受験帰りの電車内
2010/02/22 02:18 登録: えっちな名無しさん
受験のため、東京まで電車で行った帰り道。ある駅で、大人しげな女子高生が隣に座った。
疲れていたのかその子はこちらの肩に頭を預けるような形で眠り始めた。
僕はその子を起こさないよう、出来るだけ動かないように集中。
駅に停まる度、乗客はどんどん減っていって、もうスカスカだったけど、その子と隣り同士だった。
周りからみれば恋人同士に見えるんだろうか、なんて妄想しつつ電車に揺られる。
そんな事を考えていたら急にその子が愛おしくなって、僕もその子に寄りかかるようにして寝た振りをしてみた。
嫌がられるかなとか思いつつも寝た振りを続けてみる。するとすぐにその子は顔を上げてしまい、
あぁしまった、
と思ったけど、またすぐに同じようにもたれかかってくれた。
内心ドキドキだったけどやはり僕も疲れていた様子。いつの間にかリアルに寝てしまい、至福の時間は目覚めと共に終わりを告げた。
何かに起こされたようで、前を見ると、その子が立っていて
「すみません、私ここで降りますね、肩借りちゃってごめんなさいでした。」
とちっちゃくお辞儀して降りてしまった。
わずかな時間(一時間近かったけど)だったけど、何だか幸せな気持ちになったな。
さらにその次の駅が自分の降りる駅で、少し運命のようなものを感じた。それから何もないけれど。
出典:半月前のお話
リンク:オリジナル
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