ダダダダ大徹

大徹忠晃
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大徹 忠晃（だいてつ ただみつ、1956年10月29日 - ）は、福井県大野市出身で二所ノ関部屋所属の元大相撲力士。本名は南 忠晃（みなみ ただみつ）。身長193cm、体重125kg。得意手は左四つ、吊り、寄り。最高位は西小結（1987年3月場所）。現在の年寄・湊川。

目次 [非表示]
1 来歴
2 デーモン閣下との縁（えにし）
3 エピソード
4 主な成績
5 外部リンク
6 関連項目


来歴 [編集]
中学時代は剣道をやっていた。長身を見出されて二所ノ関部屋に入門し、昭和46年（1971年）7月場所に初土俵を踏んだ。昭和55年（1980年）1月場所で新十両、昭和58年（1983年）11月場所で新入幕を果たした。長身を活かしての吊り寄りで攻める相撲で、右上手を取ると強かったが、腰高で立合いが甘いため突き押し力士を苦手としていた。主に幕内中位で相撲を取っていたが、昭和60年（1985年）7月場所2日目、この年80勝を挙げ全盛期を迎えていた横綱千代の富士をうっちゃりで破った金星が光る。昭和62年（1987年）3月場所に小結昇進を果たし、福井県出身力士としては昭和で初めての三役とあって、地元は大いに盛り上がった。地方巡業では気軽にサインや写真撮影に応じるなどとても気さくで陽気な性格。長身で江戸時代の絵画から抜け出してきたような味わい深いルックス（とくにもみあげ）からファンの多い力士であった。

平成2年（1990年）9月場所限りで引退し、年寄湊川を襲名した。初土俵から引退まで一日の休場もなかった。現在は二所ノ関部屋の部屋付き親方として後進の指導に当たっている。平成18年（2006年）1月場所までは審判部に所属し、土俵下の審判席に、ロマンスグレーの渋い風貌を見ることができた。現在も地元の福井で子供を対象にした相撲教室を行うなど精力的に活動している。またJA福井経済連の若狭牛のリーフレットにも登場している。

デーモン閣下との縁（えにし） [編集]
好角家として知られるミュージシャンデーモン閣下との交流は、87年4月〜90年5月に放送されたラジオ番組「デーモン小暮のオールナイトニッポン」がきっかけである。番組開始当時、聖飢魔IIの大教典（と称するアルバム）の歌詞がNHK内で「放送に適さない楽曲」に指定されていたことに対して、再三「迫害だ」と怒っていたところ、番組内の1コーナー「大相撲を666倍楽しむ方法」宛に、「聖飢魔II同様、NHKに迫害されている力士」として大徹の名を挙げる投稿があった。当時幕内中位あたりに定着していた大徹が登場するときに限って「5時のニュース」「明日の取り組み」「今日ここまでの結果」などに邪魔されて満足に放送してもらえない、という内容の投稿に大笑いしたデーモン閣下が「お前ら大徹を応援しろ」と言ったところ、翌週から大徹に関する投稿が激増し、ついには独立して「大徹コーナー」まで設けられるほどになった。少年隊の曲「ストライプブルー」の一節「♪抱いて強く〜」が「大徹、強く〜」と聞こえることから、大徹が負けこんでいるときに頻繁に流されていた。

同番組にゲスト出演した南野陽子に「大徹さんがんばってね」と言わせたセリフをサンプリングしたラップ調の専用ジングル（通称・大徹ラップ）を製作してもらうなど「大徹コーナー」はますます勢いづき、名古屋場所を直前に控えた87年6月29日、ついに大徹本人のゲスト出演が実現した。大徹はファンの投稿にあった「（大徹は）和式便所の蓋に似ている」と言う話を他人事のように大笑いしたり、「若い人たちの声援が増えてうれしい」とネタにされたことを肯定的に受け止め、デーモン小暮に対しても「多くの人に相撲に興味を持ってもらえるよう、これからもよろしくお願いします」と真摯に語った。この時の自己紹介「大徹です」が、前述の大徹ラップに追加され、「ダダダダ大徹　ダダダダ大徹　大徹大徹『がんばってね』『大徹です』」という完成形に至った。番組出演後もデーモン小暮のバスタオルを身にまとって花道に登場したり、聖飢魔IIのミサ（と称するライヴ）を観賞に行き歓迎を受けるなどの交流が始まり、引退後も断髪式で鋏を入れてもらったり、VAN VAN相撲界誌上で対談したり、公演に顔を出して差し入れしたりという関係が続いている。

エピソード [編集]
『週刊少年ジャンプ』の投稿コーナー・「ジャンプ放送局」では、大徹の黄土色のまわしがグリーンに変わった時に、大きくその投稿記事が載せられたほど、あのまわしの色（通称：ウンコ色）は相当なインパクトがあった。

NHK総合テレビの大相撲中継に小沢昭一がゲストとして呼ばれた。アナウンサーが小沢に「贔屓の力士は誰ですか？」と聞くと、小沢は「大徹です。」と答えた。アナウンサーがニヤニヤしながら「ほー、それはどうしてですか?」と聞くと小沢は大真面目に「勝つ気が全く見られない無欲の取組がすばらしい。」と答えた。

千代の富士を破った一番では、取り組み前に二所ノ関親方から「勝ったら100万円やる」と言われたが、「勝てるはずが無いからいいです」と断ったエピソードは有名。この話は、大徹が負けたら10万円払うという条件だったが、最終的には1万円でも断った。しかし、勝った時「半分でいいから下さい」と言って、二所ノ関親方が呆れながら怒った。千代の富士を破った一番で、NHKのインタビュールームに来て最初に受けた質問は「ここへの道はわかりましたか?」。千代の富士を破った一番の翌日、地元の福井新聞は一面にこの記事を持ってきて、特集も組んだほどである。

酒豪の多い相撲界において、徹底的な下戸で有名であり、現役時代から現在に至るまで酒は一滴も飲めない。

主な成績 [編集]
現役在位：115場所
通算成績：587勝612敗　勝率.490
幕内在位：31場所（うち小結1場所）
幕内成績：209勝256敗　勝率.449
通算連続出場：1199回（序ノ口以来、1971年9月-1990年9月）
金星：1個（千代の富士。1985年7月場所2日目）


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