優良さんと山田くん?

2010/12/29 21:51 登録: えっちな名無しさん

小野田家は何をするにも二人が基本だ。
優良と真、その二人でいつも何事も行ってきた。
だが、今優良の隣にいるのは山田。
二人は朝食を取った後、何をするでもなくテレビを眺めていた。
だが、優良の頭にあるのは、テレビの内容ではなく山田のこと。
(なんで・・・何であんなこと山田君に・・・)
山田に自慰を見せるようにお願いした自分の行動が理解できない。
そして、その時の快感を思い出すと自分の中で何かが組み変わっていくような怖れを感じる。
(真さん・・・・早く帰ってきて)
真の顔を見れば今の気持ちもおさまるのだと思う。だが、真はいない。
いるのは山田。優良の視界を埋めるのも、心に居座るのも、今は山田だった。

そんなことを考えていたからか、山田が近づいてくるのにも気づかなかった。
「どうしたんですか、おねーさん。何だか止まってますが」
山田に覗き込まれて、優良はハッとする。
(ち、近いっ! 山田君、近い!)
まるで心の隙を突かれたように狼狽しながら優良は顔をそむける。
「な、なんでもないの!・・・少し考え事をね!」
「なんだか昨日に輪をかけてボーッとしてましたよ?」
慌てながら言い繕う優良に山田は不思議そうな顔をしながらも顔を引っ込める。
(もう、それにしてもどういうつもりかしら)
(私は昨日のことを意識してこうなってるのに、山田君はいつもどおりだし、私バカみたいじゃない)
八つ当たり気味に優良は考える。
(もしかして、別に私を女性として意識してない・・・ってことはないわよね)
(そ、その、あんなに・・・大きくしてたし)
(じゃあ、あれくらいは普通のことなのかしら)
(私が知らないだけでその・・・・あんなこと見せ合うのが普通なの?)
(まさか・・・でも・・・)
理性は否定するが、性経験の少なさが完全に否定もしきれない。
(じゃ、じゃあまさか今度は私が見せるってこと?)
(い、いやそんなこと・・・でも、裸くらいは見せないとおあいこってことには)
(こ、今晩にでも山田君が私に服を)
「おねーさん、それ取って」
「ひゃい!?」
まるで優良の思考を読んだような山田の声に、優良は飛び上がりながら答える。
「ど、どーしたの、おねーさん?」
予想外の反応だったのか、山田も腰を僅かに引いていた。
「ご、ごめんなさい!・・・え、でも取ってって・・・何を!?」
慌てまくる優良に山田はそばにある容器を指差して
「いや、テレビのリモコン取ってって意味なんですが・・・えと? 厚かましかったすか?」
「い、いえ、そんなことないわよ! どうぞ!」
照れ隠しのためか必要以上に張り切ってリモコンを差し出す優良。
「ほい、どもです」
(あ・・・)
山田は優良の手を包むようにしてリモコンを受け取る。
(あ・・・あぅ・・・)
思わぬ接触に優良の頬は赤くなる。
(こ、これくらい日常のことよね、触れあっただけなのよね)
言い訳する優良だが、指先から伝わるぬくもりが胸まで伝わるように動悸が激しくなる。
真とは違う、男の手の感触。
かたくてゴツゴツした、まるで昨日見たアレのような・・・・
(ダメよ! 朝から何を考えてるの私は!)
(そもそも、指が触れるくらいで意識し過ぎだわ)
そう思うが、優良はほぅと悩ましげなため息を漏らしていた。
そんな優良を盗み見ながら山田は切り出す。
「そうだ、おねーさん。ちょっと遊びに出かけませんか?」
「あ、あそび!?」
予想通りに過剰反応する優良に苦笑しながら付け加えた。
「そう、ストレス解消の遊びを」

山田と優良は二人だけで部屋に入った。
二人して汗をかき、本能に突き上げられるままに声を上げる。
周りなど気にせず、自分に素直になれる空間。
そう、ここは欲望を開放できる密室。
その名は、カラオケボックス。

「いや〜、おねーさん、歌うまいっすね」
歌いきった優良を山田は拍手で迎える。
「そ、そう? ありがとう」
それに対して、照れながらもまんざらでもない表情の優良。
「初めはカラオケなんて、と思ってたけど歌ってみると面白いわね」
「そうでしょ。やっぱ大声を出すってのは単純なストレス解消になるんですよ」
「ストレス・・・あるように見えちゃった?」
まるで自分の恥ずかしい内心を見透かされたような気分になり、ビクビクしながら尋ねる優良だったが
「あ、勘違いだったり余計なお節介かもしれませんけど。ホラ、おにーさんもいないから不安なのかなって」
「そ、そんなこと・・・あるかも。でも、お節介なんてことは無いわ、ありがとう山田君」
「いえいえ、居候としてはこれくらい気を使うのが当然ってことで」
何でもないように言う山田に優良は少し心がうずく。
(私は昨日あんなこと頼んだばかりか、意識しすぎて変なこと考えてたのに・・・)
(御免なさい山田君。そしてありがとう。私のことをよく見てるんだね)
真以外の男に揺れたことのなかった心が、少し傾いだ。

「いや、マジで美声ですよ。正直、歌はどうなんだろうとか思ってましたけど」
「あ、失礼しちゃうな。これでも子供のころから歌ってたんだから」
「へ〜、そうなんですか。どんなの歌ってたんです。やっぱ童謡とか」
「童謡かは分からないけどこの歌はよく口ずさんでたわね

♪旅のゆくえの ゆらめく闇に 希望をきざむ人の切ない思いを
 ひなげしの色で紡ぎ合わせ 道にしよう

アカペラで朗々と歌い上げる優良に山田はしばし呆気のとられていたが、歌い終わったことに気付くとおしみなく拍手を浴びせる。
「いや〜、いいものを聞かせて頂きました。しかし、妙にこう暗いというか何処かトラウマが起こされるような」
「そ、そうなの? ウーン、他の人に聞かせても妙に渋い顔が帰ってくることおいんだよね。何でだろ?」
「いや曲自体はいいんですよ。でも、それにまつわる雰囲気と言うか何かが」
「ドナドナみたいな感じ?」
「いやあそこまで直接的じゃないんですがどういえばいいのかな? まあいいか、童謡なんて暗いのもありますしね」
「そうなの?」
「赤い靴なんて身売りした子供をしのぶ歌ですし」
「み、身売り・・・」
「ロシア民謡の一週間なんて、金持ちの愛人が歌った歌じゃないかって話もありますし」
「あ、愛人・・・ほ、ホント?」
「♪水曜日に友達が来て、木曜日に帰っていた。というのを無理やり解釈したネタっぽい話ですけど。でも、殆ど仕事してないのに生活できるのはそういうことじゃないかって」
「で、でも私も仕事してないけど生活で着てるし。奥さんってことも」
「そうなら泊っていった友達や、最後の恋人よこれが私の〜ってところは興味深くないますね。不倫ってことかな?」
「ふ、不倫!?」
今まで考えもしなかった言葉。だが、この数日で胸をついて離れないその言葉を出されて優良は胸を突かれた思いになる。
(ち、違うわ。別に山田君とそんなこと・・・)
(で、でも昨日はあんなこと・・・けど、それ以上はやってないんだし)
再び、今朝も考えていたことが頭の中をかき乱す。それを振り払うように
「山田君も歌わない? わたしばかり歌っちゃってるし!」
「いいっすけど」
そう言いながら山田は優良に膝を寄せる。
「せっかくだからデュエットしませんか?」
「デュ、デュエット?」
「そ。二人でカラオケきたんだから、いいっしょ?」
「そ、そうね・・・」
確かにふたりできたのに歌うのは別々ってのは味気ないし、山田君にも楽しんでもらわないと。
何かが警鐘を鳴らしていたが、持ち前の献身さがそれを押しとどめた。
「じゃ、じゃあ、やりましょうか?」
「マジっすか。よっしゃ、俺のオススメのデュエットいっちゃいますよ」
そう言ってリモコンを操作する。程なく画面に曲名が表示されて
「三年目の浮気?・・・昔流行ってた歌よね?」
「そっす、ちょっと古いけど、男と女のデュエットなら俺は一番好きです。おねーさん覚えてます?」
「あ〜、曲調は覚えてるから歌詞を見れば多分歌えるんじゃないかな〜」
山田と何気ないように会話する優良だが、『浮気』という単語が目について離れなかった。
今まで自分とは関係ないことだと思っていたその言葉が、今は身近に、そう肌に感じるくらいに
「おねーさん立って、たって」

「わっ、ちょっと、山田君!?」
動かない優良を山田は手を引いて立ち上がらせる。
引かれるままに立って、渡されたマイクを受け取った優良だが
「アレ? 山田君のマイクは?」
山田が手にマイクを持ってないのに気付いて怪訝な表情になる。
「やだなぁ、おねーさん。デュエットだったらマイク一本でしょ」
「えぇぇぇぇ!!」
当然のことのように言う山田に優良は声を上げる。だが、それは驚きと言うより困惑で、
(一つのマイクって・・・顔を近付けることよね!?)
だが、そんな優良に構わず山田は優良にマイクを持たせると
「そういえば、おねーさん。この歌を歌う時の正しいスタイルがあるんですよ、知ってました?」
「そ、そうなの?」
「ええ、マイク一本で歌うのもそうですが、更にこう・・・」
と言って後ろから優良に抱きつく。
「きゃ! なにするの! やめて!」
咄嗟に振りほどこうとする優良だが、山田は汲みついて離れないばかりか
「やだなぁ。こういう風に二人羽織みたいにして歌うのが正しいんですって」
「そ、そうなの?」
落ち着いた声で言われると慌てた自分がバカみたいに思えて抵抗する力が弱まる。
だが、耳元から囁かれる声と密着する肌の感触、そして昨日も嗅いだ山田の匂いに自然と動悸が激しくなる。
(こんなに男の人とくっついたのは真さん以外では初めて・・・)
(でも、真さんとは違った感じが。それに私のお尻に当たってるのってやっぱり・・・)
(い、いけない。これは単にデュエットするためにくっついてるだけなんだから!)
内心の葛藤をよそに気だるげなメロディが流れ出す。
「あ、始まりましたよ。まず俺からですね」
そう言って山田から歌い始める。

♪バカ言ってんじゃないよ お前と俺は喧嘩もしたけど一つ屋根の下暮らしてきたんだぜ

意外・・・なんて思ったら失礼だけど、山田君って歌うまいんだ)
耳元で甘い声を囁かれて自然と体の力が抜ける。それは真の愛の囁きにも似て・・・
「おねーさん、おねーさん」
陶然としかかった優良は山田の声でハッとする。いつの間にか自分のパートが着たことに気付く

♪良く言うわ いつも騙してばかりで 私が何にも知らないとでも思っているのね

「三年目の浮気」とは1982年の歌。浮気をした男とそれを責める女のコミカルな会話を歌にしたものである。
だが、優良にはまるで自分のことを歌っているかのように思われた。
この歌では浮気するのは男だが、真ではない男に抱きしめられながら歌う自分は正に同じではないか。
(いえ、違うわ。これは単に親しい人と歌ってるってだけなんだから)
いまでも女子校の友人と会うこともある。それの延長だと反論する自分がいる。
(本当に?)
だが、もう一人の自分が尋ねる、昨日のアレは何だったのかと
(あ、あれは!)
気付けば自分の歌のパートに入っていた。優良は考えを中断して歌い始めた・・・が、

♪私にだってその気になれば 相手はいるのよ

その歌詞の生々しさに思わず優良は今の自分を省みてしまう。
そして、意識した途端に自分の腰に密着する山田のモノを感じ取ってしまう。
それは優良が見たことないほどたくましく、触れたことのないほどの熱さが分かるような赤黒さで、経験したこともないような快感を・・・
(ち、違うわ! 真さんと比べてなんかいない!
(あれだって!・・・そうあれだって梨香のためなの、妹のためなんだから!)
そう必死に抗弁するが、もう一人の優良は本当に? と問い続けるばかりだった。

(お、終わった・・・やっと)
そんな葛藤をしたからか、優良は一曲歌いあげただけで疲れ果てていた。
膝が力を失って倒れかかる・・・が、後ろから抱きとめられる。
「っとと、大丈夫ですか、おねーさん」
山田が心配そうに後ろから覗き込む。
(あ、何だか山田君頼もしい)
一瞬、気が緩みかけた優良だが、
(ってちょっと待って! 今の私って胸を触られてる!)
抱きしめた反動かしっかりと胸を掴まれていた。それだけでなく山田の足が優良の股の間へと差し込まれ・・・
「や、やぁぁ!」
悲鳴を上げながら飛び退る優良。
(な、何!? む、胸!? 腰!?)
(い、いや助けてくれたのよ、そうよ!)
混乱したまま飛び退り、足がもつれて倒れそうになる。だが、山田は平然とした顔で支えて
「アレ? 流石に歌い通しで疲れちゃいましたか?」
そう言うと、赤ん坊を持ち上げるように優良の両脇に手を入れて、椅子に運ぶ。
なすがままにされていた優良だが、しばらくして自分が助けられたことに気付いて礼を言う。
「あ、ありがとう」
「どういたしまして」
やはり気にしてない風の山田を見て優良は心の中で思う。
(い、今のは助けてくれたのよ。ウン、そうなのよ)
だが、胸の鼓動は収まりそうもなかった。

「さて、俺もちょっと休みますか」
そう言って優良の隣に山田は腰を下ろす。
狭いボックスの中なので自然とヒザ同士がくっつきあう。
注意するほどのことではなく、さりとて自分から離すのも意識してる様でやりづらい。そう優良が悩んでいると山田が唐突に呟いた。
「あの〜、俺は今からヘンなことしますね」
「・・・はい?・・・うん?」
山田の言葉の意図が分からず生返事を返す優良。山田はそんな優良の手を掴むと自分の股間へと招き寄せた。
「きゃ! いやっ!」
反射的に手を引っ込めようとする優良だが、山田は手を掴んで話さない。
「どうも昨日から変なんですよ俺。あれだけ抜いたのにまだ収まらない」
「分かったから、手を離してぇっ!」
「だからちょっと手伝ってくれませんか?」
「はい?・・・えぇぇ!!」
その意味するところに気付いて驚愕の声を上げる。
「そ、そんなっ! ダメよっ、ダメに決まってるじゃない!」
「お願いします。苦しいんですよ」
「それはかわいそうだけど・・・でも、私は・・・真さんの奥さんなんだし」
「大丈夫です、俺は梨香のためにスるんですから浮気じゃないです!」
「そ、そんなこと・・・」
「それにおねーさん、ひいてはおにーさんのためでもあるんです」
「・・・私や真さんの?」
「そうです。色んなものを見ないと経験にならないですよね? その点俺のモノなら昨日見てるし」
「そ、それは・・・確かに」
「違うところで得た経験を夫婦生活に生かせばおにーさんだって喜んでくれますよ」
「梨香のため・・・真さんのため・・・」
「そう、だから遠慮なく俺のを使っちゃってください」
そう言って山田はチャックに手をかける。
止めないと、油糧は心のどこかでそう思う。
だが、優良の心にあるのは手のひらから感じる、ズボン越しでもわかるほどの盛り上がった山田のモノ。
理性を溶かしてしまうような熱さと心を突き崩すような固さ。
止めることも、離れることもできずに、ただ、優良は山田の股間に視線を縫いとめられていた。

「だ、ダメよ、こんなの、昼間なのに・・・」
「昼間だから誰もいないから安心でしょ」
「でも、こんなところで・・・」
「ここは、個室にカメラもないし、ドアはマジックミラーで外から見えないですから(そーゆーことに使ったことあるし)」
「そんな・・・急に・・・」
「男は催すのは急なんですよ。おにーさんもそうでしぃお?」
「そうだけど・・・それとは違って・・・」
押し問答にもならない、優良が一方的に押し切られるだけの会話をする間にも山田の手は止まらず、
「あ・・・」
チャックを下ろし、
「や、ダメ・・・」
トランクスをずらし
「あぁ・・・」
山田のモノに直に触れた時、優良の口から漏れ出たのは屈服とも感嘆とも取れるような喘ぎ。
(すごい・・・ビクンビクンって跳ねる)
血管の浮き出た幹は優良が触ると脈動しする。
(それに、先っぽが赤黒くて、こんなに反り上がって膨らんで・・・)
凶悪なまでに膨らんだ亀頭はすでに滲んでいた先走りでテラテラと光っている。
(こんなの・・・こんなの受け入れたらどんな気持ちに・・・)
「どうですか、俺の?」
山田のモノの熱さに頭がぼうっとしていた優良はその言葉で我に返った。
「あ!・・そ! そうね・・・凄い・・・わね」
興奮にもつれる舌で何とかその言葉を出した優良に、山田は満足そうにほほ笑む。
「そうっすか。おねーさんい褒められて俺も嬉しいです」
「あ・・」
その笑顔に優良は興奮とは違った感じで顔が赤くなる。
(私の言葉で喜んでくれるのは嬉しい・・・)
それは優良の人のよさ。平時では献身となり美徳だが、緊急時には情に流されやすい欠点。
「じゃあ、おにーさんにするようにやってくれませんか? これもおにーさんおためですから」
「そ、そうね、真さんのためよね」
そして、Hでは奉仕に傾くMの素質となって現れる優良の性癖。
気付けば、当然のように山田の股間にひざまずいて奉仕を始める優良だった。

小さなカラオケボックスのなかで、歌声とは異なる音が響く。
「ふっ・・・はぁっ」
それは押し殺した声。
「はっ・・・んふぅ」
だが、押し殺せない感情の発露。
「んぅぅ・・・凄い・・・」
抑えきれない興奮の声だった。
「お、おねーさん上手いっすね」
一心不乱に奉仕する優良に山田は呻きながら尋ねる」
「気を抜いたらすぐに出ちまいそうですよ」
「そう?」
見上げる優良もどこか得意げだ。
「で、どうですか? 俺の自慢の息子の感想は」
「そ、それは・・・」
恥ずかしそうにギュッと握りしめる優良。
その顔と手の圧力に山田は低くうめいて
「い、いや答えは分かりました。いつもおにーさんにこんな濃厚なヤツしてるんですか?」
「え、ええ・・・」
真の名前が出ると優良の心は疼く。だが、それは痛みと言うより・・・
「毎回? 他にも?」
「そ、そのお口とか胸とかでも・・・」
(わ、私そんなことまで言わなくていいのに・・・でも)
奉仕中ということで大胆になっているのか、それとも雰囲気がそうさせるのか山田に対して素直になってしまう優良だった。
「フェラやパイズリ・・・そのやってくれるってことは・・」
「ダ、ダメ!」
流石にそこまで許したらマズいという理性が優良には残っていたようで、激しい拒絶が口から迸る。
ついでに、手も握りしめてしまい
「うおぉぉぉ!」
股間を襲う激痛に山田は苦悶の叫びを上げる
「ご、ごめんなさい! 大丈夫!?」
慌てて尋ねる優良に
「だ、大丈夫っす。ちょっと色んな意味でイキかけましたけど」
前かがみになりながら答える山田だった。

「じゃあ、昨日みたいにちょっと前をはだけてくれませんか?」
だが、それくらいで諦めないのも山田。
「え?」
当惑する優良に当然のように語る。
「いや、俺も刺激がほしいかなって。ダメすか?」
「だ・・・」
昨日と言う実例を上げられては即座にダメとは言い難い。だが、頷くのもおかしい気がしたので動きが止まる優良だったが
「いいっすよね。じゃあ」
そんな優良に構わずに山田は勝手に優良を脱がしだす。
「や、やめっ」
優良は抵抗しようとするが、その力は弱く
「いーじゃないですか、俺だって下半身晒してるんだから」
「それとこれとは! きゃあ!」
山田に上着をはだけられてしまう。
ブラを少し見せただけの昨日とは違って上半身殆どを見せるあられもない姿で。
「や、いやぁ!」
ブラがあるとはいえ思わず胸を隠して身をすくませようとする優良だったが
「ダメですよ。最後までちゃんとやらないと」
山田は無慈悲にそう言って、優良の手を掴んで自分のモノを握らせる。
「あ・・・」
再び触れた山田の熱さに羞恥心ごと解かされたように、優良は抵抗を止める。
「ホラホラ、終われば服着てもいいんですから」
そう言いながら優良の手を握ったまま扱きだす。
「あ・・・あぁ・・・」
にちゃにちゃといやらしい音と先走りに混じった精液の匂いで頭がいっぱいになる。
気付けば、山田が動かさなくても山田のモノに縋りつくように扱きだしていた。
山田は優良の頭を「よくできました」とでも言うように撫でる。
そのまま髪を撫でつけながら下へと下っていき、さりげなくブラのホックを外していた。

優良がその異変に気付いたのは少し後。
「あ、あれ?」
自然とブラが前にずり落ちてくる。
止めないと、と優良が我に帰った時、山田に頤を掴まれた。
「おねーさん、早く出すために昨日のアレやってくれませんか?」
まるでキスするかのようにそのまま顔を近づける山田に、優良は顔をそむけながら、
「ア、アレって?」
「アレすよ。実況するやつ」
「あ、あう!」
昨日思わず口走っていたことを思い出して顔を赤くする優良。
そんな優良に畳みかけるように
「ほら、さっきも言ったとおり早く終われば服も着れるんだから早く早く」
再び頤を掴んで自分の方を向かせて詰め寄る。
「や、やめ・・・分かったから!」
優良は頷くしかなかった。
何かに屈服した気分があったが、山田に頭を撫でられているとそのうち消えた。
なにより
「山田君の・・・固い・・・」
口に出すと心が官能で染め上げられる。
「ビクンビクンって・・・脈うってる」
顔をそむけながら喋ろうとしたが、山田に頤を三度掴まれて山田の瞳を見つめながら喋っている。
「にちゃにちゃっていやらしい音してる・・・」
まるで、世界に優良と山田しかいなくなるような錯覚。
「においも・・きつい・・・」
それは真とセックスしてる時の感覚にあまりに似すぎていて
「こんな・・・すごい・・・」
だから気付かない。いつの間にかブラがずれて乳房が見えていることに。
いや、見られてもいいと心のどこかで思っているのかもしれない。
「すごくて・・・おかしくなっちゃいそう・・」
その乳首がツンと尖っていることを。それを山田が目ざとく気付いていることにも。

「うっく、そろそろ」
そんな優良に刺激されたように山田が腰を震わせる。
「あ、また大きくなった・・・出るの? 出しちゃうの?」
熱に浮かされたように優良が尋ねる。
「もっと、もっとおねだりしてみろよ!」
山田の口調も気にならないほど発情した表情で優良は叫ぶ。
「出して! 貴方の熱いの出してぇ!」
その言葉がトリガーになったように山田のモノから精液が吹き出る
「あ・・・出てる・・・」
「こんなに・・・たくさん・・・・」
「熱いのがいっぱい・・・」
「や・・・まだ出るの?」
「凄い匂い・・・おかしくなっちゃいそう・・・」
茫然とした表情で発射後も様子を語る優良。
その右手は自然と袋の方に動き、最後に残り汁を吐き出させた。。
「ふぅ〜」
山田は大きな息を吐くと、まだ山田のモノを掴んだままの優良の手を外しこびりついた精液をティsッシュで拭いとる。
どこか、焦点の合わない目でされるがままになっていた優良に山田は告げる。
「あ〜、えっとおねーさん。服は自分で直してくださいね?」
そう言われてほぼ上半身裸の自分の格好に気付く優良。
「きゃ、きゃああ!」
慌てて胸を隠しながら後ろを向く優良。そんな優良の背中越しに山田は尋ねる
「で、どうでした。俺のプレイ」
「プレイ?」
思いがけない単語に振り向く優良。
「そうっす。おにーさんだとちょっと鬼畜なことはしないだろうなぁって思って」
「・・・それは・・・まあ・・・」
「だから違ったプレイの方が参考になるかもしれないって思って。でもちょっとおねーさんに失礼なことしました。ごめんなさい」
「い、いやそういうことだったらいいのよ! それに」
「それに?」
「な、何でもないから。ちょっとトイレに行って服を直してくるね」
慌てながらボックスを出ていく優良。
(なんで、何で思わずいいそになっちゃったんだろう)
(それに・・・気持ち良かったからなんて)

幸い通路でも誰にも会わずに、女子トイレに駆け込む。
服を直す前にまだ完全に拭いきれなかった山田の精液を流そうとして手が止まる。
(こんなに・・・ネバついて濃いんだ・・・)
指先でこねると白濁が糸を引いた。
ぬちゃっというネバついた音が先程の痴態を、山田のモノを思い出させる。
(ああ・・・それに凄い匂い・・・)
動かしたことで匂いもよみがえる。
知らず、優良は手の残る山田の精液に顔を近づけていた。
(な、何をしようとしてるの?)
だが、手は止まらない。
(でも・・・誰も見てないんだし)
近付く。精液しか見えなくなる。
まるで火に飛び込んで自分を焼く蛾のように、危険なものへと近づいてゆく。
(そ、そういうんじゃなくて・・・これは研究よ。真さんのために違いを比べるだけなんだから)
理性に折り合いを付けるる間も、顔は止まらなかった。そして、
「ん・・・」
舌の先で申し開けないように舐めとる。
口に含むと、若い男特有の青臭さが喉から鼻に抜ける。
「あ・・・あぁ・・・」
真に似た、しかし真とは違った精液が喉に落ちる。
「ん・・・はぁ・・・おいしい」
自覚せずに優良は呟いていた。
これまで感じたことのない快感が優良を包んでいる。
それは、背徳の味。裏切りという禁忌が魅せる堕落の快楽。
優良はそれに半ば、いやかなり魅了されている自分に気付かない。

「あ、おねーさんお帰り。遅かったですね・・・ってこれはマナー違反な言葉かな」
「え、ええ・・・ちょっと手間取っちゃって」
笑顔で迎える山田に目を泳がせて答える優良。
あの後、濡れた下着の処理などで個室にこもるはめになり時間がかかってしまった。
「じゃあ、そろそろでましょうか、おねーさん」
そう言って山田は優良の肩を抱く。
「あ・・・」
まるで恋人か夫婦のように自然と。普段なら真以外の男との接触すら嫌がるところのある優良だが
(なんでだろう・・・別に嫌な感じがしない)
山田と並んで歩くことに忌避感がなかった。



出典:無し
リンク:無し

(・∀・): 14 | (・A・): 10

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