いるよ いるよ いるよ ２

いるよ いるよ いるよ
の続きだけど、これは「怖い話」じゃない。
続き↓
俺の問いに答えた複数人の声を聞いて、俺はかなり怯えてた。
で、入ってこれないように必死で扉を押さえてた。
しばらくすると、また「とんとんとん」が始まって、扉がガタガタ揺れた。
俺は小便ちびりそうだった。
当時小６の姉ちゃんがそろそろ帰ってくると思い、大声で「姉ちゃん！」と叫んでいた。
そんなのが少し続いて、やっと姉ちゃんが帰ってきた。
「ただいまー！〇〇ー、どこー？」
姉ちゃんの声が聞こえた途端に、「とんとん」止んだ。
「トイレなのー？」
ぱたぱたと近づく姉の足音が聞こえて、俺は心底ほっとした。
そしたら、突然背後で「いるよ、いるよ！」って声と鈍い音がした。
振り返ったら、小さな窓が割れてた。何かで殴られたみたいに。


それ以来、俺はノックの音が苦手だ、っていう話。




出典：いるよ
リンク：うしろ