死を恐れる男
2011/04/09 21:17 登録: えっちな名無しさん
ある村に、死を異常に恐れる男がいた。
特に男が恐れていたのは
「自分が埋葬された後に、棺の中で息を吹き返
してしまうのでは?」 というものであった。
その男が病気の床にあるとき、
家族全員に棺の中に電話線を引き、
息を吹き返したときに確実に連絡が取れるようしてほしいと
遺言を残し亡くなった。
葬式の後すぐに、遺族の住む家に奇妙な電話が入った。
内容は何を言っているのか聞き取れない上に、
ザーザーと混線しているような音が混じっていた。
家族は「いたずら電話だろう」と思って
電話を切ってしまった。
しかし、男にかわいがられていた孫だけは
「さっきの電話はおじいちゃんからの電話だよ!」
と言ってきかなかった。
最初は家族も子供のたわごとだろうと思っていたが、
あまりに孫が譲らないので
男性が死んでいることを納得させようと
墓を掘り返そうということになった。
結局墓を掘り返したのは、
奇妙な電話を受けた5日も後のことだった。
棺を開けた遺族達は仰天した。
棺のふたには無数の引っかき傷が残っており、
男は家族全員を怨むような怒りの表情のまま息絶えていた。
出典:怖い話
リンク:今はない
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