シンナーをもらいたい一心
2009/10/30 21:46 登録: 痛(。・_・。)風
父は中学の教師でした。
教師とはいえ定時には家に帰ってくるし、
カメラや車の修理などの趣味のほうが熱心な、うだつの上がらない風の教師でした。
定年退職した後「もう働きたくない」と、昼ぐらいに起きてきて趣味三昧!
そのころは毎日、車の塗装に精を出し、近所中にシンナーのにおいを充満させてました。
そこに目をつけた近所のシンナー中毒の不良ども。
ある日「車の修理したいからシンナー分けて下さい」ってやってきました。
あんなのシンナー欲しいからに決まってる〜。とっとと追い返せばいいのに!!
と、やさしく対応する父をばかじゃないの?と思いつつ影から見てました。
「そうか、そうか!」と、昔の生徒が来たのでうれしそうに丁寧に対応する父。
不良たちを応接間に案内して、とても優しく修理や塗装の仕方を馬鹿丁寧に語ってました。
人の良い父をうまくだましてシンナーをもらいたい一心で、
不良たちは延々とその話を聞くふりをしてました。
その話が半端じゃなく長かった!!
さすが元教師。延々とものすごく丁寧にいつまでも語ってました。
そして、最後に
「方法はわかっただろう。シンナーは使わなくてもできるからね。」と一言。
「は、はい・・・ありがとうございました・・・」と、不良たちは帰っていきました。
後から聞くと、はじめから不良たちの意図はわかっていたけど、
そのまま返すのもなんだし、暇だったのでわざと難しく長々と教えたらしいです。
あまり尊敬してなかったけど、なかなかやるじゃん!と思った出来事でした。
出典:武勇伝
リンク:http://www2.2ch.net/2ch.html
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