帰省先から帰る電車の中での話
2005/01/22 02:30 登録: きづね
始めに、俺は全然ルックスはカッコいい男じゃないです。どこにでもいそうな普通の大学
生の顔です。
大学の講義が終わり数日、その日俺は鈍行列車を乗り継いでゆっくりまったり小さいワン
ルームから実家に帰っていました。昼過ぎごろ電車にのると地元につくのは6時間弱、乗
り継ぎが2回あるものの夜になるまで電車乗りっぱです。かなり座る尻も痛くなるぶらり
旅ですがそんなのが好きで毎回それでかえったりしてます。金ないし(笑)
時間は夕日が沈んで時間が立ち、暗くなりきった頃。夕方頃から都市部を通過し、かなり
人が増えてきました。かなり混んできて、といっても都会のように満員電車!ってわけじ
ゃなく座る席が全部うまってしまうかなぁ位の混み具合になった所です。僕が座っていた
優先席も徐々に埋まりだし詰められて最終的に隣に座ったのは服装からして同年代だなと
思わせる大学生っぽい女の子でした。超接近で電車で隣に女の子が座る。今まで帰省する
のにここまで混むことはなく突然、当たり前ですが予想していなかった事に俺はびっくり
しました。だって彼女じゃない女の子が隣ですよ。コンビニの釣り渡し然り、常に勘違い
するのが男の悲しいところでしょうか…座るとこが俺の隣しかなかっただけかもしれませ
んが、「この人の隣なら男だけど近くに座ってもいいかなと」思われたと思ってちょっと
いい気分にはなっていましたゴメンナサイ。だって他にもスペースはあった気がするし混んで
るっていってもちょっと近づきすぎだよね?勘違いせずにはいられなかったのです。
その後電車はそれ以上混むこともなく車内の人口密度は変わらず。
っが!…この時!!すでに奇跡は進行していました。隣の女の子は疲れているのか膝の上
に少し大きめのかばんを抱えながら眠りだしたのです。最初はコクッコクッと眠いのかな
ぁと思わせる程度だったのですが、段々電車の揺れの魔術にかかり深めの眠りに落ちてい
きました。そしてなんと僕の方へ徐々に徐々に寄りかかりはじめたのです!まさかまさか
そんなことは現実にはないだろうと考えていた俺の心臓はそんな小さな出来事で2、3回不
整脈的な心臓の鼓動を感じました。かといってそんなラッキーをただ受身で自然に委ねる
事しかできない俺はめっっちゃドキドキしながらその子がもっと寄りかかれ寄りかかれヨ
リカカレヨリヨリ…と神、仏、お稲荷さん、お地蔵さん、全ての神仏に全身全霊の祈りを悟空
がフリーザを倒せるよう祈りましたハハ。やはり見えざる力は存在していたようです。しば
らくするとその子は僕の右肩をまくらに気持ちよさそうにウトウトです。ヨッシャーーー
ー!!心の中の声は当社比1.5倍。彼女以外でこんなシュチュエーションには遭遇したこ
とがありません。女の子を挟んで少し右にはサラリーマンもいるのにこっちに側に傾いて
くれた事に謝謝。ただ女の子は熟睡ではなくあくまでウトウトという状態なので駅に着く
と起きます。その時は座りなおし肩から頭は離れていくのです。しかししばらくするとま
た肩まくら状態へ。その子が乗り過ごしてはいけないので起こすべきなのかどうなのか迷
っていたのですがまだこの幸せを味わっていたいというのと、せっかく寝てるのに。とい
ういいわけじみた解答を心の中でだしつつ何もしない、動かない、マグロ男になる事を決
心しました。その状態が20分程続き、車内は徐々に空き始め俺の座る優先席もその子が寝
ている間に座っているのは俺と女の子2人だけになっていました。次にこの子が起きる時
がこの夢物語の終わりだと考えていたときその子は少し寝ぼけつつとうとう目を覚まして
しっまたのです。
…んが!!まだフリーザは死んでいませんでした。なんとその子は周りを少し見渡した
後、
そのままかなり私と密着した状態の位置から動かずまた肩に寄りかかり眠り始めたのです!!!!
これには度肝をぬかれました。え!?終わらないの?いいの?延長ありだったの?
とまさに歓喜の雄叫び、血湧き肉踊る状態でした。周りが空いているのに移動しな
い!肩まくら継続。この時の喜びは年末ジャンボで1万円のラッキー賞があったったとき
に相当したようにおもいます。え?これはあれですか、いいんですか?俺は右肩は安眠ま
くらに勝ってしまったのですか?と感激しました。ですがそこから痴漢行為を行えるかと
いえば、俺には出来ません。何故なら向かいの席には団塊の世代の方とスーパー帰りのお
ばさまがいたのですから。この時ほど他人の存在を憎んだことはありません。ですがそれ
でいいのです。俺はその後さらに20分程女の子の髪独特のいい香りと頭の適度な重さ、密
着する二の腕の柔らかな感触。それらをとても幸せに感じる事が出来たのですから。その
後女の子は寝続け、目的地に着いて電車を降りていきました。途中から乗った人たちは絶
対カップルだと思うだろうなぁという位の密着度でした。人生の中でトップ20には入るで
あろう幸せな瞬間でした。
ところでその子の顔はどうだったか?そんな疑問はでてきませんか?暗くなり車内灯が着
いた電車内なら向かいの窓に顔が映り簡単に確認はできたはずだと。しかし残念ながらそ
れは不可能でした。それは女の子が乗ってくる30秒程前、自分があまりの夕日の眩しさに
向かいの窓のブラインドを降ろしてしまっていたのです(泣)この手痛いミスに私はとて
も反省しました。どんなに夕日が眩しくても漢はそんな事に屈してはならないと。しかし
女の子の去り際に何とか顔は確認できました。おとなしく控えめそうな色白のかわいいめ
の女の子でした。生きてて良かった。誰かからの成人祝いだったのかな?(笑)

(・∀・): 75 | (・A・): 47
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