ナポリタン

ある日、私は森に迷ってしまった。
夜になりお腹も減ってきた。
そんな中、一軒のお店を見つけた。
「ここはとあるレストラン」
変な名前の店だ。
私は人気メニューの「ナポリタン」を注文する。
数分後、ナポリタンがくる。私は食べる。
……なんか変だ。しょっぱい。変にしょっぱい。頭が痛い。
私は苦情を言った。
「すいません作り直します。御代も結構です。ただし……貴様の血肉をソースにしてなァァァ！」
その瞬間、店長の顔がぐにゃりと歪み、口元から鋭い牙が突き出した。
駄目だ、やられる！
そう思った、そのときだった。

「破ぁ！」

入り口のドアを突き破って、青白い光弾が飛んできた。
寺生まれで霊感の強いTさんだ。
光弾に貫かれた店長は、ドロドロと溶けていき、やがて完全に消滅した。
「日本人ならパスタよりうどんを食べなよ」
そう言って去っていくTさんの後姿を見ながら、
寺生まれってすごい。
改めてそう思った。

出典：2
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