一番怖いもの

2010/07/04 21:11 登録: えっちな名無しさん

大学時代の話。
バイト先の後輩Kさんは、とにかく真面目な女の子。
自分より1歳年下で、正直驚くほど可愛いとか美人というわけではない。
しかし赤縁の眼鏡が良く似合っていて、責任感の強い性格で皆から好かれていた。

そんなKさんに、ある日自分は質問をした。
「Kさんの一番怖いものってなに?」
「え、そうですね…」
自分の問いに、真剣な表情で考え込むKさん。
たっぷり20秒程度悩んだ後、Kさんは恥ずかしそうに言った。

「授業中トイレに行きたくなることと、くすぐり…です」

「ぷっ、ははははは!」
予想外のメチャメチャ現実的な答えに、思わず声を出して笑ってしまう自分。
「何で笑うんですか!?正直に答えたのに!」
「だ、だって、トイレとくすぐりって」
「本当なんだからしょうがないじゃないですか!そんなに笑うなんてひどいです!」
「言いふらして良い?」
「ちょ、ダメです!絶対ダメ!!」
「じゃあ、試しても良い?」
「なっ…!?」
俺の冗談に、Kさんは一瞬硬直。
そしてすぐ慌てた様子で、脇を両腕でしっかりガードした。
「イヤです!お願いだからやめてください!!くすぐったら蹴りますよ!ヒジ打ちしますからね!!裏拳飛ばしますからね!!」

いつも真面目でおとなしいKさんの慌てふためく姿。
そのギャップがおかしくて、自分はさらに笑いの渦に飲み込まれていったのだった。

その後自分は、実際に自らの指でKさんに恐怖を与えることになるのだが、それはまた別のお話。

出典: 
リンク: 

(・∀・): 152 | (・A・): 42

TOP