幼馴染「透視ねぇ」
2010/04/04 13:57 登録: <♯`Д´>
男「信じてないね」
幼馴染「まぁねぇ」
男「ま、俺は知らないけど」
幼馴染「そんなこと言われてもね」
男「証明する?」
幼馴染「ん?」
男「下着の色とか当てればいいの?」
幼馴染「うーん」
幼馴染「あてずっぽで当たらない?」
男「普通の下着なのか?」
幼馴染「普通だけど」
男「じゃあ、ブラも当てれば」
幼馴染「うーん」
男「んじゃとりあえず見るねー」
幼馴染「どうせ無理だと思うけど」
男「そんなこと言えるの今のうちだぜ」
幼馴染「ほら、さっさとやって見せなよ」
男「後で泣くなよ。・・・はっ〜・・・」
幼馴染「ぶっ。なにそれ、掛け声?」
男(・・・よし、いいぞ。見えてきた・・・)
男(・・・どれどれ、これは・・・、分かりづらい・・・肌色・・・?)
男(・・・案外地味――)
男「ぶふッ!!??」
幼馴染「ちょっ、なに!?」
男「・・・はぁー、はぁー」
男(こいつ・・・、ブラしてねぇっー!!??)
男(ちょっ、えぇっ!?どういうこと!?どういうこと!?)
男(こいつなんでブラしてないの!?なんで!?え!?)
幼馴染「・・・えーなに急に。大丈夫?」スッ
男「近づくなっ!!」バッ!
幼馴染「はぁ?心配してんのに・・・」
男「いや、ちょっとまって混乱中・・・」
幼馴染「・・・あ。さては出来なかった言い訳考えてるっしょ?」
男「!!」
幼馴染「やーっぱ嘘だったね、透視なんて。バッカみたい」
男「嘘じゃなっ・・・!!」
男(見えたんだよ!見えすぎた!見えちまった・・・!!)
男(そんなこと、言えねぇだろぉぉぉぉぉ!!!)
幼馴染「・・・ふーん。じゃあ見えたんだ」
男「は・・・」
幼馴染「言ってみてよ」
男「ななななにを」
幼馴染「とぼけんなよー。私のブラの色!」
男「あ、ああ・・・。色ね・・・」
男(付けてねぇだろぉぉぉ!!)
幼馴染「ほら、言ってみ?」
男「・・・と、透め・・・」
幼馴染「・・・・・・・・・」
男「・・・ではなくー、えーとー、えー・・・」
幼馴染「早くギブアップしたらー?」
男「いや待てよー、えー・・・」
男(ちくしょぉぉぉどういうことなんだよぉぉぉぉ!!!)
男「・・・水色」
幼馴染「へ?」
男「水色・・・かなぁ・・・、ぼやけててよく見えないけど、うん」
男(ブラつけてないだろなんて言えるかっ!!)
幼馴染「・・・ブー。はずれ」
男(そりゃそうだッ!!!)
男「・・・えーマジかよー」
幼馴染「ほーら嘘っぱちだ」
男「ううう嘘じゃねーんだけどー・・・。あれー?調子悪いんかなぁー・・・」
幼馴染「んじゃ気が済むまで見てみればー?」
男「ッ!!・・・おーう、じゃあもう一回・・・」
幼馴染「どうせならパンツも当ててみれば?」
男「・・・そそそーだなー、サクッと当ててくかー!はは・・・」
男(たまたま付け忘れたんだよなぁ、そうなんだよなぁ・・・?)
男(まさかいつもつけないなんて事ねーよなぁ・・・!?)
男(それじゃあ痴女だよなぁ!?勘弁してくれよぉー・・・!!)
幼馴染「あ」
男「ななななにっ!?」ビクッ
幼馴染「・・・なんでキョドってんの?」
男「べべべ別に普通」
幼馴染「ほんとー?」
男「ホントホントー・・・!」
男(そりゃキョドるわ!幼馴染が痴女かどうかの瀬戸際なんじゃい!!)
幼馴染「怪しいなー。なんかキモい」
男「そっ。そりゃあさ、女の子の体マジマジと見るなんて緊張するしー・・・」
幼馴染「え・・・?」
男「あ、いや、うん。ごめんキモいよな、ははは。・・・さーてホンキで当てるぜー・・・!」
幼馴染「・・・あ、うん・・・」
男「よ、よーし」
男(ブラをつけてないのはなんらかの理由がある。つまり、セーフだ・・・」
男(しかーし、パンツではどうか?)
男(パンツを履かないなんて痴女以外の何者でもない)
男(・・・つまり!パンツさえ履いていればコイツはシロ!うん、そうに決まってる!!)
男(・・・パンツなんて誰でも履いてるよなーそうだよなー)
男(パンツだけでも当てちまえばこっちの面目は・・・)
幼馴染「・・・早く見れば?」
男「・・・お、おう」
幼馴染「・・・言っとくけど、当てずっぽうになるから一回だけね」
男「よ、よーし。張り切んねーとな!ははは・・・」
男(余裕!パンツくらい余裕!当てられる!いける!)
男(よーしよーし、信じてるぜぇー・・・。頼むぜぇー・・・)
男「・・・はぁ〜・・・!」
幼馴染「なーに熱くなってんだか」
男「・・・うるせーな、真剣なんだよ俺は・・・」
幼馴染「こんなことに真剣とか、キモ」
男「・・・はぁ〜・・・」
幼馴染「・・・・・・・・・」
男(・・・よし、いける、いけるぞ・・・)
幼馴染「・・・そんなに、私の下着見たいの?」
男(・・・上は見るな上は見るな・・・集中して・・・)
幼馴染(・・・私、ずっと女として見られてないと思ったから・・・えーっと・・・」
男(・・・よしよし、いいぞ、いいぞ・・・)
幼馴染「・・・と、とにかく、そ、そんなに見たいんなら・・・」
男(見える、見えるぞ、見え――)
男「――勘弁してくれよッ!!!」
幼馴染「ふあっ!?」
男「なんてこったぁぁぁッーーー!!!」
男(見えねぇー!パンツが見えねぇー!!)
男(キャンセルだー!強制キャンセルだぁー!!)
男(駄目だマジだうわぁー!クロだぁーー!!)
幼馴染「えっ、あ、な、なに?どうした?」
男(俺の幼馴染痴女だぁーーーーー!!!!)
幼馴染「な、なにを勘弁するって・・・?」
男「・・・いや、ななななんでもない・・・」
幼馴染「やっぱ、私の・・・」
男「お前のッ!下着!見えた!」
幼馴染「えっ・・・?」
男「見えた見えた!もーバッチシ!任せて!!!!」
幼馴染「そ、そんな熱くなるなよ・・・」
男「熱くなるって!お前のパンツだぜ!?」
幼馴染「・・・ッ!!」カアッ
男「熱くもなるってー!真剣だからさぁー!いやぁ参ったよー!!」
幼馴染「へ、へぇ〜・・・」ドキドキ
男「おう!」
男(ヒー馬鹿になんねーとやってらんねーわぁ!!)
幼馴染「・・・で」
男「んー?」
幼馴染「な、何色だった・・・?」
男「あー!えーっとなぁー・・・」
幼馴染「うん」
男「・・・黒!黒だろー!?いやー、結構大人っぽい下着つけてんのなぁー!」
男(ホントはつけてませんけどなー!!まかせて!俺誰にも言わないからー!!)
幼馴染「・・・・・・・・・」
男「・・・あれー、ちちち違ったー?おかしいなぁー!」
男(安心しろー!俺だけの秘密だからー!)
男(お前の性癖馬鹿にしたり、お前と距離置くなんてことしないからー!)
幼馴染「・・・・・・・・・」
男「あー、やっぱまだ精度悪いのかなぁ?なんてなー?はははー!」
男(人それぞれいろいろあるし!うん!そりゃちょっと心配だけどさ!)
男(それはお前の身の危険の心配であって、お前の行動は受け止めるからー!)
幼馴染「・・・よ」
男「んじゃーさー!もうちょい練習するからさー!またお前の」
幼馴染「・・・よく、分かったね」
男「・・・ホワッツ」
男(あれー?あれあれー?んー?)
幼馴染「もしかして、覗いてたり・・・」
男「いやいやはは、まさか、え?もしかして」
幼馴染「えーじゃあたまたま?」
男「・・・・・・・・・」
男(お前、黒どころか白も水色もなにもつけてないじゃん!肌色じゃん!)
男(なにが当たったって?えぇー!?)
幼馴染「怪しいなー」
男「じ、実力だっての!ほら、信じたろ?透視?」
幼馴染「どうかなー」
男「はは・・・」
男(こいつ・・・まさか・・・)
幼馴染「んじゃ、今度は柄付きでやろーよ、それなら正確っしょ?」
男(自分の痴女隠すために、下着つけてるフリしてんのー!!??)
男「お、おお!臨むところだぜ!」
幼馴染「望む・・・」ドキドキ
男(・・・な、なんて狡猾な痴女なんだっ・・・。怖っ・・・!!)
男(つーかそこまで俺の透視能力信じないわけ!?)
男「よーし、んじゃ次も当てて、絶対信じさせてやるかーははー・・・」
幼馴染「やれるもんならやってみろって」
男「おーう任せろー!」
男(いっそ言ってやろうか!?俺がココまで気ぃ使ってんのに・・・)
男(・・・駄目だ!俺が居たたまれない!なんか弱み握ったみたいで気持ち悪いっ・・・!)
男(紳士だ、俺は紳士だ。紳士は黙るぜェー。お前とは長い付き合いだしよォー・・・)
幼馴染「あー、くっだらない。あんたが変なこと言い始めるからさぁ」
男「ま、まぁいいじゃん。それよりどうする?久々にスマブラでもやっか?」
幼馴染「んー・・・。やめとく。今日はもう帰ろうかな」
男「そ、そっか。おっけ、分かった。またいつでも来いよ」
幼馴染「ん。じゃあ明日にでも。CD借りてくねー」
男「じゃーなー」
幼馴染「ばいばーい」
・・・パタン
男「・・・・・・・・・」
男「・・・うわー!焦ったぁぁぁ!!!」
男「なんだアイツなんだアイツなんだアイツ!!!」
男「いつから!?いつからノーブラノーパン!?」
男「いつも!?いつもなの!?」
男「うわー駄目だってやばいってー!うわー!!」ゴロゴロゴロ
男「・・・うわー」ピタッ
男(・・・いままでここに、アイツが居たのか・・・)
男「・・・・・・・・・」
男「・・・うわー!マズいって馬鹿!ちくしょー!あのやろー・・・!!!」
男「俺は紳士俺は紳士俺は紳士俺は紳士俺は紳士・・・」ゴロゴロゴロ・・・
――幼馴染の部屋
幼馴染「・・・焦ったー。何が透視だよ、結局なんにも見えてないし」ボフッ
幼馴染「見えてたら、ヤバかったな。もうアイツのとこなんて行けないよ」ゴロン
幼馴染「・・・・・・・・・」
幼馴染(・・・あぁ、でも・・・。ちょっと、見られたかったかも・・・)
幼馴染(ヤバいのは分かってるけど、でも・・・)ギュッ・・・
幼馴染「・・・・・・・・・」
幼馴染「・・・駄目っ、バカ!私ホントバカ!!今だってもうヤバいのに・・・!」バタバタ
幼馴染「・・・・・・・・・」
幼馴染(アイツ、私の下着・・・見たいのかな・・・)ギュゥ
幼馴染(・・・私は、いつも、もっと、見てもらいたいのに・・・)
幼馴染「・・・んっ・・・」ピク
幼馴染(・・・あぁ・・・もう・・・)
幼馴染(アイツの・・・バカ――)
――次の日
男「・・・・・・・・・」
男「・・・はは・・・紳士失格だ・・・俺・・・」
ガチャ
母「起きてっかー」
男「・・・うーい」
母「あれ?珍しい。早起き?」
男「逆」
母「なるほど。ご飯できてるよ」
男「たまには食うかぁー・・・」
母「早く起きてきな、たまにはのんびり学校行け」
男「んー・・・」
母「ああそうそう。お母さん、お父さんと夜出かけてくるから。夜飯どうする?」
男「テキトーに食う・・・」
母「はいよー」
――学校
男「・・・眠すぎて逆に眠くない・・・」
友「おろ?今日早いんじゃねー?」
男「俺は悟りを開いたかもしれん」
友「なにお前、変なもん食った?」
幼馴染「・・・・・・・・・」
友「あっ。おーい!なんかコイツ変なんだけどー!」
幼馴染「私に聞かないでよ」
男「う・・・」
友「なんか知んない?」
幼馴染「知らない。・・・あ、CD忘れた。家行けば大丈夫?」
男「んー良いよ」
友「俺も行って良い?」
男「お前は『ヒューヒュー朝からお熱いねぇ!』って言ってれば良いんだよ」
友「お前さ、友人ポジションを舐めてるだろ」
女「・・・ヒューヒュー朝からお熱いねぇ!」
幼馴染「・・・役割破壊・・・」
友「ちょ、ちょっと待って。ホントに俺の役割ってそこだけなの?」
女「何の話?」
男「なんでもないです」
女「ねぇねぇ、何で彼こんなにテンション低いわけ?」
幼馴染「私に聞かないでよ・・・」
友「悟りを開いたらしいよ」
男「なんか、ごめんなさい」
幼馴染「はぁ?」
男「・・・いや、俺が謝るのはおかしいだろっ!!」
幼馴染「さっきからなに言ってんの!?」
女「あんまり調子悪いようなら保健室行けな」
男「・・・了解です・・・」
先生「――で、あるからして〜」
男(・・・・・・・・・)
男「・・・はぁ〜・・・!」ボソッ
男(・・・女ちゃんは・・・、紫?か」
男(委員長は・・・白。うん、目によろしい)
男(・・・あー、あの子は縞々・・・こっちは水玉・・・)
男(んで、アイツは・・・)
男「・・・・・・・・・」ジー・・・
男「・・・!」ガツン!
先生「・・・どっ、どうかしたか!?」
男「・・・なんでもありませぬ・・・」
先生「そ、そうか・・・。静かにな」
男(・・・なんでアイツ学校でも着けてねーんだよぉぉぉ!!??)
男(・・・ちょっと待ってぇ・・・嘘でしょ・・・)
男(そこまでなの!?そこまでなのかお前!?)
男(それで今までフツーにしてたのか!?おい、おかしいだろ!!)
男(うおぉぉぉぉぉ!!)ガツン!ガツン!ガツン!
友「お、おい?ど、どうした・・・?」
先生「なんだ、何があった!?」
男「・・・先生ッ!!」
先生「はいっ!?」
男「・・・保健室に・・・行ってきます・・・!!」
先生「・・・あ、ああ。気を付けろよ・・・」
男「・・・・・・・・・」フラフラ
・・・パタン
幼馴染「・・・なんだ、アイツ」
キーンコーンカーンコーン・・・
男(アイツは痴女でぇ・・・)
男(俺は別に、アイツの性癖なんか気にしないわけでぇ・・・)
男(そりゃあ、反紳士的な行動は犯してしまったわけだが)
男(・・・ヒくとかそういうのは、無いし・・・)
男(・・・・・・・・・)
男(・・・嘘。ごめん、やっぱちょっとヒくわ・・・)
男(・・・でも、それでアイツのこと別に避けたりしたくなるわけじゃないし・・・)
男(・・・・・・・・・)
男(・・・なのに)
男(なのになんで、俺こんなモヤモヤしてんだ・・・?)
ガラッ
幼馴染「・・・失礼しまーす」
男「!?」
幼馴染「起きてるー?」
男「・・・寝てるー」
幼馴染「起きてんじゃん、バカ」
男「・・・・・・・・・」
幼馴染「・・・なに、ホントに具合悪いの?」
男「・・・誰のせいだと・・・」ボソッ
幼馴染「ん?なに」
男「・・・べっつにー!ただの寝不足」
幼馴染「そんなことだろうと思ったよ」
男「あと、透視のしすぎ?」
幼馴染「まだ言ってる」
男「・・・信じてねーんだもんなー」
幼馴染「仮に本当だったとしたら、アンタ相当変態じゃん」
男「・・・・・・・・・」
男(・・・おめーにだきゃぁ言われたくねぇぇぇぇ!!!)
幼馴染「んじゃ、今日はもう透視やめとく?」
男「・・・・・・・・・」
幼馴染「まーそんなことどーでも良いんだけど。早く帰ろう」
男「お前、そーいうの嫌いなんじゃねーの?」
幼馴染「仕方ないでしょ、頼まれたんだから」
男「誰に」
幼馴染「先生とか」
男「あー・・・」
幼馴染「今日ホント、変だったよ?」
男「ちょっと悩んでてなぁ・・・」
幼馴染「へぇ。珍しい」
男「でもなんか、すげぇ下らないことで悩んでる気がしてきた・・・」
男(そもそも何故俺が悩んでいるのだろうか・・・)
幼馴染「まだ寝てる?」
男「いや、帰る帰る」
幼馴染「んじゃ、早く行こ。鞄」
男「お、サンキュー・・・」
ガララッ・・・
男(・・・すっごく気の付く彼女ですが・・・)
男(パンツ履いてませんっ!痴女です!!)
幼馴染「・・・なに」
男「なっ、何でも・・・」
幼馴染「ふーん。早く歩けよ」
男「いやっ!階段はお前が先降りろよ!」
幼馴染「はぁ?」
男「れっ・・・レディファースト・・・」
幼馴染「小さすぎだろ・・・」
男「・・・・・・・・・」トボトボ
幼馴染「・・・ねぇ」
男「んっ!?」
幼馴染「なにキョドってんの」
男「いやー普通普通!・・・で、なに?」
幼馴染「・・・すっごい例えばの話なんだけど・・・」
男「おう」
幼馴染「・・・私がさ」
幼馴染「・・・ものっすごい秘密とか持ってたら、どうするよ」
男「・・・持ってんの?」
幼馴染「例えば」
男「え、あーうん」
男(持ってんだろ・・・)
幼馴染「どう?」
男「どうとは」
幼馴染「いやー、だから・・・」
男「・・・つーか、どっち系の秘密?」
幼馴染「・・・・・・・・・」
男「・・・・・・・・・」
幼馴染「・・・ひ、ヒいちゃうような」
男「・・・も、持ってんの?」
幼馴染「例えば!」
男「あー、あー。うーん・・・」
男(ダウトォ!と言ってやりたいとこだが・・・)
男(・・・・・・・・・)
男(・・・俺、知ってんだよなぁ。秘密)
男(・・なーんか、セコい気がする・・・)
幼馴染「どうする?」
男「・・・どうもこうも、いいんじゃねーの?」
幼馴染「いい、ってのは?」
男「俺は、ソレがなんなのか全然分かんないけど・・・」
男(・・・ホントは知ってるけど・・・)
男「・・・んー。ヒいちゃう系?」
幼馴染「ヒいちゃう系」
男「んじゃ、俺はヒかないっと」
幼馴染「・・・・・・・・・」
男(実際ヒいて無いし・・・)
男「・・・ごめん、やっぱちょっとヒくかも」
幼馴染「どっちだよ・・・」
男「いやーでも、ソレ踏まえても、ってなると思うよ?」
幼馴染「・・・ふーん」
男(・・・実際、なってんだけど!)
男(なんだこれ・・・打ち明けてぇ・・・、ムズムズする・・・)
男(でも爆発すんの俺じゃなくてコイツだからなぁ・・・)
男(・・・あーなんで俺が悩んでんだ)
幼馴染「ほい、着いた」
男「お、おう。悪ぃなわざわざ」
幼馴染「近いんだから良いって。今日はもう寝なよ」
男「言われなくてもそーするわ」
幼馴染「CD、明日で良い?」
男「いつでも良いって。じゃあな」
幼馴染「ん。ばいばい」スタスタ
男(・・・あー、歩ってるよ。ノーパンで・・・)
男(変態だー、うわー変態だ。むしろすげーよ)
男(そんなに見られたいのかぁ?おかしいだろっ!)
男(・・・おかしいだろー・・・)
バタン
幼馴染「・・・ふっ、二人で、帰って、来ちゃっ、た・・・」ヘナッ
ペタン
幼馴染(あ〜〜〜・・・、ヤバかった。非常に)
幼馴染(・・・・・・・・・)
幼馴染(・・・立てない。せめて部屋行ってからじゃないと・・・)
幼馴染「・・・んっ」ピクン
幼馴染(・・・あー)
幼馴染(いつまで、こんなこと続けてんだろ・・・)
幼馴染(・・・・・・・・・)
――いやーでも、ソレ踏まえても、ってなると思うよ?
幼馴染「・・・嘘、つけ」
幼馴染(・・・分かってるよ、分かってる)
幼馴染(ホント、どうしよっかな。私のコレ・・・)
――夜
男「・・・確かに、出かけるとは言ってたけど」
男「なにも家に食べ物が無いってのは酷すぎじゃありませんか」
男「・・・・・・・・・」
男「外で食うのもなー、なんだかなー」
男(・・・コンビニでテキトーに買って、家で食うか)
男「そ、う、と、き、ま、れ、ば〜」
ガチャン、バタン
男「鍵鍵、っと」
・・・ガチャン
男「おっけー」
バタン
幼馴染「・・・あ」
男「あ」
幼馴染「・・・へぇ、今日おばさんいないんだ」
男「いつまでも仲良くて困っちまうよなー」
幼馴染「良いじゃん。良いことだよ」
男「いやーお前んとこみたいに、なんつーか歳相応の仲の良さって言うか」
幼馴染「んー。ウチってあんまり出るの好きじゃないし」
男「お前は好きだけどな」
幼馴染「アイス食べたくなるじゃん。アイス」
男「まぁなー」
男(・・・コイツ、まさか今も・・・)
男「・・・はぁ〜・・・」
幼馴染「あー何買おうかな。そろそろ雪見大福も終わりの季節か・・・」
男(・・・よし、見える、見えてきて・・・)
男(・・・履いてる、だと)
男「・・・・・・・・・」
幼馴染「もうスイカバーって出てる?」
男(・・・何故ちょっと残念がってる俺・・・)
幼馴染「ねぇ」
男「えっ?あー。まだ早いんじゃね」
幼馴染「そっかー。思い出すと食べたくなるなー」
男(・・・いやでも、ほっとした)
男(てっきりストリーキングも好きかと・・・。ああでも・・・)
男(・・・んー?なんで俺ここまで安心してんだー・・・?)
幼馴染「何買うの?」
男「・・・ん、あー、えーと。今おにぎり百円だっけ?」
幼馴染「土日で終わった」
男「ああそう・・・。じゃあ弁当かな」
幼馴染「新しいおにぎり旨いよ。炊き込みご飯ってやつ。味付け海苔になってて」
男「そんなんあんの?うわー、ノーチェックだった、買おう」
――コンビニ
男「・・・ねぇよ炊き込みご飯!!」
幼馴染「この時間は少ないよ」
男「うわー信じらんねぇ・・・買う気になってた・・・」
幼馴染「早くアイス選び行こうぜ」
男「アイスで腹が膨れるか!」
幼馴染「んじゃ先見てるよ?」
男「あーちょっと待って。買ってやるから」
幼馴染「・・・え。なに急に。キモい」
男「いやー罪滅ぼしというかなんというか・・・」
幼馴染「は?アンタ私になんかしたの?」
男「いやこっちの話!うん!大丈夫!」
幼馴染「・・・・・・・・・」ジー
男「・・・さぁアイス選び行こうぜ!俺、『爽』!」
幼馴染「――レジ遅い」
男「この時間って混むよな」
幼馴染「みんな行くとこ無いの?」
男「行って帰ってきたとこっしょ」
幼馴染「あーそう」
男「そろそろ腹が限界だわー」
幼馴染「・・・あ」
男「なに」
幼馴染「あそこ、見てみ?」
男「んー?」
中年「・・・・・・・・・」キョロキョロ
幼馴染「・・・さっきからずっと居るよね、服装も怪しいし」
男「人を見かけで判断するのはよそうぜー」
男(お前のような痴女も世の中に居るのだ・・・)
男「・・・まぁ確かに怪しい、ってか怪しすぎる・・・」
男(目深帽にサングラス?どんだけ顔見られたくないわけ?)
店員「お待ちのお客様どうぞー」
幼馴染「あっ。私ら行けるよ、ほら」
男(・・・よーし、顔見てやろ。野郎を視るのは趣味じゃないけどー・・・)
男「おう、ちょい払っといてー」ポン
幼馴染「うん?」
男「・・・はぁ〜・・・」
男(おっ見える見える。・・・なんだ、普通のおっさんじゃねぇか。おどおどすんなよ・・・)
店員「お箸お付けしますかー?」
幼馴染「あ、お願いします」
男(・・・よし、汚ぇおっさんの体見る前に、解除解除――」
男「――ちょっとまて、アレピストルじゃね?」
幼馴染「は?」
店員「ありがとうございましたー」
男「おおおお前、ちょっとコレ持って表出てろ」
幼馴染「なに、急に・・・」
男「早く!」
幼馴染「う、うん」タッタッ
男「・・・・・・・・・」
スタスタスタ
中年「・・・・・・・・・」キョロキョロ
男(どどどどうする?どうする?俺喧嘩したことないし・・・!)
中年「・・・・・・・・・」
男(・・・後ろから・・・回り込んで・・・)
中年「・・・!」ビクッ
男「――りゃっ!!」バキッ!
中年「ぐえっ・・・!!」ドシン!
男「うわっ、うわわわわ!」ガシッ
中年「ぐっ・・・!」
男「・・・だだっだだだだ出せやこらぁっー!!」
店員「お、お客様っ!?」
中年「ひっ、ひぃーっ!!」
男「知ってんだ、ここの・・・」ゴソゴソ
男(ひぃぃぃー暴発とかやめろよぉぉぉー!!)
中年「やめっ・・・ぐ・・・」
男「・・・おらぁ!」
・・・コトンッ--
店員「――ッ!!」
中年「あっ・・・」
男「・・・け、けーさつ呼んで!!」
客「きゃあぁぁぁー!!」
店員「も、もしもし警察ですかっ!?け、拳銃を持った男が・・・」
男「おおお大人しくしてろよ!!」
中年「クソっ、なんで、なんで・・・」
男「・・・あ」
男(見つけた理由を説明できない・・・!)
男(透視なんて信じてもらえないし、信じてもらえたら捕まるわ俺!!)
店長「おい君!大丈夫か!!」
男「えっ、あ、はい!」
店長「変わるよ、俺が取り押さえる」
男「あっそうですかじゃあお願いします!」ダッ!
店長「あ!?待って君には・・・!」
男(逃げるっきゃねーな面倒臭ぇっ!!)
幼馴染「――おいっ!!」
男「よし、いーところに!」
幼馴染「な、なにがどーなって・・・」
男「逃げるぞ!!」
幼馴染「なっ!駄目でしょ!?」
男「いいから!いろいろ面倒だから!!」
幼馴染「アンタ怪我はっ!?」
男「無ぇよんなもん!走れ!ほらっ!」
幼馴染「う、うんっ」
ダッダッダッダ・・・
男「・・・とりあえず俺んち来い!」
幼馴染「わ、分かった!」
男「・・・あーもうあの店行けねー!!」
幼馴染「・・・・・・・・・」
――男の部屋
・・・バタン
男「・・・ふーっ、疲れたぁ」
幼馴染「はぁっ・・・はぁっ・・・」
男「・・・あー。息上がるわ」ゼェゼェ
幼馴染「ひ、久しぶりに、全力で走った・・・」
男「運動不足だなぁー・・・」
幼馴染「・・・・・・・・・」ゼェゼェ
男「・・・あー!飯食おう、飯!」
幼馴染「・・・なんで」
男「ん?」
幼馴染「なんで、分かったの?」
男「・・・あ」
幼馴染「見えたの?それとも・・・」
幼馴染「――視たの?」
男「・・・・・・・・・」
幼馴染「・・・・・・・・・」
男「・・・見えた」
幼馴染「嘘」
男「・・・お前、だって信じねーだろ?」
幼馴染「そりゃ、信じないよ。信じてないよ。でも」
男「・・・・・・・・・」
幼馴染「・・・透視、してよ」
男「・・・・・・・・・」
幼馴染「今日の・・・、ううん」
幼馴染「・・・『今日こそは』、何色の下着着けてるか」
男「!!」
幼馴染「・・・答えてよ」
幼馴染「・・・当てられるんじゃないの」
男「・・・・・・・・・」
幼馴染「あの距離で、あのおっさんが拳銃持ってたの、見えないでしょ普通」
幼馴染「なーんか、ブツブツ言ってたし、ずっとおっさん見てるし・・・」
男「・・・・・・・・・」
幼馴染「・・・拳銃の場所当てるより、簡単だと思うよ」
男「・・・・・・・・・」
幼馴染「・・・・・・・・・」
男「・・・上下」
幼馴染「・・・・・・・・・」
男「上下くらい柄そろえろよ。バーカ」
幼馴染「・・・っ」
男「だらしなさすぎ」
幼馴染「だらしない理由は、検討つくっしょ?」
男「・・・・・・・・・」
幼馴染「・・・なぁんだ。全部、視られてたのか」
男「・・・ごめ」
幼馴染「謝んないで!」
男「・・・・・・・・・」
幼馴染「・・・謝んの、私のほう、だから」
幼馴染「・・・ごめん」
男「・・・意味分かんない」
幼馴染「こんなんで、ホントごめん・・・」
幼馴染「キモいよね、すごく。それ知ってて・・・」
幼馴染「・・・知ったまま、無理に気使わせて、ごめん」
男「・・・・・・・・・」
幼馴染「・・・うん、ダメだ。ごめん」
幼馴染「もう、やめるから」
男「・・・・・・・・・」
幼馴染「忘れて。・・・っても、無理か、はは」
幼馴染「・・・うん、じゃあ」
幼馴染「・・・ばいばい」
ガチャ・・・
――その『ばいばい』に頷いたら、
二度とコイツに会えなくなる。
男「・・・CDッ!!!!」
幼馴染「・・・ッ」
男「CD!お前、返してないんだけど!!」
幼馴染「・・・そんなん、いつでもいいじゃん」
男「駄目っ!今返せ!すぐ返せっ!!」
幼馴染「いつでもいいって、言ったくせに・・・」
男「借りたもんはちゃんと返さんかいっ!」
幼馴染「・・・じゃあ、今、とってくるから・・・」
男「CDなんてどーでもいいんだよバカっ!!」
幼馴染「・・・意味分かんないっ、言ってること滅茶苦茶ッ!!」
男「うるせー!とりあえずちょっと座れ!!」
幼馴染「ヤだっ!」
男「座んなくてもいいからドア閉めろっ!!」
幼馴染「なんでっ!?」
男「お前と居たいんだよバーカっ!!!!」
幼馴染「はっ・・・?」
男「いいか!なに勝手に自己完結してるか知んねーけどなぁ!!」
男「俺がどんだけ考えてたと思ってんの!?ソレをさぁ!!」
男「わけわかんないんだけどッ!!勝手に色々決めちゃわないでくんない!?」
幼馴染「だって・・・!おかしいじゃんっ!!」
男「おかしいかどうか決めんのはお前じゃねーし!!」
男「おかしいかどうか決めた後にどーするかも俺の勝手だしっ!!」
男「お前の考えとか言うのって、そのずーっと後だし!!」
男「だから!だからっ・・・!!」
幼馴染「・・・・・・・・・」ヘタッ
男「・・・なんか、急に居なくなりそうなの、やめて・・・」
男「俺とちゃんと、話して」
男「俺にちょっと、余裕くれてもいーじゃん・・・」
幼馴染「・・・・・・・・・」
男「・・・・・・・・・」
幼馴染「・・・・・・・・・」
男「あ、アイス、溶けるぞ」
幼馴染「・・・いい」
男「お前、雪見大福って溶けるとマズイの、知んねーの?」
幼馴染「・・・・・・・・・」
男「・・・まぁ、大体のアイスは溶けるとマズイんだけど」
幼馴染「・・・・・・・・・」
男「・・・・・・・・・」ヒョイッ
幼馴染「・・・・・・・・・」パシッ
男「この寒いのにアイスとか・・・」
幼馴染「・・・自分で、買ったんじゃん・・・」
男「・・・・・・・・・」パクパク
幼馴染「・・・・・・・・・」パクパク
男「・・・・・・・・・」パクパク
幼馴染「・・・ヒいたでしょ」
男「・・・少しな」パクパク
幼馴染「・・・・・・・・・」
男「・・・理解できないし、なんつーか、『変』だとは思った」
男「・・・もっと言えば、理解したくもなんないわけで・・・」
幼馴染「・・・だよね」
男「・・・いつから、みたいなの聞いても良い?」
幼馴染「・・・結構、前。この部屋に来るときは大体」
男「へぇ・・・」
幼馴染「・・・学校とかは、最近。物足りないときとかに」
男「・・・・・・・・・」
幼馴染「・・・ごめん。結局、アンタを利用してたわけ」
幼馴染「・・・ホント、バレたらどうするつもりだったんだろ。とにかくさ」
幼馴染「そういうスリルが、すごく良くて、気づいてからは、はまっちゃって・・・」
幼馴染「・・・ずっと、アンタを利用してた」
男「・・・ふーん」
幼馴染「・・・・・・・・・」
男「・・・俺が今日言ったこと、覚えてる?」
幼馴染「・・・・・・・・・」
――いやーでも、ソレ踏まえても、ってなると思うよ?
男「あー・・・、もうそんとき、お前の『秘密』って、知ってたわけだけどー・・・」
幼馴染「・・・嘘でしょ」
男「嘘じゃねぇよ」
幼馴染「嘘だよ」
男「じゃあなんでお前と居るんだよ」
幼馴染「ソレは・・・」
男「・・・・・・・・・」
幼馴染「・・・・・・・・・」
男「・・・俺、お前のその、性癖?知ってからさ。すげーモヤモヤすんの」
幼馴染「・・・・・・・・・」
男「あっ。ムラムラじゃねーよ痛ッ」グサッ
幼馴染「・・・・・・・・・」
男「・・・お前、雪見大福食べる棒が製造中止になったらどーすんだよ」
幼馴染「くだらないこと言うから」
男「・・・んで、なんでモヤモヤすんだろーなー、ってずっと考えてんだけど・・・」
幼馴染「・・・・・・・・・」
男「・・・お前が今さ、下着着けてんのって、俺と会うつもりが無かったからだろ?」
幼馴染「・・・!」
男「どうよ」
幼馴染「・・・なんで」
男「あー、やっぱそーか。・・・いやぁ」
男「安心した」
幼馴染「・・・・・・・・・」
男「モヤモヤとれたー、スッキリ!」
幼馴染「・・・どういうこと?」
男「俺さぁ。なんつーか、上手く言えないんだけど・・・」
幼馴染「・・・・・・・・・」
男「・・・お前がその、プチ露出みたいなのするの、嫌みたいんだよ」
幼馴染「は・・・」
男「いや!誤解すんなよ!?お前のことも露出するお前も嫌じゃないんだけどー、えーっと・・・」
幼馴染「・・・・・・・・・」
男「・・・うん、そうだな。っと・・・」
男「・・・お前の露出の対象が、俺以外になんのが嫌みたい、俺」
幼馴染「――え」
男「・・・つーまーりー」ボリボリ
幼馴染「・・・・・・・・・」
男「お前がさぁ、俺の部屋にパンツ履かないで来て、俺にバレそうになるスリル味わって・・・」
男「なんか、気持ち良いんなら、良いんだけどー」
幼馴染「・・・・・・・・・」
男「・・・お前が、学校とか外とかで、俺以外の、よく分かんない奴にバレそうになるスリルで」
男「気持ち良くなんの、嫌だ、俺」
幼馴染「・・・それって」
男「・・・んー、だからー。そのー・・・、えー・・・」
男「・・・ジェラシー?的な」
幼馴染「・・・・・・・・・」
男「・・・・・・・・・」
幼馴染「・・・・・・・・・」
男「・・・ごめん、やっぱなし」
幼馴染「えぇ!?」
男「いやだってー!キモいじゃん!なにそのジェラシーとか!信じらんねぇ!!」
幼馴染「じ、自分で言ったんじゃん!」
男「そりゃ他の焼きもちなら分かるけど・・・、えーなんか嫌だ!酷く!!」
幼馴染「で、で、でも」
男「・・・あれ、なんか顔赤くね?」
幼馴染「・・・!」バッ!
男「ん?あれ?照れた?プチ露出する人が照れるか?」
幼馴染「ちがっ・・・、だって!」グイッ
男「あっ!お前俺の布団散らかすなよ!」
幼馴染「・・・・・・・・・」
男「・・・んなもんに包まっても、俺には見えるんだけど」
幼馴染「・・・・・・・・・」
男「・・・はぁ〜・・・」
幼馴染「・・・・・・・・・」
男「・・・見える、見えてきたぞ・・・」
幼馴染「・・・・・・・・・」
男「・・・顔が赤くなってますが・・・」
幼馴染「なってねーし」
男「・・・つか、なんで泣いてんだよ」
幼馴染「泣いて・・・ないし」
男「・・・・・・・・・」
幼馴染「・・・・・・・・・」
男「お前、俺のこと見くびりすぎたんじゃねー?」
幼馴染「・・・え?」
男「俺の許容性、見くびりすぎたんじゃねーの」
幼馴染「・・・・・・・・・」
幼馴染「・・・私、相当変態だよ」
男「知ってる」
幼馴染「・・・今でも私、アンタに見てほしくて仕方ないくらいだよ」
男「ふーん」
幼馴染「・・・そんなん普通、嫌でしょ」
男「まぁ嫌かも知んないけど、意外とそーでもない」
幼馴染「・・・・・・・・・」
男「そんなんいくらでも踏まえて、付き合えるよ」
幼馴染「・・・私、見て欲しくて仕方ないんだよ」
男「じゃあ、見てやるし、視てやる」
幼馴染「・・・・・・・・・」
男「俺の部屋でだけな。そこは約束」
幼馴染「ジェラシーするから?」
男「うっ・・・。ま、まぁな」
幼馴染「・・・じゃあ一個、私も」
男「あん?」
幼馴染「私以外は、視ないで」
男「・・・・・・・・・」
幼馴染「・・・肯けよ!」
男「えー!?だって浪漫ですよ!?」
幼馴染「そんなん、ジェラシーするじゃん」
男「・・・善処しましょう」
幼馴染「・・・ぷ。バカみたい」
男「んー、だいぶバカだわ」
幼馴染「こんな関係、絶対無いよね」
男「無いなー、まず無い」
幼馴染「いいの?」
男「しつこい」
男「お前は俺にだけ見られてりゃ良いわけ」
幼馴染「じゃあ、私だけ視てよね」
――視える俺と、見せたいお前。
この関係が、いくらでも上手くいく自信がある。
幼馴染「・・・どうせなら、もっと進んでみる?」
男「なっ・・・!」
幼馴染「いーじゃん、ほら」ガバッ
男「やめろバカ!!信じらんねぇ!!」
幼馴染「私、変態だし」
男「開き直りやがった!嫌だ痴女怖い・・・!!って待てっておわっ!?」
――この関係が、どこまでも続いていく自身がある。
END☆
出典:幼馴染「透視ねぇ」
リンク:http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1270296364/l50

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