彼女の姉と結婚 その5
2010/02/23 16:41 登録: えっちな名無しさん
その4
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その5
235 :32-113:2008/10/16(木) 04:16:25
B子にとっては久しぶりの東京の週末であったのだが、緊張して楽しめない。
-お姉さん、どんな人です?、、、、なんど聞かれても、、怒ってるけど悪人じゃありません。
-正月の件は怒って当然です、、、、ごめんなさい、俺のせいです。
-私たちの結婚に反対されるのでしょうか?、、、、、それはありませんよ、(多分)
待ち合わせの場所に姉が来た、なにやらニコニコしている。気味が悪い。
S-こんにちわ、貴女がB子さん?ニコニコ
B-始めまして、正月は非常識にC男さんを引き止めてしまいまして申し訳ございません。
S-それはこの馬鹿がずべて悪いんだし、そんな事気になさらないで、、
暫く女二人の謙譲しあい、褒めあう会話が続く、ちょと怖い。
S-B子さんが若くて綺麗だから、驚いちゃった、新成人?って思っちゃった。
B-いえ、お姉さまのこそ若々しくてとても33には見えません。
確かに薄く化粧してグレーのスーツでコンタクトなB子は若く可愛く見えたが、
姉貴へのそれは、お世辞だってバレバレだろう。
S-正直、正月に連絡もなしで泊まり続けてる相手だから気になったから、呼んだんだけど、、
B-すみません、
S-いや、いいの、どんな変な子が来るかと心配だったけど、素敵な娘さんで驚いたの
B-あ、はい。、、、B子が俺の言葉を待っている感じ、、、姉貴考えすぎだよ。
S-ちょっと黙っていなさい、、、、ハイ、、怖いよ姉貴。
S-さて、本題なんだけれど、C男は貴女と結婚するって言っているけれど、貴女はどうなの?
B-ハイ、そのつもりでお付き合いさせてもらってます。
S-何時頃を予定しているの?、、、、、B子隣の俺をチラ見
B-まだ決めてません。C男さんの予定で決めようと思ってます。
S-うーん、貴女の希望は?、、、、B子また俺をチラ見
B-C男さんの考えに従おうと思います。
236 :32-114:2008/10/16(木) 04:20:18
姉貴、なにやら思案顔、そして突然、俺に対して、
S-C男、先に帰ってくれる?、、、、え、これからB子とデートする予定だったんだけど?
S-B子さん、悪いけれど、二人で話がしたいんだけれど?、、、俺の事はガン無視ですか?
B-あ、はい、別に構いませんが、、、B子また俺をチラ見
S-大丈夫、私は貴女の味方だから、、、、終わったら遊ぼうと思い連絡してとB子に頼むと、
S-いや、お前はまっすぐ帰れ、彼女のところでなく、家にだぞ!
そういい残しB子を拉致して、午後の銀座の町に消えた。俺の不安は消えない。
10時近くになって帰宅した姉は酒をのんだので赤いがマジな顔をしていて部屋にこいと一言いった。
言われた通りにいって久しぶりに入る姉の部屋の様子の変化を眺めていると、
-今日ほど、お前を弟に持って恥かしいと思ったことはない、、、机を叩く。
-お前は抜けていて馬鹿だけど、今まで私が付き合った男よりよっぽど頼れる奴だと思っていたが、
-それは私の単なる買被り、身贔屓だったって事だ、裏切られたよ。
姉貴、何過去の恋愛話になるの?
-うるさい、この女の敵、恥を知っているなら、反省して自殺しろ!、、、話が見えん。
-いいか、お前、B子ちゃんを幸せにするつもりあるのか?、、、、そりゃあるけれど、
-どうやってだ?、、、、特に考えてないんだけれど、、
-そりゃないのと同じだ!馬鹿!、、、、、正論だった。
-いいか、お前は何も考えずに、3月末までにB子ちゃんと籍を入れるように努力しろ
だってまだ、俺の親にも紹介してないんだよ、当然向うの親にも、
それにそんな急いでやるべき事なのか?口出ししないでくれ、、
-あー、こんな馬鹿だと、返って気持ち良いや、いい、良く聞きなさいよ、、、、なに
-仮に、お前がB子ちゃんに、今、死ねっていったら、彼女、死ぬよ、、、、?
-彼女は自分の全てを犠牲にしても、お前の望みを適えようとしているんだ、、、、…
-私が嘘言っていると思うの?、、、、、うんや、、、姉の言葉は真実に聞こえた、
でもさ、俺はB子に死ねなんて言わないよ、幸せを願っているんだ、
-馬鹿か、死なせてやった方が、今のようにダラダラ付き合っているより彼女のためだ、
237 :32-115:2008/10/16(木) 04:24:30
B子は何を話したんだよ?B子が何か吹き込んだのかも知れないと思った。
-B子ちゃんがお前が不都合になる話すると思うのか?、、、、それは思えない
-私が計画性ないまま付き合うと損するのは女の方だよって言ったんだ、、、、うん
-彼女はね、それでも良いってお前に望み通りにするって、、、、うん
-お前はズルズル付き合って最後には捨てるかもって言ったら、、、、言ったら
-考えてから、その可能性は否定できませんね、って寂しく笑ったんだ、、、、うん
-私は聞いたんだ、C男の愛情を感じられないのかって、、、、答えは?
-お前の愛情を信じて全て受け入れるって、、、、、うん
-B子ちゃんは世界で2番目に素敵な女の子だよ、、、、一番目は?
-そりゃ、私だろ当然、、、、あー聞こえない聞こえない!、、、
-問題は順位じゃない、B子ちゃんはお前には勿体無い子だって事だ。、、、そうかも、
-B子ちゃんをあんな不安な気持ちにさせたままでそれでも男か?、、、、どうすれば良いんだよ、
-だから今は取り合えずちゃんと一緒に住んで籍を入れなさいって言ってるでしょ、
結婚したくなくはないけれど、、、俺はその後、正直にA子の事を姉に話した。
-それのどこが問題なの?、、、、姉は怒り気味に俺に聞いてきた、、、答えられない俺。
-単にお前に駆け落ちする度胸がないだけだろが、、、、そうだけど、
出来ればB子に家族からも祝福してもらえる結婚をさせたいんだけれど、
-どうやって?、、、、、それが分からないからこの状態な訳で、
-あー、お前の気持ちはわかった、、、、姉貴は一回大きく頷いてから、確認してきた。
-つまり、B子ちゃんへの気持ちには嘘がないが馬鹿だから企画も立てられないし、
-度胸がないから、実行力もないって所だな?、、、、、大筋当たっている、
-なら、いい、お前は何も考えずにB子ちゃんの傍で、B子ちゃんに従い、B子ちゃんを守れ、
なんか情けない立場なんだけれど、、
-ああ、贅沢だな、別の言い方をしてやろう、お前は一生B子ちゃんのナイトになれ、、、うん
238 :32-116:2008/10/16(木) 06:25:57
-後、一つだけ大事な事を言っておくよ、、、うん、
-B子ちゃんをこのまま放っておくとどうなると思う?、、、地雷化して刺されるって、そんな女じゃないよ。
-そう、そんな子じゃない、自分の愛情がお前に伝わらないとしてもお前を恨む事はない、、、うん
-あの子の場合、自分が悪いと思うんだ、私のように、、、、最後の一言は無視するが、
B子の事は納得できた、第一次デレ期の終了時の事を思い出した。
-何でいい娘は、あほな男を好きになるんだろ、全てを犠牲にして自分を壊してまで尽くすんだろ?
お姉さま、なんで貴女がないているんですか?って、突っ込む余裕はない、
確かにB子は自分を壊してまで、俺に尽くしていた、最後に見たB子の部屋は
潔癖症とまでいえる性格に反して俺の自堕落な滞在のせいで片付いていなかった事を思い出した。
姉貴、俺間違ってた、これからは全てB子のためになる行動するように考えるよ、反省を口にした、本心だ。
-馬鹿、お前は考えるな、碌な事にならん、行動だけしろ、、、、はぁ肉体労働専門ですか、俺、
-お前がB子ちゃんの為に生きるって気持ちは本当か?、、、、本当だ。
-何があっても逃げずに、B子ちゃんを守ると誓うか?、、、、誓う。
-なら出て行け、、、、え、この部屋を?
-今から、B子ちゃんに電話するから出て行け、、、、え、俺が居ちゃダメな事?
-いいか、お前は考えるな、感じろ、、、、、あんた空手の師匠か?何を感じれば良いんだ。
-B子ちゃんの愛をだ、後、弟思いの私に感謝しろ、出て行け、、、、部屋から追い出された。
239 :32-117:2008/10/16(木) 06:27:36
日付が変わるころにB子から電話があった、、、姉貴と何を話したんだ?
-それは、、、、言わない約束なんです、、、、う、うん。
-…C男さん、私を信じてくれますよね、、、、うん、
-なら大丈夫です、全て私に任せて下さい、、、、、うん、
-途中で逃げ出したら、許しませんよw、、、、そんな事は絶対しない、
B子の中で何かスイッチが入ったのか?決意だけは強く感じられた。
いったい何をするの?俺は何をすればいいのか先に教えて欲しい。
-C男さんは、…私が信じている事を忘れないでくれればそれだけで良いです。
B子はいったい何をするというの?
-私は、…毎日ずっと指輪を左手にします、それだけです、、、プライドという言葉を思い出した。
369 :32-118 ◆1e92z1qkHA :2008/11/02(日) 23:21:55
俺はB子と結婚を前提に突き合うようになってから、転職活動を行っていた。
一番は理由はB子の勧めである。給料は良いが、夜遅く、朝早い。
それに仕事が、俺の性格に合わないとB子は強く、主張した。
-貴方みたいに優しい性格の人はもっと努力と成果が比例した仕事が向いている、
自分でも気付いていた、ブラック=ショールズ以来、やれ金融工学だ、
やれ数理ファイナンスだと、一見、合理的なように聞えるし、
そうである事を信じていたが、段々と信じられなくなったのであった。
所詮は博打とネズミ講でないか?そんな疑念が出てきた。
悪口を言っているのではない、つまり俺がそれだけの人間で落ちこぼれだったわけだ。
成績は中の上であったが、責任感が持って仕事するのが辛い職場環境であった。
仕事の愚痴を言うのは好きでないから、B子にはせいぜい休みが取れないぐらいしか
文句を言ったことがなかったのだが、何故かB子は俺が不安に思っていると分かったのだ。
なんでそう思ったんだい?、、、、結婚後聞いた事がある。
-それは、婚約者だったからだよ、自分の一生を左右する事だもん、真剣になるってw
-私が仕事の話を聞くと、決まってくらい顔したんだもの、誰だって分かるわよw
いい嫁だと再確認したわけだが、、、それはさて置き、
姉貴とB子が会談した翌週、今の会社から海外部門の経理として採用したいと
連絡があった。地道に資格を取っておいてよかったw
さっそくB子に伝えると、自分の事のように大喜びしてくれて自重していた、
お泊りを解禁し、今後の人生について真面目に話し合った。
そしてどう双方の家族を説得するかを決めたのであった。
370 :32-119 ◆1e92z1qkHA :2008/11/03(月) 05:28:39
双方といっても俺の家族は楽勝だと思われた。家族の最強生物は姉であり、
なんでも、ニコニコとマイペースな母のボケに突っ込みを入れる係りであった。
父は一人でテレビ、主にスポーツ観戦、に突っ込みを入れ、
俺は静観か、姉のご機嫌取りをしている、そんな家族であった。
S-全部説明しておいたから、後は注意条項守ってくれれば、大賛成のはず、
B-有難う御座います、お義姉さま、、、、、、、って俺の存在は?
S-あんたは何もしないでよろしい!、、、、、、つまり不要?
B-いてくれるだけで、こころ強いです、、、、、、、、つまり役立たず?
まぁ、強いて言えばB子に愛想付かされる可能性があった。一応持ち家とはいえ、
面積にしてB子の家の半分、不動産価値として4分の1以下で、
生活レベルも2、3段落ちるようであったし、何より俺以上に、
親父が連発するギャグはつまらなかったし、セクハラ気味であった。
でもそんなことは、考えても仕方ないし、俺は一切見栄を張ってなかったので、
いまさら心変わりはないはずである?
まだ寒かったが、B子は若草色のスーツで春の装い、コンタクト&薄化粧、
その雰囲気は優しくかつ女性的な感じであり、可愛らしかった。
玄関で両親に迎えられた時、成功を確信した。
父はやに下がり、母は、あらまぁ、といったきりニコニコしていた。
後ろで姉がガッツポーズしているのが、何となく不満だったが、、
丁度バレンタインデーだったので、意図したわけではないのだろうが
B子の手土産のチョコレートに、「B子さんからチョコもらった」
喜んでしまう父、職場で女子社員から嫌われている?
話は5分で終わった。応接間に通された後、俺がB子を紹介し、
結婚する事を報告すると、鼻の下が伸びきっている父は、簡単にOK。
母は、オヤオヤまぁまぁ、といったきり台所に行ってしまった。
371 :32-120 ◆1e92z1qkHA :2008/11/03(月) 05:30:21
その後は、親父のセクハラトークが炸裂、まるで素人単体モノAVの最初の
10分間のような、ねちっこく、本人はさりげないつもりのHな質問が続く。
柳に風と受け流すB子だが、俺と姉貴は時折警告を入れる。そんな感じ。
30分ほど続いたが、いきなり母が、お茶の替えをもって入ってきて
M-B子さんは結婚式の時、白無垢にしなさいよ、白無垢に綿帽子、
M-私も白無垢着たかったけれど、この人の親の要望で色内掛けで角隠しだったの
M-だから、B子さんは絶対、白無垢、お願いよ、、、、何時になく饒舌な母
後で姉とB子に聞くと一番対策していた事で、この時非常に緊張したそうだ。
俺の角度からは見えなかったが、一瞬B子は嫌な顔をしてしまったらしい。
B-すみませんが期待に沿えるかどうか、お約束できません、
B-結婚式自体を上げるかどうかも決めかねておりますので、、、
俺には、ちょっと冷たいかな?って感じであったが、姉貴的には、B子的にも
そして母的にも、これが正解だったようで、
M-あら残念、それじゃあ、やっぱり白無垢は姉ちゃんに着て貰おう、
M-いいお嫁さん、いいお嫁さん、、、、、とニコニコしながら台所に戻る。
後で、姉貴とB子はあれが一番緊張したと胸をなでおろしていた。
姉は事前に、母が無理難題を言った時は正直になれ、とB子に伝えていたそうだ。
母は正直に答えない人には心を開く事はないと、俺にはさっぱり分からんが、、
この年の11月B子は、本当に白無垢を着ることになる。
背の違いから袴の下で膝を曲げていた俺とのツーショット写真のほかに、
何故か、母とのB子の写真を写真屋さんにとってもらっていた母であった。
377 :32-121 ◆1e92z1qkHA :2008/11/05(水) 00:08:15
紹介は済んで誰も反対する事がないためにやることもなく、親父のセクハラトークに
姉貴が怒って締める、困惑顔のB子、だれ気味の俺という状態が続く。お袋は台所、
根が庶民なもので、夕食にすき焼きがでてB子に取り分けられるのを喜ぶ親父、
ビールを注いでもらって上機嫌、すっかりキャバクラの乗り、
F-いやー、本当にB子ちゃんはいい子だ、こいつに感謝したのはこれで2回目だ、
S-一回目は何時なのよ、、、、当然の突込みが入る。
F-それはこいつが生まれた時だ、当然、実は、、、、と俺も始めて聞く話がでる。
姉貴と俺は年がかなりはなれているが、本当なら間にもう一人子供がいたそうだ、
つまり、お袋は妊娠した第2子を流産していたのだという。
親父が酔っ払って話している途中で姉貴に目で確認を取るが、首をふるだけだ。
F-なんで家をついだわけでもないのに、うちに仏壇があると思う?
そう言えば、毎日お袋は手を合わせている。
4ヶ月に入った頃、その子はこの世に生を受けることなく、旅立ったそうだ。
そして、それまでおしゃべりで外交的だったお袋は、
F-今でいうとうつ病って言うのかな?塞ぎこんでコイツ(=姉貴)の世話と最低の家事以外
F-何もせずに、ボーとして時折、涙を流して声を立てずに泣いていた、、、、そうだ。
その当時は今より非科学的なのか、流産は女性のせいであるとの印象が強く、
F-いやー母さんの実家からは何か知らないが謝られるし、
F-俺の実家からは、お前が我慢しないでやるから掻き出したんだろってなぁ、
F-お母さんは何を話しかけても、答えてくれないし、本当に弱りは果てたんだ。
378 :32-122 ◆1e92z1qkHA :2008/11/05(水) 00:10:46
その後、親父は必死にお袋のせいでないというが、かえって塞ぎこんでしまうの悪循環
F-会社も大抵定時帰りで、毎日お袋を慰めた、、、、、そうだ、姉貴も頷く、覚えているのかな?
F-4年たって漸く、コイツ(=俺)が出来てな、もう今度は掻き出さないように我慢して、
F-あの子が返ってきてくれた良かったというと、あの日以来始めて母さんが笑って
F-二人して本当に大事にして過ごし、コイツが生まれたんだ、、、、俺を指差す。
何やら誇らしげな、親父がまとめに入る。
F-嬉しいより、ほっとした、生まれてきてくれた事に感謝だな
F-運命の女神にリベンジしたって感じかな、、、、このまとめでOKなのかい?
S-で、B子ちゃんに何が言いたいの?、、、、確かにB子は反応に困っている。
F-いや、コイツに言いたい、、、、、俺を指差す。
F-B子ちゃんが妊娠している時だけは出来る限り大切にしろよ、 今俺と約束しろ!
わかった約束する、、、、B子の手を握る。
S-おいおい、二人とも、妊娠してない時は大切にしないのかい!、、、、姉貴の突っ込み。
F-いや、そういうつもりで言ったのではないよ、わかってくれるよねB子ちゃん、、、、親父狼狽。
B-ええ、わかります、、、なんか感動しているのか、うるうる目で俺をみる。
F-まぁ、おしゃべりには戻らなかったが母さんは何時もニコニコしてくれる、それで満足だ。
その得意げな顔に何時もならむかつくところだが、何となく敬意がわく。
するとドンピシャのタイミングでお袋がアルバムをもってきて、
M-小さい頃、小さい頃、、、、といいながら俺の写真をB子に見せる。
あれー、今改めてみると、非常にこれって不味いよな、B子に見せると、、、
親父とお袋にリベンジされた運命の女神は俺にむかって試練をあたたようだ、
381 :32-123 ◆1e92z1qkHA :2008/11/07(金) 09:13:48
俺の写真を抜粋して並べたアルバムは当然の事のように誕生から始まっている。
写真はソコソコ古いがアルバムだけは新しい、
F-それな、母さんが新しくまとめなおしたんだよ、お前が結婚するっていうから、
あ、そうなんだ、、、、、母に悪気があったとは思いたくないが、これは不味い。
家族の全員の写真に埋没していたら、これほどまでに目立つ事はなかったろうに。
B-可愛らしい時もあったんですね、、、、、赤ん坊の頃の俺を見たB子はニコニコ。
B-なんか大人しい感じですね、、、、、幼稚園前の頃もニコニコ
B-随分、甘ったれさんだったんですね、、、、、幼稚園の頃からやや表情が険しくなり、
B-…普段でもこんな感じだったんですか?、、、、、完全に疑惑解明モードになった。
俺はまっさお、姉貴がどうフォローすべきか考えているかのように眉間に皴を寄せている。
B子は自分のした質問が重かった事に気付き、これまた困惑中。
誰もが、この場の雰囲気に押しつぶされそうだったその時に、
F-そうそう、コイツは小学校の3年生までお母さんと一緒に寝てたんだ。
F-お母さんのおっぱいが大好きでな、、、、、父よ貴方は強かった、、、無駄に、、
俺単独で写っている写真そのものが少なく、家族写真は元気に振舞う姉の後ろで
常にお袋にくっ付いている俺、それだけでなく母の胸に抱かれているのもある、
小学校上がっても、、、、なお、、、
B-…マザコン、だったんですか?、、、、、B子が次に強かったんだね、、俺涙目
S-いやー確かにそういう面もあったけど、私が締めたから小学校高学年の頃からは、
姉貴グッドジョブ、ちゃんと疑惑を晴らしてと思っていると
B-はぁ、それからシスコンなんですね、わかります。、、、、勝手にわかる、B子、、泣いていいですか?
M-私がね、不安だったから傍にいつも居させたかったの、、、、、お袋、何時になく長台詞
M-この子はね、優しかったから、、、、、なんかフォロー?、でもそれがマザコンって事だよね?
382 :32-124 ◆1e92z1qkHA :2008/11/07(金) 09:15:09
F-そうそう、大丈夫だっていうのに妙に事故とか心配して、病気とかなると大騒ぎだったw
F-まぁそれだけ大切に育ててもらったのに、ちっともお前は親孝行しねぇよなぁw
フォローは有難いがこれって付け届けでもしろってこと?
S-さっき、B子ちゃん連れてきてくれてありがとうっていってたじゃんw、、、、姉貴、一生着いていくぜ!
F-そうだった、でも次は孫だな、、、、何故か上からモノを言い出す親父、さっきの敬意返せ!
S-だからそれは、C男夫婦っていうか、B子ちゃんが決める事なんだってばぁ、いい加減にしなさい!
B-いえ、私も直ぐに欲しいと思ってますから、期待に添えるかどうかわかりませんが、、、、、こっちみんな
F-ほら、B子ちゃんは本当にいいお嫁さんだ、どっかの行き遅れとは根本が違う。
その後いい感じに親父が姉貴に締められて、B子と一緒に家をでた、今夜はお泊りだ。
B子と二人で手を繋いで駅に向かう途中、
-あのー、私とっくの昔に気付いてましたから、、、、、、いったい何を?
-マザコンだって事を、、、、、それ誤解だって、今じゃぁろくに話もしないよ。
-そうなんですかねぇ、別に構わないですけれど、、、、いい加減信じてくれ。
-私が一番ならマザコンでもシスコンでも良いですよ、、、、、完全に自分の中で納得したB子、
-…いいお家で育ったんですね、、、、、それ、嫌味?
-もう、なんでC男君はママに素直にならないんですか!、、、、いや最近ホント話もしてないから、、
-ママって言うのはB子ママの事です!、、、、コイツ、なに演技してんだ?
-ママに素直にならないと結婚してあげませんよ、、、、、言葉はふざけているが顔は、真剣?
素直になります、そのママって言うのを止めてくれると、なりやすいですけれど、、、
-ママがいやですか、ならおかあさんにしましょうか?、、、、、ダメだ、こいつは、、、
俺がこの後黙ったのを肯定と認識し、嫁からマザコン認定を今も受けている、
マザコンでシスコンでロリコンだと、、俺は変態さんかぁ?反論はする気ないけれどw
で、今子供ができた関係で俺が嫁をお母さんと呼んでいるのだが、、、、
-二人きりの時までそう呼ぶな、私はあんたを生んだ覚えない!このマザコンっていわれるw
386 :32-125 ◆1e92z1qkHA :2008/11/08(土) 18:23:04
俺の実家の全員の賛意と強い支持、いかなる協力も惜しまないとの言質を得たB子は
いよいよ本丸ともいうべき、自分の実家の説得する作業に入った。
-まずは浸透工作から、、、、と訳の分からない事をいって毎週週末には実家に帰る。
-寂しいけれど我慢してね、わかっているだろうけれど、、、、わかってないけど頷く。
俺が気付いたのは、B子の服装がいかにも出来るキャリアウーマン風スーツで、
ふちのないメガネで、嫌いといってたヒールの高い靴で、眉毛もそってかなり厚く化粧をしてた事。
日曜日にB子のところに、自分の荷物を少しずつもって、泊まりが目的ではなく、
新しい生活を作るためだ、台所のテーブルにはB子のイラスト入り指示書が置いてある。
この頃の俺の重要任務は、車を買う事、駐車場を借りる事、俺用の家具をそろえる事、
部屋の中で家具の移動をする事、そして、そして、疲れ切って帰ってくるB子を癒す事、
-あー、づかれたぁー、、、、帰ってくるなりB子は、大きく息をする
一息ついたら、、、、という俺の優しい言葉を全く無視して、コートを取ると、
-なんでこんなセンスのない机買ってくるのよぉー、、、、と怒り出す。
あのーこれ写メで確認した奴だよ、、、、俺弁解モード、
-あー、そうだったの、随分感じが違う、やっぱり実際見ないとダメね、、、、、俺叱られ損?
他にもB子の指示書にかかれていなかった細かな所にダメだしされ、俺涙目。
一通り人の作業をくさした後、B子はそれまでとは全く違う、優しげな雰囲気に戻り、
来週の俺の作業指示を出す。お茶も入れてくれるし、ご飯も作ってくれる。
疲れてないの?、、、、、心配して俺が聞くと、
-疲れているけれど、主婦の役目は果たさないと、、、、とニコニコ顔で答える。
387 :32-126 ◆1e92z1qkHA :2008/11/08(土) 18:27:45
ちょっと安定してそうなので、さっき帰ってきたばかりのとき、何であんなにきつかったかを聞く。
-あー、ごめんねぇ、自分でも悪いと思うんだけれど、一種のストレス解消、、、、、あ、、そう。
-短時間でストレス解消するには、人に当たるのが一番だから、、、、、それで俺。
-うん、やってるうちに切れられたらどうしようって、ふと思うんだけれどね、、、、(なら止めろ!)
-あ、この人なら絶対受け止めてくれるって思うと、つい、、、、そうかい。
-愛されているって感じられて凄く癒されるんだから、今だけだから、我慢して、、、、ぅああ、
因みにこのストレスがあると人の細かな作業にけちをつけるというB子の悪癖は、
彼女の言葉通りではなく、結婚後もまれにだが見られる。
絶対やるな、子供にやったら、即離婚だから、ときつく厳命しているが、
本人曰く、俺に対してだけ、甘えの一種だから許してよ、、、と直す気はないようである。
-だから、私に愛されているって証拠だよ、、、、って誤魔化されてもなぁ
390 :32-127 ◆1e92z1qkHA :2008/11/09(日) 05:57:54
B子の実家に乗り込む前日の土曜日は、B子のところに泊まることになった。
B子の指示で伸ばしていた髪を一緒に床屋に行って切った。
後ろでB子が色々指示を出していたのが、小学生みたいで恥ずかしかった。
あー、話は変わるが現在俺は床屋に行くことが殆んどない、美容院でもない。
嫁に刈ってもらうのである。俺が床屋にいった後に何回もダメだしをして
-もう私がやる!、、、、となったわけだ。
嫁のやった後が床屋とどう違うのかはわからない。しかし、分からないという事は上手いのである。
細かな失敗もあるのだろうが全く気にならない。だから、俺は時間がかかるがB子に刈ってもらう。
最後に生え際をそろえる女性用無駄毛シェーバーが何時何のために買ったものかは気になるがw
話は戻って、その後B子の指示でファッションショーを30分ほどやり、漸くOKをもらえた。
なんでこんなに見た目を重視するんだ、、、、、とやや不満気味に問い質すと、
-貴方の中身のふさわしい格好をさせているだけ、、、、とニコニコ顔、それ以上は突っ込めない。
何故かBこも着替えて二人の写メをとり、姉貴に送信、姉貴からかかってきた電話に長話。
何となく寂しい思いを再びするが、これも我慢であろう。
で、夕食後は厳しい暗記が待っていた。挨拶の後の自己紹介である。
まぁ自分の事だから覚えやすかったが、何故か職歴で前の会社を省く、理由は
-転職したばかりだと言う事と、父は転職する人嫌いだから、、、、だそうだが、
いつかばれる事ではないの?、、、、、と問い質すと
-承諾を得て籍を入れればこっちのものw、、、、、とかなり腹黒いよ、B子。
391 :32-127 ◆1e92z1qkHA :2008/11/09(日) 05:58:54
俺はそういうの嫌いだ、、、、と真面目に反論すると
-歌舞伎の勧進帳って知っている?、、、、、つまり知ってて見過ごす訳?
-そういう人だからしょうがないの、、、、、、って誰が?という台詞は怖いから出さない。
想定質疑応答は覚えなくて良いの?、、、、と聞くと、改まった顔で、
-ないよ、貴方が素で応えれてくれればいいんだよ、、、、演技の必要なし?
-失礼だなぁ、うちの親を騙す気w、、、、、アレ、さっき違う事いってたよね?
-だからぁ、見た目もそうだけれど、TPO的な最低限のお約束があるわけでしょ?
-それは押させておいて、後は貴方を素直に見せれば良いんだってばぁ
良くわからないが、何だか不安なのでさらにモニョモニョしていると
-あーもう、なんで自信がないのかなぁ、ホントに私の事を信じてる?、、、、信じているが。
-なら、私の目利きを信じてよ、貴方は最高の旦那様!私が保証する!、、、、やや切れ気味。
-大丈夫だって、そのためにこの一ヶ月死ぬほど苦労したんだからw、、、、、スマン
-あ、それとぉー、明日はA子いませんから、、、、、軽くいうB子
なんだってー!、、、、いったい何が起きているのか、想像もできない!
-卒業旅行でロンドンだって、よく8時間も飛行機乗れるわよねぇw、、、、、問題はそこでない。
なんで?居ない時を狙ったの?、、、、、、ちょっと不安が大きくなる。
-あのね、個別撃破って言葉しってるw、、、、、、冗談でなく、それって可笑しくないか?
-だから、最低限の気遣いは必要なんだってw、、、、???
-さぁ、明日は大変だから、今日はなしですよ、、、、なんでかしら色っぽく笑うB子であった。
394 :32-128 ◆1e92z1qkHA :2008/11/09(日) 17:50:20
次の日、B子指定の背広を着た俺はB子から着こなしに付いて細かな注意点を指摘され早くも涙目、
メーカーで新人研修を受けたB子が最後の指差し呼称を終える頃にはHPが半分になっていた。
で、B子の実家に向かう途中で幾ら自然体で良いと言われても気になるので、
B子の両親について軽く聞いてみた。
-そうね、母はA子をそのまま年を取らせたと考えれば良いと思う、、、、、苦手なんですが、とは言えない俺、
-父は、…そうね、空気みたいだと思っていれば良いと思う、、、、、何それ、背番号は23?
-背番号?、、、、、…エア・トーチャン、ってw、、、、B子の冷たい視線を受け、乾いた笑いをする俺、
どうもB子は偉大なシカゴ・ブルズのレジェンドを知らぬらしい。
-…これは、言わない気だったけれど、その寒い駄洒落、別に遠慮しなくていいから、、、、、はぁ?
-だから、無理して抑える事なんかないから、積極的に言えとは言わないけれど、、、、、どういうこと?
-三すくみなのよ、蛇、カエル、ナメクジ、、、、、、誰がナメクジ?、、、、、大きくため息をつくB子、
-…言い直すわね、グー、チョキ、パーで貴方がパー、、、、、まぁボギーよりまし?(苛め?)
-そう、会話の中で何でも包み込もうとするパー、、、、、包み込む?
-話を広げて煙に巻いて結局は他人を取り込もうとするでしょ、何時も、、、、、そうなんだ。
-パーに強いチョキは母、常に自分の意見を主張して相手を追い込む、、、、、う、うん。
-だから、母とは相性が悪いと思う、A子ともそうだったでしょ?、、、、、、(おお、言われてみれば)
-で、父はグーなの、守りに回って相手の矛盾点をつき自分の有利なところに結論を導く、、、、、あ、ああ。
-だから、母やA子に対しては恐ろしく強い、頭も切れる、実家の支配者、、、、、俺じゃ無理だな、
395 :32-129 ◆1e92z1qkHA :2008/11/09(日) 17:51:35
-うん、もう、ちゃんと話を聞く!貴方は絶対、父に勝てるって、パーだから、、、、、、パーでんねん?
-そう、貴方の意味不明な言葉を聞いて迷っているうちに雰囲気で押さえ込める、、、、、う、うん。
-だから、勝利は確定なの、心配しないでねw、、、、、、ちょっと待って、俺、お母さんに負けるんじゃない?
-本当に、話をちゃんと聞いてよ!、、、、、やや怒り気味のB子、大きくため息をついた後
-私は何だと思っているの?グー?チョキ?パー?、、、、、、わからない、本当に、、
-そういうと思っていたw、、、、、B子は正解をだせない俺に切れないで、嬉しそう笑う。
-本当は答えを考えて欲しいところだけれど、、、、、、いたずらっ子のように笑う。
-私は大抵の場合グーなんだよ、分かるでしょ?、、、、、、そう言えばそうかな、、
-だから、パーの貴方に負けてしまって包み込まれたんだってw、、、、、、う、うん。
-時々、悔しくなってチョキを出すけれど、貴方のパーに思考を停止して負けるのって、結構好きなんだ。
ぎゅっと俺の手を握るB子、電車の中で恥ずかしいけれど見詰めあう。何となく自信が出てきた。
-チョキの母にはグーの私が対処する、後はA子の事を自分から話題にて自滅しなければ、大丈夫。
-昨日も言ったけど、貴方は最高の旦那様、自信を持って、、、、、最高の笑顔で笑うB子。
B子の言うには、俺実家では、お袋がパー、親父はチョキ、姉は当然チョキだそうだ、
で、近頃嫁にチョキばかり出されているように感じる、俺は別の意味のパーかもしれんw
405 :32-130 ◆1e92z1qkHA :2008/11/10(月) 03:46:25
B子の家に着くと、その敷地の広さに圧倒された。
B子曰く、母方の祖父が土地成金なだけだそうだが、ハイソのイメージの私鉄沿線の駅に
歩いて10分な距離で200坪あるのはちょっと威圧されて当然だぞ。
まさか玄関にトラの毛皮が敷いてないよね?、、、、、軽く聞いてみる。
-wwそう、その調子で父を煙に巻いてw、、、、、、、マジに聞いたんですがw
ご両親に玄関まで迎えに来てもらったが、見たとたんに、あっとなった。
言われた通り、母親はA子をそのまま年取らせたような人だった。
年より若く見える美人で、その年代ではかなり背が高く、華やか雰囲気が素敵な人だ。
父親の方はといえば、さすがに有名企業の取締なだけあって威圧感がある。
如何にも仕事が出来ますって感じが怖い人だ、世の中の裏も知っている雰囲気。
だが、ご夫婦で並ぶとあまり怖くない、背の高さが同じか、むしろ、、、。
何の根拠もないが自信が出てきた。和室な俺のうちと違い、高そうな応接セットがある応接間に通される。
一通り、自己紹介を終えた後、特に質問も出なかったので、お約束のせりふをいう。
B子さんとは将来をともにすると約束しあった仲であります、急な話だとは思いますがご承認ください。
M-承認も何も、B子から反対されても結婚するって言われているから、、、、やや不満気味、
P-まぁ、ママ、そう切り出したら、C男君に失礼だろ、、、、、おお、さすがに大人な対応。
あー、ちなみにB子のご両親は互いにパパとママで呼び合う。A子もパパ、ママ。
でも何故か、B子のみ、お父さん、お母さん、そして父親はB子しかいないと、お父さん、お母さん。
どうでも良い事だけど、結構混乱する。
P-まあ、C男君も社会人なんだから、相手の親に反対されてまで結婚するなんて非常識な事できないだろ。
素直に感動した、多分B子が対母親向けに出している、もう成人だから本人達の意思で結婚する
という攻撃を、今すぐ一人前にだと認められたい俺に社会人としての自覚を促す事で、上手くかわしたのだ。
406 :32-131 ◆1e92z1qkHA :2008/11/10(月) 03:48:45
こういう場合に出すべきは、パーって言うか素でやってもパーがでる。
社会人としては、まだ若造ですから、ご指導頂きたいと思ってます。反対されてまで結婚する気はありません。
まずは反対を押し切ってまで結婚に持ち込む敵意がない事を伝えておく。
P-私の常識では、自分を若造と自覚してるうちは結婚しない方が良いと思うがな、
P-反対と言うわけではないが、もう少し長い時間を掛けて、色んな相手を見てからの方が、良いのではないかな?
ママはパパに任せたのか、大きく頷いて俺とB子を見る。横に座るB子の不安な感情が伝わる。
(OK、任せろ、餌に食いつかせたんだよ、反撃開始!だ)
ですよねぇ、実際私もそうしようと思ってたんですよぉー、、、、ママは何か言いたいみたいだが、パパが制する。
P-では、何でB子と今結婚しようと思ったんだね?
いやぁー、正直に言えばB子さんを悲しませたくないからです。私がどこに出ても恥ずかしくない自信も持てるまで
待っていると後、40年かかってしまう、その時はもうお婆さんになっているって、その責任を取れるのか、と。
まぁ、結婚して自分が昼夜、徹底的に教育してやっても5年以上かかる、とも言われましたがw
パパ唖然、ママふざけるなって顔でこっちを睨む。B子は気付かれないように手を俺の手に重ねる。
P-B子が君を待ち続けない可能性を考えた事はないのかい?、、、、、、当然の反論だ、想定どおり?
あ、そうですね、考えていませんでした。どうするの?、、、、、俺は素で驚き、B子の方を見る。
B-だから、待ちません。反対されても結婚しますから、、、、、、B子、GJ、コイツやはり結構頭がいい。
古典的な言い方をすれば「まだ未熟者ですが、お嬢様と一緒に成長していきたいです」って事である。
でも、この台詞を言える位の常識を持つ人間の場合、パパなら説得できると判断するだろう。
この台詞はあくまでも謙遜であって未熟さを本当にアピールしてないからw
本当の未熟さを見せる事で、B子の持つ駆け落ち婚という核兵器が生きてくる。
P-ちょっと、頼りなく感じるんだがなぁ、、、今度はB子をみて苦笑いのパパ
B-だから結婚するんだって、、、、、B子真剣な声と表情、困惑気味のママ、
407 :32-132 ◆1e92z1qkHA :2008/11/10(月) 04:13:53
P-まぁ、娘の言うことを信じる事にするか、、、、、最後までおれの事は信じない姿勢を崩さない気だ。
今後ともよろしくお願いします、、、、、、それでもいいから既成事実を作る。
P-ああ、ちょっと気の強いところがあるが、根は優しい娘だ、大切にしてやってくれ、、、、、一応陥落?
その後は承諾という方向に決まったのを察したママからのこまかな攻撃があったがそれはB子の担当。
全部覚えていないが、一例を挙げれば、
M-今まで、娘と半同棲してたんですってね、それなのになんで今まで挨拶に来なかったの、
B-だからそれは私が家を出る時に、話したでしょ、干渉されないで生きてみたいって
B-C男さんには、今まで待ってもらってたの、、、、、、、、、、(確かに待ってはいたがな、ちょっと違うよね)
こんなやり取りを苦笑い気味でみていたパパが唯一参加した話題はこれ、
M-C男さん、娘は結婚式もあげないといっていくけれど、どういう事!
はぁ、特に希望はないんで、B子さんの気持ちに沿って行ければと思います。
B-だから、お母さん、それは反対された場合、神前であげます、
M-なにいってるの、教会で純白のウエディングドレス着なさいよ
B-白無垢の花嫁衣裳の予定、それも純白のウエディングドレスだからいいでしょ、
P-C男君、式は何時あげる気かね?、、、、、さぁ、B子さんの希望通りで、
B-五月頃気候が良くなったら、六月は込むだろうし、、
P-いやぁ、五月に白無垢は暑いだろ、秋の11月頃で良いんじゃないか?ねぇC男君、
はぁ、希望はありませんから、従います。
P-それまでは籍は入れないでほしいな、後お腹を大きくさせるのは止めてもらいたい、良いよね。
ええ、もちろん。
後で本人から聞いたが、パパは俺の事が気に入らず、秋までの間で、何とか分かれさせようと思ったらしい。
俺は何となく承諾された感じで能天気に答えていたがw
409 :32-133 ◆1e92z1qkHA :2008/11/10(月) 21:20:02
きっと何かを感付いたのであろう、B子が必死に食い下がる。
B-おとうさん、籍だけは先に入れたいと思っているの、、、、が、余裕のパパは軽くいなす。
P-いや、C男君が既にそれで良いといっているし、何もそう慌てる事でもないじゃないか、、、、黒い恵比寿顔。
B子はこっちを見る、こ、この視線は、羅臼湖でみたあの<分かって頂戴、お願い!>の視線である。
(OK、任せて置けって、みせてやるぜ、俺の美技を!)
と、B子からのサインを受けやる気になったものの、さすが銀婚式を終えている夫婦ダブルスペアは連携も完璧である。
前衛のママをネット際にだしてきた。とにかくママからの質問、要望&自慢でこちらのチームの後衛のB子が
右へ左へとママのボレーを拾い捲るが、俺はほとんど役立たず、、、、。
さりげなくお茶のお代わりなど頼んでも、そのままB子に依頼を廻し、かえって戦力ダウン、このままではいけない。
だが、パパは既に伝説のエア・トーチャンになってしまって、なにやら観察モードに入ってニヤニヤしている。
が、ここで天は俺に味方した。なんと自分だけ話していたのが不自然だと思ったのか、
俺が中高校時代、柔道部だった事を話したのを、自分の苦手分野だと思ったのか、
M-うちの人は若い頃、剣道してたんですよ、、、、、ママがエアの話題をふった。
そうなんですか、凄いですね、、、エアを向いて軽くジャブを放つ俺
P-まぁ、十代の頃ちょっとだけ、それでも一応は段持ちなんだが、、、、、よし食い付いた。
それでは柔道2段の私より強いって訳ですね、、、、エアを持ち上げる。
ああ、剣道3倍段ってやつか?ありゃ嘘だよ、ジャンルが違うし、そもそも竹刀を持ち歩かないだろうw
構えは上段だったんですか?、、、、、エア・トーチャンのギャグを知らないエア本人はちょっと不思議な顔をする。
P-いや、普通に中段正眼に構えていたが、、、、、これはB子へのサインだ、今からパーを出すぞという。
B-そういえば、お父さんの得意技ってなんだったの?、、、、、B子は俺のサインを正確に読み取ったようだ。
P-まぁ得意技って程ではないが、試合で勝った時は大抵<篭手抜き面>だったな、、、、なんとなく嬉しそう。
それはどういう技ですか?、、、、B子の開いた突破口が閉じぬうちに、
410 :32-134 ◆1e92z1qkHA :2008/11/10(月) 21:21:42
P-私は背が低く手も短いから相手と切先を合わせるとどうしても、篭手が相手から近くなるだろ?
P-だから相手にとってリスクが少なく篭手を打ち込めるんだ、、、、、、はぁ、真剣に聞く俺。
P-で、それを予想してよけて面を打つんだ、今は出来ないよ、足のバネがもうないw
なんかそういう極意ってのは、柔道の試合でも参考になりそうですね、、、、食いついてくれ、エア!
P-私は柔道は詳しくないんだがC男君の得意技は何かね、、、、良し、
実はやわらちゃんと一緒なんですよ、、、、明らかに有名人を出してエアの次の言葉を待つ。
P-たしか、<一本背負い>だったかな?、、、、、いいえ、<谷落し>です。
ぽかんとするエア&ママ、まさにエアポケット、
まさか結婚の承諾を得るためにきてこんな冗談をいうのは予想外だったのだろう。
B-お父さん、気にしないで詰まらない冗談だから、、、、B子が必死にフォローに入る、これも待っていた。
いや違うんだ、やわらちゃんの<谷落とし>というのは冗談だけれども、本当に柔道にある俺の得意技なんだよ。
その後、丁度ひだり隣にいるB子を使って技の解説をする、<谷落とし>というのは組み手がけんかする
相手の足をとって一緒に真横に倒れる捨て身技である。極端な左変形組みであった俺は、
相手引き手をとらせない中に回り込んでこれをやるのを、たまぁにやった事がある(実際は得意技でないw)
柔道の寝技は練習すればするほど経験をつめば積むほど上手くなるんです。、、、、エアの目を見て話す。
でも、よく練習サボっていた私は寝技で勝負できない、、、、エアも真剣に聞く。
だったら、立ち技なんですが、これも正攻法の場合生まれもった才能がモノをいう、、、、、エアは気付いた。
実力がなくて、どうしても勝ちたい場合は奇襲しかないんです、、、、、これが結論。
P-そうか、どうしても勝ちたかった場合だったんだな、その試合は、、、、B子&ママには分からない。
仮に、また試合をする時はちゃんと練習を積んで寝技で勝負します、、、、エアと俺との約束だ。
P-まぁ、私が寝技得意って事ではないんだがな、、、、…柔道なさってたんですか?知っているけどあえて質問。
411 :32-135 ◆1e92z1qkHA :2008/11/10(月) 21:22:52
P-…ちょっと、かじった程度だよ、君には確実に負ける、、、、、もちろん、エアには柔道の経験などない。
でも、幾多の修羅場を潜って生き残ったであろう企業戦士としての、大人の男としての経験なら充分あるのだ。
B子とママは、話に着いていけてないのだが、エアの雰囲気の変化は分かったようだ。
P-ところで、君はB子と今同棲しているんだったかな、、、、、いいえ、たまに私が泊まりにいく関係です。
P-それでもやっぱり娘の親としては心配だな、やっぱり早めに結婚式あげてもらおうか?、、、、俺の目を見て言う。
ふと気付くとB子がなにやら目配せの後、右の掌を大きく広げた。サインだ。わかっているって!
P-今から式場探しても5月には、間に合わないんじゃないかな?、、、エア、サイン盗み間違え、ママなにやら反論。
あのですね、これはいい難いのですが、B子さんに指輪をプレゼントした事があるんですよ、
あのー高価ではない、プラチナの飾りも彫ってない指輪なんですが、、、
今はつけてませんが、B子さんはそれをほとんどいつも左の薬指につけているんです。
B子はハンドバッグから指輪を取り出す付けようとする、よく見れば左手の薬指には指輪を付けていた跡がある。
ですから、彼女を悲しませないよう、彼女の希望通りにしたいんです、私の大切な人ですから。
エア呆れたように笑うが、俺の目をみて何度も頷く、非常識とかなんとか、なにやら文句いうママ、
P-ママ、ここはC男君を信じて任せようじゃないか、、、、、、、、今度は俺を信じるってか、完全陥落だよね?
P-B子、約束通りの人連れてきたな、、、、、B子に優しげに微笑むエア。で、約束って何。
この後ママVsB子の戦いはあったが、俺とエアはノーサイド後のラガーメンのように男臭い視線を黙って交わしていた。
で、B子の希望通り、同棲&入籍は今月中に行う、結婚式はママ&B子の協議の末、日程を決めるで決定。
M-式の時、お腹が目立つのだけは止めて、、、B子は含み笑い、俺照れ笑い。
412 :32-136 ◆1e92z1qkHA :2008/11/10(月) 21:23:35
で、お寿司をとってもらってそれを食べた帰り際に、立ったとたんにエアに聞かれる。
P-C男君は随分背が高いな、180あるのか?、、、、、少しかけます。
P-まぁ、B子は私ににて小さいから、、、本当に大切にしてくれよ、、、、、よく分からないつながりの台詞に頷く。
エアに今度酒でもと言われて携帯の電話番号を交換してB子実家を後にした。
あれでよかったの?、、、、帰りの電車の中で、俺はB子に聞く、
-うーん、父から電話番号交換したのがちょっと不気味だけど、、、、、不気味って?
-目上から名刺交換しないでしょ?普通、、、、、ああ、そうだけれど。
-そういう序列とかルールとかに拘る人なんだよね、、、、確かに不気味だな?
-でも、今日は相当貴方に高値を付けたと思うから、単純にお婿さんと
-お酒を飲みたいだけかもしれないんだよね、、、、首を傾げてる
高値って、あれで気に入ってもらえてたの?、、、、、俺は素朴な疑問をぶつける。
-うん、予想以上、なんていうか、父のすきな仕事ができる男と思われてはなさそうなんだけど、
-自分以上に、私にとって頼りになる男だとは認めて貰えたから、、、、、(それが約束?)
-多分ね、私が貴方を好きになったのと同じような理由だと思う、、、、、(?、ここで聞くのは野暮だ)
B子は俺の手を握る、電車の中で恥かしいけれど見詰め合う。この時は本当に幸せだった。
次に何が起きるかも知らずに、、、
--- エ ア の 逆 襲 ---
C O M I N G S O O N
出典:省略
リンク:省略

(・∀・): 71 | (・A・): 21
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