以前に見た夢(?)物語
2010/08/07 21:01 登録: コウ
これは数年前に経験した、ちょっとした心霊体験(とは認めないけどね)。
先日久々に怖い夢を見たことがきっかけで、そういえば以前に恐怖体験をしたっけかなぁと思い出してしまったので、ついでにここに投稿してみた。初投稿であり、思い出した出来事を拙い文章で綴るであろうことと思うけれども、そこのところはご容赦頂きたいです。
〜ふと目が覚めた。周りは暗いことから深夜に目が覚めてしまったのだと分かった。いつもの部屋に、いつものベッドの上で。しかしながらいつもの環境とは、否、いつもの身体とは何か違和感があり、非日常を意識せざるを得なかった。ここで身体の動かし方を思い出す。しかし手足、指先、爪先と身体の至る所が一切動いてくれず、不安を感じずにはいられない。背中も妙に汗で濡れている。
(あぁ、これってやっぱ金縛りってやつなのか??)
普段は幽霊の存在など毛ほども信じていない自分だが、妙に落ち着いている自分半分と、それでもやはり少し驚いてはいる自分半分といったところだったと思う。
辺りが暗闇に包まれていた・・・
どうよじろうと、足掻こうと全くピクリとも動けずに時間が過ぎ、焦りが増してきているのが自分でも分かった。
(なんだか・・蒸し暑いな・・・)
その環境が更に不気味さを増して、恐怖を感じずにはいられなかった。そのとき
ギシッ ミシミシッ。 グラグラグラグラ
何か周りに軋む音がしたと思った途端に、ベッドや家具が徐々に揺れ始めた。
(こんな時に地震!? ヤバイ! 動けない!!)
家具が倒れてきたらどうしようだの、大きな地震だったら逃げなくちゃだの、状況のせいで焦りが焦りを呼び、どうかしなくてはならないが、しかしかと言ってもどうすればいいのか分からず、ただひたすら助かりたいと念じることしか出来ない状態が続いた。(早く止まれ! 早く止まれ!! 止まれ!!)
どれ程時間が立ったのか分からない。だがいつの間にか地震は止んでいたようだ。
ミシミシッ ミシッッミシ
周りの家具がまだ揺れていることからも中々の揺れであったことが分かる。
ふぅ と一息はついたところでも、身体が未だに動いてはくれない。まだ周りが軋む中で、そういえば声を出そうとしていないなと今更ながらに気づいた。
(おーーい!! 誰かー!!!)
とは叫んでみたつもりではいるものの、やっぱりというか、口が開きもせずに動きが 完全に封じられていることを再確認するだけとなってしまった。動きどころか、何か音もさっきから軋む音がする以外、妙に静かで自分の周囲全てが停止させられているような気さえした。
・・・・・。(ん!!?)
地震も去り、少しは落ち着きが取り戻せた自分だが、そのせいで変なことに気づいてしまった。
ミシミシッ ギシッ!
地震が止んでからそこそこ時間が経ったと思うが、
(・・まだ家具が軋む音がするのは変じゃないか??)
更に事が自分を冷静にさせ考えが進む。
(いや、よく見て聴くと家具はもう揺れていなければ音も鳴っていないし・・・音がしているのは、、、)
ギシギシッ!!
( 自分が寝ているベッドだけだ!! なんで!?)
怖すぎる事実に加え、その音は寝ている頭の後ろから鳴っていることもその時判明した。今晩一番パニックになってしまい、その時は恐怖で身体が動かないのか、金縛りによってなのか分からないくらいだった。ちょっと後ろを向いて確認さえすれば片が付きそうなものを、そんな勇気が無ければ、そもそも身体が動かないので恐怖からどうやっても逃れられそうにない。以前悪夢を見たときには自分の身体をつねって無理やり起こしたということが出来たけれども、今回の状況ではそれは不可能だ。仕方ないので非常に怖いが、敢えて目を瞑って、ひたすらまた念じ続け、この状況を逃避しようと思った。
(消えろ! 消えろ! 消えろ! ありえない!! もういやだ! 何でこんなことに!! だぁりゃっしゃー!!)
意味の分からないことも含め思うがままに心の内で叫び続けた。目を開けてしまえば「何か」がいないかなど考えないように。永遠という時をそのまま過ごしてきたとさえ思うほどひたすら念じ続けた。そしてそこにあったのは・・・
出典:オリジナル作品
リンク:なし

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