ちょっといい話

2005/06/02 08:29 登録: えっちな名無しさん

ちょっと聞いください。
ソープの従業員やってた者です。
ソープってとこはいろいろな客が来るわけさ。
女に不自由しないような男前の芸能人から
絶対もてそうもないオヤジまで。
時々、身体障害者も来るんだけど、中にはきっつい客もいるんだわ。
テリー伊藤顔で、車椅子でよだれ垂らして
体がねじれてるようなお兄さんとかね。
現実の世界じゃ1000年生きてても絶対女とやれないだろうって人。
今でも覚えているのはみずきちゃんって女の子。
そういう客がきて、たまたまみずきちゃんしか空いてなかったから
彼女についてもらうことにしたのよ。
ふつう嫌がるんだよね、ソープ嬢だって仕事とはいえ
ブサイクよりはいい男とやりたいわけだから。

でも、彼女はそうじゃなかった偉かったね。
その客をひと目みて悟ったわけ。
彼のこれまでの境遇、絶望的なコンプレックスを。
彼女は彼を抱きかかえるようにして
階段を上がるときも「足元、気を付けてね」って言いながら
優しくいたわるように個室に連れていった。
既定の時間が過ぎて、個室から出てきたそのお客さんは帰るとき
感極まった様子で「ありがとう、ありがとう」って言ってた。
ちゃんとしゃべれないから「あいあおう、あいあおう」って聞こえたけど。
めったなことじゃ感動しないオレが、不覚にも涙出そうになった。
彼女は、客を見送りながら
作り笑いじゃない本当の笑顔で「バイバイ」してた。
みずきちゃんみたいな女の子が、この世間にどれだけいるかな。
他人の心の痛みがわかって、優しくしてあげられる子は……。
彼女がもし死んだら、間違いなく天国に行くだろうね。

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