紬「私、みんなを苦しめるのが夢だったの〜」 【終】

2010/09/21 00:21 登録: えっちな名無しさん

【閲覧注意】洒落にならないです【グロ警告】



243:◆dLk6HcNXus :2010/09/11(土) 12:35:55.12 ID:B8Kfmbn00
騒音――ヘッドフォンをかぶせ、大音量を延々と聞かせるこの拷問はひどい吐き気と眩暈を引き起こす。
三半規管に機能障害を起こす事で、それを実現するこの責めは今までで一番近代的なものだと言える。

澪「ぉぇ……ぇぇっ……」

生き返った澪はさっそく柱に括りつけられ、その機能障害に嘖まれていた。
手縫いという軽い手当で股の裂け目は中途半端な亀裂を見せている。

まさに生き地獄、激痛がデフォルトであった。
その為脳が麻痺を起こし、澪にそこまで苦痛を与えなかった。

磔で開けられた手足の傷や、裂けた乳房、貫かれた太ももはドス黒く変色している。

澪「……あ……ぁ……ぅ」

電気ショックでも敵わない、脳的な死期がゆっくりと澪に近づいていた。




244:◆dLk6HcNXus :2010/09/11(土) 12:46:39.24 ID:B8Kfmbn00
紬「おはよう、澪ちゃん」

澪「はっ――はっ――」

澪は朝を迎える事ができた。
あの後、唯の精神は完全に崩壊し、何をしてもまったく反応しなくなった。
憂も安静が必要であると判断され、懸命な治療を受けている。

では、暇つぶしをと紬は澪の所へやってきた。

紬「ごめんね、もう貴方を相手する暇がないの……もっと痛がらせたかったけど……」

澪「ぅ、ふぅ……ふぅ……」

地獄のヘッドフォンから解放される、しかし耳は紬の声を受け付けなかった。
キーンと激しい耳鳴りが断続的に続いて、傍の音はなにも聞こえないのである。

紬「頑張ったわ、澪ちゃん。ふさわしい死をプレゼントしてあげる」




248:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/11(土) 13:08:32.18 ID:wtDIT9n+0
とうとう死ねるよやったね澪ちゃん




250:◆dLk6HcNXus :2010/09/11(土) 13:14:33.02 ID:B8Kfmbn00
澪「……ッ、はぁっ……」

紬「来世でまた会いましょう、一緒にバンド組めると良いわね」

澪「ッ……ぁ……」

目の前に堂々と聳えるそれは、痛いのが嫌いな澪でも見たことのある有名な処刑道具であった。
審問椅子と並んで有名なその名称は”鉄の処女”。

紬「この中でゆっくりしててね、もう会う事はないわ」

英訳は”アイアン・メイデン”。
鉄の棺でできているそれの外見は少女。
前部は観音開きになっており、その中に人を閉じ込めるという仕組み。
内部には鋭い棘が生やされている、扉を閉めることで中の人間を貫くのだ。
棘の場所はわざと急所を外すよう設置してあり、簡単に死ぬことはできない。

澪「……っ……」

紬「不思議ね、これを使用した履歴が文献に載ってないの」

紬「なんでかしら」




254:◆dLk6HcNXus :2010/09/11(土) 13:24:13.79 ID:B8Kfmbn00
載っていないわけではないが、使用された件数が有名なわりに異常に少ない。
しかもこれはあくまで使用した履歴であって、威嚇が主な使用方法となっていた。
ゆえにこの中で息絶えた人間は、少ない。

紬の”ふさわしい死”とはこの事を指していた。

紬「貴方に名前は後世に語り継がれるわ、私がそうしてあげる」

紬「執行人として私の名前も世に語り継がれるの、おいしい話じゃない?」

澪「は……っ……」

しかし、紬の声は耳鳴りによって簡単に掻き消された。
死ねる喜び、ふさわしい死、この唯一の救いを聞くことが出来なかった。

紬「写真も撮っておくわ、はいチーズ」

パシャ――。

紬「うん、これなら信じてもらえるわね」




255:◆dLk6HcNXus :2010/09/11(土) 13:37:25.63 ID:B8Kfmbn00
残念ながら中の様子を絵として記録する事は不可能であった。
カメラを仕込ませれば早い話だが、やっぱり処刑はその器具に合った正しい方法、環境で行いたい。
それに拘るのは紬だけではない、他の執行人もそのようなプライドを持っていた。

死ぬ間際まで、惜しみない苦しみを。

澪は紬の手により、鉄の処女へと運ばれた。

ギィィ――。

扉が開く、夥しい程の棘が姿を現した。
しかし、澪の気持ちは高揚としている。

やっと死ねるんだ――。

紬「おめでとう、貴方はよく頑張ったわ」

紬は澪の頬に軽いキスをすると、扉に手をかけた。
そして、

紬「さようなら」

ギィィ――バタン。

鋼鉄の中は死の世界、外界は生命の溢れる現代の世界。
鋼鉄の扉によって、死と生の隔たりが生じた。
悲鳴は聞こえることなく、ただただ静寂がこの空間を漂っていた。




263:◆dLk6HcNXus :2010/09/11(土) 13:49:14.03 ID:B8Kfmbn00
「み〜おっ、クラブ見学にいこうぜ〜」

「クラブ見学?」

「軽音部だよ、軽音部!」

律の奴め、まるで子供みたいだな。

「でも私、文芸部に入るつもりだし……」

「ええ〜っ!」

そうだぞ、私は軽音部に入るつもりはなかったんだ。
でも律がそこまで言うから……。

「あの〜、見学したいんですけど……」

ムギ、合唱部に入るつもりだったんだよな。
だけど軽音部に入ってくれて……一体、どんな気持ちで入ったの?

「ぷっ、クスクス……なんだか、楽しそうですね。キーボードくらいしかできませんけど私でよければ」

この時からムギは私達を虐める目的でいたの?
嘘だ、そんなの信じない。ムギはそんな子じゃない。

返して、私の軽音部を返して。
ムギを返して、梓返して、唯を返して、

律を返して……。




267:◆dLk6HcNXus :2010/09/11(土) 13:54:37.40 ID:B8Kfmbn00
「起きて澪ちゃん!」

えっ……。

「いつまで寝てるんだよっ、練習しないと卒業できないぞ?」

これって……夢……?

「卒業とはあまり関係ないと思いますが……」

ここは部室、私は机に伏せている。
みんなの顔が私を覗いている。

「はい、澪ちゃんお茶をどうぞ」

ムギ……ムギだ。私のムギだ……。
律も、唯も、梓もみんな私の傍にいて、みんな生きてる。

夢だったんだ、なにもかも。

よかった。

本当に、よかった。

夢だったんだ。




271:◆dLk6HcNXus :2010/09/11(土) 14:09:18.71 ID:B8Kfmbn00
体を貫く、残酷な棘は鮮血を吸って赤く染まっていた。
脚、胴体、腕を隈なく刺され、座りたくても宙吊りが立った体制を強制する。

澪「よ……かった……こ、わ……かった……」

澪はうな垂れて、呟いた。

澪「ゆ、メ……だった……んだ……み、んな……ゆめ……」

大脳と小脳は死ぬ間際に、幸せを見せてくれた。
たちまち脳幹が動きを弱まらせ、衰弱していく。

澪「う、うぅ……よ、かったぁ……よかっ……た……」

澪は枯れた涙を振り絞り、ポロポロと零した。
ここにきて見せる、安堵の表情。微笑みを残して。

澪「……」

閉じ込められて2日が経過した今、澪の拳から力が抜けた。
死因はストレスによる脳死、脳が死を選択という結果に終わった。

”じゃあ、練習を始めるぞ!”

妄想の世界で澪は、軽音部のみんなに明るく声かけた。




277:◆dLk6HcNXus :2010/09/11(土) 14:25:16.91 ID:B8Kfmbn00
コンコンッ――。

紬「入って」

斎藤「失礼します、状況報告をしに参りました」

紬「うん」

警察へのワイロは払ってある、しかしだからといって治まるわけがない。
日本の時事は、『桜ケ丘誘拐事件』に注目されてんやわんやの大騒ぎとなっていた。
紬も色々と忙しくなる。あるところに電話をしては、またあるところに。もう拷問の段ではなかった。

斎藤「秋山さんの死亡が確認されました」

紬の手がピタッと止まる。

紬「……」

一息ついて紬は、

「そう」

と平坦な声で返した。




288:◆dLk6HcNXus :2010/09/11(土) 16:29:17.81 ID:B8Kfmbn00
唯「ひいいいいい!!!!」

唯のいる第1地下室に、人形が放り込まれた。
その人形は妊婦のような膨らみをお腹に抱えている。

そのお腹から出てきたのはゴカイであった。

唯「いやああああ!!!やだっ、ひいっ!!」

精神崩壊を起こした唯は数日たって少し回復したが、やはり狂気を感じさせる。
投げ込まれた人形は、実は澪の亡骸で唯はそれを見て悲鳴をあげた。

男「ここ臭すぎる……!はやく出るぞっ!」

人間の腐乱臭、ゴカイの死骸から出る腐乱臭。
体育館並みの広さを誇るこの部屋全体が、その臭いに包まれていた。

律の体全体のあちこちには何故か、富士壺がビッシリと生えている。
死体に何を撒くとここまでグロテスクになるのか、想像したくもなかった。




293:◆dLk6HcNXus :2010/09/11(土) 16:43:14.32 ID:B8Kfmbn00
男「なに言ってるんだ、飯食わせないといけないんだろ?」

隣にいる男はそう言うと、走って唯の所までやってきた。
そして皿を乱暴に置いて、食えと命令し、自分はさっさと部屋を出る。

唯「ひっ、ひっ、ひっ……!!」

皿に乗ってたのは、食欲をそそる焼き肉であった。
まるで人間以外を口にしてはいけないと示唆しているようだ。

その焼き肉は憂の体の一部であった。

しかし、空腹でなにも考えられない唯はその肉をグッと掴み頬張る。
目を限界まで見開いて、ガタガタと体を震わせながら唯はその肉を噛んで、呑み込んだ。

唯「ふっ、ふっ、ふっ!!!」

ああ、なんて美味しいんだろう――。

自らの妹を食していると知らず、唯は皿を綺麗に平らげた。




311:◆dLk6HcNXus :2010/09/11(土) 17:06:37.84 ID:B8Kfmbn00
紬は靴底を鳴らしながら、地下室へと向かった。

紬「もうここで拷問は続けられないわ、ばれちゃう」

斎藤「では場所を変えますか?それとも……」

紬「ええ、もうお終いよ、残念だけどね……」

紬「みんなに色々したいことあるし、今日でもうお終い」

斎藤「了解しました」

紬「準備をよろしく頼むわ」

とうとう今日が拷問の最終日となりそうである。
お終い――、これが意味する結末は非常に残酷なものであった。

その運命が刻一刻と近づいてくる。

ガチャ――。

紬「唯ちゃん、おはよう」




318:◆dLk6HcNXus :2010/09/11(土) 17:18:56.08 ID:B8Kfmbn00
唯「……ひッ、ひいいいい!!!」

紬「私よ、唯ちゃん怖がらないで」

紬は激臭を気にせず、カツカツと唯に近づいた。
そして、

紬「さあ、立って」

唯「ひぃッ、ひぃッ!!」

紬「唯ちゃんの拷問はこれからスタートするの……」

唯「ひぃ、ううううう……!いやっ、いやっ!」

紬「しょうがないわね、ほら連れて行って」

男が唯の体を掴み上げ、部屋の外へと連れて行く。
行き先は第2地下室ではない、階段を上って地上に顔を出した。

唯「えっ、えっ……!!やだこわい!!!もう殺して!!!こわい!!!」

なにが待ち受けているのかわからないという恐怖。
この時点で戦慄を覚えた唯は、小便を迸らせて足を動かした。




323:◆dLk6HcNXus :2010/09/11(土) 17:34:59.23 ID:B8Kfmbn00
そして、行きついた場所。

紬「さあこれを見て、唯ちゃん」

唯「――――」

そこは照明の眩しい手術室であった。
手術台に寝かされているのはすっかり元気の無くなった憂だ。
大の字に縛られ、窮屈そうに顔を歪めている。

唯「ういぃぃぃ……」

唯はその光景を見て、ヘナヘナと座り込んだ。
これから実行される事。
それは明らかに処刑であり、唯はそれを察してしまった。

唯「うううう……うう……」

憂「お、ねえ……ちゃん……?」




331:◆dLk6HcNXus :2010/09/11(土) 17:45:32.69 ID:B8Kfmbn00
枯れた憂の声が、自分を呼んでいる。
しかしこれから死ぬ人間に顔向けできるほど唯は強くなかった。

唯「ぅう ぅぅ  ぅ……」

紬「先に言っておくわ、今から憂ちゃんのお腹を開いて内臓を抜きとっていくの」

紬「そして、貴方にジュースを作ってあげるわ……」

身の毛のよだつ紬の言葉に、唯はもう狂いそうになった。

紬「本当はりっちゃん生きてたのよね、でももう楽にしてあげたくって」

紬「生きたまま内臓を抜いて、殺してあげたの。もの凄い悲鳴だったわ」

唯「ひぃぃッ!!やああああッ!!!」

憂「こわいよ……こわいよ、お姉ちゃんたすけてぇえぇ……」

憂は泣きながら、体をクネクネと捩った。
無くなった片腕が可愛らしく動いて、残酷であった。




337:◆dLk6HcNXus :2010/09/11(土) 17:55:46.01 ID:B8Kfmbn00
唯「いやあああ!!!もういや!!私を殺してぇぇぇ!!!」

紬「あらそう?じゃあ代わりに貴方が死ぬ?」

唯「わ、t、私が死ぬ!!!もういや!!!殺して!!!」

唯はテーブルの上のメスを掴むと、喉元に突き立てた。
しかし、

斎藤「お止しください」

斎藤が片手でメスを弾き飛ばす。
唯は自決に失敗し、再び座り込んでしまった。

紬「じゃあこういう条件を出すわ」

紬は顎に片手を添えて、ある条件を提案した。

紬「憂ちゃんを見殺しにした場合、唯ちゃんはこれからずっと生き長らえるの、拷問というオマケ付きでね」

紬「反対に唯ちゃんがここで死んだら、代わりに憂ちゃんをずっっっと拷問するわ、どっちがいい?」

唯「はっ!はっ!やだ!!憂も殺してあげて!!私も殺して!!!」

紬「いやよ、さあ決めて」

究極の選択。
自らが死んで妹を苦しめるか、
それとも妹を楽にして、自らが永遠と苦しむか。




340:◆dLk6HcNXus :2010/09/11(土) 18:07:21.73 ID:B8Kfmbn00
紬に請いは通用しない、それは重々わかっている。
それでも唯は紬に助けてと泣き喚いた。

もうこの時には救われる=死という式が成り立っていた。
どちらを取るか、決定権は姉の唯にある。

唯「ふっ、ふっふっ……ううううう……」

紬「はやく決めて、じゃないと二人ともずっと拷問にかけるわ」

唯「ううう、わ……私を……」

唯は苦しくて堪らなかった。
ここに地獄という看板があったら納得してしまうくらい、苦しかった。

もう楽になりたかった。
楽になったら全部忘れることができる。

唯「……わ、私を……」

ついに、姉妹の関係に亀裂が入った。

唯「私を、殺してッ……!」

紬「……えっ」




344:◆dLk6HcNXus :2010/09/11(土) 18:16:18.25 ID:B8Kfmbn00
唯「私を殺して!!はやく!!」

紬「あらら……憂ちゃんがこれから苦しみ続けてもいいと言うの?」

唯「ぅッ……!!!!ぅぅぅ……!!!」

唯「もういいの!!!!!私を殺してぇぇえぇえぇぇ!!!!!!」

唯はもう全てを捨てて、死を選んだ。
妹が苦しもうが私には関係ない、もう捨ててしまえば楽になる。

憂「いやだよぉぉ……お姉ちゃんいやだよおおおおお!!!!!」

縛られた憂が悲しみの声を荒々しくあげた。
そして、

憂「私を殺して!!!!もう痛いのはいやっ!!!!!」

妹までも、姉妹の関係を捨てて自らの楽を選んだ。
紬の肌が勢いよく粟立つ。

紬「これよ……これを求めていたの……」

唯「いやあああああああ!!!!!私を殺してえええ!!!!!」

憂「いあやっ!もう嫌!!!痛いのは嫌ッ!!!!」

姉妹の絆が崩壊する瞬間――。
どんな悲鳴よりも、どんな死に様よりも求めていたこの瞬間がついにやってきた。




350:◆dLk6HcNXus :2010/09/11(土) 18:30:14.84 ID:B8Kfmbn00
凄まじい”死”の取りあいが手術室を響めかせる。
想いやりは死んでしまった、生きているのは楽になりたいという欲求だけだ。

憂「紬ざんッ、私を殺してください……!!!どんな殺し方でもいいからはやくっ……!!!!!」

唯「いやっ!!!私を殺゛して!!!!私゛を……っ!!!」

紬「……」

もの凄い迫力、紬は絶句してしまった。
この状況に立たされた紬は、久方ぶりに恐怖というものを覚えた。

紬「……ッ」

二人に同情してしまうくらい、悲しい光景。
今の紬になら泣き落としが可能であった。

紬「そんなに死にたいのね……ふふ……」

紬「私のコレクション……残念ながらもう決めてるの……」

紬は頬に汗を伝わせながら、唯を見た。

紬「あなたがコレクションよ、唯ちゃん」

唯「はぁっ……はぁっ」

これは死ねるという意味なのか、それとも……。
紬はメスを持った。




352:◆dLk6HcNXus :2010/09/11(土) 18:41:03.26 ID:B8Kfmbn00
紬「私の傍でずっと苦しみ続けて……唯ちゃん」

唯「――――」




絶望の色が見えた。



憂「いぎゃっ゛!!い゛あああああああああッッ!!!!!」

憂の谷間にメスが押しつけて、そのまま臍辺りまで引き裂く。
また始点に戻って、同じ個所を切りつける。
するとほかほかとした内臓が、手術室の空気にさらされた。

紬「憂ちゃんよかったわね、あと2時間くらい我慢して」

唯「――――」

唯は絵のように静止したまま、虚空を見つめた。
頭が真っ白になり、視界が真っ暗になる。

紬「綺麗な、臓器ね」

紬は憂の体内に手を突っ込んだ。




359:◆dLk6HcNXus :2010/09/11(土) 18:50:46.90 ID:B8Kfmbn00
脾臓と膵臓を掴み、そのまま引きづり出す。

紬「お願い、斎藤」

斎藤「はい」

繋がっている管をナイフで、全て切り離した。

憂「あgppppppppp」

横隔膜が空気にさらされて、うまく呼吸ができない。
それ以前に内臓が抜き取られる痛みで、呼吸どころではなかった。

すると痙攣した胃袋が、姿を現す。

紬「我慢してね」

紬はナイフで、胃袋をズタズタに切り裂いた。

憂「ぶっttぶぼっ、ごぽっ」

小さな口から、血の噴水が飛び出した。




384:◆dLk6HcNXus :2010/09/11(土) 21:12:02.16 ID:B8Kfmbn00
膵臓は腸へ繋がる管に、生えているようにくっついている。
それを乱暴に引きずったせいで、憂の内臓はプルプルと痙攣を起こした。

紬の顔に血の雨が降り注ぐ。
憂は泡を吹きながらその痛みに悶えていた。

紬「良い顔してるわ、もう死にそうね」

紬「でもまだお休みは早いわ……」

紬は無駄に場所を取る、肝臓の下大静脈を切り離し、そのまま引きずりだした。

憂「ああbbbb……!!」

体内に血のプールができる、紬は肝臓に繋がったその他の血管を全て切り離した。

ブシュウウウウ――。




395:◆dLk6HcNXus :2010/09/11(土) 21:25:47.21 ID:B8Kfmbn00
もう死んでもおかしくない状況なのに、憂は意識を保ち続けている。
それもそのはず、多量な強心剤が憂の体を元気にしたのだ。
紬は臍から下へ再び裂くと、憂の未熟な卵巣を見て頬を染めた。

紬「かわいい……」

針に電線のついた器具を取って、紬は両方の卵巣に突き刺す。
この苦痛は精巣を貫通する痛みに匹敵するが、この程度の痛みなど憂にとっては可愛いものであった。
そして変圧機のスイッチを入れる。

紬「オンっ」

憂「pppぎゃああああああ!!!!!!」

憂の卵巣は電気によって、バチバチと痙攣を起こした。
電気は近代の拷問に頻繁に使われる、それは簡単に死ねないという利点が大きく影響していた。




401:◆dLk6HcNXus :2010/09/11(土) 21:42:09.23 ID:B8Kfmbn00
バチッ――チッ。

絶えることなく電流は憂の卵巣を刺し続ける。
生じた一つの火花が、紬の期待を大きく膨らませた。

紬「えっ、もしや……」

次の瞬間、右の卵巣がバチバチと激しく鳴り始め、たちまち発火した。
左も続くようにしてバチバチと音をたて、発火する。
紬は生命維持が危ぶまれると懸念して、変圧器のスイッチをきった。

憂「  gggggッ……  ぁ……!!!」

紬「すごい……」

卵巣の炎上は卵巣隔膜を通じて子宮にうつり、メラメラと溶かした。
ベロンと子宮外膜が剥がれ、中の様子が丸見えである。




407:◆dLk6HcNXus :2010/09/11(土) 21:57:07.19 ID:B8Kfmbn00
紬「素晴らしいわ、憂ちゃん……」

憂の意識は朦朧とし、5秒に一回のペースで血を吐き続けていた。
紬は燃え盛る炎を無視して小腸を掴みとる。
そしてその端をフックに引っかけ、斉藤に合図をした。

紬「引っ張って」

斉藤「了解」

ワイヤーが勢いよく稼働する、フックに引っかけられた小腸はジュルジュルと引っ張り出された。
そしてグルグルと滑車に巻き付けられる。

憂「  pp bbヒbb……!!!」

ブチッ――。

勢いに負けて小腸が切れてしまった。
紬はもう一度引っかけて、滑車に巻き付ける。

これが延々と、なくなるまで続き憂の心臓は段々と弱まっていった。




412:◆dLk6HcNXus :2010/09/11(土) 22:11:45.69 ID:B8Kfmbn00
中世ヨーロッパでもその残忍さゆえ、執行人の興味を惹いた腸抜きという処刑方法が存在する。
今行っているのが腸抜きであることは言うまでもない。
執行人が手軽に行えるということと、実際に使用する道具以外、なにも変わらない。

目の前で腸が引き出される恐怖、これは狂おしく堪え難かったであろう。
そういう面でみると、瀕死の憂はラッキーだったのかもしれない。

紬「ふぅ……」

憂の体の中はスカスカになって、血溜まりがより際立っていた。
紬は憂の心臓を優しく掴んでみた。

紬「あっ……生命が消える一歩手前って感じがするわ」

とくん――――――――とくん。

鼓動は微々たるもので、今にも止まりそうな勢いであった。




414:◆dLk6HcNXus :2010/09/11(土) 22:27:11.85 ID:B8Kfmbn00
紬「もう痛みとか、そんな感覚ないでしょ?脳が麻痺しちゃってるもの」

血の気の引いた憂の顔はさっきと比べると、非常に穏やかであった。
口を小さく動かして、目はうつろに、眠たそうにしている。
試しに腹を爪で引っ描き回してみたが、憂の反応は無いに等しかった。

紬「ふぅ……」

紬は時計を見る、もう1時間50分という時が経っていた。

紬「妹の最期よ、挨拶くらいさせましょ」

斉藤「畏まりました」

斉藤はうな垂れた唯の両脇を抱え、憂の近くまで運んだ。
死んだ魚のような目を、強制的に開かせて憂のこの現状を見せた。

紬「もう妹だと思ってないかもしれない、でも血縁は口先だけで消えるものではないの」

紬「ちゃんと見てあげて、これがあなたを愛した妹の最期よ……」

唯「……」

唯「……」

静かに口が開いた。

唯「う……い……?」




424:◆dLk6HcNXus :2010/09/11(土) 22:41:12.50 ID:B8Kfmbn00
唯「うい……  いや……  こんな……」

唯は顔を強ばらせて、憂の頬に右手を差し伸べた。

冷たい――。

紬「……」

斉藤「……」

唯が自分の足で地面を踏むと、傍観者は静かに後ずさった。
姉妹の最期くらいは二人だけの空間を作ってあげたかったのだ。

唯の呼吸は次第に荒々しくなり、体はブルブルと震えだした。

唯「いやっ……うい、ういっ、笑っでよ……怖いよっ」

憂「……」

唯「はっ……はっ」

憂「……」

唯「いや゛ぁっ!ういっ!う゛いっ!起ぎてよ!!一人にしないでよ!!!」

憂「……」

唯「ひっぐぅ、うぅぅっ!!!や゛だああああっ!!やだああああっっ!!!」




430:◆dLk6HcNXus :2010/09/11(土) 22:53:51.33 ID:B8Kfmbn00
憂「……」

動かない、心臓は段々と心拍数を低下させていた。
唯は憂の血だらけの顔に両手を添えて、何度も名前を呼び続ける。

唯「う゛いっ!!!!う゛いっ!!!おぎでよおおおお!!!!」

憂「……」

唯「死ぬなんていや゛だあああぁあぁ!!!!うぐううぅうぅぅうう……!!!!」

憂「……」

唯「いやっ!!いやっ!!!」

紬は腕時計で今の時間を秒単位まで確かめる。

午前11時48分7秒。

そしてこう呟いた。

紬「終わったわ……」

唯「う゛い゛い゛いいいいいいい!!!!!!」

我が妹の惨殺の末を、目の当たりにする。
この悲しみの悲鳴は、一生耳について離れないだろうと紬は思ったのであった。




436:◆dLk6HcNXus :2010/09/11(土) 23:05:00.00 ID:B8Kfmbn00
その時、

ピクッ――。

唯「……うい、うい?うい!!!ういっ!!!!!」

憂の口が微かに動いた。

紬「……」

紬「信じられない……」

内臓を引きずり出してから結構な時間が経つというのに、まだ憂は生きていた。
今までに数々の処刑を執行してきた紬でも、これは信じがたいとしか言い様がない。

唯「ういっ!!!ういっ!!!!」

憂「……」

しかし話すことなどできやしなかった。
憂の視界は視神経が機能障害を起こして、真っ暗な状態だ。
いくら唯が大声をあげても、憂に届くことはまず、あり得なかった。

唯「うい……うい……」

憂「……」

唯「ッ……な……なにか……っ、なにかいってよォぉ……っ!!」

唯の滴が血まみれの顔に、零れ落ちた。




443:◆dLk6HcNXus :2010/09/11(土) 23:19:28.35 ID:B8Kfmbn00
唯「うぅぅ……っ……!!」

憂「……」

震える、憂の口がゆっくりと動く。

唯「はぁっ、はぁっ……」

声は出すことができない、しかし何かを言っていた。
唯はその口の動きを一瞬も見逃さず見つめる。

唯「……」

憂「……」

憂の目から、たった1滴の涙が頬を伝って流れ落ちた。

唯「う  うう ううううううう……ういっ!!!!!ういいいいいいいいっ!!!!」

憂「……」

唯「いやああああ  ああああ   あああああああああああ ああ  あ    あ!!!!!!!!」

憂は姉の手の中で、永遠の眠りについた。
ずっと一緒に、二人で過ごしてきた、感謝とお別れを告げた。
大好きなお姉ちゃんの温もりを体で感じながら。

”お姉ちゃん”

最期まで、愛する人を口にして。




451:◆dLk6HcNXus :2010/09/11(土) 23:34:15.86 ID:B8Kfmbn00
男「うぇぇ……これ拷問だろぉ……」

第一地下室の死体を袋に詰めて、持ってこい。紬の命令であった。
しかし男達はそこに横たわる亡骸を見るや否や、吐き気を催して近づこうともしなかった。

斎藤が何食わぬ顔で入室する。

斎藤「時間がありません、急いでいただけますか」

男「……」

斎藤に急げと促され、男達は観念した様子で俯いた。
紬の執事を任された男、こいつに反発したらそれだけで大変な事になるとわかっているのだ。

男「はぁ……」

男達は嫌々ながら、3人の死体を袋に詰めた。
ゴカイは取り除けとの事で、相当な精神的苦痛を味わい、拷問の恐ろしさを身に沁みて感じたのであった。

斎藤「ある意味、良い機会なのかもしれませんね」

斎藤はそういうと悠長に笑ってみせた。




459:◆dLk6HcNXus :2010/09/11(土) 23:46:27.45 ID:B8Kfmbn00
紬の部屋にて。

紬「ヘリよ、決まってるわ。私も行方不明って事になってるんだから」

斎藤「しかし……」

紬「お金でヘリポートくらい借りれるでしょ?なんならその建物ごと買ってもいいわ、どうしてもみんなと行きたいところがあるのっ!」

斎藤「そうですか、お嬢様がそこまで言うのであれば仕方ありませんね」

紬「うん、お願い」

これ以上日本にいるわけにはいかない、紬は遠く離れた外国で一時身を潜める事を決意した。
しかし紬には夢があった、それを実現するには放課後ティータイム全員が動かないといけないらしい。
これを実現する為に処刑を一週間早まらせたのだ。本当はもっと楽しめたのだが、誘拐事件が加速してそれ所ではなくなった。

紬「今日の夜を予定してるわ、そのまま日本を出るから身支度を済ませておいて」

紬「うふっ、楽しみ……」




470:◆dLk6HcNXus :2010/09/12(日) 00:01:13.58 ID:EbO8dvT80
午後8時を丁度過ぎた頃に、紬達一行は地元である桜ケ丘に到着した。
何日かぶりにこの地を踏んだ紬は、変装をして、深呼吸で一息つく。
うまくカモフラージュをしたつもりなのだろう。

斎藤「派手過ぎるかと」

紬「え?そうかしら……でも別に変じゃないわよね」

明らかに変だ、しかし斎藤は微笑んでなにも言わなかった。

こんなゆっくりしている時間はない。
紬はいざ目的地へと、歩を進めた。

紬「唯ちゃんはちゃんと寝かせてる?」

斎藤「はい」

紬「騒がれたら困るものね、寝かせたのならいいわ。行きましょ」




476:◆dLk6HcNXus :2010/09/12(日) 00:12:53.81 ID:EbO8dvT80
紬「失礼しま〜す……」

やっと行き着いたその場所は、3年間お世話になった軽音部発祥の空間。
うす暗い闇が、ふわふわとした部室のイメージを一変させた。

紬「明かりをつけたら目立っちゃうわね……仕方ないからこのままでいいわ、斎藤」

紬は寝ている唯を椅子に座らせて、その隣に律を、向かい合わせに澪を同様に座らせた。
最後に一番原型を止めていない、梓の亡骸を座らせる。

紬「うふ、これがしたかったの〜」

紬は頬を赤らめて、テーブルにお菓子を置いた。
そして各々に紅茶を差し出して、

紬「召し上がれ〜」

満面の笑みで紬は、椅子に腰を下ろす。
これがどうしても叶えたかった紬の夢であった。




481:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 00:17:46.30 ID:eWolA0T00
狂ってやがるwww




485:◆dLk6HcNXus :2010/09/12(日) 00:20:52.83 ID:EbO8dvT80
勿論、食べるわけがない。
紬はそれを承知した上で、このような悪フザケにも見える挙動を起こした。
何故――。
それを問うてしまうと、話にならない。

”これが紬の夢だったから”

それで理由は十分だ。

紬「うふふ……」

紬はなにもせずただ笑って、この状況を楽しんでいた。

紬「あっ……!写真写真!!」

どうやらもう一つの目的を思い出したみたいだ。
紬はバックの中を探って、デジタルカメラを取り出した。

紬「みんなで記念写真よ」




494:◆dLk6HcNXus :2010/09/12(日) 00:31:46.36 ID:EbO8dvT80
紬「はい、チーズっ!」

パシャ――。

紬は急いでその写り具合を確かめる。
拷問のもの凄さを物語る、とっておきの写真が撮れた。

紬「うふ……宝物……」

紬はデジタルカメラを大事そうにバックにしまった。
すると、

斎藤「お嬢様、そろそろお時間が……」

斎藤が恐るおそる、紬に警告を呼び掛けた。
沈黙が部室に漂い、重たい雰囲気を作りだす。

すると上擦った返事が、紬の口から吐き出された。

紬「わかってるわ……」

紬「……」

斎藤「……」

紬「……」

紬の涙が、闇に光る――。

紬「お別れね……みんな……」




499:◆dLk6HcNXus :2010/09/12(日) 00:42:03.75 ID:EbO8dvT80
斎藤「……」

この涙の一番の理解者――それは斎藤であった。
以前、斎藤は唯にこんな説得を聞かせている。

”この拷問が怖いのであれば、その受け止め方を『愛』だと変えてみては如何でしょう”

斎藤「……」

紬「……」

紬は涙を拭いて、笑ってみせた。

紬「唯ちゃんは連れて行くわね……だからみんなとはこれで永遠にお別れ」

紬「本当にありがとう、楽しい3年間だったわ……」

紬は一時の間をおいて、退室間際に感謝を残して去っていった。

紬「ありがとう」






さようなら私の愛した、軽音部――。




508:◆dLk6HcNXus :2010/09/12(日) 00:55:31.71 ID:EbO8dvT80
唯「……ん」

寒い――、とにかく寒い。
まるで冷蔵庫の中にいるみたいだ。
さっきの温暖な空気は何処へ行ったのだろう、唯は寝ぼけて辺りを見回した。

唯「えっ――」

動けない、縛られている。
椅子の脚に足が縛られ、背もたれに体が括り付けられていた。

紬「起きた?唯ちゃん」

唯「ひっ……」

真後ろから声が聞こえてきた、紬の声だ。
唯は恐怖を取り戻し、恐るおそる真上を向いた。

紬「うふ、おはよう」

唯「――ッ」

こうして唯は、再び悪夢に目覚めた。




512:◆dLk6HcNXus :2010/09/12(日) 01:03:35.89 ID:EbO8dvT80
唯「いやあああッ!!!」

紬「なにを驚いているの?」

紬は微笑むと、唯の真正面に姿を現して腕を組んでみせた。
唯の異常な反応を起こしている様が、見ていてとても可愛らしい。

唯「いやあっ、なんで!?ここはどこっ!?」

紬「さあどこでしょう、日本ではないわ」

唯「えっ……」

唯は呼吸を忘れて、紬の顔を見つめた。

紬「ほら、もう忘れたの?言ったじゃない……あの地下室で」

唯「……」

紬「唯ちゃんの拷問はこれからスタートするの」

唯「……」

唯「はぁっ、はぁっ……」

紬は嘯いて、パチンと指を鳴らした。




516:◆dLk6HcNXus :2010/09/12(日) 01:13:12.94 ID:EbO8dvT80
斎藤が入室し、ある物を運び込んできた。
紬はそれを受け取って、中を覗いてみる。

紬「うん、これはこたえるわね」

唯「えっ、えっ!!!いやっ!!いやっ!!!」

紬「憂ちゃんも桜ケ丘に置いて行きたかったんだけど、お姉ちゃんと一緒の方が幸せだと思って……」

唯にサラダボールが向けられた。

紬「ジュースにしてみました〜」

唯「――!!!」

ボールの中でグチャグチャと音をたてるそれは、もう疾うにお馴染と言える。

唯「いやあああ あああ ああああああああああ!!!!!!」

憂の臓物で作った人間ジュースであった。




533:◆dLk6HcNXus :2010/09/12(日) 01:26:15.25 ID:EbO8dvT80
唯「あああ あああああああ!!!!!!いやあああああああああ!!!!!」

紬「朝ごはんよ唯ちゃん、召し上がれ……」

唯の目の前に夥しい内臓の海が、ブクブクと音を立てる。
死別した妹の変わり果てた姿に、唯は狂おしい悲鳴をあげた。

拷問の末に、待ち受けていたのはやはり拷問――。

紬「唯ちゃんはこれから商品になるのよ、この程度で狂っちゃ話にならないわ」

プルルルルルル――。

携帯電話がけたたましく、鳴り響いた。

紬「電話みたい、じゃあ私ちょっと行ってくるわ、戻ってくるまでに全部食べさせてね」

斎藤「畏まりました」

紬はステップを踏みながら、拷問部屋を後にした。




543:◆dLk6HcNXus :2010/09/12(日) 01:48:44.54 ID:EbO8dvT80
この世界には拷問を好き好んで鑑賞する、有権者がいる。
有権者は有りとあらゆる注文をして、受刑者を痛めつけるだ。
それには受刑者を提供する者が必要、即ち紬のような”コレクター”が居ないと始まらない。
コレクション――それは拷問をしてお金を手に入れる為に必要な、受刑者の事を指していた。

紬は部屋を出て、長い廊下を見据える。

「ぎゃああああああ……」

「殺してぇぇぇぇ……」

「あああああああ……」

様々な悲鳴が廊下を包みこんでいた。
この悲鳴は今までの間で、必死にかき集めたコレクション達の悲鳴。

紬は声に出して、コレクションが増えた喜びを表現すると、注文の電話に出た。




560:◆dLk6HcNXus :2010/09/12(日) 02:17:21.86 ID:EbO8dvT80
「紬君かい?今回も頼むよ」

紬「あっ、本当ですか?ありがとうございます〜」

紬「今回は如何致しましょう」

「う〜ん、そうだな……」

「お任せするよ、お勧めの子はいないの?」

紬「お勧めですか?」

紬は口元をニヤつかせると、さっき出たばかりの部屋を振り返って、

紬「新商品を追加致しました、ほんの少し前に」

紬「とっても可愛いですよ、きっとお気に召すはずです……」

「そう、じゃあそれで」

電話がブツンと切れ、プーと言う音が鳴った。

紬「ふふ、さっそく出番よ、唯ちゃん……」

コレクションに選ばれたのが運の尽き、平沢唯の拷問生活はこうして幕を開けた。拷問が生み出すもの、それは金。運が良ければ地位も獲得できる、今の紬のように。
これから死ぬまで弄ばれる運命が、唯の人生の歯車を狂わせた。これからも紬の愛を一身に受け続けて。

紬「うふっ……」

残酷な微笑みを持つ、執行人のもとでこれからもずっと――。




561:◆dLk6HcNXus :2010/09/12(日) 02:18:02.99 ID:EbO8dvT80
ありがとうございました、おわらせました
















601:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/09/12(日) 04:41:59.43 ID:Sd+L0t9x0
これ読んだあとにU&I聴くと別の意味に聴こえるな


出典:VIP
リンク:VIP

(・∀・): 105 | (・A・): 111

TOP