ひろゆき v.s. 勝間 [Round 2]

2010/08/02 03:41 登録: えっちな名無しさん

勝:若年層の人たち、若い人たちが今なかなかですね、こう少子高齢化の中で元気が無いといわれているんですけども、若い人たちが元気になるためにはどうしたらいいですか?

ひ:元気にならなきゃいけないんですか?

勝:そこですよね、やっぱり。困ったんですよ。実はテーマとして雇用促進というのを話そうか、若者に対して起業をもう少し促進することをどうやったらいいかということをですね、議論にしようということを予定していたんですが、

ひ:会社側が求人出してばんばん雇えばいいんじゃないですか?

勝:は?

ひ:雇用促進ですよね?

勝:じゃ、例えば若い人たちが起業したいと思う・・・

ひ:いや、金持っているのは歳取った層ばかりなんだから、歳取った層が自分で若い人雇えばいいんじゃないですか。なんで若い人が起業しなきゃいけないんですか?

勝:若い人は起業しなくていいんですか?

ひ:したければすれば良いと思いますけど。

勝:ひろゆきさんは今、2ちゃんねるというのは起業だったんですか?

ひ:いや、あれ趣味ですけど。

勝:じゃあ起業はしていない、今も?

ひ:まあ、会社は大学のときに作りましたけど。

勝:起業しましたよね。その会社今どうなったんですか。

ひ:ペーパーカンパニーとして細々とやっていますけど。

勝:じゃ、起業は若い人たちはやりたければすれば良いという発想ですか?

ひ:ええ、当然。

勝:じゃあ逆に今起業する人たちが、例えば堀江さんがああいうことになって結局起業ブームが一回あったけれども、こう起業してもなかなかうまくビジネスに繋がらない、得じゃないみたいな風潮が出てしまっているような風潮があるような印象が私にはあるんですけれども。

ひ:風潮がどうこうじゃなくて儲かるんだったら、まあ例えば歳取ってる人の方が社会経験もあってお金も持っているわけじゃないですか。だから歳取った人が起業すれば良いだけで、なんで若者に起業させようとするのか分かんないですけど。

勝:起業しなくても良いということであれば、逆に若い人たちはずっと高齢者の人たちが作ったビジネスの下で粛々と仕事をしていると良いんでしょうか?

ひ:起業したければすれば良いと思いますし、起業したくなければしなくてもいいと思います。それは選択の問題なので若い人が勝手に決めればいいんじゃないですか。

勝:若い人たちが起業する自由というのが今どんどん減ってきていると思いませんか?

ひ:いや、自由はあるんじゃないですか。起業を制限する法律とかあればそれは自由は無いと思いますけど、年齢制限無いじゃないですか。

勝:実際規制とかが日本の場合はかなり高いですよね。

ひ:いや、年齢による規制は無いですよね?

勝:いや、年齢による規制ではなくて、新規ビジネスをやろうと思った場合に小規模で事業を始めようとした場合に、例えばアメリカと日本で比べて同じビジネスアイデアを持っていた場合に、どっちの方がエンジェルが集まりやすいかというと、

ひ:いや、エンジェルなんか集まるのってほとんどないですよ。日本で中小企業10万社とかありますけど、エンジェルつきましたって多分1000社も無いんじゃないですか。そんな少ない例を出してあたかも言われるとちょっとどうかなと思いますけど。

勝:じゃあ、エンジェルではなくて例えば1000万円くらいの資本で起業した場合にどうでしょう。それはもうほとんどハードル同じということですか?

ひ:1000万円持っているっていう時点でもう若者じゃないと思いますけどね。

勝:じゃあ、借り入れにしましょう。

ひ:1000万円借りれる若者なんていないですよ。

勝:そうですよね。そういう話です。だからみんなエンジェルを探したりVC(ベンチャーキャピタル)を探したりするんですよね。

ひ:いやいや、日本にある会社でVCとかエンジェルとか付く会社なんてほとんどないですよ。

勝:あとは死ぬ気で貯めますよね、小資本で数百万円とか貯めて小さな事務所を借りたりして、

ひ:普通って会社とか入って、例えばなんか会社の仕事をやって、その職種とか知り合いとか取引先を連れてって独立するとかありますけど、なんもないところで1000万集めて会社作りますとか普通って、ちょっとおかしくないですか?

勝:普通とは言ってないです。

ひ:あ〜、だからそれを例として出すのはちょっとずれていると思う。

勝:じゃあ逆にですね、企業勤めをして何かビジネスチャンスを見つけて、賛同者を募って独立する、このパターンは今までとまだまだ変わっていないということですか?

ひ:いや、それが一番安全じゃないですか? だってもともと回っているその職種、取引先、お客さんがいて、それをずらすだけじゃないですか。

勝:でもその中でもう少し議論を深めますと、ここ20年間で例えば新しいベンチャービジネスとして建った会社、例えばあの時価総額の上位何十社とか見ますとソフトバンクくらいしか新しい会社として建ってないわけですよ。それはそれで良いんですかね?

ひ:だって孫さん優秀ですからね。あんな、孫さんほど優秀な人いないっすよ、あんまり日本に。

勝:でも逆にある程度アメリカとかに比べますと新陳代謝が遅いという傾向があるわけですよ。それはもうそういうものだから仕方ないと?

ひ:いや別に新陳代謝とか、要は良い商品を作ればお客さんは買うけど、お客さんがいらないから買わないわけで、でそれは別に社会がどうこうじゃなくて必要な物を作っていないってだけだと思うんですけど。

勝:では必要な物を作っていないので、若者の起業が少ないことが問題ではないということですか?

ひ:ええ。だって需要があって、それを老人が作ろうが若者が作ろうが、欲しい人は別に作者がだれかなんてどうでもいいわけでじゃないですか。今だってシャネルの商品をシャネルのデザイナーが誰かなんて分かってないで買ってるじゃないですか。

勝:じゃあ日本は何故ですねそういったような、新製品ですとか、起業とか成長ができないのでしょうか?

ひ:大企業が優秀だからじゃないですか?

勝:そこがね、私と価値観の違いだと思うんですよ。私はね大企業がちっとも優秀じゃないと思ってるんですよ。

ひ:いや、大企業は商品を毎年出してますよ。例えばポッキーとか毎年変わってるじゃないですか。

勝:正確に言うと大企業は優秀なんですけれども、ある程度の一つの枠組みの中での競争ではものすごく優秀なんですが、そのサラリーマンとしての、その枠組みを超えたようなビジネスが出てこないのが日本の停滞の一つ・・・

ひ:いや、例えば缶ジュースっていうのを若者が作っても、大企業が作った缶ジュースほど売り上げあげられないと思いますよ。

勝:若者は大企業の中でビジネスアイデアをもっともっと採用されて作ってもらう方が効率的ですよね。

ひ:いや別にそれでも良いですし、別にその大企業の缶ジュースよりも良い缶ジュースを作れる若者がいれば、それは缶ジュース作って売れば良いと思うんですよ。

勝:でも、缶ジュースの市場に参入するのにそれこそ100万、200万じゃ全く無理ですよね?

ひ:はいはいはい。

勝:その場合に、だってできないじゃないですか?

ひ:いや、でも缶ジュース自体は作ろうと思えば安く作れますよ。で、その別に日本中に配ろうと思わないで、じゃあ知っている商店だとか知っているコンビニに入れてもらうとかっていうので、徐々に広げていくのは不可能ではないと思いますよ。

勝:でも、例えば今一本缶ジュース120円くらいですよね。で原価率考えると1本儲って、ディストリービューション考えるとせいぜい50円、60円マックスしか儲らないと、それをそれこそ何万本という単位で売らないとできないことを考えると、やっぱり今現在若者が小資本で缶ジュースの資本に入るのは現実的な解ではないですよね。

ひ:まあ、缶ジュースは例として出しましたけど。それだったらやっぱり大企業が大資本で安く提供できているわけだから、大企業の商品生産能力って高いからすごいよねっていう話で良いじゃないですか。

勝:でもその割には、

ひ:だって、みんな缶ジュース安くおいしく飲めて良かったと思っているわけだから。

勝:あの、ちょっと分かってきたんですけど、

ひ:はいはい

勝:要はですね、ひろゆきさんそんなに社会全体の仕組みとか構造とか、あるいは何がどういう因果関係があってどういうふうに動くとかあんまり興味ない。

ひ:いや、でも僕今、因果関係で説明していると思いますけど。

勝:因果関係ですけど、今本当に若者は今現在の生活に満足していて、

ひ:別に満足しているかどうかと、

勝:日本の中で幸せで、起業しなくても幸せで、多少失業率が高くても

ひ:先生すいません(笑)、起業しないと幸せになれないんですか?

勝:起業はとりあえず放っておいて良いです。

ひ:ああ、はいはい。

勝:若者は今の現状の中で幸せなんでしょうか。

ひ:自分は幸せだと思う選択肢を取っているだけで、起業するというのは幸せになる選択肢ではないというだけだと思いますよ。

勝:でも今現在若者と呼ばれる若年層の人たちというのが閉塞感を感じているような、

ひ:それは歳取った人も感じてるんじゃないですか?

勝:じゃあこれは何故ですか?

ひ:だって世界経済不況じゃないですか。

勝:でも日本だけが特に不況ですよね。

ひ:ん〜。特に不況って、その感覚値の問題なので、

勝:いや数値の問題として

ひ:確かに経済としての不況は数字になりますけど、そのどれくらい不幸なのかっていう不幸さっていうのは個々の主観の問題なので

勝:不幸も全部これ統計データを取る限り日本は様々な幸福度調査において必ず下位ですよ。

ひ:ええ、だからそれは本人たちがそう言っているわけで、じゃあそのジンバブエ人とどっちが幸せかと言ったら、日本の方が割と幸せだと思いますよ。

勝:そこがまさしく議論としてあって、例えばジンバブエに対して日本が食料供給も政治供給も安定しているにも関わらず、同じくらいのいわゆるOECD諸国比べて不幸せなわけですよ。

ひ:ええ。そのなんか要は、不幸せだというように言いたがる人種だとは思うんですよ。じゃあ、実際に10代の人が携帯電話持って、でなんかバイトして結構なんか10万円くらいするカバン買ってとか言うのって、他の国ではありえないことじゃないですか。でも、それに対して驚きもしない、で女の子が夜中の12時に街うろうろ歩いてても別に襲われないし、「うわ、襲われるよ大変だよ」ともならないっていうのは凄く幸せなことで、でそれは世界中で日本でしか起きないことなんですけど、でもそれが幸せだって日本の人知らないじゃないですか。

勝:幸せにはいくつかファクターがありまして、昨日より今日、今日より明日が良くなるとか、自分の能力が自分の最大限発揮されてそれに対して、まさしく家族ができて友人できて社会が喜んでくれるとか、様々な私たちの幸福度を左右する物があるんですけど、そういうものに対して、あまり少なくとものこの10年、20年を見た場合に若者達の状況が良くなっているとは思えないんですけれども、

ひ:そもそもそのファクターが、勝間さんのファクターで、他の国だと死なないとか襲われないとかレベルから幸せが始まっているのに、日本ってそれは当たり前だよね、でその上って話になって

勝:だから、OECD諸国と比較しているんですよ。ジンバブエと比較していないです。

ひ:OECD諸国でも、じゃあオランダで夜中に女の子一人で歩いてたらやっぱり危険だって言われますよね。

勝:まあ、それはオランダの場所によるでしょうけどもね。

ひ:ええ、日本の歌舞伎町でも女の子一人で歩いてても、別にそこまで危険って言われないじゃないですか。

勝:でもその分それは安全の方にコストをかけていて、他の例えば安全をぎゅうぎゅうすると、そのアントレプレナーリーダーシップだとか規制の方がですね、弱くなるわけですよね。

ひ:あ〜はいはい。

勝:それを全てある意味日本人の選択であって政治をそういう風に選んじゃっているという判断で良いんですか?

ひ:いや、だから僕は水と安全が確保されているということが大事で、で後は別になんか給料が低いとかって言うのは生きていく上でそこまで重要ではないと思うんですよ。

勝:でも給料低いと、少なくともその所得に対しての幸福感というのは結構大きくて、

ひ:だって経済の問題より、水と安全って言う命の問題の方が先じゃないですか。それがクリアできているだけで日本は結構優秀だと思いますよ。

勝:でも、それは何十年も前からクリアできているわけですよね。

ひ:ええ、でも他の国はクリアできて無いじゃないですか。アメリカだって今、皆保険になるかどうかでよやく揉めている段階で。

勝:でもそれを他の国と比較した場合に幸せだから、じゃあ10年前、20年前よりも不幸せで良いという議論になっちゃうんですか?

ひ:別に構わないと思いますけど。そもそもその幸福度調査自体がいいものかどうか、よくわからないんですよ。

勝:なんか、すごくね、今日ね、すごくね、私ね、いろんな人とさんざん対談してきたんですけど、はっきり言って、のべ多分100人くらいの中で一番やりにくかったんです。

ひ:(笑) ありがとうございます。

勝:最っ高にやりにくかったんです。

ひ:すいません、なんか社会経験足りなくて。

勝:で、なんか何が原因かなっていうのをこう考えたんですけれども、あのですね、

ひ:僕の能力不足のせいです。

勝:いや、違います。何か言ったときに対して、すごくそのひろゆきさん防衛してそれに対して反撃する、しかもそれを見下すような反撃なんですよ。これが何かね夫婦喧嘩と全く一緒なんですよ。

ひ:(笑) ああ、そうですか。僕は勝間さんのことが好きなんだ!

勝:いや、違う違う違う。夫婦喧嘩とはどういうことかというと、お互いのポジションを取って協力しようというよりは、どっちの方が自分の関係性において良いポジションを取ろうという形でですね、このお互いの揚げ足取りじゃないんですけれども、

ひ:いや、でも僕結構質問していると思うんですけれども、

勝:でもその質問の仕方が明らかに、「僕の言っていることは正しいけれども、あなたの言っていることは間違っている」みたいなこういう(ジェスチャーで上から下へ)ように聞こえるようなニュアンスの質問をお互いにしちゃってるんですよね。

ひ:へぇ〜

勝:だからその結果としてですね、どんどんですね、議論が先鋭化していくんですよ。

ひ:お互いにしているってことは、じゃあ勝間さんも実は僕と同じタイプってことですか?

勝:いや、違います違います。それを誘導しちゃうんですよ、それをお互いがやればやるほど。

ひ:へぇ〜(苦笑)

勝:なのでその、相手のことを理解した上でちゃんとした事実を中心にこう議論をしていかないと、価値観とニュアンスの中でお互いがお互い言いたいこというとこういう対談になるだなということが私が凄く今日分かりました。

ひ:でも僕事実の話をしていると思うんですけどね。

(ここまで)---






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