篠田さん

2010/10/15 22:27 登録: えっちな名無しさん

高校の時、同じクラスに篠田芽衣という人がいた。
顔は凄く可愛くて、スク水で見た感じスタイルも良いのだが、彼女はクラスの中では孤立していた。
これも同じクラスにいた沖川璃奈っていう見た目がとても派手でキャバ嬢みたいなヤツが居て、そいつが篠田さんを気に食わないらしく、クラス内でも何かと篠田さんに絡んでいた。
俺は当時沖川の彼氏で、よく不満を聞いていた。
「カワイこぶっててムカつく」とか、
「アイツは絶対ヤリマン」とかそういった感じの愚痴。
そしてその事話してる時の沖川の顔は、何と言うか憎悪に満ち溢れていた。
ある日。沖川と篠田さんが一緒に帰っているのを目撃した俺は、少しビックリして、後で沖川にその理由を聞いてみた。
すると、
「明日、明日家に呼んで、な…」
と言いながら、寒気がするほどニヤニヤしていた。
次の日、俺と篠田さんが沖川の部屋に呼ばれて、俺は隣の部屋に一人で待たされ、沖川と篠田さんが一緒の部屋に居た。
俺は隣の部屋で耳を澄ましていた。
10分ぐらいすると、沖川の泣く声がして、続いて篠田さんの泣き声が聞こえた。
後で沖川に話を聞くと、篠田さんは凄く良い人らしい。
何でもお母さんは体が弱く、お父さんも居ないらしくバイトを二つ掛け持ちしていて家計を支えていて、その手はあかぎれだらけ。
そしてとても貧乏らしく、服も色あせたTシャツに着古したジーンズ。
その姿を見た沖川は、その事を聞いたらしい。
すると、その様な返事が返ってきて、篠田さんを苛めようと思っていた自分が恥ずかしくなり、泣いたらしい。
それを見た篠田さんは初めて自分に共感してくれる人に出会ったらしく、泣いてしまったらしい。
いまいち俺にはその感動が伝わらなかったが、まあ良しとした。

その次の日から、沖川と篠田さんはめちゃくちゃ仲良くなり、なんだかんだで俺と沖川は疎遠になった。
アホで金髪だった沖川は髪を染めなおして篠田さんに見てもらいながら猛勉強して、二人は同じ看護系の大学に進学し、今では最高の友達らしい。
ちなみに、今は篠田さんと沖川は一緒に住んでて、俺はたまに沖川と連絡取るだけ。
二人は百合の関係らしく、あの男好きだった沖川も彼氏を作らず篠田さんと毎日遊んでいるらしい。
正直俺もその輪に入りたかったが、二人の間には何か他人が入り込めないような固い絆があった。
篠田さんも沖川も可愛いので、これほど良い輪も無いのに、それに入れない俺といったら…


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