既猫と新猫

2011/04/01 15:11 登録: えっちな名無しさん

子供の頃飼っていた猫は、とても気の弱い奴だった。
昭和の頃の田舎なので、今程室内飼いにはうるさくなかったが決まった場所からは動かないような、そんな奴だった。

ある日、未成年猫が家に来た。
あちこちの家をたらい回しにされ精神的には人間不信になっている、とのことで田舎の我が家で世話して欲しい、という流れらしかった。

既猫と新猫は、しばらくはお互いに無視をし合っていたが、そんなある日、新猫が屋根に乗って降りられなくなってしまった。
人間達は梯子を掛けたりと、頑張ったものの、猫相手だ。
逃げてしまう。
困り果てたところ、超臆病な筈の既猫が、屋根に登り、新猫の首ったまをくわえて降りて来た。

以来、既猫と新猫は、実の親子か兄弟のように仲良くなった。
あいつ、かっこよかったな。

出典: 
リンク:

(・∀・): 222 | (・A・): 138

TOP