同じ職場の女の子

毎日一生懸命仕事に打ち込む、同じ職場で２年間一緒の女の子。
夢に向かって、自分の勉強も欠かさず頑張っています。
彼女の口から直接聞いてはいませんが、風の噂では彼氏さんがいるらしいです。
一生懸命頑張る彼女を支えている人がいるのは、とても喜ばしいことだと思っています。

そんな彼女について、不思議に思ったこともあります。
休憩時間等の時、自分の周りに人がいなくなると、なぜか彼女は見計らったかのように、自分の方に近づいてきて話しかけてきます。
仕事の話から始まって、それがひと段落つくと仕事以外の話も楽しそうに話してくれます。
そして別の人が近づいてくると、彼女は瞬時に話を打ち切り、離れていくか近くのコピー機で作業に戻っていくのです。

別の同僚に指摘され、気付かされたのは３か月くらい前でした。
「彼女は職場の人とほとんど話さないけど、君にだけはよく話しかけてるよね」と。
それ以降意識してみると、確かにその通りでした。
彼女が仕事の件以外で、他の同僚と会話している場面を見たことがありません。
ですが自分の近くに人がいなくて、視界に入る範囲に彼女がいた時、かなりの確率で自分の所にやってくる気はしました。
もっとも、ただの気のせいという可能性も大いにあるとは思いますが。

自分が大好きにしてる趣味を、彼女はあまり好きじゃないと聞きました。
けれど彼女はちょくちょく、「趣味の調子はどうですか？」と聞いてきてくれます。
冗談っぽく「何かおごってください」と言われたことも何回かありました。
もちろん社交辞令でしょうし、貧乏なんで、といつも笑って返していましたが。

詳しくは書けませんが、先日彼女の夢への扉の第一歩が開かれました。
そのことも、職場の中で真っ先に知らせてくれました。
彼女の本当に嬉しそうな顔。
それを見て、努力が報われて本当に良かったと、心の底から思ったものです。

そんな彼女、自分の夢に専念するため今月末で退職です。
大いに応援したいです。
その反面、当り前のようにそこにいた人がもうすぐ去ってしまうかと思うと、寂しい気持ちもありますが。

正直、なぜ自分にだけは積極的に話しかけてくれたのかは謎です。
情けない事に最近、彼女がこの２年間自分をどういう風に見ていたのか、気になってしまったのも事実なんですが…。
ただでさえ彼氏さんがいる上に、自分ごときが彼女にそういうことを考えるのは、本当に失礼な話ですね。

残された日は、変に意識せずに今まで通り自然体で接していけるように頑張ります。
そして最後の日、笑顔でお疲れ様でしたと言えるよう、努力したいと思います。

それにしても…本当キモイなー、自分。

出典：　　
リンク：