公園の小学生

2010/04/29 16:38 登録: えっちな名無しさん

俺は、東京都に住んでるただのゴミ掃除屋
今日もいつも通りゴミを収集しているときにフと公園で一休みをすることにした。


2009年9月3日
世間は学校も始まり忙しさを見せる中、タオルを首に巻いて公園で一休みをしている時だった。

小学生くらいの子が一人でポツンとブランコに乗っている。
時間的にもまだ学校じゃないのかな?と思いながらその子に近づいてみる。

「学校はどうしたの?」俺が問いかけると、少ししてこっちを向いて答える

「今日は新学期の説明だけで終わったから・・・」
俺は「そう・・・」と、だけ答えた。

俺が小学校の時は、いつも学校が終わると周りが暗く見えなくなる時間まで遊んでいた事を思い
友達といつも居る事が当たり前だった。
むろん、午前中に終ったとき何かは飛び上がるほどうれしかったのも覚えている。

でもこの子はうれしそうな顔はなく、ただ、時間をつぶすだけに公園を使っていた。

俺も暇ではなかったけど少し気になってしまって、冷たい麦茶を買ってきてその子にあげる
 「お母さんは?」
あまり気にしすぎてもこのご時世、逮捕されかねないから怖い
そこのは、その公園のシンボルとも言える大きい時計を見て答える
「まだ・・・」
そうか、この子はここでお母さんを待ってるんだ。
そこで俺は自分の仕事の事を思い出して「ばいばい」の一言を残し慌てて持ち場に戻る。

「本当にサボる事だけは一人前だな」先輩からありがたい言葉をもらい、少し気が落ちながら
タオルで顔を拭きながらゴミを集める。

「ここはこれで最後か」そう思いながら公園を一周見回す。

すると、さっきの子がいた場所には誰もいなくなっていた。

「お母さんが迎えにきたのかな?」と思って車に乗ろうとしたその時…


「きしゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあっぁあぁぁぁあああ!!!」

っっ!!!な、なんだ!?

その子がいきなり脱皮を始めたぞ!

それを見て声にもならない息を吐きながら動く事も出来ずにただ、立ち尽くしている。

「な、なんなんだ・・・」

その子の右手にはさっきあげた未開封の麦茶があった。

それを尾ひれみたいな物で潰して麦茶を頭から浴びている

このままではまずい!自分の五感が警報を響かせている

流れる汗が止まらない、タオルはすでにビショビショだった。

どーする…どーする俺!!

ただただ立ち尽くしていると、奥から一人の女性が歩いてきた。

「まこと!!帰るよ!!」

そのお世辞でも人とは呼べないモノノケは一人の女性の声に忠実に従っている

「オデ…ムギチャモロータ…アノ…オジチャン…イイヤツ…」

すると一人の女性がこちらに近づいてきた。

「や、やばい!殺される!!」

そう思った時、一閃の雷鳴と共に視界が真っ白になった…

あまりの衝撃で気を失ってしまい、気づいた時には―


第一章 完


出典:あ
リンク:あ

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