テニスコートの横の道

2005/04/03 19:45 登録: えっちな名無しさん

高校二年の時の夏かな?確か夏休み入る前頃。梅雨明けた後。

コートの横の道を帰宅する女がいたんだ、確か三年の先輩で。
結構綺麗な人が。
んである日にボールがフェンス越えて道路のほうへ?でって、
近くにいた俺が取りに行ったんだ。なかなかみつからんくて、
まぁ休憩休憩とか思ってコートからは見えにくい日陰に入ったんだ。

そんでしばらくしたらその先輩がきた、ボール持って。
「これさがしてんの?」
「あ、そうっす、アリガトございまっす」
「あんまりサボっちゃ駄目だぞ、ふふっ」
笑ってボールを渡してくれた。
その時の彼女の、夏服から伸びてる真っ白な手と、
俺の真っ黒に日焼けした手の鮮やかなコントラスト。
それと、彼女の手首に何本も傷があったこと。
辺りに響いてる蝉の声と、じっとりとした夏の空気。

夏休み明けたら、部室で先輩が
「○組の女。自殺未遂したってよ」
「聞いた、何か退学したらしいじゃん」

その後彼女を見ることは無かったけど
何かそのシーンはホントに映画のワンシーン見たいに頭から
焼き付いて離れない。毎年夏になると思い出してしまう。

(・∀・): 43 | (・A・): 31

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