浮気の代償

2011/01/29 16:03 登録: えっちな名無しさん

「どう、見られながらオナニーする気分は?」
 真正面に立つ理沙が、優越感に満ちた表情で俺へと問うてくる。
「気持ちいいです……」
 俺はそんな理沙へと、か細く震えた声で答えた。
 ラブホテルの一室。照明を消す事もなく明るいままのその部屋で、俺だけが全裸の姿になりながら、ベッドの上で大きくM字開脚の姿勢で座っていた。そして対峙する理沙からの視線を俺はひしひしと感じさせられる中、命ぜられるがままペニスを扱いていたのである。
「へぇ、こんな無様で最低な姿見られてるっていうのに、興奮してるんだ?」
「は、はい……」
 俺はそう答えつつも、理沙から言い放たれる言葉によって、いよいよ恥辱に打ちひしがれていく。
「私はどうすればいい?」
「何もしなくていいです……ただ……俺のチンポ扱いてるのを……もっと見てください……」
 そんな俺へと理沙は露骨に侮蔑の眼差しを向けながら、フンっと鼻で笑ってくる。
「変態みたいな事を言うんだね」
「もう……変態でもいいです、だから……俺の恥ずかしい姿を、もっと見て……」
「いいわよ、好きなだけ見ててあげる。健史のその最低な姿を」
「はぁっ……あっ……」
 すっかり硬く、そして勢いよく直立する己のペニスを俺は活発に扱き立てていく。しかし熱く火照る下半身とは裏腹に、俺はもう本気で舌を噛んでしまいたい程の自己嫌悪で一杯であった。
 全ての始まりは、俺の自業自得の行いが原因だった。同じ大学に通う理沙とは、入学式の時に知り合い、しばらくした後に俺達は付き合い始めた。しかしその理沙に先週、俺が別の女と浮気をしているのがバレてしまったのである。
 理沙は怒り心頭で、俺と別れると言い出してきた。
 そんな理沙に対し俺は平身低頭謝り続け、何とか彼女の機嫌が治るよう必死に努めた。すると理沙は、全てを水に流すという条件の元、俺にある要求を突き付けてきたのである。
 理沙が俺へと課してきた条件、それは女王様プレイをしたいというものであった。しかしその時の俺は理沙と別れる気が毛頭なかっただけに、それで彼女の気が済むならと、あまり深く考えもせずにOKしてしまったのだった。
 しかし事態は予想以上に本格的であった。理沙はこの日のためにわざわざ台本まで書いてき、俺はそれに沿った役を徹底して演じさせられていたのである。
「どうせなら、もっと恥ずかしい格好でした方が、健史の場合いいんじゃない?」
 そんな中、すっかり冷酷な女王となっている理沙が、いよいよ佳境となるセリフを言ってきた。
「もっと恥ずかしい格好……?」
「そんな事も自分で考えられないの?こんな汚らわしい君の性癖に付き合ってあげてるんだから、私をしっかり目で楽しませて」
 これはあくまでも寸劇なのだと自分へ必死に言い聞かせながら、俺は理沙へと背を向ける形で四つん這いの姿勢へとなる。そして両脚を大きく広げ、理沙へ向けて積極的に腰を突き出す。
「ああっ……もっと見て……俺のケツの穴まで、しっかりと見てください……」
 覚えさせられた台本のセリフを言っているだけなのだが、このあまりに屈辱的な姿を理沙へと晒しながら、俺はもう今にも涙が溢れ出しそうになってしまう。
「フフ、どんな気分?」
「恥ずかしくて……惨めで……だけど、すごくドキドキして……た、堪らないです……」
「あっそ」
 すっかりベソを掻く様な声になりながらも必死に答える俺に対し、理沙の反応はあまりに淡泊であった。
 俺はもう、一刻も早くこんな時間を終わらせたかった。自分ですらハッキリ見た事のないアナルへと理沙の視線が注がれる中、俺は左腕で四つん這いの姿勢を保ちつつ、右手でいっそう激しく乱暴にペニスを扱いていく。
「イクッ……もう俺……もうっ……!」
 俺は激しく身を震わせながら、そのまま一気にシーツへとザーメンを吐き出す。
「あらら、ホントにイッちゃったんだ」
 理沙はそんな俺へと、嘲笑う様に言ってきた。
 俺はそのまま、ベッドの上ですっかり脱力しきってしまう。ようやく解放されたという安堵と射精後の快感の余韻に浸りながら、こういう刺激的なプレイもたまにはいいかもしれないと、心のどこかで思ってしまう自分がいるのだった。


出典:オリ
リンク:オリ

(・∀・): 29 | (・A・): 31

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