事情は後で説明するから逃げるわよ!!」
意味が分からずに混乱しているブーンの腕を引きツンは走り出す、押さえつけるドクオを振り払おうともがくショボン。
(;'A`)「どうしてなんだよ…ショボン!」
(´゚ω゚`)「ああああっ…がぁァっ!離せぇェェ!!!!」
(;'A`)「しまった!!くそっ…!」
ショボンの力の強さに負け吹き飛ばされたドクオ、戦うにしろ刀が遠く届かない。
絶対絶命かと目を瞑った瞬間…
(´_ゝ`)「少年!上だっ!!!」
('A`;)「え…っ!?あ!!!!」
(´<_`)「受け取れ!!」
兄者がショボンを押さえつけ、その隙をついて弟者がドクオの刀を投げる。
ドクオは機転を効かしそれをキャッチし、刀を鞘から抜き出すと構える。
(´_ゝ`)bd(´<_`)「流石だな俺ら」
(;'A`)「恩にきる、でもどうして…」
(´_ゝ`)「銃声が聞こえたから駆け付けたんだ…」
(´<_`)「言ったろ?今度は俺らの番だって」
淡々と語りながら銃をショボンに向かい構える流石兄弟。
(´_ゝ`)「ここは俺達に任せろ!」
(´<_`)「早く二人の後を追え!」
(;'A`)「いつか…いつかこの恩を返す!ありがとう!」
ツンとブーンを追い掛け走り去るドクオを見送るとショボンと流石兄弟は睨み合う。
(´_ゝ`)「正義のヒーローってのも悪くは無いな…」
(´<_`)「兄者…これで良かったんだよな…」
流石兄弟は顔を見合わせ頷くとショボンに向け銃を構え、ショボンが左手を開き黒い光が浮かび中から剣が現れそれを握る。
(´・ω・`)「覚悟は出来ているんだな…」
───ドクオは走った。
ツンとブーンは体育館への外に面した渡り廊下まで来たところで足を止める。
空は雲が厚く昼にも関わらず辺りは薄暗く、まるで台風が近付いている様に強い風が吹きはじめていた。
(;^ω^)「な…何でこんな事に…」
ξ;゚?゚)「はぁ…っ…ブーン…これから言う事をよく聞いて…」
ツンはブーンに解りやすく伝わる様に噛み砕いて簡潔に事を説明する。
ブーンはショボンの中の何かが自分を殺そうとしている事にショックを隠せずその場へへたりこんでしまった。
( ;ω;)「どうして…ショボンが…ドクオは…大丈夫なのかお…?」
ξ;゚?゚)「…分からない…せめてアタシたちはショボンに捕まる前に逃げなきゃ…」
ツンが座り込んだブーンを起こそうとした瞬間、聞きなれた…今一番聞きたく無い声が聞こえた。
(´・ω・`)「もう…諦めるんだ…」
ξ;゚?゚)「ショボン……!!」
( ;ω;)「…!…ショボン…」
振り向いた先には返り血を浴びて剣を引きずりながら笑っているショボンが立っていた…
J;Д;)「ブーン!!!!」
少女たちが眠る少年を後に病室を出ようとしたときだった、母親の泣き叫ぶ声が響き慌てて戻ると心電図が波打つこと無く真っ直ぐに延びていた。
(;´_ゝ`)「ブーン君!…患者の容態が急変!心肺停止!…心臓マッサージに入れ!!」
(´<_`;)「はい!!ブーン君!しっかりしろ!生きるんだ!!!」
医者の流石兄弟が蘇生術を施し始め、ナースコールで呼ばれた看護師がやってくる。
ξ;?;)「いや…嫌!!ブーン!!ふざけんじゃないわよ!何心臓止めてんのよ!!」
(;'A`)「ブーン!!起きろ!ブーン!!」
(´;ω;`)「うわああぁぁ!!ブーン!死なないでくれ!!ああ…ブーン!!」
少女達は少年の眠るベッドに駆け寄り一人の手を三人で握り願う。
(´;ω;`)「神様!!ブーンを助けて下さい!!!」
────………
それは一瞬の出来事だった。
(´・ω・`)「死ねっ!!」
ξ;゚?゚)「ブーン!!」
(´ω`)「……っ…!!」
物凄い早さでブーンに向かい走ってきたショボンが血まみれの剣を振りかざし、切りかかる。
ブーンの視界にはそれがスローモーションの様にゆっくりと、その一瞬に陰が入り次の瞬間には真っ赤に染まった。
(;'A`)「ツン──────…ッ!!!」
遠くで駆け付けたドクオの叫び声が聞こえ、陰は崩れ落ちてゆく。
『ねぇブーン…アンタは馬鹿なんだから…』
『アタシが…守ってあげる…』
( ゚ω゚)「────…うわああぁぁあぁ!!!」
気力が無くなり避ける事が出来なかったブーンをとっさにかばい切られたのは、紛れも無くブーンが恋こがれていたツンだった。
(´・ω・`)「……最後まで邪魔しやがって…」
( ;ω;)「お…ぉ…ツン…ツ…!!」
( ;A;)「ショボン!テメェ!!」
地へと手を付き横たわるツンを見つめながらボロボロと涙を流すブーンを見下しながらショボンは再度剣を振り下ろす。
間一髪でドクオは走り寄りその剣を刀で抑えショボンから滴る血を視界の端に捕え睨む。
(´・ω・`)「…お前も殺……ッぐ!!何ィ!?」
────パンパンパンッ!
乾いた音が校庭に鳴り響く。
(;'A`)「くっ…ツン…!!?」
ξ゚?`)「…はぁっ…アタシは…まだ死ね無い……ショボン!アンタとの約束…果たすわ!!」
ツンは切られ重傷を負いながらもドクオと剣を交えるショボンの隙をつき、この残劇の始まりにスカート下のガーターベルトに忍ばせていた銃でショボンの腹と足を撃ちぬいたのだ。
(;'A`)「約束…って…ぐあっ!!!!」
ショボンが物凄い力でドクオを振りほどく。
ブーンに向かい、再度剣を振り上げた次の瞬間だった。
(´゚ω゚`)「ぐあぁあァァ…!!またかっ…また…体が…!!」
剣を振り上げたままの体制でショボンが苦しみ始め、ドクオは急いで体制を立て直す。
最期の仕事を追えたツンはその場に倒れ込み、ブーンを見上げ小さく笑いながらその頬を伝う涙を拭ってやる。
そのまま震えるブーンの手をギュッと握り目を瞑る。
( ;ω;)「ツン…」
ξ゚?`)「男が泣かないでよ…ブーン…こうやって、アンタと手を繋いでいたかった………後は……頑張って………」
( ;ω;)「ツン──────!!!!」
(;'A`)「ツン……ブーン!ツンの死を無駄にすんな!!!早く立て!」
(´゚ω゚`)「ああああああぁぁっ!!出てくるな!!邪魔するなァァア!!!」
ドクオの怒鳴り声にハッとしたブーンはツンの手をギュッと握り感触を確かめるとゆっくり離し、立ち上がる。
(;'A`)「ブーン…」
( ^ω^)「大丈夫だお…ドクオは離れるんだお」
そしてドクオを後ろ手でかばい一歩下がらせ、動けないショボンを真っ直ぐ見据える。
すると血走った目をしていたショボンが普段の面影を取り戻し、小さく笑った。
(´・ω・`)「…ブーン…僕を…殺してくれ…」
( ;ω;)「ショボン…本当のショボンだお…」
(´・ω・`)「僕はツンや流石兄弟さんだけじゃなく、ドクオ…そして君を殺してしまうだろう…だから…」
( ;ω;)「それが望みかお…?」
(´;ω;`)「あぁ…頼んだよ…」
ショボンの目が赤く染まり始め、ガタガタと震え出す。
(´゚ω゚`)「ぐあァァああっ!!やめろ!ふざけるな!!………ブーン…早く!殺してく…」
(#;A;)「ショボン!!!そうか…そうだったのかよ…馬鹿やろう…」
( ;ω;)「ショボン…ブーンたちはずっと…友達だお…」
────パン…ッ…!
校庭にもう一度、銃声が鳴り響いた。
(´・ω・`)「………ありがとう……ブーン…」
ショボンの額を撃ち抜いた銃は、ショボン自らが最初にブーンに渡してくれた物だった…。
( ;A;)「本当意味わかんねぇヤツだっだよお前は…」
横たわるショボンを抱え見開いた目を閉じてやりながらドクオは呟き、疲れた様に瞼を下ろす。
( ;ω;)「ツン…約束は…守ったお…ツン…」
その傍らで冷たくなったツンを抱き上げながらブーンが空を見上げる。
暗い景色を包む原因の厚い雲の隙間からいくつも流れ星が流れて見える。
ブーンもゆっくりと目を閉じ、ツンの手をまた握り直したのだった。
校舎の時計は15時を差していた。
───ブーン…ねぇ…ブーン…!!
(´ω`)「………お?」
重たい瞼を上げるのば酷く億劫だが、ブーンは今瞼を開けなければ全てが無駄になる気がして目を開けようとするが体が思う様に動かない。
ピッ、ピッ、ピッ…と一定のリズムで鳴る電子音と聞いた事がある色々な人の声が耳に入り、次第にブーンの意識がハッキリとしてゆく。
(´_ゝ`)「心臓が動き始めた…」
(´<_`)「奇跡だ…」
J;∀;)「ブーン…!」
──アンタはアタシが守るから…
(´ω`)「今度は僕が守る番だお…」
掌に伝わる、冷たいブーンの体温を暖めてくれる様な誰かの手の暖かさ。
(´;ω;`)「ブーン…良かった…」
( ;A;)「心配かけやがって…!!」
諦めないで、少しづつゆっくり目を開けよう。
そこにはきっと…
ξ;∀;)「…おかえり…ブーン!」
手を握って、僕を待っててくれる人達がいるはずだから…。
おわり
出典:( ^ω^)ブーン達が生き残りゲームに挑むようです。
リンク:http://ex14.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1148053572/

(・∀・): 101 | (・A・): 30
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