幻影
2005/04/01 16:41 登録: えっちな名無しさん
3年前の秋、彼女は死んだ。
当時俺は高2で普通に生活していた。
彼女と初めて会ったのは春頃でした。
彼女はかわいいくて優しかった、身長は150くらい。
一見どこにでもいる女子高生って思っていた。
ただ、いつもニット帽をしていた。
同じクラスなのがきっかけで、仲良くなり
告白した。
彼女は少し考えてOKしてくれ週末にデートしたり
していた。
付き合い始めて2ヵ月後、彼女は学校に来なくなった。
彼女の家に行くとお母さんがいて話を聞いた。
彼女は入院しているそうだ。
一瞬、俺は風邪をこじらせたとか軽く考えた、けどお母さんは
泣いていた。どうすればいいかわからなかった。
翌日になり、病院を訪れた。階段を上り部屋の前に立ち
ノックをして部屋に入る。
彼女は笑顔で話しかけてくるが、ちょっと驚いていた。
ニット帽をしていない彼女を初めてみて髪の毛がなかったことに…
薬が理由らしかった。
彼女は小さな声で言った。「白血病なの」
驚いた。慌てて、大丈夫かと聞いた。
重い口調で喋った。
「あと、2ヶ月くらいだって」
そのとき目の前の世界が止まった。
彼女は何も悪くないのに命がなくなる。
彼女が病気になったのは高1のときらしい。
「大丈夫きっと助かる」こんな言葉しか言えなった。
けど彼女は「うん」といった。
それからできるだけ毎日病院に行った。
学校の話、家での話、ありきたりな話題をたくさん話した。
けど結局彼女は死んだ。俺は悲しくて涙が出た。
学校にも行けなかった。葬式のときお母さんから手紙をもらった。
中身は文章があった。字は力がなかった。
「この手紙を読んでる頃私は生きてないでしょう。
かってにこんな手紙を渡してごめんなさい。毎日病院に来てくれて
嬉しかった。告白されたとき本当に嬉しかった。一緒にいれて
嬉しかったよ。私は病気でいつ死ぬかもしれなくて怖かった。
けど君にはできるだけ言わずにいた、迷惑かけたくなかったから。
これから元気に生きてください。私がいないだけで他に変化は
ないから。好きな人ができたら頑張りな、そのとき私が邪魔だったら
忘れてください。じゃあね、大好きだよ。さようなら」
俺は泣いて言葉とか出なかった。
時間は経ったけど彼女のことを鮮明に覚えている
秋になると彼女がまた現れるんじゃとか思ってしまう。
当分忘れることはないだろう。

(・∀・): 112 | (・A・): 42
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