勇気が生んだ友情

2010/02/24 22:41 登録: 均

数年前、田舎者の私が上京したてだったころの話。

電車の中で若い金髪ニーチャンの足を踏んづけてしまった。

すぐに謝ったけど、向こうは激昂して許してくれなかった。

何か漫画によくあるような展開で、
(それで謝ってるつもりか!誠意見せろや!!
みたいな感じだったと思う。他にも数人金髪仲間がいて、
ニヤニヤしながら眺めてた)

気の弱い私はもう土下座寸前までいったと思う。

誰か助けてー((((;゚Д゚)))ガクガクブルブルしていると、
向こうから般若の形相で歩いてくる女性がいる。


助けてくれるのか!?と思ったら、
彼女は金髪をドンと押しのけ私に向かって一言、

「この 泥 棒 猫 !!」

金髪達と私、ポカーン。
その後金髪が口を挟む間もなく、

「あんたこの前私の彼氏とラブホから出てきてた女よね!!?」

「しらばっくれてんじゃないわよ!!」

と、罵詈雑言。

すごい声大きい。

あのすいません、私今彼氏いません…
と口を挟む余裕もなく、マシンガンのような非難。

間違いなく金髪より怖い。

正直涙目。

金髪達はもうニヤニヤ顔じゃなくて
「女こえぇ」と言う目で見ていた。

多分他の乗客も怖くて注意できない状況だった。

そうしている間に駅が近づいてきた。

すると突然彼女の態度が一変。

「あああああああああごめんなさい、
 良く見たら全然違う人でした!!
 見間違えました!!本当に申し訳ありません!!」

と平身低頭。

土下座されるかと思った。

もう何が起こっているのかわからない。

ドアが開き、

「お詫びにお茶でも!!!」

と彼女に車外へ連れ出される私。

ホームに下りて電車のドアが閉まった瞬間、本当に土下座された。

慌てて起こすと、顔真っ赤にしてて震えてた。

話を聞いてみると、

女性が絡まれてる、助けなきゃ!
→でもまともな注意なんて怖くて出来ない

という経緯を経て、あの行動に出たらしい。

勿論お互い赤の他人。

その後
本当にお詫びに喫茶店に行ってお互いの連絡先を交換し合った。

一人で都会に来て心細かった私にとって最高に嬉しかった出来事。

今も親友です。


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