赤は止まれ

先日出張で初めて大阪に行った時の話。
噂には聞いてたけど大阪人ってホントに平気で赤信号渡るんだな。びっくりした。
地元（かなりの地方都市だ）でも小さい交差点なら渡ることあるけど、
大阪人は交差点が小さかろうが大きかろうが車が来てないとみるやどんどん渡るのな。
時には車がきてる間隙をぬって渡るやつがいるから本当に驚いた。

で、客先に向かう途中、駅前にかなりの大きさの交差点があったんだ。たぶん国道。
信号は赤。オレは別に急いでなかったから信号待ちしてたんだけど、
どうも信号の連携のせいかあまり車が走っておらず、
普通のサラリーマンから学生っぽい人までどんどん信号無視して渡ってた。
まあその土地の習慣みたいなもんだろうからあまり悪く言うつもりはないけど、
マナーがいいとは言いがたいよな。
信号待ちしてると隣に母親と小さな子供の親子連れが来たんだ。
子供がいるからさすがに信号でストップ。その横をすりぬけるように赤信号を渡る大人たち。
すると子供（５歳くらいかな。「よつばと」のよつばみたい。男の子だけど）が
「赤は止まれなのにね」
と母親に向かって言った。
別に大声ではなく、母親に確認するような感じで。周りの人に聞こえるか聞こえないかくらい。
すると今まさに信号無視して渡ろうとしてた若いスーツ姿の兄ちゃんがクルリと反転してきて
「いやぁ、今ええこと言うた。そうや、赤は止まれや。オレらアホやから忘れてたわ。
君は忘れたらあかんでぇ」
って言って横断歩道の前まで戻って一緒に信号待ちしだした。
正直子供はちょっとビビッてたし、母親は苦笑いだったけどなんかいいものを見た気がした。
兄ちゃんはスーツ姿だけど派手でホストっぽい感じがしたけど、あれが今時のサラリーマンかな。
とにかくちょっといい気分になったよ。

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