隣の騒音
2010/02/12 01:41 登録: えっちな名無しさん
アパート住まいの俺は、隣の騒音にいつも困っていた。
それは真夜中に響きわたる赤ちゃんの泣き声だ。
隣に住む若い夫婦の家から、毎日のように夜中になると赤ちゃんの夜泣きが響きわたるのだ…
そのデカイ声は、大体夜中の2時ぐらいから始まり、1時間か2時間くらいずっと続くのだ…
赤ちゃんの夜泣きだから、しょうがないのは分かるのだが、隣の住人が寝不足で困っているのに、挨拶にも来ない若夫婦に苛立ちを覚え、俺は隣に苦情を言いに行った。
隣の部屋のドアをノックすると、若い女が出てきた。
俺はヤンワリと苦情を言った。
「はじめて。えーと…隣に住んでいる者なんですが…小さいお子さんがいて大変そうですね…えーと…夜泣きには救命丸がいいですよ…」
すると若い女は首をかしげて言った。
「家には、子供なんていませんが…」
そんな馬鹿な!確かに夜中の2時くらいに赤ちゃんの泣き声が聞こえるのに…
俺がその事を伝えると、いきなり若い女の顔が真っ赤になった。
そして恥ずかしそうに話出した。
「あの…あの声は赤ちゃんの泣き声じゃないんです…あれは…私の…私の…」
それを聞いて俺はぴーんときた。
なるほど…あの声は若奥さんの…ねぇ…
奥さんは恥ずかし気に打ち明けた。
「私の…私のお腹の音なんです…」
俺は反射的に言った
「どんな腹やねん!」
すると若い女は着ていたセーターをまくりあげて俺に腹を見せてきた。
そこには…デスピサロのような、でかい口が舌舐めずりをして、ヨダレをたらしていた…
女は申し訳なさそうな顔をして言った。
「一回ご挨拶に伺おうと思っていたのですが…なかなか時間が合わず…主人が昼間に太陽を浴びてしまうと灰になってしまうもので…機会があれば、ご挨拶に伺いますね。」
俺は呆気にとられながらも、なんだか悔しかった…
なので最後にこう言ってやった。
「挨拶に来るなら、満月の夜は止めてくださいね。俺…オオカミになっちゃいますから!」
すると若い女は、
「はいはい…」
と言ってドアを閉めた。
自分の部屋に帰った俺は、泣きながら引っ越しの準備をはじめた…
出典:怖い話投稿
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