ある友人の話

　ある時、友人達と家で飲んで騒いでいた時の話です。
　その中の一人に、Aという巨根のやつがいて、そいつが勃起したらどんな逞しい一物になるのだろうという話になった。
　酔ったノリで、皆がAに見せろ見せろと言い出したのだが、Aは嫌がってなかなか応じる事はなかった。
　しかし俺達の執拗な求めに、ついにAも最終的には押し流される形となった。
　そしてしぶしぶながらも、Aはエロ本を見ながらペニスを扱き出すと、すぐにそれは反応を開始した。
　俺達はすっかり大はしゃぎとなり、Aが完全に勃起するその時を今か今かと興味津々に見守り続けた。
　そしてAはついに勃起。
　その光景に、一気に場は沸き立つ・・・事はなかった。
　何とAのペニスは、幹が固くなってギンギンに直立はしているものの、ほとんどそのサイズに変化はなかったのである。正常時なら、同じ男として羨むくらいのものだったのだが、勃起となるとこれといって特にすごいというものでもなく、ごく普通の勃起したペニスでしかなかった。
「こんなんだから、今まで付き合ってきた相手もみんな最初の時に俺に失望するんだ・・・」
　そう悲しげにAは言った。
　場は一気に気まずくなり、結局はAが恥ずかしい思いをしただけでこの一件は幕を閉じたのだった。


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