平安美人

2009/12/01 09:20 登録: えっちな名無しさん

大分長い話になってしまいますが、昔の体験談を書きます
って、別の人書こうとしてる途中だから終わるまで待ってようか?
とりあえず第一話

その女の名前はT、年は俺の2個上。
知り合ったきっかけは、当時の彼女Yの付き合いで行ったネットのカラオケ飲みオフ。
Tはそのオフ会の幹事役をしており、Yとはネット上でのみ面識があったようです。

顔は、下ぶくれの輪郭に一重まぶたで細い目、薄い眉毛、ぺちゃっとした鼻、
ごまかす為にファンデ塗ってんな、てのがわかるくらいの荒れた肌
髪型はロングのワンレングス。つやなどは無く、乾燥してボサっと広がっていました。
体型は良く言えばぽっちゃり、悪く言えば小デブ。一般的にはBSの部類に入るでしょう。
俺の第一印象は「平安美人」。福笑いの顔を立体にした感じです。
平安京の時代なら美人と言われただろうにな、と思いました。


第二話

当時の俺の彼女Yは、自分で言うのも何ですが、性格に難があるものの綺麗な子だったので
Tに対して性欲とか女性的な魅力とかは全く感じませんでした。
Tはそのオフ会が結構な人数で幹事役という事もあり、かなり忙しそうで挨拶くらいの会話しか
交わしませんでしたが「面倒見の良い活発な姉さん」的なキャラクターでした。
いつ聞いたか、外見がひどいと性格は凄く良くなるか凄く悪くなるかの両極端、という話を思い出して、
この人は良い方向なんだろうなと思いました。


第三話

さて、そのオフ会は普通に歌って飲んで終了
オフ会中ロクにTと会話が無かったので、帰り際にYがTとちょっと話してきたいと言う。
俺は、初対面の人間に囲まれ精神的に疲れていたが、一息つきたいのを我慢して一緒に会話に加わる事に。
『あら〜、ごめんねロクにお話できなくて』
『あなたが噂の730君ね。やぁだ。本当にかっこいいじゃないの。Yちゃんからいつものろけられてるわよ〜』
こんな事を言われても、いやハハハと愛想笑いしかできませんでした。
TとYも対面するのは初めてでしたが、チャット等で仲良かったため会話が弾んで、俺の入る隙間は
殆ど無く更に疲れる事に。そんな状態だったので、とっととYと二人でしっぽりしたかった俺は、終始人当たり
の良かったTを憎らしく感じるようになりました。
ようやく話が終わり、また今度ゆっくり飲もうね〜、と社交辞令を交わして解散。
初対面のオフ会はこんな感じで、Tに対してあまり良い印象を残さずに終了しました。


第四話

後日、俺もネット上でTとYのチャットに加わるようになりました。
Tは会話のテンポも良く笑いのツボも心得ており、人を愉快にさせる性格の良い姉さんでした。
自分が弱DBでBSという事を少なからず認識しており、周りが引かない程度の自虐ネタも披露してくれて、
こちらから例えば「黙れデブ」とかキツイ突っ込み入れても「キィィ!今度見かけたら乗っかって潰してやるわ!」
みたいな返しをしてくれます。チャット上では顔が見えない事もあってか、俺も気兼ねなく接する事ができて
すぐに仲良しになりました。

ところで俺には、Pさんという先輩というか友人というか師匠みたいな人がいました。Tと同い年。
Pさんは俺とほぼ同じ思考回路を持っており、趣味も嗜好も噛み合う、俺とYが付き合う前からの
当時一番仲の良い友人でした。Pさんには同棲中の彼女がいて、Yと一緒に四人で遊んだりもしてましたが
Yは俺とPさんカップルが余りに仲良いので嫉妬してたらしく、Pさんの事はあまり良く思ってなかった
ようです。当時はそれが原因でくだらないケンカにもなったりしてました。


第五話

Tと仲良しになった俺はPさんにもTの事を紹介しました。
Pさんはその頃、同棲中の彼女とうまく行っておらず新しい出会いを探してたので
ワクワクしながら聞いてきました。
『その子可愛い?』
どっちかって言うと美人かなぁ
『おお!マジで!?彼氏いるんかな?』
うん。マジマジ。性格良いしおもろいし、彼氏もいないみたいよ。
『730君でかした。今度褒美やるからな』
Pさんはかなり嬉しそうでした。俺嘘ついてない。でもちょっと罪悪感。
とりあえずチャットで引き合わせてみたところ、PさんもTも案の定すぐに打ち解けました。
俺はというと、Tの自虐ネタを披露させないように細心の注意を払う。

というわけで、俺、Y、T、Pさんの4人で飲み会する事に。


第六話

飲み会です。駅前で待ち合わせ。約束の時間5分前くらいに俺とYが待ち合わせ場所に着くと、
Pさんは先に到着してました。仕事着が私服のPさんには珍しくスーツだ。気合い入ってるな、うん。
少ししてからTが到着しました。Yが手を振って挨拶すると、瞬間、Pさんが俺の肩をぐっと掴んで
ちょっと離れた場所に連れてく。小声で
『730君、まさかアレか?』怪訝な顔
「うん。そうスよ。美人でしょ?平安美人」ニヤニヤが止まらない
『平安美人てお前・・・。覚えてろ」平安美人の意味を一瞬で解し、苦笑
きょとんとしてるYとTの所へ戻り、軽く挨拶を済ませ飲み屋へ向かう。
最初は騙されて悔しがったPさんだが、軽く酔いが回り、外見はアレでも性格は良いTのおかげもあって
すぐに気分良くなってくれた。Tも自分の容姿を十分に自覚している為、Pさんに多少は期待していたの
でしょうがそれをおくびにも出しません。本当に、イイ子だと思う。それ故にその容姿が不憫でなりません。

そんなこんなで仲良しになり、しばらくの間は皆友人として良い関係が続いていました。


第七話

皆が集まる時は一人暮らししてた俺の部屋で遊ぶ事が多かったです(YとTは親元)。
Pさんの部屋は広かったし、俺の部屋よりも皆から見た中心地に近かった為、集まるには適していましたが
同棲してた頃はうまく行ってなかった事もあったので、敢えて避けていました。

俺とYはというと、Yが悪い意味での独占欲が強く、またヒス持ちというのもあって1週間平穏に過ごせる事の
方が珍しかったです。また、Yの浮気騒動があったり(Yが俺にごめんなさいして俺が渋々許す形で終結)で
俺の方がYとの関係にちょっと疲れてきていました。

先に書いた飲み会の2ヶ月後くらいに、Pさんは同棲していた彼女と別れました。
別れるまでの経過は、Pさんがそう感じさせまいといつも通りに振る舞う為、敢えて聞きませんでした。
別れて少し落ち込んでましたが結構さばさばしてたので、慰めるというか気晴らしというか、更に頻繁に
皆で遊ぶようになりました。集まる場所も自然とPさんの部屋が多くなりました。
そして俺は、ちょくちょく遊んでる内にTがPさんに思いを寄せてる事に気付いてしまいました。



第八話

それに気付いたのは、集まる場所のメインがPさんの部屋になってからでした。
Pさんはかなりずぼらだったので、同棲解除した途端に部屋は荒れ放題になっていきました。
Tは元々尽くすタイプの様で(というかそれしか生きる道は無いのだが)炊事掃除洗濯等の家事は得意でした。
遊びに行くたびに、単に「得意」や「趣味」では片づけられない程かいがいしく働くTがいました。
Pさんも薄々気付いているようでしたが、さすがに良い友達以上の関係にはなれないと思っていたのか
『はよ彼女欲しいよ。730君、紹介まだ?』としょっちゅうぼやいていました。

Yは独占欲が強くヤキモチ焼きではありますが、Tの容姿から俺とくっつく事は無いだろうと安心している
のかTととても仲良しでした(Yの女友達は皆揃ってBSだった)。
TのPさんに対する想いになんとなく気付いてしまった為、俺とY二人の時にそれとなくつぶやいてみたら
案の定でした。YはTの相談に乗っているようで、くっつける気満々だったようです。


第九話

俺としては、Pさんがその気に絶対ならんだろう事は容易に想像できたので応援する気にはなれません。
かといってそれをやめさせるのも不自然な気がして放置してました。そんな頃でした。Yの浮気再び。

俺とYとのケンカは絶えませんでしたが、ケンカしてない時はいわゆるバカップル状態でした。
Yはヒス起こすといつも自分からもう別れると言ってきましたが、(それがどんなに理不尽でも)俺が折れて元通り
というパターンが殆どでした。俺は女性経験浅く、でも面食いだった為、ケンカ続きで精神的に疲れても容姿の
良いYと別れようとは思っていませんでした。
しかし、二回目の浮気が発覚して、さすがにこれ以上付き合ってると俺が精神的に参ってしまうと思いました。
泣きながら謝るYに別れる事を決意し、告げました。


第十話

ケンカする時はいつもは自分から別れると言っていたYでしたが、まさか自分がフられる立場に
なるとは思ってなかったのでしょうか、必死ですがりついて来ました。
俺は浮気されたショックと、別れるという悲しさと、初めて自分から女を振るという経験でこれまでに
無いダメージを負っていました。しかし決意は固かった為、頑としてはねつけていました。自分にとっても、
Yにとっても未練のみの字も残さないように、わざと嫌われるように、ひどい言葉を投げつけたりもしました。

俺とYには共通の友人は結構な数いました。その最たる所ではPさんとTです。
PさんとTは、俺がYの事で余り愚痴をこぼさないようにしていたので、ケンカ続きの実態をあまり良く
知りませんでした。それもあった為、俺とYがヨリを戻すように色々と行動していました。


第十一話

別れを告げて、その後毎日のようにヨリを戻してくれとすがられて1週間が経ち、更に1週間経ってようやく
連絡も減り、少し落ち着いてきました。しかしここで、信じられない行動を起こしてきました。
Pさんの部屋に、YとTが同居して3人で生活をすると言うのです。

俺は余りのことに頭がクラクラしましたが、Yの魂胆はこんな所だろうと読みました。
「俺とPさんの友人関係は切るはずがなく、Pさんの所に遊びに来るはず。そしたらYは俺に会う口実を
作るまでもなく、接点が作れる。でもPさんとY二人の同棲ではさすがにまずいので、Tも巻き込んで3人で
同居すれば問題無い。しかもTはPさんに思いを寄せてるので一石二鳥。PさんはYと俺のヨリを戻そうと
協力してくれてるからちょっとお願いすれば何とかなるだろう」


第十二話

俺はもう頭来て、Pさんに全部ぶちまけました。
『まぁそう怒らんと。Yあんな謝ってるんやし健気やないの。730君もちょっと考えすぎちゃう?』
何言ってんスか。PさんYの事良く知らんからそんな事言えるんスよ。
『でもなぁ・・。まぁしばらく様子見ときぃよ。』
俺絶対ヨリ戻す気無いっスよ。つかPさんホントに良いの?Tの事は知ってるんでしょ?
『なんとなくはな。でも俺からは手出す事無いしTもそれ分かってて無茶しないやろ』
まぁいいっスよ。俺、しばらくPさんち行きませんよ。

それからしばらくの間はイライラの頂点で仕事もまともに手に付きませんでした。
Pさんちは奇妙な同居生活が続いているようで、Yを除いた二人と連絡は取っていましたが、
Yの事には俺からは極力触れなかったし、振られても「ふーん。そう」で済ましていました。
しばらくの間、「Yおらんから」「ほら、終電無くなったから」と策略に乗せられてPさんち(Y付き)
に行く事もありましたが、俺はYを無視し続けました。



第十三話

しかし、無視しようにも同じ部屋で一晩過ごすには限度があり、Yと喋る事があっても素っ気ない対応を
していました。

Pさんちは広いと言っても、所詮2DK。3人生活となると荷物も多くなる。さすがにスペースが無い
わけです。そして、寝床はベッドと布団の二組。寝る時どうしてんの?と聞くと、ベッドにYとT、布団に
Pさんという事らしい。まぁ3人で家賃光熱費その他等分するそうなので、家主が床でも良いのだろう。

そこで、俺が来て4人です。以前泊まる時は、Pさん一人暮らしの為、割とスペース余ってました。
Pさんベッドで一人、俺とY二人で布団、Tはその辺に転がる、という事もあったし、YとTがベッド、
Pさんと俺がその辺に転がるという事もあった。さすがにPさんとY、俺とTの組合わせで一緒の布団に
入る事はなかったが、それ以外の組み合わせでは適当に寝てました。
さて、寝る時間になりました。どうすんのかなぁと思ってたら、何とPさんとTがベッドで二人布団にくる
まってるではないか。お前ら最初から計画してたんか。


第十四話

俺が呆然としてたら、床に敷いた布団にYが既に入ってる。
別れを告げた直後は俺自身Yに対して若干の未練はありました。嫌いになったという気持ちより、
精神的に俺が参ってしまうと感じた為の別れの決断だったからです。しかしその後の執拗な行動
に対してほとほと嫌気がさしており、むしろ親友であるPさんを利用しようとするYを憎く感じ
る程でした。

外出ようと思いましたが、冬場で猛烈に寒く、近所に24時間営業のファミレス等も無く、また
コンビニで一晩過ごすのもちょっと無理だし、タクって帰るには金かかりすぎるし、何よりも眠い。
俺は仕方なくYの寝ている布団に入りYに背を向けて寝始めました。
イライラしながらも眠気が勝っていた為、しばらくするとうつらうつらしていましたが、ふと懐か
しさすら覚える感触が背中を襲いました。


第十五話

Yが俺の背中に抱きつき胸を押しつけてきてました。かすかに息も荒くなってる。足も絡めようとしてる。
俺はもはやYに対する感情は憎しみしかありませんでしたが、しかし何日も抜いてなかった俺のチンコは
その感触に反応する。俺はもう自己嫌悪と「この期に及んで色仕掛けか」と怒り心頭でした。この怒りと
憎しみの何割かはPさんとTにも向けられて良い物でしたが、当時の俺はその矛先全てがYに向いてました。

Yの手が俺の股間に到達する寸前、俺はYをはねのけて振り返りもせずに無言で隣の台所へ入り、ドアを
閉めました。そこは当然暖房など効いておらず、外と同じかむしろ外より寒い状態でした。
さっきまでの眠気が怒りと寒さで吹き飛んだ俺は台所の椅子に座り、怒りで猛烈に頭を回転させているようで
何も考えずにひたすらタバコを吸ってました。
Yがドアの隙間から小声で「寒くないの?」「風邪引くよ」と話しかけてきましたが、俺は背を向けたまま
無視していました。しばらくして隣の部屋から押し殺した泣き声が聞こえてきましたが、俺は何もせずに
寒い台所で一晩過ごしました。


第十六話

その騒動があった時、Tは見てはいなかったものの起きていたようです。
俺は始発の動くまでの3〜4時間、やっぱ寒かったのでガスコンロの火で時折暖を取りながら台所で過ごしました。
まだほの暗い朝方、荷物と着替えを取りに隣の部屋に入ると、Yを慰めていたのか、TとYは一緒に寝てました。
Pさんものんきにいびきかきながら寝てます。
皆に何も告げずに始発で帰ろうと思っていましたが、大分頭の冷えた俺はもう一度だけYときちんと話をしようと
思い皆が起きるまで待つことにしました。

しかしさすがにこれ以上体が冷えるとヤバイと思うレベルまで来たので、携帯と財布だけ持ってコンビニへ。
ドトールの開く時間になると移動し、少しだけ寝ました。


第十七話

携帯鳴ってるにも関わらず寝ていた俺は、嫌な顔した店員に起こされました。電話はPさんからでした。
『あ〜ようやく出た。Pやけど。どこおるん?』
うはよーす
『おはようはええんやけどな。生きとるか?皆心配しとるんよ』
うん。ちょっと待って。今寝ぼけてる。。復活したらまたかけなおします
『ちょ、ちょっと待てお前、絶対二度寝するやろ。どこおるかだけ言えや』
んーと、駅前のドトール。。ああ、うん。はい。とりあえず戻ります。

何故か良く覚えてる。こんな感じの会話でした。
短い時間だったが睡眠を取れた俺は、そら寒い休日の朝の商店街を歩きながら冷静さを取り戻していきました。
Pさんちに戻ると、Yは泣きじゃくりながら、Tは本当に心配そうな顔で、Pさんは少し困ったような落ち着いた
表情で笑いながら、俺を出迎えてくれました。俺はひとまず謝った後、Yと少し二人で話しがしたいからと、
PさんとTに少し外出てくれないかとお願いした。二人とも快く応じてくれました。


第十八話

話終えたら連絡すると二人に伝え、Pさんは『俺の部屋でヤるんじゃねぇぞ』と冗談を飛ばしながら、
Tはそれをたしなめながら、出て行った。そして部屋でYと二人になりました。
泣きじゃくっていたYを見ても俺の心はまるで動かない。少し落ち着いたYと俺は話し始めた。

もうYが何をしても俺の心は絶対に傾かない。あぁ、体は反応するかもしれない。でも本当にYはそれだけで
良いのか?俺がヤりたくなったら呼んで、終わったら帰すような扱いでも良いの?でも俺はそんな女に興味
無いからそういう事もしない。

この様なことを俺は淡々と、Yも昨日までの俺とは何かが明らかに違う事を感じ取ったのだろうか、時折
嗚咽は漏らしていたが最後までヒス起こさずに、話した。
だからもう俺に無駄に関わるのはやめてくれと言った後、お互いしばらく無言が続いた。
俺は荷物をまとめ、じゃぁ、と言って部屋を出た。Yは動く気配が無い。今までと違う感じの話し合いに、
俺はようやく終わったのだろうと思いました。


第十九話

外に出てPさんに連絡し、二人のいる所に向かいました。
あらましを慎重に選って伝え、本当にYとヨリ戻すつもりは無いから、と二人に念を押す。Pさんはわかった
と頷いてくれて、この後どうすんだよホントにと苦笑していた。Tはまだ少し不満げな表情で、うんまぁそん
なに言うんならもうあたしたちゃ手出ししないよと言った。やっぱ噛んでたんだなこの平安美人め。

俺は終始冷静でした。3人の共同生活については、今後どうしようと俺は気にしない。Yが居ても別に平気で
遊びに行くよと伝えた。俺はYの事を好きだとか嫌いだとか憎いとかを超越して、単なる知人として扱えると
も伝えた。そこまで話すと二人とも妙に納得してくれました。

異常に長く感じた一日はそれで終わり、ようやく家に戻りぐっすり眠ることができました。


第二十話

それから一ヶ月経ちました。俺もPさんちも状況はガラっと変わる。
PさんとTとは相変わらず仲良しの友達として過ごしていましたが、Yが何やらトチ狂ってるらしい。
彼らは約束通り、無理にPさんちを集合の場にしようとはしませんでした。Yは、俺がPさんちに行った時
には妙によそよそしかったりトゲトゲしかったり、かと思えばまとわりついてきたり相変わらず諦め切れて
無い様子。俺はもう本気で何とも思わなくなっていたので、鬱陶しいなコイツくらいにしか感じなかった。

そしてYがいないときは、PさんもTも口を揃えてYの愚痴をこぼすようになった。
二人とも人の陰口を叩くような人ではなかった(本人の直接言うタイプ)が、それほどひどいのだろう。
俺はどうでも良い人の愚痴を聞くことで貴重な時間を潰すのは嫌だったが、聞いてみる事にした。
家賃光熱費を分担でという話になっていたが、Yはどうやら払わないで引き延ばしている様子。
その上夜遊びが多く、毎晩遊び歩いて帰って来ないときもあるらしい。しかもTに借金までしているらしい。


第二十一話

Pさんは半分キレかけてる。Tはまだ出来の悪い妹の面倒見てる様な感じで、何とかならないもの
かと愚痴ってる。実は俺と付き合ってる時も金はほぼ全て俺が出してて、さらにエステやら通販やらの
金が足りなくて俺が出してやってた。その事はPさんとTに話していなかったし、俺も過ぎた事として
回収しようとも思わなかった。

しかしその後1ヶ月も経たない内に、そんなTも呆れかえる事件が起きた。
Yが、それほど親しくは無かった4人の共通の友人Sとヤってる時に、Tが帰宅した。

大まかな事情を知ってるはずのSもSだが。。その後Sはオドオドしてて、俺はその件について
直接喋っていなかったがお前も巻き込まれて災難だなくらいにしか思いませんでした。
逆にPさんとTが大いに怒り、Sとは縁を切りYに即刻出て行くように命じたそうです。


第二十二話

俺はというと若干の人間不信には陥ったものの、憑きものが落ちたかのように精神状態は安定してました。
んが、俺の住んでたアパートが取り壊されるという話が飛び込んできました。ザ・寝耳に水。
来月にはという急な話で、立ち退き料として若干の金を貰える様子でしたがそれが振り込まれるのは結構後。
元々貯金してなかった(というか・・・)ので、すぐに30万40万という金もアテもなかったし、振り込まれるという
立ち退き料にも不安があったので迂闊にカードローンというわけにもいかず、ちょっと考え込んでました。

そこでまぁ、YがPさんちから出て行くという話が繋がるわけで。
実はPさんからも、Y追い出して俺とTの二人だとどうしよう?という相談は受けていたので、これ幸いにと
Y出てったら俺行くよ!という事に話しにまとまりました


第二十三話

Yは役所手続きもしていなかったし服や化粧品等の日用品しか持ってきていなかったので、それほど
大荷物では無かった事もあって退去命令を出した後1週間ほどで親元に帰っていった。
出て行くまでは殆ど会話もなく、金についても実家帰った後で貯まり次第まとめて振り込むそうだ(戻って
こないと俺は思ってたがやはりその通りになった)。

俺はというと、結構な荷物がある。とりあえず実家(かなり遠い)に、冷蔵庫やテレビ等の重複する家具類を
預ける事にして、住んでた地に戻る事は無いので役所手続きも必要だった。色々と手間がかかり、Yが出て行
った十日後に引越完了しました。
PさんもTも本当に嬉しそうに迎えてくれました。


第二十四話

さて、奇妙な共同生活の始まりです。
何度も遊びに来てて勝手知ったるPさんちだったので、場所的な環境の変化にはすぐ慣れました。
仕事場も断然近くなって言う事無し。
特にプライバシーを気にするような関係でも無かったので(さすがに部屋で素っ裸とかはないし、
Tが着替える時は風呂の脱衣所だったりしましたが)部屋を分けたり仕切りしたりはしませんでした。
食事は朝昼は各自外で別々。夜も基本的に外食で別々。家で食うときは適当に交代で(主にTが)作ったり
してました。気心の知れた友人と一緒に暮らし、時間を気にせず遅くまでゲームしたり酒飲んだり、
近所からもう一人呼んで麻雀したり、学生時代に戻ったかのような感覚で本当に楽しかったです。

寝床は、なぜかすんなりと俺が床で布団、ベッドにPさんとTが一緒に。
十日のラグの間になんかあったのか?聞くに聞けず、まぁいいやと毎日楽しく過ごしてました。


第二十五話

共同生活スタートしてからすぐに気付きました。TとPさんが妙に親しいんです。
いや、それまでも親しいは親しかったですが、友達というより嫁と旦那に近いやりとりになっていました。
ただ、Pさんは相変わらず彼女探してるし、Tはその話題になると少し悲しげな顔になりますが、それほど
Pさんに執心してる様子でも無いので、余り気にしませんでした。

俺とTは、以前通りの友達関係、からちょっと進化して、Tの事を姉ちゃん扱いぐらいになりました。
ほら、姉ちゃんDBSでもキワモノ扱いとかあまりしないでしょ?いないからわかんないけど。
余り触れないから忘れてるかもしれないけど、Tは下ぶくれで平安(ryです。
そんなこんなで3ヶ月程は何の問題も無く良い関係が続いていました。


第二十六話

順調な共同生活に、若干の変化が訪れます。
Pさんに彼女が出来ました。その子(Kちゃん)は凄く親しかったというわけではありませんが3人の
共通の友人で、Pさんと俺とはPさんが前の彼女と同棲してる頃からの友人でした。
当然、Y関連の経緯も全て知ってます。こんな共同生活してるからには彼女になろうって子はいない
だろうなぁと思ってましたが、なんだか良く分かりませんがくっつきました。

そのすぐ後にPさん誕生日で、大勢で集まってパーティ開きました。
近所の飲み屋でがーっとやって、Pさんちに戻って飲み直し&ケーキやらプレゼントやら。
Pさんこの世の春とばかりにニコニコしてKちゃんといちゃついてます。
PさんとKちゃんがいちゃついてるのは仲間内で直ぐに広まっていた為、皆も呆れて冷やかすやらして
祝福してました。で、終始すみっこの方で物凄くわかりやすく落ち込んでるTがいました。


第二十七話

その晩、ひたすら酔いつぶれた何人か(Pさん含む)は泊まってく事になりましたが、PさんはKちゃんと
一緒にガーガー寝てます。俺とTはいつのまにか一緒にベッドで横になってました。
俺は、まぁ可哀想だけどしょうがないよなぁと思い、Tの頭をなでてやって声かけて慰めてあげました。
Tは押し殺してた感情が一気に吹き出した様で、声を殺しながら静かに泣いてます。
一緒にいる時間が長かった為か俺にBS抵抗がついてきたのか、なんだコイツ、ちょっと可愛いじゃねぇか。
と思ってしまいました。でもその晩は泣き顔を見て一瞬で醒めました。般若の面が涙を流してる図を思い
浮かべて下さい。

誕生日イベントから数週間。共同生活の3人の関係自体は特に変化ありませんでしたが、Pさんは
Kちゃんと一緒にいる時間が長くなり、夜、家を空ける事が多くなりました。
その間、俺とTはまだ布団とベッドで分かれて寝ていました。


第二十八話

しばらくして、PさんとKちゃんは何と同棲する事になりました。
付き合い始めてから同棲まで早すぎね?とは思ったもののそれはそれ、祝福して部屋探しを協力する事に。
Tは幾分失恋ショックからは抜け出しているものの、逆に「ちょっと早すぎるわよね。あっという間に
別れちゃうわよ。フン」と若干ご機嫌斜め。
部屋は直ぐに見つかり、つか駅二つ離れた所。超近所。三人の共同生活から二人の共同生活へと変わります。

え、あれ?同棲?ちょっと待って。Pさん困るよ!
『俺もYが出て行った時困ったんだよ。730君来てくれた時ホントに嬉しくてなぁ』ニヤニヤ
いやわかっちゃいたけどさ。参ったなぁ
『まぁどっちか出てく相談したらえぇんちゃう?俺の時はホレ、お前来るの確定してたから』
家賃高いから、Tさんじゃ維持無理だなぁ。ちょっと相談するかぁ
『それもあるけど、物たくさん持ってくから用意せぇよ』
あぁ、それもあった。実家から取ってこないとなぁ。何て言おう。マジ困るよPさん。Kちゃんと別れる予定ないの?
『ないよ!自分でなんとかせぇw』


第二十九話

Pさんの引越と実家から家具一揃えの取り寄せも慌ただしく済んで、いよいよ俺は平安京エイリアン退治
もといTとの同棲生活が始まった。
ただ、TのベクトルはPさんに向いてたし、俺もTに対して一切の恋愛感情を持ち合わせていなかったしで、
何かの間違いは起きる事も無いだろうと楽観視していた。その辺はTも同じだったようで、確かにPさんが
出て行った直後は俺に対してベクトルは向いていなかったと感じた。

とりあえずTが出て行くという話はもう少し落ち着いてからにしない?という意見に何のためらいもなく
俺は同意した。二人とも出てくかもという話にもなったし、高額な家賃を俺一人で払うのも気が引けたし、
しばらく彼女おらんでもいいし、めんどくさいからこのままでも別にいいやという惰性も働きました。


第三十話

元々Pさんの物で殆どが占められていた為、色々といらない物(ゴミとも言う)を残して去っていった。
いいタイミングとばかり、どんどん整理(ゴミ捨てとも言う)してたら、部屋がエライ広い事になりました。

さて度々出てくる話題ではあるが、寝床の問題である。Pさんはベッドも布団も全部持ってった。
俺が実家から取り寄せた布団は一組でした。
PさんがKちゃんと付き合うようになってからは俺とTが一緒の布団で寝ていた事もあって、今更感
というか、広くなったとはいえ別々に寝ようとはお互い言い出しませんでした。
俺はちょっと引っ掛かる物を感じましたが、お互い何の違和感も無く一緒の布団で寝ていました。
狭いよ!とか布団持ってくなよ!とか言い合いながら、しばらく毎日過ごしてました。

そうこうしている内に、何事もないまま1ヶ月が過ぎた。Pさんが出て行った当初、俺とTとの話題は
主にTのPさんへの暴言というか失恋話というか暴露話が主だった。
日頃から相手に向けて直接言ってる事でもあったし一致する意見が多かったので話は盛り上がった。


第三十一話

ほぼ毎晩Pさんの事を聞いてるうちに、ちょっとTに感情移入し始めてしまった。
その晩、俺はちょっと酒も入っていたせいか、踏み込んだ事を聞いてみました。そう、Yが出て行って
俺が来るまでの十日間の話です。Tも酒入ってましたが、そのせいではないとわかるくらい頬を紅潮させ、
その平安美人度を更に高めながら語り始めました。
『アンタ何も無かったのかって、そりゃあったわよ。ありましたともええ』
『それがねぇ。最中にさぁ、アタシの事見ながらため息付くのよ。ひどいと思わない?』
え?どういう事ですか姉さん
『だからぁ、もう、何言わせんのよ(ビシッ←叩かれた)。上に乗ってね、お腹の肉を掴んでね』
え?え?ちょっと待ってTさん。俺混乱してる。それは何か、ナニしてたんお前ら?
『そうよ。つかお前ら言うな。キャー!』

俺呆然。さすがに何かあったとは思ったけど、あのPさんに限って。一線はさすがに越えてないと信じてたのに。
そして深夜、平安美人の源氏物語は止まらない。



第三十二話

あのさ、最初はTの方から襲ったんでしょ?のしかかって。身動き取れないようにして。
『違うわよこのクソガキ!Pの方から来たのよっ!』
う、うん。そうですか。
『やっぱあたしもさ、なんつーの?惚れてたけど期待はしてなかったつーかむしろすごいしてたのよっ!』
『だめよねぇ。でもね・・・』
『そんでね次の日も・・・』
『あのね・・・』
『んでね、バックになって、やっぱりため息付いてさぁ』
『お尻ぺしぺし叩いて言うのよ「あぁ揺れる揺れる。おもろいなぁ」って』
『そりゃぁさ、太ってるのは自分でもわかってるわよ。でもそんな最中に・・、ひどいわよねぇ』
『でねぇ。信じられる?お尻の方も・・・・・やぁだ。やっぱもうやめた』


第三十三話

途中までは笑いながら聞いてた俺は次第に酔いも醒めて無口になってしまいました。嬉々として語っていたTも、
さすがに引き始めた俺の表情を察したようです。俺は、まぁフラれたとはいえ良かったじゃない何もなかった
よりは、とかお愛想を口にしてその話題を終了させ、無理矢理別の話題に変えた。

性欲に負けたPさんと、抱かれて嬉しい反面、ちょっと微妙な関係になってしまい困ったT。
俺が来た時に二人して大喜びした真の意図が、ようやく理解出来たのはもう少し後になってからでした。


第三十四話

ここで、少しずれてしまうがお話しておきます。
男女混合3人のプラトニック共同生活において何が難しいかというと、着替えと寝床と便所と性欲処理だ。
着替えや寝床は特に問題なく?クリア出来ていた。便所は、余程切羽詰まって無い限りカチ合う事は無かった。
切羽詰まっても大と大でカチ合う事はそうそう無い。Pさん家ルールでは女性優先。男子はやむを得ない場合
風呂でする事になっていたが、幸いにもその危機は訪れませんでした。
さて問題の性欲処理についてです。
下ネタは3人とも全然平気なものの、さすがに皆がいる前でオナニーはあり得ないし話題にも上らなかった。
友達同士で暮らしていると、不思議と一人で居るより性欲は抑えられる。ましてや目の前にはTがいた。
でもやはり溜まるモンは溜まる。しかし夢精してしまうとバツが悪すぎる。風俗未経験で、行く気も皆無でした。
そこで俺は、風呂入ってる時にこっそりオナニーしてた。オカズはYとのエロエロだった日々を思い出してorz
オナニー後の虚脱感と共に激しい自己嫌悪も手伝って、オナニー覚えて以来性欲が一番薄かった時期だと思います。


第三十五話

閑話休題

ちょっと踏み込みすぎたというか一歩踏み込んだらそこは底なし平安地獄沼だったというか、
俺は前に抜いてから結構な日数が経っていた事もあり、確実に意識してしまっていた。既に風呂も
浴びた後だったのでもう一度行くのはあからさまに不自然だ。Tも、何だかキョドっていた。
そろそろ寝る時間になったが、とりとめもない話をしているうちに二人して無言になってしまった。

『なぁに?さっきので興奮しちゃったの?730君』 冗談のつもりだろうがいつものTじゃない。ぎこちない。
「うん、すげぇした。ガルルルルルル」 俺は棒読みで、いつものように冗談で返したつもりがやはりぎこちない。

無言
このままだとヤバイと思った俺は、既に1時を回っていたが次の日が休みという事もあり、近所の友人N君を
呼ぶ事にした。Tも即賛成。


第三十六話

N君はPさんの同級生で、つい最近地元からこっちへ出てきていました。
俺とTにも紹介され、すぐに打ち解けて仲良しになりました

あ、もしもし。N君?ヒマ?
『あれ?730君?今Pちゃんと一緒におるよー』 Pさん一緒に居ることがいきなり想定外。Kちゃんはどうした。
『花火大爆発してさーハハハ。Pちゃんはボロ負けしてたけど』 うっさいわ!というPさんの声が細く聞こえる
飲んでんの?え?どこいんの?俺とTさんもちょっと酒飲んだら勢いついて寝れなくなってさ。麻雀やろうぜ
『また無謀な勝負を挑むのか?懲りないな君も』 N君は麻雀好きでしかもとても強い


第三十七話

当初N君の車でドライブしようと企んだが、飲んでるのでドライブは無理だ。つかPさんがいる時点で
雑談メインになる遊びは避けなければいけない。俺には、さっきの今でPさんとまともに喋れる自信が無い。
つーか今日に限って何でそこにいるんだアンタ。
咄嗟に方針変更、麻雀に誘うことにする。N君には今まで結構ムシられてた為最近は俺から麻雀誘う事は殆ど
無かったのだが、今日だけはなんとしても徹マンに持ち込まねば。

『わかったー。多分10分くらいで着くし、準備しといてー』
了解でーす。あ、コンビニ寄るでしょ?ウーロンと白ラークお願いー

何とか了承を得た。むしろ喜び勇んでやってくるだろう。まもなくN君とPさんが到着し、朝まで打って
案の定ムシられましたが、当面の危機は回避出来ました。N君ありがとう!
ちなみにTは覚えたばかりの超初心者だがビギナーズラックが一行に衰えず理不尽な打ち方にN君も手を焼いている。


第三十八話

当面の危機を回避してほっとしたのも束の間、誰かが泊まりに来る日以外は二人きりで一緒の布団の中だ。
あのぶっちゃけ話をした日以来、俺は一緒の布団に入っている時確実に意識してしまっている。
それまでは全く気にならず熟睡出来ていましたが、俺は隣で寝ている女の形をした肉のイメージを頭から
振り払うことが難しくなっていました。

季節は初夏。少し蒸し暑くなってきた頃、俺はTから発せられる蒸せるような雌の臭いに気付いてしまいました。
その臭いは不快では無く甘いというわけでも無く、フェロモンというか、本能を刺激するような体臭でした。
汗と愛液の入り交じった臭い。まさにそれだと気付くのに時間は掛かりませんでした。


第三十九話

徹マンのあった次の週、俺は毎晩本能と理性を必死で戦わせていました。
Tに背を向けた格好で寝ていましたが、そのむせかえる雌の臭いにチンコはギンギンです。

隣で寝ているのは性格の良い仲良しの友達だ。そして見まごうことなくDBSだ
俺にとってTは姉ちゃんだ。近親相姦するわけにはいかない
あれは女じゃない。男ですらないMONSTERだ
隣にあるのはちょっと臭いのキツイボンレスハムだ
Pさんと穴兄弟になるのか?

それまでに付き合った子は3人、いずれもまず最初に容姿を気に入って惚れた面食いの俺の理性は、
必死で自分の本能を否定していました。
そして、理性が本能を抑えられたのはわずか3日間でした。
わずか3日しか というべきか、何とか3日も というべきなのかは今でも判断つきません。


第四十話

四日目の夜、俺はもう何が何やらわからなくなっていました。

いつも通りTに背中を向けて本能と理性が激戦を繰り広げているときでした。Tが寝苦しそうに
「あぁはン」と息を漏らして寝返りを打った時、俺の背中をTの手がかすめました。瞬間、俺は
ビクっと全身を震わせ、頭の中は真っ白でした。
むせかえる雌の臭い、Tの方に寝返りを打つ俺、目と目が一瞬合う、ちょっと理性が戻る、しかし本能が暴走する。

もういいや、と、頭の中で何かが弾け、がばっと一気にTに抱きつきました


第四十一話

抱きついた時、Tは驚いたのでしょう、一瞬体を硬直させたものの、何も言わずに息を荒げていました。
俺もしばらく抱きついたままで動かず、ぎゅっとTの体を両腕で締め付けていました。
きつく抱きついているため、俺の耳はTの口元の近く。息を荒げているのが耳元で生々しく感じられました。
俺の胸はTと腕と、そこからわずかにはみ出るTの胸の感触を受けていました。
俺はTシャツとハーフパンツを部屋着兼寝間着にしており、Tも同様の格好でした。つまりノーブラです。
Tシャツ越しに、既に硬くなっている乳首の感触が伝わってきます。
俺はこれ以上無いくらいに硬くなっている股間を、もう恥ずかしげもなくTの太股の辺りに押しつけ、
足を絡ませます。Tもそれに応じ足を絡ませ、腕を俺の体に回して抱き返してきました。

そうして横になりながら抱きついたまま、触覚を全開にしてTと接触している部分に集中し、しばらく動き
ませんでしたが、その後は一気でした。


第四十二話

解放された俺の本能はTに抱きついたまま覆い被さる格好になり、Tのシャツを胸元までがばっと下からめくり
上げ、胸を揉みしだき、口と舌は乳首にむしゃぶりつきました。Tは「ンあっっ」「はぁっ!」と甘い声を
漏らし、狂おしい程に本能を刺激した雌の臭いは俺の口の中に充満し、俺はますます興奮しました。

Tのショートパンツの中に手を伸ばし、パンツの上からTの股間をまさぐると、既にパンツから染み出して
太股を濡らすほどビチョビチョでした。Tは「うぁっ!」という感じたような、驚いたような、非難めいた声を
上げるたような気がしましたがよく覚えていません。そしてまるで抵抗しませんでした。もはや獣と化してる
俺は少し乱暴な程パンツの上から股間をグリグリした後、おもむろにパンツの中に手を突っ込みました。


第四十三話

Tのパンツの中は、高まった体温とおびただしい量の愛液で手を入れた瞬間蒸している事が伝わりました。
それがまた例の臭いが物凄い事になってるんだと想像すると俺はますます興奮しました。
陰毛は少し固めで濃く、それをかきわけていくと、ロクな愛撫もしてないのに原型がさっぱりわからない程
ぐちゃぐちゃに濡れていて、驚く程柔らかい肉の感触の中に俺の指は埋まりました。

Tはそこへ俺の指が辿り着くと一際高い声で鳴きました。そして、クチャクチャニチャニチャグチャグチャという水音と同期
して「アッアッ!」と短く叫びながら俺にしがみついてきます。気付くと、俺のギンギンになっているチンコをTの
手がショートパンツの上からまさぐっています。


第四十四話

既に我慢汁垂れ流し状態だった俺のチンコは一層興奮して更に固さを増し、Tの手もすぐに俺のパンツの中に入り
直に握ってきました。グチャグチャという水音とTの手が俺のチンコを弱く握って軽くさすって、俺はもう何も考えら
れなくなっていました。
お互いがお互いの股間をまさぐりあっていたのは、時間にするとほんの十数秒だったと思います。

俺は、Tのショートパンツをパンツ毎一気にずり下ろし、俺も凄い速度で服を脱ぎ捨て、正常位での挿入の
構えに入りました。「ゴム」「避妊」などの言葉は何も浮かばず、Tもただただ放心していました。

俺は自分もTの事も半ば焦らすようにTのグチャグチャのマンコに自身をこすり付け愛液を十分に塗りたくり、そして
一気に挿入しました。Yと別れてから数ヶ月、久々の女の生肉の感触でした。
普段の俺は女を喜ばせる事を先に考え、色々と強弱や角度を調節してイイ所を探しながら楽しむタイプでしたが、
頭のネジが全部飛んでいたあの時は、ただひたすら奥までガンガン突くことしかしませんでした。


第四十五話

ほぼ暗闇で、目が慣れてきてもTの表情などは分からず輪郭だけがくっきりと浮かんでいた覚えがあります。
俺はガンガン突きながらずり下がったTシャツをまためくりあげ、少し小振りの乳房にしゃぶりつきました。
Tの肌は元々乾燥肌でざらざらしていましたが、お互いの汗でそんな事は全く気になりませんでした。
Tは隣近所へ声が漏れる事など全く気にせず、激しい声を上げていました。

Tの中は熱く、それほど男性経験が無かった為か良く締まりました。久しぶりの感触と何日も抜いて
なかった事と、何より抑圧された本能が一気に解放された事もあってか、遅漏気味だった俺がほんの
3,4分で限界に近づいてきました。

そこでふと、さすがに中に出すのはマズいと理性が働き、しかし腰はその快感を貪る事をやめようとせず激しく
前後し、そこでまた本能と理性のせめぎあいが始まりました。


第四十六話

頭の中はパニック状態で、さすがに自他共に認めるDBSのTを生涯の伴侶にする勇気は無く、しかし
どうなってもいいやという快感に支配される意識が交錯し、その間もチンコは激しくTの中を凄い音立てながら
出入りしています。

快感が一層高まり、射精の衝動がこみ上げてきて、射精の瞬間、Tの中からチンコを抜いてTの腹の上に
放出しました。今までに長い脈動が続き、凄い勢いで大量に出ました。
最後の瞬間まで快感を味わっていたくて、少し抜くのが遅かったかもしれませんでした。

俺は放心状態で、しばらくTの上に覆い被さっていました。


第四十七話

覆い被さりながらも二人は無言で、荒い息が段々と整いつつありました。
Tは愛おしそうに自分の陰毛の上に乗っている俺のチンコとお腹の上の精液を撫でていました。

俺は、射精後の虚脱感から冷静さを取り戻し「あぁ、やっちまった・・・」と考えていました。
体を起こしTから離れようとした時ふと、Tが「舐めてあげる」と俺に囁きました。
俺は射精後のいわゆる「お掃除フェラ」という物は未体験で、冷静さが戻っていた事もあって
脊髄反射で「いいよっ」とぶっきらぼうに拒否しました。

ティッシュでお互いが股間や飛び散った液体を拭き取りながら、俺は激しい後悔の念と罪悪感に
包まれました。そしてTに向かって「ごめんな」とつぶやきました。



第四十八話

俺自身、何がごめんなのか良く分からなかったけど、口をついて出た言葉はそれでした
Tは少し笑いながら『何がごめんなのよっ。あやまんないでよっ』と怒りました。

Tに先にシャワーを浴びさせている間、交代してシャワーを浴びてる間、俺はしばらく落ち込んで
ました。TはPさんにまだ思いが残ってたんじゃないか?とか、絶対この一回だけで終わらせよう、
とか、少し明かりを付けた時に見たTの体型と顔を思い出してあぁぁぁぁ、とか、ループ。
その夜は疲れもあり、そのまま一緒の布団で寝ました。俺は寝入るまでもずーっとループ。

次の日も、その次の日も、事に及んだ話は二人とも何の話題も出さずに、いつもと変わらない
日々を過ごしていました。違うことが一点だけありました。



第四十九話

俺の本能がどんどん簡単に理性を越えていくようになりました。
勿論、Tに対して恋愛感情はありません。普段過ごしてる時は普通に年上の友達のDBSのTです。
やっちゃダメだ、やっちゃダメだと心に言い聞かせていましたが、またやっちまった・・・。の繰り返しです。

それほど頻繁では無いにせよ行為を繰り返している内に、Tにも変化が見えてきました。
うまく本能を抑えつけて眠りに入った時でした。なんだかむずむずしてふと目が覚めると、俺の背中越しに
Tの手が伸びて、チンコ握っていじくってます。
さすがにこれはイカンと思い、乱暴にTの手を振り払いました。Tは「ヒッ!」と小さく悲鳴を上げていました。

俺は次の日から、別々に寝ることにしました。
そして、Tに新しい部屋探して出てってくれないか?と告げました。


第五十話

Tはちょっと悲しそうな顔をして、了承しました。そしてまたお互い普通に過ごす日々がしばらく続き、
Tは歩いて5分の所に新しい部屋を借りる事になり、俺はだだっ広い部屋に一人残りました。

俺がTと離れた方が良いと感じたのは、Tから体を求めてきたという事だけではなく、普段の行動もTの
ベクトルがPさんを離れて、俺の方に向いてきている事を感じた事、どんなに体を重ねても俺がTにして
恋愛感情は芽生えないという事、しかし一緒にいるとダメだと思いつつも自分を抑制出来ない事、俺がそ
の罪悪感に堪えられない事。これらを総合して、離れた方が良いと思いました。

この後もしばらくTとPさんその他との友人関係は続いていきました。今は少し疎遠になってますが、
たまに遊んでます。Tはその後、理解ある彼氏が出来て結婚し、現在二児の母です。








出典:性欲に負けてブスとやった人おる?20度めの香り
リンク:http://www.geocities.jp/seiyoku_make/1095304700.html

(・∀・): 93 | (・A・): 37

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