姉「まずはキスしろ、話はそれからだ」

2011/04/30 02:51 登録: えっちな名無しさん

1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/18(水) 20:21:57.84 ID:WP5s+Fb20
弟「……」

姉「早くしろ寒い」

弟「どうした姉ちゃん」

姉「私のファーストキッスをくれてやる。喜べ」

弟「……」

姉「……」



5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/18(水) 20:53:41.11 ID:WP5s+Fb20
姉「何故、ためらう必要がある?」

弟「いや、じつの姉だし……」

姉「何も問題はないな」

弟「それにファーストキッスって……」

姉「弟以外の男は考えられないからな」

弟「……」

姉「……」



10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/18(水) 21:14:08.95 ID:WP5s+Fb20
姉「どうしたらキスしてくれるんだ?」

弟「そんな困った顔で見つめないでよ」

姉「うーん……うーん……どうすればいいんだ……」

弟「真剣な顔して悶えないで、落ち着こう姉ちゃん」

姉「私はもう我慢ができないんだぞ?」

弟「知らないよ……」

姉「……」

弟「……」




11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/18(水) 21:19:48.87 ID:WP5s+Fb20
姉「百歩譲って抱きしめさせてくれないか?」

弟「やだよ、暑い」

姉「そうだな……すまなかった」

弟「うん、本当の姉ちゃんは冷静な人だよね」

姉「今の時期にクーラーもつけずにくっつくなんて、汗かいちゃうよな」

弟「……」

姉「……」



13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/18(水) 21:24:42.47 ID:WP5s+Fb20
姉「まったく話が進まないじゃないか」

弟「だってキスなんて、駄目だよ姉ちゃん」

姉「姉ちゃんは切なくて堪らないんだ」

弟「そんなこと言われても……」

姉「弟にキスしてもらわないと安眠できない」

弟「自分の部屋で寝てよ、姉ちゃん? そこは僕のベッド」

姉「……」

弟「……」




16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/18(水) 21:28:33.47 ID:WP5s+Fb20
姉「弟がこんなに頑固なんて……」

弟「諦めてくれる?」

姉「姉ちゃんは感心して惚れ直した」

弟「めげないね」

姉「でも、私に甘えてくれないのが問題だな……さて、どうしよう」

弟「本当にめげないんだね……姉ちゃん」

姉「……」

弟「……」




17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/18(水) 21:33:13.28 ID:WP5s+Fb20
弟「大体、急にどうしたの?」

姉「実は急じゃないんだ」

弟「どういう意味かな」

姉「ずっとずっと我慢し続けていたんだ」

姉「……」

弟「……」




18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/18(水) 21:38:46.25 ID:WP5s+Fb20
弟「そんなこと言われたら困っちゃうよ、姉ちゃん」

姉「弟が素直にこっちに来てくれたら解決する」

弟「それはそれでまた別な問題が発生するでしょ」

姉「?」

弟「何でそんな不思議そうな目で僕を見るかな」

姉「??」

姉「……」

弟「……」




19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/18(水) 21:44:08.90 ID:WP5s+Fb20
姉「姉ちゃんはね……昔から弟に内緒にしてたことがあるんだ」

弟「何を?」

姉「姉ちゃんは普通の人と大分違った思考をしているらしいんだ……」

弟「知ってる」

姉「……」

弟「……」




21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/18(水) 21:49:08.53 ID:WP5s+Fb20
弟「姉ちゃん、俺もう眠くなってきたよ」

姉「椅子に座ってないでベッドに入ればいいのに」

弟「姉ちゃんがいるじゃん」

姉「さっきから待っているんだぞ」

弟「だから駄目だって」

姉「こんなに抱きしめたいのに……弟」

弟「……」

姉「……」




23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/18(水) 21:54:24.16 ID:WP5s+Fb20
姉「……だんだん姉ちゃんは悲しくなってきたぞ……」

弟「泣きそうな顔しないでよ」

姉「姉ちゃんのこと、嫌いか?」

弟「……嫌いな訳ないじゃないか」

姉「……っ」

弟「あぁそんな泣かないでよっ」

姉「よかった……」

弟「……」




25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/18(水) 21:57:57.96 ID:WP5s+Fb20
姉「分かった、姉ちゃんもうちょっと我慢する」

弟「やっと分かってくれたんだね、助かったよ」

姉「抱きしめるのは我慢する」

弟「姉ちゃん……俺ほっとしたよ」

姉「弟にぎゅっと抱きしめてもらうことにした」

弟「……」

姉「頭も撫でて欲しい」




26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/18(水) 22:02:44.07 ID:WP5s+Fb20
弟「……」

姉「そろそろ心も折れてきただろう?」

弟(ちょっと赤い目で、どやっ?て顔されてもなー)

姉「少しぐらい姉ちゃんのわがままに付き合ってもいいと思うようになるだろ?」

弟「……うん、少し。」

姉「え」

弟「姉ちゃん、ちょっと脇によって。僕が横になれない」

姉「……」




28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/18(水) 22:06:47.66 ID:WP5s+Fb20
姉「うわぁ……わぁ」

弟「ニヤニヤしないでよ、姉ちゃん」

姉「来てくれた、来てくれたよぉ……弟が目の前にいるよぉ……」

弟「姉ちゃんって普段クールなのに」

姉「違うんだ、私はクールじゃなくてちょっとネジが足りないらしいんだ」

弟「知ってる」

姉「……」

弟「……」




30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/18(水) 22:11:34.20 ID:WP5s+Fb20
姉「そ、それより、だ、抱きしめてくれるんだな?」

弟「はいはい。ほら、こっちに来て」

姉「わ、わかった……」

弟「はい、ぎゅーっと」

姉「……〜〜っ!!」

弟「声に出さないで悶えないでよ、恥ずかしい」

姉「生きててよかった……」




31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/18(水) 22:17:44.43 ID:WP5s+Fb20
姉「あぁこれでやっと話ができるな」

弟「ちょっと待って、まだ話すことがあるの?」

姉「むしろこれからが本番だ」

弟「……僕、寝るよ?」

姉「じゃあ私も弟を抱き枕にして寝よう」

弟「明日も早いんだし、ゆっくり寝たほうがいいよ姉ちゃん」

姉「む……そうだな」

弟「うんうん」

姉「弟を抱きしめてたら、もう寝るどころの話じゃなくなっちゃうものな」

弟「……」




33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/18(水) 22:24:38.48 ID:WP5s+Fb20
弟「じゃあもうさっさと話しちゃってよ、眠いよ」

姉「わかったわかった、そう急かすな」

弟「姉ちゃんが駄々を捏ねているから話が進まなかったんだよ?」

姉「大丈夫、一言で終わる」

弟「はい、どうぞ」

姉「姉ちゃんは実の姉じゃありません」



弟「……え」

姉「色々と我慢できなくなってくるでしょ?」




38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/18(水) 22:28:37.88 ID:WP5s+Fb20
姉「最初に言ったじゃん、何も問題はないって」

弟「いやいやいや」

姉「血が繋がってないって知ってから、もうドッキドキの毎日」

弟「嘘でしょ? ねぇ、シャレになってないよ姉ちゃん?」

姉「あー、言ったらすっきりした」

弟「マジ話? 冗談じゃないの?」

姉「弟は冗談で人のベッドに入り込むの?」

弟「……入りません」




42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/18(水) 22:33:20.85 ID:WP5s+Fb20
弟「ちょ、ちょっと待って。正確にはどういう間柄なの、僕たち」

姉「そこら辺は長くなるので割愛、まったくの他人じゃないんだけどね」

弟「いやいや、そこ大事。重要だよ、姉ちゃん」

姉「……こうして二人がベッドに寝てるってこと以外に重要なことあるの?」

弟「いや、そんな甘いセリフは早い」

姉「何故だ」




45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/18(水) 22:40:22.76 ID:WP5s+Fb20
姉「とにかくだ、私は弟に甘えさせたいし甘えたいしで我慢ならなかったってことを理解してくれ」

弟「あぁうん、それは分かるよ……べたべた触れてくるし、毎日一緒に風呂に入ろうとするし」

姉「だからな、この状態で問答をするのがもどかしいってことも分かってもらえるな?」

弟「うん、まぁその真っ赤な顔を見れば」

姉「キスしてくれ」

弟「結局そこか……」




46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/18(水) 22:46:14.62 ID:WP5s+Fb20
姉「頼むっ、もう頭が溶けそうなんだ、キスしてくれ」

弟「ごめん、混乱してて、その……」

姉「キス……して」

弟「だから泣きそうな目でこっちを見ない」

姉「だって無理やりしたら怒るじゃないか」

弟「いや、それは」

姉「……でも、限界になったら無理やりしていいか?」

弟「駄目だって」

姉「よかった、私も無理やりは趣味じゃなかったんだ……」

弟「趣味の問題じゃないってことは確かなんだが」




49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/18(水) 22:51:02.86 ID:WP5s+Fb20
姉「じれったい……じれったいんだ弟」

弟「興奮しないで、姉ちゃん。体温上がってる」

姉「くっついているから仕方ないんだ」

弟「よし、10秒間目を瞑って深呼吸だ。落ち着こう」

姉「おう……ん」

弟「誰が唇を突き出せといったか」




54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/18(水) 22:57:54.59 ID:WP5s+Fb20
弟「……そんな、じっとキスを待たないでよ」

姉「……」

弟「僕は無視して寝るよ?」

姉「……」

弟「……本当だよ……?」

姉「……」

弟「……。

  ……あーもうっ!!」




姉「えへ、えへへへ……弟にキスしてもらっちゃったっ、えへへ」

弟「にやけないのっ」

姉「ねぇもう一回して、もう一回っ」

弟「絶対にしないっ」




55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/18(水) 23:02:17.20 ID:WP5s+Fb20
姉「いやぁ、やはり弟も私にラブラブだったのだな、うん」

弟「……」

姉「ふふん、もはや否定しないみたいだな

  そう愛し合う二人の前に障害など考えたって意味ないのだ」

弟「大分、危険な思考だと思うよ」

姉「問題ない、これからは二人でアブノーマルだからな」




58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/18(水) 23:08:25.65 ID:WP5s+Fb20
弟「未だに混乱してるよ」

姉「でも、キスしてくれたよね」

弟「だって、姉ちゃんが……」

姉「姉ちゃんが?」

弟「可愛かったから……」

姉「そこでそっぽを向くのは感心しないぞ、私を見てもう一度だ、な?」




59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/18(水) 23:17:25.65 ID:WP5s+Fb20
弟「はぁ……何か疲れちゃったよ」

姉「私もドキドキしっぱなしだ」

弟「何で父さんと母さんは姉ちゃんにだけ血縁の話をしたんだろ……?」

姉「それは私にもわからない……お父さんが酔っ払ってるときに話してくれたんだ」



弟「待て、そいつは聞き捨てならない」

姉「何だ?」

弟「何であんなボンクラの話を信じた」

姉「家族の言葉を信じてはいけないのか」

弟「知っていた……姉はネジが足りない子だって知っていたのに!!」

姉「……おぉ、弟の考えていることが分かったぞ」

弟「言ってみなさい……」

姉「真相は未だに闇の中かもしれないんだな? はっはっはっ」

弟「笑い事じゃねぇっ!!」

fin








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