ようかん

2010/01/15 13:49 登録: えっちな名無しさん

もう十五年ぐらい前の話。早稲田の教育学部
に岡村っていう教授がいて、「道徳教育がどーたら」という、教職をとって
いる者には必修の課目を教えておられました。その中で、生活保護をうけていて、
本当に貧しかった母子家庭の話が出ました。その母親は、家庭訪問の日、
先生が来るから、というので、自分の食事を削って羊羹をおやつに買って
おいたそうなんです。ところが、その先生は家庭訪問の間にその羊羹を食べ
なかった。そのまま帰ろうとしたので、母親がその羊羹を包んで、「是非
お持ち帰りください」と渡したらしいんですよ。教師はそれを受け取った
のですが、家を出て数メートル行った所のごみ箱にあっさりとそれを捨てた
そうです。その羊羹を後で母子が見つけて、はらはら涙を流した・・・っていう
話だったんですが、岡村教授の結論は「こういう人間は教師になる資格は
ない」ということでした。いやー、その話、うちも激貧だったもので、
本当に胸に響いたんですよ。大きな階段教室だったんですが、泣けて泣けて
仕方なくて、途中で退室しなければならなくなってしまいました。
岡村先生、どうしておられるんでしょう。結局私も教師になりました。うち
は家庭訪問なんてありませんが、あの先生のお話、今でもしっかり覚えて
います。泣き出しちゃって本当に申し訳ありませんでした。

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