つきあうきっかけ

それは、Ｓさんの何気ない自慢話から始まった。

Ｓさん「私、くすぐられるの全然平気なんですよ。すごくないですか？」
　　俺「マジで？自慢じゃないけど、俺くすぐるの得意なんだ」
Ｓさん「じゃあ、試してみます？」
　　俺「いいの？本当に？なら、ちょっと試させてもらおっかな」

こちょこちょこちょ…
俺はＳさんの後ろに回り、脇腹をくすぐった。
すると！

Ｓさん「きゃーっ！きゃっはっはっはー！」
　　俺「あれ？」
Ｓさん「やめてーっ！くすぐったい！きゃははははーっ！」

俺のくすぐりに身を捩って笑い悶えるＳさん。
ついにはその場にへたり込んでしまった。
くすぐるのをやめた俺は、不思議に思ってＳさんに尋ねた。

　　俺「ねえ、平気ってウソでしょ？」
Ｓさん「…どうして…？こんなにくすぐったいの、生まれて初めて…」
Ａさん「好きな人にくすぐられるのが一番効くらしいですよ」
　　俺「え？」
Ｓさん「なっ…」

そして数日後。

Ｓさん「………。半年前からずっと好きでした。私とつきあってくれませんか？」
　　俺「………。ありがとうございます。俺なんかでよければ喜んで」

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