まる子の母「たまちゃんっていい子よね…」
2009/09/22 17:27 登録: 痛(。・_・。)風
まる子の母「たまちゃんっていい子よね…」
まる子の母「あの子が娘だったらよかったのに…」
まる子「!」
まる子「ま、まあ…たまちゃんは本当に優しい子だよね」
まる子「あたしゃあの子と友達で本当によかったよ」
まる子の母「はあ…」
ガチャ
たまちゃん「まるちゃーん、遊びにきたよ〜」
まる子「あ、たまちゃんいらっsh」
まる子の母「あらたまちゃんいらっしゃい! ささ、上がって上がって!」
たまちゃん「おばさん、こんにちは。お邪魔します」
まる子の母「今日はゆっくりしていってね。すぐおやつ持ってくるからね」
たまちゃん「ありがとうございます」
まる子「…」
まる子「ね、私の部屋に行こうよ。漫画読もっ」
たまちゃん「うん」
まる子の母「たしかおやつはここに…」
まる子の母「ドーナツがふたつあるわね…」
まる子の母「…」
ガチャ
まる子の母「おやつ持ってきたわよ〜」
たまちゃん「ありがとうございます」
まる子「待ってたよ〜」
まる子の母「はい、たまちゃん」
まる子「…あれ?」
まる子「ドーナツ、たまちゃんの分だけ?」
まる子(たしかふたつ残ってたと思うんだけど…)
まる子の母「げぷっ」
まる子「ねえ、お母さん」
まる子の母「…何」
まる子「私の分のドーナツは?」
まる子の母「ひとつしかないんだからたまちゃんにあげなさい」
たまちゃん「あ、私は別に」
まる子の母「いいのよ、たまちゃんは遠慮しなくて」
まる子の母「こらまる子、あんたがワガママ言うからたまちゃんが遠慮しちゃったじゃないの」
まる子「え、あ…」
まる子「ご、ごめんねたまちゃん…」
たまちゃん「う、ううん…じゃあ半分こしよっか!」
まる子の母「あら! たまちゃん悪いわよ」
たまちゃん「いいえ、二人で食べたほうが美味しいし…」
まる子の母「たまちゃんは本当に優しいわね〜!」
まる子の母「まる子、あんたもたまちゃんを見習いなさい!」
まる子「う、うん」
まる子「ありがとう、たまちゃん」
まる子「…」
まる子の母「今日って小テストだったんでしょ?」
たまちゃん「はい」
まる子「ふふっ」
まる子(今日は珍しくいい点数が取れたんだよ)
まる子の母「たまちゃんは何点だったの?」
たまちゃん「今日はちょっと調子が悪くて…85点でした」
まる子の母「あら、すごいわね! やっぱりたまちゃんは賢いわぁ〜」
まる子の母「その賢さの100分の1もまる子にあればねえ」
まる子「ねえお母さん」
まる子の母「たまちゃんはいつもどのくらい勉強してるのかしら?」
まる子「ねえ、お母さ〜ん」
まる子「ねえってば。ねえ」
まる子の母「…チッ」
まる子の母「何よ」
まる子「ひっ」
まる子「いや…あたしもね、今日はいい点数とれたんだよ」
まる子「じゃじゃん! なんと78点だよ!」
たまちゃん「まるちゃん、必死に勉強してたもんね」
まる子の母「必死に勉強して…たった78点…?」
まる子の母「…はあ」
まる子の母「たまちゃん、なんかごめんなさいね」
たまちゃん「?」
まる子「…」
まる子の母「そうだわ、たまちゃん。今日は晩御飯を食べていきなさいな」
たまちゃん「でも…」
まる子「そうだよ、たまちゃん。たまには一緒にご飯食べよ?」
たまちゃん「う〜ん…じゃあいただきます」
まる子の母「きゃっほう!」
まる子の母「たまちゃん何が食べたい? すき焼き? お寿司取りましょうか?」
たまちゃん「え、あの…」
まる子「私焼肉がいいな!」
ゴリッ
まる子「…ッ!」
まる子の母「あんたには聞いてないのよっ!!!」
まる子の母「はあ〜っ、はあ〜っ…!」
まる子「う…う…」
たまちゃん「まるちゃん大丈夫!?」
まる子の母「…はっ!」
まる子の母「…たまちゃん、何か食べたいものあるかしら?」
たまちゃん「え、あ…」
たまちゃん「ふ、普段通りのご飯でいいです…」
まる子の母「でも…」
たまちゃん「おばさんの手料理が食べたいんです」
まる子の母「!」
まる子の母「あ、あら、そう? なら私、腕によりをかけて作っちゃうわよ!」
まる子の母「じゃあしばらく待っててね!」
タッタッタッ
たまちゃん「…」
たまちゃん「…まるちゃん、大丈夫?」
まる子「いてて…」
まる子「何も叩くことないのにねえ」
たまちゃん「…」
たまちゃん「今日のおばさん、なんだかおかしくない?」
まる子「うん…いつもより怖いっていうか」
まる子「そういえば最近ため息が多かったような…」
まる子「…」
まる子「ねえ、たまちゃん」
まる子「勉強…教えてよ」
まる子「お母さんのためにも、もっといい点数取りたいから…」
・
・
・
-夕方-
まる子の母「ふう…できた。中華料理…」
まる子の母「たまちゃんには特製のフカヒレスープつきよ」
まる子の母「…まる子、まる子!」
タッタッタッ
まる子「なあに、お母さん」
まる子の母「料理をテーブルに運んで」
まる子「わ、わかったよ」
まる子「うわぁ、熱々のスープだ…こぼさないように運ぼう」
まる子「あちっ、あちっ」
コケッ
まる子「あっ…」
バッサー
まる子「あああああっ! 熱い熱い熱い!!!!!」
まる子「スープが足に! 熱いよお母さん!!!」
まる子の母「…!」
まる子の母「スープが! たまちゃんのフカヒレスープが…!」
まる子「お母さん熱いよお母さん! 熱」
まる子の母「まる子おおおおおええああああん!!!!!」
ゴリッ
まる子「あぐっ!」
まる子の母「あんたはなんでそんなにドジなの!?」
まる子の母「ああ…たまちゃんのスープが…」
まる子「熱いよ、痛いよお母さん…」
バシャッ
まる子「うわあっ! 冷たい!」
まる子の母「うるさいわね! これで大丈夫でしょ!」
まる子の母「ああっ…作りなおさないと…」
まる子の母「こぼしたスープ、片付けておきなさいよ」
まる子「とほほ…」
まる子「うう…お風呂場に行こう…」
たまちゃん「なんかまるちゃんの叫び声が…ってまるちゃん!?」
たまちゃん「どうしたのそれ! 大丈夫!?」
まる子「だ、大丈夫だよ…ちょっと火傷しただけ。お風呂場で冷水を浴びれば…」
たまちゃん「服脱がなくちゃ…手伝ってあげるね」
まる子「そだ。どうせなら一緒にお風呂に入ろうよ。服貸してあげるね」
たまちゃん「うん、ありがとう」
まる子の母「…(ピクッ」
・
・
・
パシャ
たまちゃん「まるちゃん火傷大丈夫?」
まる子「ああ〜冷水が心地いいねえ」
ガラッ
まる子「!」
たまちゃん「きゃっ」
まる子の母「あら、いきなりごめんねえ」
まる子の母「たまちゃん、背中流してあげましょうか?」
たまちゃん「あ…だ、大丈夫です…」
まる子の母「まあまあ遠慮しないで」
まる子「お母さん、たまちゃんが困って」
まる子の母「…(ギロッ」
まる子「ひっ」
ゴシゴシ
まる子の母「たまちゃんは肌が白くて綺麗ねえ。それに比べてまる子ときたら使い古しの畳みたい」
たまちゃん「…」
まる子「…」
・
・
・
-夕食どき-
まる子「いただきます」
友蔵「今日は豪華じゃのう」
ヒロシ「たまちゃん、遠慮せずどんどん食べるんだぞ」
まる子(…私のだけ肉団子がない)
まる子(でも口に出したら怒られそうだよ…)
たまちゃん「ごちそうさまでした。美味しかったです」
まる子の母「もういいの? たくさんおかわりしていいのよ?」
たまちゃん「大丈夫です。ありがとうございます」
まる子「ねえねえたまちゃん、一緒にお勉強…」
まる子の母「じゃあおばさんと人生ゲームしない?」
たまちゃん「え…」
まる子の母「それともジェンガがいい? ウノもあるわよ」
たまちゃん「あ、あの…まるちゃんと勉強しなくちゃならないので…」
まる子の母「まる子なら一人で勉強できるわよ。お姉ちゃんにも教えてもらえるし」
まる子の母「できるわよね、まる子」
まる子「え…」
まる子の母「できるわよね」
まる子「…はい」
・
・
・
カラカラカラ
たまちゃん「『宝くじが当たってお金持ちになる』…」
まる子の母「あら、よかったわね〜。次は私の番ね!」
たまちゃん(まるちゃん、何してるかな…)
カラカラカラ
まる子の母「『子供が生まれる…』、あら、子持ちになっちゃったわ」
たまちゃん「じゃあその子供はまるちゃんですね」
まる子の母「いやだわあ。私はたまちゃんみたいな女の子がいいわね」
たまちゃん「まるちゃんだっていい子ですよ」
まる子の母「いっそ本当の娘にならない? なーんてね、ウフフ」
たまちゃん「あ、あはは…」
お姉ちゃん「…」
・
・
・
お姉ちゃん「ねえまる子」
まる子「なあに」
お姉ちゃん「なんでアンタじゃなくてお母さんがたまちゃんと遊んでるの?」
まる子「…そんなのわからないよ」
お姉ちゃん「…」
夜
たまちゃん(疲れた…四時間もおばさんと人生ゲーム…)
まる子「じゃあおやすみ、たまちゃん」
たまちゃん「おやすみ、まるちゃん」
・
・
・
一時間後
ゴソゴソ
たまちゃん「…ん…?」
たまちゃん(なんの音だろう…)
たまちゃん(…チラッ)
たまちゃん(!?)
まる子の母「…はあ〜はあ〜…!」
たまちゃん(み、見てる…!)
たまちゃん(おばさんが私のことをマジマジと…!)
たまちゃん(怖いよ…寝たふりしなくちゃ…)
まる子「う〜ん、むにゃむにゃ…お母さん…zZZ」
まる子の母「はあっはあっ、じゅるり」
・
・
・
-朝-
たまちゃん「お世話になりました」
まる子の母「もう帰っちゃうの? 寂しいわあ」
まる子の母「また来てね。絶対来てね。いつでもいいからね」
たまちゃん「は、はい」
たまちゃん(結局昨日は眠れなかった…)
まる子の母「はいこれ、おみやげ。昨日急いで買ってきちゃったわあ」
たまちゃん「あ、ありがとうございます」
たまちゃん「じゃあね、まるちゃん」
まる子「じゃあね〜」
まる子「…」
まる子「さてと、勉強の続きを」
まる子の母「まる子、ちょっといらっしゃい」
まる子「…な、なに?」
まる子の母「いいからきなさい!」
まる子「…(ビクッ」
まる子の母「そこに正座しなさい」
まる子「あ、正座はちょっと…火傷が畳に擦れちゃうから…」
まる子の母「お母さんの言うことを聞きなさい!」
まる子の母「ほら、とっととすんのよ! ほら、ほら!」
まる子「いたたっ! やめてよお母さん、座るから、座るから…!」
まる子の母「たまちゃんと一晩過ごしてわかったわ。あんたは本当にダメな子だね」
まる子「う…」
まる子「たしかにたまちゃんはいい子だけど…」
まる子の母「たまちゃんはあんたと違って…云々」
まる子「…」
まる子の母「たまちゃんはあんなに立派だっていうのに…云々」
まる子「…」
まる子の母「そもそもたまちゃんは…云々」
まる子「…」
まる子(なんだいなんだい、たまちゃんたまちゃんって…!)
まる子(お母さんの子供は私でしょ? なんでたまちゃんばっかり)
まる子(たまちゃんなんか…たまちゃんなんか…!)
・
・
・
-昼-
まる子の母「それにしたってたまちゃんは…云々」
まる子(うう…もう三時間も…足の感覚がぁ…)
まる子の母「あら、もうこんな時間だわ」
まる子の母「私は買い物してくるわ。帰ってくるまで正座をくずすんじゃないわよ」
まる子「とほほ…」
-外-
たまちゃんのパパ「おや、まるちゃんのお母さん、こんにちは」
まる子の母「あら、たまちゃんのお父さん…こんにちは」
たまちゃんのパパ「昨日はたまえがお世話になりました」
まる子の母「いえいえ、たまちゃんは本当にお行儀がよくて」
まる子の母「まる子に見習わせたいくらいですわ」
まる子の母「あら、それはカメラですか?」
たまちゃんのパパ「ええ、たまえのシャッターチャンスを逃さないよう常に持ち歩いているんです」
まる子の母「たまちゃんみたいな子だと写真に収めたくなりますよねえ」
まる子の母「たまちゃんの…写真…」
まる子の母「たまちゃんのお父さん。折り入って頼みが…」
・
・
・
-たまちゃん家-
たまちゃんのパパ「ふう…」
たまちゃんのママ「あら、どうしたのあなた」
たまちゃんのパパ「実はな…近所でまるちゃんのお母さんに会ったんだがな」
たまちゃんのパパ「たまえの写真を譲ってくれと言ってきたんだ」
たまちゃんのママ「たまえの写真を? まるちゃんのお母さんが?」
たまちゃんのパパ「もちろん断ったんだが、血走った目で必死の形相でな…それこそ掴みかかるような勢いで」
たまちゃんのパパ「金に糸目はつけないからだのなんだの…怖くて逃げてきたよ」
たまちゃんのママ「まあ…」
たまちゃんのパパ「泊まっている間に何かあったんだろうか…」
・
・
・
-翌日-
たまちゃん「まるちゃん、おはよ〜」
まる子「…」
たまちゃん(あれ、聞こえなかったのかな…)
たまちゃん「まるちゃん、おはよう!」
まる子「…ふん」
たまちゃん(がーーーーん!!!)
たまちゃん(ま、まるちゃんに無視された…)
たまちゃん(どうしよう、私何かしたのかな…)
ピピピピ
たまちゃん「あれ、携帯が鳴ってる…」
ピッ
まる子の母『あ、たまちゃん?』
たまちゃん「あ…お、おばさん…」
まる子の母『急にごめんなさいね。たまちゃん、うちにノート忘れていったでしょ?』
たまちゃん「あ…」
たまちゃん(じゃあ帰りにまるちゃんと…って、まるちゃんに嫌われてるんだった…)
たまちゃん(…ひとりでいくしかないんだ)
たまちゃん「…放課後、取りにきますね」
まる子の母『待ってるわね〜』
ピッ
たまちゃん「…はあ」
・
・
・
-放課後-
まる子宅
たまちゃん「…こんにちは〜ノート取りにきました〜」
たまちゃん「…誰もいない?」
たまちゃん「すみませーん。おばさ」
プシュ
たまちゃん「うう〜ん…」
ドサッ
たまちゃん「…zZZ」
まる子の母「…」
カチャン
・
・
・
たまちゃん「…」
たまちゃん「…ふぁっ!」
たまちゃん「…ここどこ? 私たしか…」
たまちゃん「暗いよ…怖いよ…」
まる子の母「驚かせてごめんなさいね、たまちゃん」
たまちゃん「お、おばさん!?」
まる子の母「ここは私の家の地下室よ」
まる子の母「たまちゃんは今日から私の娘になってここで暮らしていくの」
まる子の母「たっぷり可愛がってあげるからね」
たまちゃん「ひっ…だ、誰か助けて!」
まる子の母「怖がらなくていいのよ、たまちゃん。楽しく暮らしていきましょ」
たまちゃん「おばさん、目を覚まして…」
まる子の母「やあねえ、たまちゃん。おばさんじゃなくて、お母さん、でしょ?」
たまちゃん「私のお母さんは一人だけなの!」
たまちゃん「お願いだから家に帰して!」
まる子の母「ワガママ言っちゃダメよ、たまちゃん…たまちゃんはお行儀がいい女の子でしょ?」
まる子の母「見て、このカメラ…わざわざ買ってきたのよ。35万もしたの」
まる子の母「たまちゃんの写真、たくさンタクサン撮リマショウネ…!」
バン
おばあちゃん「そうはさせないぞい」
まる子の母「お、おばあちゃん!?」
まる子「たまちゃん!」
たまちゃん「まるちゃん…まるちゃん!」
まる子「大丈夫!? 今朝はごめんね、ごめんね…!」
たまちゃん「ううん、いいの…まるちゃん…」
まる子の母「どうしてこの地下室の存在を…」
おばあちゃん「築40年の家の地下に一人で穴を空けるのは骨だったろうにお母さんや?」
おばあちゃん「この家に長く住んでるんぢゃ…家の中に異変が起きとることにはすぐに気付いておったよ」
おばあちゃん「仲直りするためにまる子がたまちゃんを探したらしいが、学校にも家にもたまちゃんの姿はなく」
おばあちゃん「たまちゃんがこの家に向かった姿を目撃したという情報を手に入れたまる子が道でたまたま会った私に相談してのう」
おばあちゃん「もしかしてと思って怪しいところを調べたら…案の定ぢゃ」
まる子の母「…ちっ」
おばあちゃん「お母さんや…あんたも人の親ぢゃろ? 自分の行いを今一度思い返してみるんぢゃ」
まる子の母「うるさい…うるさいうるさいうるさい!」
まる子の母「私は出来のいい子供が欲しいの!? こんな子、私の娘じゃないわ!」
まる子「…!」
おばあちゃん「…お母さんや、あんた」
ゴゴゴゴゴ
まる子の母「!」
おばあちゃん「まずい! 老化した家の地下に穴を空けたせいぢゃ…家が崩れるぞい!」
ドガッシャーン
まる子「うわああああああ」
おばあちゃん「くっ…!」
まる子「…はっ!」
おばあちゃん「だ、大丈夫かい、まる子や」
まる子「だ、大丈夫…」
まる子「あ、二人は!?」
おばあちゃん「危険ぢゃ、倒壊した下敷きになってもうた…」
おばあちゃん「私が瓦礫を支えているから大丈夫だとは思うが、長くはもたん…!」
おばあちゃん「まる子、お前がどちらかの下に入って片方を助けるんぢゃ…そうすれば片方は確実に助かる」
おばあちゃん「早く選ぶんぢゃ、時間がない…!」
たまちゃん「うう…まるちゃん、私はいいからおばさんを…」
まる子の母「まる子…たまちゃんを連れて早くお逃げ…」
まる子「選べない、選べないよ…」
まる子「二人とも大切な人なんだもん!」
おばあちゃん「…聞いたかい、母さんや」
おばあちゃん「こんなに心優しく育っても、出来の悪い子かい?」
おばあちゃん「これ以上子供に望むことがあるかねぇ」
まる子の母「…」
おばあちゃん「まる子、それが聞きたかったんじゃ! おりゃあああああ」
ガラガッシャーン
まる子「が、瓦礫が吹き飛んだよ!」
キートン「さすがおばあちゃんである」
まる子の母「…」
まる子「お母さん…」
ガラガラ
まる子「!」
たまちゃん「まるちゃん、危ないっ!」
おばあちゃん「くっ、間に合わな…」
ガラガッシャーン
まる子の母「ぐふっ…」
まる子「うう…お、お母さん!? 私をかばって…!」
まる子の母「お姉ちゃんとケンカはしないで…勉強もちゃんとして…友達も大事にするんだよ…」
まる子の母「たまちゃん、ごめんなさいね…ぐほっ」
ガクッ
まる子「お母さん!? お母さあああああん!!!!!」
・
・
・
・
・
-数日後-
ヒロシ「喪主のヒロシです。この度は私の妻の葬儀に足を運んでいただき…」
たまちゃん「まるちゃん…」
まる子「いつまでも悲しんでいられないよね」
まる子「たまちゃん、これからも友達でいてね」
たまちゃん「…うん!」
お姉ちゃん「たまちゃん、今日は来てもらってありがとね」
たまちゃん「いえ、色々大変だとは思いますが、どうか頑張ってくださいね」
お姉ちゃん「ありがとね…」
お姉ちゃん「…」
お姉ちゃん「たまちゃんっていい子よね…あの子が妹だったらよかっ」
キートン「家族の絆を深め、またひとつ大人になったまる子であった」
おわり
出典:まる子の母「たまちゃんっていい子よね…」
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